ある男(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ある男』とは、2022年に公開された作品で、平野啓一郎の小説、およびそれを原作とする映画である。映画の監督は石川慶、主演は妻夫木聡。ある日、弁護士の城戸章良(きどあきら)は元依頼者の女性から、亡くなった夫の身元について奇妙な相談を受ける。調査を進めるうちに、その男は戸籍を偽り、他人として生きていたことが判明する。何をもって人は「その人らしさ」を形作るのか。他人の人生を追いかけることで、自身の出自や葛藤とも向き合っていく主人公の姿を描いた、静かで深い余韻を残す、人間の本質に迫る物語である。

目次 - Contents

『ある男』の概要

『ある男』とは、京都大学在学中に芥川賞を受賞した平野啓一郎の同名長編小説および、ヒューマンミステリー映画である。映画の監督は『蜜蜂と遠雷』(2019年)や『愚行録』(2017年)などで知られる石川慶が務めた。主演には日本映画界を代表する俳優、妻夫木聡を迎え、物語の軸となる弁護士・城戸章良(きどあきら)を演じている。この作品は、2022年11月18日に公開された後、第79回ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に正式出品され、第47回報知映画賞作品賞を受賞。さらに第44回ヨコハマ映画祭では脚本賞・撮影賞を受賞し、第46回日本アカデミー賞最優秀作品賞を含む8つの最優秀賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得た。原作小説は2018年に発表され、「人は何をもって「その人」とされるのか」という問いを投げかけ、多くの読者に衝撃を与えた。映画もそのテーマを丁寧に描き出しながら、観る者に静かに問いかけてくる。大きな事件や派手な展開はないが、登場人物たちの内面や揺れる感情を丁寧に描いており、じわじわと心に響く作品である。

物語は、事故で亡くなった谷口里枝(たにぐちりえ)の夫が、実は全くの別人だったという驚きの展開から始まる。亡き夫「谷口大祐(たにぐちだいすけ)」の正体を知るため、里枝は弁護士・城戸に調査を依頼。調査を進めるうちに、男がなぜ名前を変えて生きていたのか、その理由と過去が少しずつ明らかになっていく。浮かび上がってくるのは、男が背負っていた深い孤独と辛い過去である。なぜ男は自分の過去を捨て、新しい名前で生きようとしたのか。その選択は本当に幸せだったのか。城戸は男の人生をたどりながら、自分自身の内面や過去とも向き合っていく。

この映画が描いているのは、名前や肩書きでは測れない「人の本質」である。また、差別や贖罪といった現代的なテーマにも触れながら、「他人の人生を想像すること」の大切さを示している。『ある男』は、大切なものを失った人が、どうやってもう一度前を向いて生きていくのかを描いた物語である。「自分とは何か」「人とどう関わって生きていくのか」といったことも考えさせられる。静かな作品だが、観終わった後にも心に残るものがある作品だ。

『ある男』のあらすじ・ストーリー

最初の出会いと平凡な日々

舞台は宮崎県の小さな町。シングルマザーとして子供を育てる武本里枝(たけもとりえ)は、実家の文具店で働いていた。そこに客として通う男・谷口大祐(たにぐちだいすけ)と出会う。大祐は寡黙で穏やかな人柄であり、無口ながらも誠実で、どこか優しさのにじみ出る様な人物だった。最初は戸惑いもあったが、次第に心を通わせ、自然と家族としての関係が築かれていく。里枝にとって、大祐との出会いは、長い間感じていた孤独を少しずつ和らげてくれるものだった。
大祐との間に子供も生まれ、里枝の連れ子も彼に懐き、家族で過ごす日々は穏やかで温かく、ささやかだが確かな幸せに包まれていた。大祐は多くを語らないが、里枝の家族の一員として、日々の暮らしの中に静かに溶け込んでいった。彼は林業の仕事に就いており、真面目に働きながら家族の生活を支える存在となっていく。

