わたし、定時で帰ります。（わた定）のネタバレ解説・考察まとめ
『わたし、定時で帰ります。』とは、2019年4月よりTBS系の「火曜ドラマ」枠で放送された連続ドラマ作品。原作は朱野帰子の小説『わたし、定時で帰ります。』と、その続編である『わたし、定時で帰ります。ハイパー』。過去のトラウマから定時退社を貫く主人公・東山結衣を吉高由里子が、結衣の元婚約者でワーカホリックな副部長・種田晃太郎を向井理が演じている。曲者だらけの社内で起こる様々な問題に立ち向かう結衣と、そんな結衣を支え続ける種田が仕事を通して過去と向き合い、本当の幸せを見つけ出すヒューマンストーリー。
東山結衣「会社だけの人間になるな。人生を楽しめ。色んな人と会え。世界を広げろ。そういう積み重ねが良い仕事を作る。」
第1話にて、ベッドから出てこない三谷に自分の過去の話をしてあげる結衣
新入社員をキツく怒って辞めさせてしまい、体調不良も相まって会社に出勤できなくなってしまった三谷。そんな三谷を心配して様子を見にいった結衣は、弱って落ち込んでいる三谷に、自分は過重労働の末に階段から転落し意識不明の重体になったことがある、と前職の話をしてあげた。そして続けて口にしたセリフが、「会社だけの人間になるな。人生を楽しめ。色んな人と会え。世界を広げろ。そういう積み重ねが良い仕事を作る。…って新人研修の時に社長が言ってました。だからそんなに色々気にしなくていいんですよ。」だった。社長の言葉ではあるが、本作で結衣はこの言葉を何度も口にしており、どれだけ当時の結衣の心に響いたのかがよく分かる。そしてそれを真っ直ぐに三谷にも伝えてあげるところが結衣の優しいところだ。
東山結衣「死んで花実が咲くものか」
第1話にて、ようやく顔を見せてくれた三谷に笑いかける結衣
会社に出勤できなくなった三谷を元気づけた後、結衣は「ゆっくり休んで、また月曜日に会いましょう。死んで花実が咲くものか、ですよ。」と笑った。「死んで花実が咲くものか」とはことわざで、「生きていてこそいい時もあるので、死んでしまえば万事おしまいである」という意味を持っている。一度過労で死にかけた結衣だからこそ言ってあげられる言葉であり、もう自分みたいな思いをする人はいなくなってほしいと思っているからこその言葉だった。
種田柊「弱いから壊れたんじゃありません。無理をして働き続けたら、誰にでも起こることなんです。」
第9話にて、来栖と結衣を招いて自分の想いを伝える柊
種田のようになりたいと無理をして働く来栖に、種田の弟・種田柊（たねだ しゅう）が言ったセリフ。来栖が心配で柊に相談をしたところ、来栖と会って話がしたいと言われ来栖と2人で種田家にやってきた結衣。そして柊はゆっくりと話し出した。実は柊は今は無職だが、前職では結衣同様、無理な働き方を強いられ怒鳴られる日々を過ごし、自ら命を絶とうとしたことがあったのだ。その時は、平気でズル休みをしていた結衣を思い出して「死ぬのはやめて、僕も少し休もう」と踏みとどまれたそうだ。結衣も初めて聞いた話だったため驚いたが、愁は続けて「兄の前の会社じゃ、社員が何人も倒れたそうです。体や心を壊して、いまだに社会復帰できていない人もいるそうです。弱いから壊れたんじゃありません。無理をして働き続けたら、誰にでも起こることなんです。僕みたいになる前に、自分らしい働き方を見つけてほしいです。」と必死で来栖に訴えかけた。最悪の事態になりかけた自分を救ってくれた結衣のように、柊も来栖を救いたかったのだ。兄・晃太郎の働き方をそばで見てきた柊だからこそ届けられた言葉だった。
過労で倒れた結衣が目覚め押し殺していた感情が爆発する種田
最終話にて、結衣に涙ながらに本心を語る種田
福永が星印の案件から外れたことで残業するしかなくなった制作4部。もちろん結衣も例外ではなく、頭痛薬を飲みながら残業を続けていたのが、ついに過労で倒れてしまい1日半も眠ったままだった。ようやく目を覚ました結衣のそばには種田がおり、星印の案件はすべて完了したと教えてくれた。結衣が目を覚ますまで種田がずっとそばにいてくれたことを知った結衣は「似合わない」と笑ってしまうのだが、そこで種田の感情が爆発した。「お前分かってんのか！もしこのまま目を覚まさなかったら、このまま帰ってこなかったらどうしようって怖かったんだぞ！」と声を荒げ、「今になって、なんで結衣が俺に働きすぎだって怒ったのか分かった。...俺が間違ってたんだな。」と涙ながらに過去の自分の行動を反省した。結衣の前で初めて涙を見せた種田に結衣は驚いたが、ようやく2人の心が通い合った瞬間だった。
『わたし、定時で帰ります。』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
吉高由里子と中丸雄一のアドリブ合戦
本作では撮影シーンのセリフが終わってもカットがかかるまではアドリブで演技が続けられることが多く、その中でも結衣と巧のシーンのアドリブは本編で使用されている率が高いそうだ。第7話で結衣が巧の鼻を押しながら「1ポイント〜！」と言うシーンも吉高のアドリブであり、それに「強い〜！」と返した中丸のセリフもまた、咄嗟のアドリブで出た言葉だったという。そして、中丸がその返しをする前をよく見てみると、「どう返そう？」と考えているであろう間が一瞬だけあるそうだ。プロデューサーによると、中丸はこのシーンの撮影を振り返って「あのリアクションで合ってましたか？」と不安げに尋ねてきたそうだが、「多分合ってたんじゃない？」とお互い笑いながら話したとのこと。
結衣が来栖をおんぶする可能性もあった第9話
