Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-(FGOバビロニア)のネタバレ解説・考察まとめ

『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』とは、スマホアプリゲーム『Fate/Grand Order』から派生したアニメ作品である。魔術王ソロモンによって奪われた人間の歴史を取り戻すため、「聖杯」と呼ばれる万能の力を持った杯を探し求めて時代を渡り歩く魔術師の少年・藤丸立香が、紀元前2700年の古代メソポタミアの世界に降り立って、人類の滅亡を目論む「三女神同盟」に立ち向かう姿を描いた物語となっている。

CV:小林ゆう

白い衣に身を纏った中性的な美貌を持つ青年。ギルガメッシュの親友であり、イシュタルとの戦いで命を落としたエルキドゥの亡骸に新たな命を入れられて誕生した、ティアマトの息子神であり魔獣の統率者。
物腰こそ穏やかだが、本性は冷酷かつ残忍、そして好戦的で、藤丸たち人間を虫けら扱いしている。ティアマトを「母さん」と呼び慕い、何においても彼女の復活を第一としており、三女神同盟の副官兼仲介人として立ち回りながら、ゴルゴーン、ケツァル・コアトル、エレシュキガルの行動を裏から操作していた。

当初、特異点に降り立った藤丸たちの前に現れ、魔獣の群れに取り囲まれた彼らの危機を救い、「エルキドゥ」と名乗って助太刀をすることで彼らの信用を勝ち取る。その後はウルクの防衛の要害である北壁を藤丸たちに見せ、メソポタミアの惨状を教え、王都ウルクに入るためと偽って彼らを辺地の森に誘って抹殺しようと企んでいた。
しかし、その場に馳せ参じたマーリンとアナにキングゥであることを看破されると、本性をあらわにして藤丸たちに襲いかかり、彼らを追い詰めるも、アナとマーリンの機転によって仕留め損ねてしまう。その後も数度にわたって藤丸たちを襲撃し、三女神と並ぶ強敵として彼らを苦しめた。

ゴルゴーン

CV:浅川悠

数多の翼と無数の蛇と化した髪の触手が特徴的な、魔獣の女王というに相応しい異形の姿をした復讐者の英霊。三女神同盟の盟主を務め、バビロニアでの人類殲滅を目論んでいる。
言動と性格は無機質かつ冷酷極まりないものであり、好きなものにおいても「人間どもの苦しみ」を挙げている。

その正体はゴルゴン三姉妹の末女・メドゥーサが魔獣と化した存在であり、魔獣としての恐ろしい姿形への成長を遂げていくにつれてメドゥーサとしての心と体、はてはその在り方さえも崩れてしまう。そうして魔獣としての成長を遂げていった挙句に、守りたかった唯一の肉親であるステンノとエウリュアレですらも、自分の巣の中に無断で居座り続ける邪魔者としか認識できなくなってしまった。その結果、ギリシャ神話における月の女神である彼女たちを自らの身体の中に取り込んでしまい、その権能を奪うことで、「複合神性」と呼ばれる複数の女神の力を持つ存在と化した。
そして本作及び原作『Fate/Grand Order』では、当初は「ティアマト」と名乗り、ウルク北方の山岳地帯を拠点とし、そこに「鮮血神殿」と呼ばれる自分の牙城を作ってさらった人間たちを消化し、魔獣へと転生させている。

ケツァル・コアトル

CV:遠藤綾

南方系の民族衣装を纏った長身の金髪の女性の姿をした騎乗兵の英霊で、三女神同盟の一柱としてウルクの南方を拠点として活動し、その南方の住民たちに対して殺戮を行わない代わりに自らに生贄となる者を捧げさせている。
その名前の意味は「羽毛ある蛇」「翼ある蛇」で、中南米に伝わるアステカ神話における最高神の一柱とされる女神であり、生命と豊穣の神、文化の神、雨と風の神など様々な神話で語られている。

太陽のように熱く明るい性格で、メキシカンスタイルのプロレス「ルチャリブレ」を自らの戦闘スタイルとするほどこよなく愛している。そして、戦いでは小細工なしの真っ向勝負を好み、時折その戦いで目をギラつかせて歯を剥き出しにした凶悪極まりない笑顔を見せ、敵を容赦なく殴り殺すという獰猛で残忍な一面を見せることもある。
ちなみにゴルゴーンやエレシュキガルとは違って最初から人類を殲滅するつもりは毛頭なく、その他二柱の女神によって人類滅亡が引き起こされるのを防ぐために敢えて三女神同盟に参加した。そして、ウルク南方での自らの勢力圏で殺戮を行わない代わりに、定期的に住民たちから主に男を生贄として捧げさせていた行為も、その生贄の男たちが、家族や仲間を守るために、自分の力で魔獣たちに立ち向かえる戦士となるよう鍛錬を施していただけのことだった。