突然の死と思いがけない事実

ある朝、家族は仲良く朝ごはんを食べていた。大祐は、息子・谷口悠人(たにぐちゆうと)を内緒で山へ連れて行ったのだった。仲間から山のふもとの木を切るように指示された大祐は、ひとりで木を切る事になる。バランスを崩して転倒したところに木が倒れてきてその下敷きになり、大祐は亡くなった。里枝は、深い悲しみに暮れる間もなく、葬儀を執り行っていた。葬儀の後、大祐の兄・谷口恭一(たにぐちきょういち)が仏壇に手を合わせるために自宅を訪れた。大祐の写真がないと恭一が不思議そうに言ったのに対し、里枝は仏壇の大祐の遺影を見せた。だが恭一は表情を曇らせ、その人が大祐ではないと言った。しかし、写真に映るのは、里枝が確かに共に過ごしてきた大祐で間違いない。でも、恭一も引かずに全然違う人物だと言う。里枝の夫だった男の正体に、疑問が浮かび上がった。

城戸の調査と「大祐」という男の謎

里枝から調査を依頼された城戸は、「大祐」が描いた絵に気になる一枚があったため写真に保存し、調査を開始。温泉旅館を訪れた城戸は、本物の「谷口大祐」の写真を確認し、里枝の夫が別人であることを確信する。大阪での足取りを追い、元恋人の後藤美涼(ごとうみすず)から、彼が突然姿を消したことを聞き出した。DNA鑑定により、里枝の夫は「谷口大祐」ではないと断定された。城戸の同僚・中北が思い出した戸籍交換仲介人・小見浦憲男(おみうらのりお)のもとを訪ねた城戸は、服役中の彼から「谷口大祐」と「曾根崎義彦(そねざきよしひこ)」の名を記したハガキを受け取る。死刑囚の絵画展で、城戸は以前保存した絵と似た作品を見つけ、その作者「小林謙吉」の姿が「大祐」と瓜二つであると気づいた。調査の末、「大祐」として生きていた男の正体が、小林の息子「原誠」であることが明らかになったのだった。

調査が明かす驚きの真実

原の正体を探る中で、城戸は再び服役中の小見浦を訪ねる。在日であることを揶揄され、城戸は感情をあらわにするほど事件にのめり込んでいた。調査を通して、原は幼い頃に父の殺人現場に居合わせ、逮捕の瞬間も目撃していたことが判明する。ボクシングに打ち込むも、自身の出自に悩み、精神的に不安定な状態が続いていたこともわかった。父の死刑執行後もトラウマは癒えず、自殺未遂に至る。城戸もまた調査の過程で、自らの出自に関する葛藤や家庭内でのすれ違いに直面していた。やがて、調査結果が里枝と恭一に伝えられ、原が過去を捨てるように生きていたことが明らかになるのだった。

問いかけられる「人間の本質」とラスト

悠人に名字を戻す必要があると告げた里枝に、悠人は悲しみはないが寂しさが残っている事を素直に伝える。父と話したい思いは募る一方だった。Facebookで大祐のアカウントを作り、連絡を待っていた美涼は、本物の「大祐」からのメッセージを受け取る。再会した美涼と大祐は涙を流した。そこには、大祐の葛藤の深さが静かににじみ出ていた。一方、城戸は宮崎を訪れた際、林の中に原の面影を重ね、未だ心に葛藤を残していた。真実を里枝に伝えた城戸は、原が里枝と過ごした日々は、名前という枠から解放された穏やかな時間だったのだろうと受け止めていた。里枝は清々しい表情をしていて、名前そのものに意味があるのではなく、共に生きた日々こそが大切だったと感じていた。悠人もまた、父の優しさの源に過去の痛みがあると思い至り、里枝は悠人が確かに父から愛されていた事を伝えた。
平和な日常を取り戻したかに見えたある日、城戸は妻のスマホに届いた男性からのメッセージが偶然目に入り、再び沈んでいく。城戸は一人でバーを訪れた。そこで出会った男との何気ない会話の中で、かつて「谷口大祐」として生きた原の人生を語る城戸の様子には、彼自身の想いが滲み出ていた。

『ある男』の登場人物・キャラクター

城戸の周辺人物

城戸章良(きどあきら/演:妻夫木聡)

この物語の主人公であり弁護士。かつての依頼者・里枝から奇妙な相談を受け、「ある男」の身元調査を開始する。穏やかで冷静な性格だが、自身が在日三世という出自に複雑な思いを抱えている。調査を進めるうちに、自分の複雑な生い立ちと重ね合わせ、どんどんのめりこんでいく。家庭では一児の父でありながら、調査にのめり込むあまり家族との関係にも影を落とす場面が描かれる。