種田みたいになりたくて無理をしすぎていた来栖が外出先で立ちくらみを起こし倒れ込むシーン。本編では結衣がすぐに結衣が「来栖君！」と駆け寄っているのだが、実は「大丈夫！？」と声をかけながら来栖をおんぶして運ぼうとするパターンも吉高は実践していたそうだ。吉高の豪快な動きに一同騒然だったそうだが、お陰で場の空気はとても和んだという。
曲がってくる車に気づかずに進もうとした吉高をさりげなく守った向井理
種田が結衣に「一緒に住もう」と遠回しな告白をした最終話のラストシーン。結衣を演じる吉高が、信号が青になったため渡ろうとしたところにゆっくりと曲がってくる車が。それに気づいた向井はサッと手を出して吉高を守ろうとし、現場にいたスタッフたちは思わず胸キュンしたそうだ。
『わたし、定時で帰ります。』の主題歌・挿入歌
主題歌：Superfly『Ambitious』
これまでにも数々のドラマ主題歌を担当してきたSuperflyが、本作のために書き下ろした楽曲。「焦らず自分のままに生きていこう」と、力強くも優しく寄り添ってくれるような歌詞は多くの視聴者の心に響いた。
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目次 - Contents
- 『わたし、定時で帰ります。』の概要
- 『わたし、定時で帰ります。』のあらすじ・ストーリー
- 結衣と種田の再会
- 結衣の過去
- 社内でトラブル頻発
- プライベートでもトラブル発生
- 福永の暴走
- それぞれの幸せ
- 『わたし、定時で帰ります。』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 東山結衣（ひがしやま ゆい / 演：吉高由里子）
- 種田晃太郎（たねだ こうたろう / 演：向井理）
- 諏訪巧（すわ たくみ / 演：中丸雄一）
- 吾妻徹（あづま とおる / 演：柄本時生）
- 来栖泰斗（くるす たいと / 演：泉澤祐希）
- 三谷佳菜子（みたに かなこ / 演：シシド・カフカ）
- 賤ヶ岳八重（しずがたけ やえ / 演：内田有紀）
- 福永清次（ふくなが せいじ / 演：ユースケ・サンタマリア）
- その他
- 種田柊（たねだ しゅう / 演：桜田通）
- ネットヒーローズ
- 児玉剛（こだま つよし / 演：加治将樹）
- 則本真希（のりもと まき / 演：佐々木史帆）
- 田槻翔平（たつき しょうへい / 演：高野洸）
- 小泉咲（こいずみ さき / 演：ついひじ杏奈）
- 上海飯店
- 王丹（おう たん / 演：江口のりこ）
- 戸塚学（とつか まなぶ / 演：梶原善）
- 篠原友之（しのはら ともゆき / 演：酒井敏也）
- ゲスト
- 灰原忍 （はいばら しのぶ / 演：佐伯新）［第1話、第4話、最終話］
- 三谷芳子（みたに よしこ / 演：泉晶子）［第1話］
- 霧野（きりの / 演：牧田哲也）［第1話］
- 桂木（かつらぎ / 演：亀田侑樹）［第1話、第8話］
- 丸山陽介（まるやま ようすけ / 演：坪倉由幸）［第2話、第8話］
- 東山宗典（ひがしやま むねのり / 演：小林隆）［第2話、第5話、第7話、第10話］
- 東山美園（ひがしやま みその/ 演：山下容莉枝）［第2話、第5話、第7話、第10話］
- 種田佳乃子（たねだ かのこ / 演：宮地雅子）［第2話、第6話、第9話］
- 瀬尾蓉子（せお ようこ / 演：瑛蓮）［第2話、第3話］
- 犬飼（いぬかい / 演：信太昌之）［第2話、第3話］
- 中西（なかにし / 演：大澄賢也）［第3話、第4話、第5話］
- 大石（おおいし / 演：石黒英雄）［第3話、第4話、第5話］
- 小島（こじま / 演：キンタカオ）［第3話、第4話］
- 諏訪治子（すわ はるこ / 演：清水よし子）［第3話、第8話］
- 諏訪亘（すわ わたる / 演：陰山泰）［第3話、第8話］
- 桜宮彩奈（さくらみや あやな / 演：清水くるみ）［第4話、第5話］
- 折原（おりはら / 演：落合モトキ）［第4話］
- 丸杉（まるすぎ / 演：岡部たかし）［第4話、第7話、第9話］
- 草加（くさか / 演：タモト清嵐）［第5話］
- 大貫慶太（おおぬき けいた / 演：竹財輝之助）［第6話］
- 佐久間（さくま / 演：霧島れいか）［第6話］
- 石黒良久（いしぐろ よしひさ / 演：木下隆行）［第7話〜最終話］
- 牛松翔（うしまつ しょう / 演：金井勇太）［第7話〜最終話］
- 佐伯（さえき / 演：松本海希）［第7話］
- 町ぶら番組の芸人（演：春日俊彰）［第7話］
- 吉住紗英（よしずみ さえ / 演：河井青葉）［第8話］
- 朝子（あさこ / 演：黒崎レイナ）［第8話］
- 小沢（おざわ / 演：長部努）［第8話］
- 武田龍一郎（たけだ りゅういちろう / 演：小松和重）［第9話、最終話］
- 磯貝（いそがい / 演：小松利昌）［第9話］
- 『わたし、定時で帰ります。』の用語
- ネットヒーローズ
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- 『わたし、定時で帰ります。』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
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- 種田柊「弱いから壊れたんじゃありません。無理をして働き続けたら、誰にでも起こることなんです。」
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