エレシュキガル

CV:植田佳奈

イシュタルに酷似した風貌を持つ、黒衣を纏った金髪の少女の姿をした槍兵の英霊で、三女神同盟の一柱として冥界を拠点としている。
メソポタミア神話に登場する冥府の女神であり、紀元前3000年紀にメソポタミア南部に都市文明を築いたシュメル人の女神でもあり、名前もシュメル語で「冥界(キガル)の女主人(エレシュ)」という意味である。

本来は真面目で心優しい性格ではあるが、冥府の女神という自分の役割に囚われて冷酷かつ厳格さを装い続けている。
ちなみにメソポタミア神話においてはイシュタルの姉にあたる存在だが、「イシュタルの冥界下り」という神話の中のエピソードにおいてイシュタルと冥界を巡って縄張り争いを繰り広げ、最後はその縄張り争いに打ち勝つと共に、冥界を荒らした仕返しとしてイシュタルを半殺しにした後に地上へ送り返している。そうしたエピソードの結末から、イシュタルとの仲は非常に悪い。
そして、本作及び原作ではイシュタルとは表裏一体の性質を持っており、その性質を利用して冥界から自分の魂をイシュタルの体に入り込ませることで彼女になりすまし、何度も藤丸に近づいていた。

ジャガーマン

CV:伊藤美紀

虎の着ぐるみパジャマ的な衣装に身を包んだ女性の姿をした槍兵の英霊で、なぜ現界をしてきたのかは不明な存在。
中南米に伝わる古き神霊の一柱で、各時代の中南米文明で戦いと死を司る存在「ジャガーの戦士」として永く崇め奉られている。

語尾に「ニャ」をつけるのが特徴的で、野性味あふれ、自由奔放を体現したかのような性格でどこかふざけた印象を感じさせる。しかし、ギルガメッシュから偵察の命令を受け、ケツァル・コアトルの勢力圏であるウルク南方の森に侵入してきた天草四郎と風魔小太郎をたったひとりで返り討ちにしてのけるほど、サーヴァントとしての実力はかなりのものである。
また、ケツァル・コアトルのことを、彼女の別名である「ククルカン」になぞらえて「ククるん」と呼んで馴れ馴れしく接しているが、ケツァル・コアトルの方からはあまり良い印象を持たれていない。

ティアマト

ティアマトの通常形態。「ファム・ファタール」と呼ばれるこの状態では自らの手足が封印されているため攻撃の類は一切できないが、歌声に魔力を帯びさせ、あらゆるものを破壊する強力な超音波に変えて近づく敵を迎撃する。

本作及び原作第7章のラスボスとして君臨したティアマトの竜形態。ファム・ファタールの面影を残した顔と体の一部を持つその姿は恐ろしくも美しくもある。

CV:悠木碧

人類史に満ち溢れた欲望などの負の感情から生み出された7つの大災厄「人類悪(ビースト)」のうち2番目の災厄であり、「回帰」の理を持つ獣。
メソポタミア神話における創世の神であり、夫神であるアプスーと共にイシュタルとエレシュキガルも含めたメソポタミアの神々を生み出した存在。自分の子供の神たちがアプスーに向けて反乱を起こし、アプスーを討ち取ったことで世界の覇権を握った際、アプスーへの愛よりも子供たちへの愛を選んでその反乱を容認した。しかし、その子供たちの反乱を認めたことがきっかけで他の神たちから剣を向けられたことに絶望し、新たな子供として11の魔獣を生み出して反旗を翻すも敗れ、討ち取られた。

神々との戦い以降、自らの死体を生命を生み出す土壌として使われ続けたが、生態系が確立された後にランダムに生命をデザインする性質を人類に危険視されるようになり、「虚数世界」と呼ばれるブラックホールのような生命のない暗黒の空間に追放され、永遠に封印されるようになった。このような経緯から、自らの存在を拒絶した現存の生命体である人類に対して深い絶望と憎悪を抱き続けるようになった。その人類への絶望と憎悪によってメソポタミア神話の創世の神としての名は偽りのものとして破棄され、「回帰」の理を持つ人類悪の一角として君臨するようになる。
そして、同じ人類悪であるソロモンことゲーティアの聖杯によって復活し、虚数世界から地球へと帰還すると共にラフムをはじめとする新たな生命体をデザインし、メソポタミアの世界の人類を全て消し去ってから新たな生命体の「母」という頂点の存在に達して、世界の支配者として返り咲こうとする。