中北(なかきた/演:小藪千豊)

城戸の同僚の弁護士。調査の過程で重要な情報の手がかりをもたらす。過去に関わった事件の記憶から、戸籍交換に関わる人物・小見浦の存在を思い出し、城戸に共有する。軽妙な口調ながらも頼れる同僚として、冷静に助言を与える存在。

城戸香織(きどかおり/演:真木よう子)

城戸の妻。夫とは一人息子を育てる家庭を築いているが、物語が進むにつれて、事件にのめり込んでいく城戸との間に距離が生まれていく。家族よりも調査に心を奪われているように見える夫に対し、静かに苛立ちや寂しさを募らせていく。後半では、彼女のスマホに届いた一通のメッセージが、夫婦関係に揺らぎを与えるきっかけとなる。

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愛のむきだし(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『愛のむきだし』とは園子温監督の23作目の作品として製作されたヒューマンドラマ映画である。実話を元にした作品であり、盗撮、レズビアン、女装、自慰行為、新興宗教団体による洗脳等、アブノーマルな題材を軸に、物語が進行していく。237分の大長編映画で、国内外からの評価は高く、2009年のベルリン映画祭での「カリガリ賞」「国際批評家連盟賞」を始めとして、数々の権威ある賞を受賞している。過激なシーンが多いため、Rー15指定。

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キングダム2 遥かなる大地へ(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

キングダム2 遥かなる大地へ(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『キングダム2 遥かなる大地へ』とは、古代中国で“天下の大将軍”となることを目指す少年の活躍を描いた、原泰久の同盟漫画作品の実写映画シリーズ第2弾である。公開翌年となる2023年には、同シリーズ第3弾となる『キングダム3』の公開が決定している。 500年もの間戦乱の中にある古代中国。魏国の軍勢の侵攻を受けた秦国は、これを迎撃するための軍を編成する。ひょんなことから秦国王宮内の人々と知り合った奴隷の少年信は、天下の大将軍になるという夢を叶えるためここに参戦。本物の戦場の中で剣を振るう。

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麒麟がくる(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

麒麟がくる(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『麒麟がくる』とはNHK大河ドラマの59作目として、2020年1月19日から2021年2月7日まで放送された作品である。裏切り者や悪人として描かれてきたことの多い明智十兵衛光秀(あけちじゅうべえみつひで)を主人公にしている。平和な世の中になると現れる「麒麟(きりん)」を呼べる人物を探しつつ足利義昭(あしかがよしあき)や織田信長(おだのぶなが)に仕え、戦のない大きな国を作ろうとする十兵衛の一生が描かれている。定説とは全く正反対の側面から描かれた十兵衛や、戦国武将たちの姿が見どころの1つである。

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CRISIS 公安機動捜査隊特捜班(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

CRISIS 公安機動捜査隊特捜班(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』とは2017年にフジテレビ系列で放送された、刑事ドラマである。脚本は金城一紀、主演は小栗旬。主人公の警視庁公安部巡査部長・稲見朗は、自衛官時代に携わった特殊任務で心に深い傷を負っている。そんな彼の使命は、首都・東京をあらゆる脅威から守ることだ。だがテロリスト・政治家・軍事スパイ・新興宗教など想像をはるかに超える敵が次々に襲いかかる。稲見は仲間の捜査員らとともに、抜群の身体能力を活かして危険な任務に挑んでゆく。骨太なアクションエンターテインメントだ。

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彼女(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

彼女(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『彼女』とは、中村珍が描く漫画『羣青』を実写化した2人の女性の逃避行を描くロードムービーである。裕福な家庭に生まれ育った自由奔放なお嬢様である永澤レイは、壮絶なDVに苦しむ篠田七恵のために彼女の夫を殺害する。居場所を失くした2人はそれぞれの罪に苦しみながらも大切な人との時間を守るために逃避行に出る。監督は廣木隆一が務め、ダブル主演である水原希子が永澤レイを、さとうほなみが篠田七恵を演じた。水原とさとうの身も心も曝け出した演技が魅力の作品である。

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