人類悪と化してから人格を失っており、子供を産み育てる「母」という存在を極めて単調化したひとつのシステムのようなものとなっている。その上で人類に存在を拒絶されたことからくる防衛反応により、人類全てを敵としてみなしており、対話による理解はほぼ不可能となっている。
そして、元々が創世の神であるからか物理的にも神話的にも一切の欠点がなく、本来の姿である巨大な人面の竜はもちろん、通常形態である人型でも超音波による歌声を発することで水爆に匹敵する魔力の行使も可能としている。さらに「ケイオスタイド」と呼ばれる黒い泥のような物体で海水を変異させ、この海水でサーヴァントも含めた全ての存在を自らの支配下に置くこともできる。

『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』の用語・世界観

聖杯(せいはい)

「万能の釜」や「願望機」とも呼ばれる、手にする者のあらゆる望みを実現させる力を持った杯。Fateシリーズの重要なキーワードのひとつである。本作と原作『Fate/Grand Order』の世界では魔術王ソロモンが歴史介入のために持ち込み、この聖杯を基点に特異点を作り出している。
ちなみに『Fate/stay night』のように聖杯戦争に使われる聖杯に比べると願望機としての性能では劣っている反面、サーヴァントを召喚するための機能に優れており、所有者の求めに応じて召喚するサーヴァントはもちろん、所有者と契約を結ばず自分の意思で勝手に行動する野良サーヴァントの召喚にも関与している。

マスター

本作も含めたFateシリーズの重要なキーワードのひとつで、サーヴァントと契約して聖杯を巡る戦い「聖杯戦争」に参加する人間のことを指す。本来の聖杯戦争ではマスターひとりにつきサーヴァントは1騎という仕組みとなっていたが、『Fate/Grand Order』の世界では魔術王ソロモンによる歴史と世界の消失という緊急事態のため、現在では唯一の生き残りマスターである立香がマシュも含めた複数のサーヴァントを契約できる状態にある。
サーヴァントの存在を維持するために必要な魔力は後項のカルデアにある英霊召喚システム「フェイト」から供給されているが、戦いの時にそのフェイトから供給される魔力を超える分は立香が請け負わねばならず、サーヴァントの固有能力である「スキル」、必殺技に相当する能力「宝具」の使用にもある程度制限がかかっている場合もある。

令呪(れいじゅ)

kiri0727w0
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@kiri0727w0

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アヴェンジャー/アンリマユ(Fateシリーズ)の徹底解説・考察まとめ

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アヴェンジャー(アンリマユ)は『Fateシリーズ』に登場する復讐者のサーヴァントの1人。『Fate/stay night』では直接は登場しないものの、作品に大きく関わるキャラクターとして描かれている。 真名はアンリマユ。作中世界において創作された悪魔であり、その正体は「この世全ての悪であれ」と願われて一身に呪いを受けた平凡な青年である。冬木市の第三次聖杯戦争にてアインツベルンによって召喚されたものの、早々に敗北して聖杯を汚染した。

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キャスター/ジル・ド・レェ(Fateシリーズ)の徹底解説・考察まとめ

キャスター/ジル・ド・レェ(Fateシリーズ)の徹底解説・考察まとめ

キャスター(ジル・ド・レェ)は『Fateシリーズ』に登場する魔術師のサーヴァントの1人。『Fate/Zero』では快楽殺人者の雨生龍之介が戯れに行った儀式殺人により召喚される。その後セイバーのサーヴァントのことをジャンヌ・ダルクだと思い込み、彼女を追い求めるようになる。 真名はジル・ド・レェ。15世紀にフランスのブルターニュ地方ナントに生まれた貴族で、英仏百年戦争ではジャンヌ・ダルクと共に活躍する。第四次聖杯戦争で召喚されたのは、ジャンヌ・ダルクを失い悪鬼に堕ちた後の彼である。

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アサシン/ハサン・サッバーハ/百貌のハサン(Fateシリーズ)の徹底解説・考察まとめ

アサシン/ハサン・サッバーハ/百貌のハサン(Fateシリーズ)の徹底解説・考察まとめ

アサシン(ハサン・サッバーハ)は百貌のハサンの異名を持つ『Fateシリーズ』に登場する暗殺者のサーヴァントの1人。『Fate/Zero』では魔術師の言峰綺礼によって召喚され、宝具によって真っ先に脱落したと周囲に思わせて影で諜報活動を行う。 ハサン・サッバーハは彼の真名であり、イスラム教の伝承に残る暗殺教団の教主「山の翁」のこと。異名である「百貌のハサン」は、老若男女ありとあらゆる変装もこなすところからきている。

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