早田誠（キャプテン翼）の徹底解説・考察まとめ

早田誠の概要

早田誠（そうだまこと）とは、高橋陽一原作のサッカー漫画『キャプテン翼』の登場人物。中学生編から、主人公である大空翼（おおぞら つばさ）の新たな宿敵として登場した。大阪代表の東一中、および立浪高校のDF（ディフェンダー）として活躍し、東一中の監督が「ヘビのようなしつこさ」と語る、粘り強く頑固なプレイスタイルが持ち味。大阪出身だが、話す言葉は標準語。ボールに横回転を与えた「カミソリシュート」や、相手の死角から繰り出す切れ味の鋭いスライディングタックル「カミソリタックル」を得意技とし、「カミソリファイター」という異名を持つ。代表チームではサイドを駆け上がりカミソリパスでゴール前にボールを上げるプレイが多い。
翼を相手にしても負けない走力で徹底的に相手エースを徹底的にマークし、ファウル覚悟で相手の足を削ることも厭わないプレイスタイルから「エース殺しの早田」とも呼ばれている。強気な性格が災いするのか、本シリーズでは稀な累積退場処分を受けた選手でもある。

友情、努力、勝利といったテーマが色濃く描かれた『キャプテン翼』は多くの読者に感動を与えた。また、その影響は日本国内にとどまらず、世界中のプロサッカー選手に多大な影響を与えたことでも知られている。

キャプテン翼（キャプ翼）のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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『キャプテン翼』とは、1981年より高橋陽一が週刊少年ジャンプ、週刊ヤングジャンプ、グランドジャンプで連載されたサッカー漫画およびそれを原作としたアニメ作品シリーズ。主人公大空翼がチームメイトとの友情、ライバルたちとの激闘を通して活躍・成長してゆき、主に彼のサッカー人生が描かれている。単行本のシリーズ国内発行部数は7,000万部を超え、またフランス、イタリアなどおよそ20の国・地域で出版されており、国内外を問わず人気を誇る大ヒット漫画。

そんな『キャプテン翼』のジュニアユース編において、早田は監督の賀茂に自身の最大の強みであるカミソリサッカーを「ワンパターン」と評されながらも、頑なに自己を曲げなかった芯の強さや、口が悪いのに情に篤い部分を見せる男気は多くのファンからの人気を獲得している。

早田誠のプロフィール・人物像

CV：大塚芳忠（1983年版）／石川英郎（1994年版）／岡野浩介（OVA版）／ 荻原秀樹（2001年版）／小林裕介（2018年版）
本編では「中学生編」で東一中の選手として初登場し、立浪高校へ進学。その後はプロとなり、ガンバ大阪へ所属することになった。ポジションはサイドバックで、背番号は主に7。一旦マークについた相手に対してヘビのようなしつこさで徹底的に食らいつき、反則も厭わないプレイスタイルから「エース殺し」と呼ばれ、恐れられている。
主人公の大空翼同様に、当初はドライブシュートの開発を考えていたが、自分たちの年齢では縦回転のシュートはまだ無理と判断、横回転に磨きをかけ、キーパー手前で急激に曲がるカミソリシュートを完成させる。また、相手の死角を突く、切れ味鋭いカミソリタックルも得意としていることから「カミソリファイター」の異名を獲得している。
大阪出身ながら標準語で喋るものの、原作初登場時は関西弁を話していた。アニメ版ではそのまま関西弁で通していることも多い。ややニヒルで皮肉屋な性格をしており、喧嘩早く気性も荒い。しかし、緊張するチームメイトを口が悪いまま励ましたりと、情に篤い一面を見せることもある。
また、本編中であまりフォーカスされないが早田は両脚使いである。

早田誠の必殺技

カミソリサッカー

名前の通り、切れ味が鋭く予測不能な動きと軌道が特徴の、早田を「カミソリファイター」たらしめるプレイスタイル。

カミソリシュート

早田誠の代名詞ともいえる必殺シュート。ボールに強烈な横回転をかけることで、キーパーの手前で急激にカーブするのが最大の特徴。軌道がまるでカミソリの切れ味のように鋭く曲がることから名付けられた。キーパーやディフェンスは、通常のシュートのように真っ直ぐ飛んでくるボールを予測して構えるため、手前で急に曲がることで対応が困難になる。
中学生編の南葛中戦で、このカミソリシュートで先制点を挙げ、主人公の大空翼を苦しめた。のちに応用技として逆回転をかけ、左右どちらにも曲げられる「二枚刃」のカミソリシュートを習得し、意表を突くことを狙っていたが、翼に見破られてしまっている。

カミソリパス

シュートと同様に、鋭い横回転をかけたカーブするパス。
相手の守備の隙間を縫うような、予測不能な軌道で味方に通すことを可能とする。

カミソリタックル

早田誠のディフェンダーとしての守備技術のひとつである、鋭く激しいスライディングタックル。
相手の死角から滑り込むように入り込み、ボールを奪い取る、あるいは相手の攻撃の芽を摘むための強烈なタックルで、ファウルすれすれの危険なプレーとなることもある。しかし、その高いボール奪取能力と相手のエースを徹底的にマークする姿勢から、「エース殺し」の異名を持つようになった。
「カミソリカット」や「オーバーヘッドカミソリカット」といった応用技も登場し、空中でのボール奪取にもその鋭さを発揮している。

早田誠の来歴・活躍

中学生編

大阪大会を無失点で勝ち進み、決勝で中西率いる強豪難波中学と対戦。早田はカミソリシュートで中西から決勝点を奪い、全国大会初出場を果たす。全国大会では初戦で優勝候補筆頭の南葛と対戦する。カミソリタックルで翼からボールを奪い、素早いカウンターアタックからのカミソリシュートで先制点を挙げ、チームへ貢献する。その後も司令塔である翼を執拗にマークし、南葛の攻撃をことごとく防ぎ続け、オーバーヘッドキックもジャンピングボレーで迎撃。試合終了残り10分まで1点リードを守り、V3を目指す王者、南葛を初戦敗退寸前まで追い詰める。
試合終了間際、同じDFの高杉のジャンピングヘッドで同点に追いつかれると、今度は逆方向に曲がるカミソリシュートで勝ち越し点を狙うが、軸足の角度の違いに気づいた翼が咄嗟に出した指示により、森崎にキャッチされて敗れてしまった。
競り合いで翼の足の古傷が再発していることを見抜き、試合中は利用していたが、敗戦後は彼を気遣い、自らが断念したドライブシュートの完成にエールを送っている。

ジュニアユース編

早田は全日本Jr.のDFに選出され、サイドバックのレギュラーに定着していた。東邦学園高等部との練習試合において、カミソリシュートを応用したカミソリパスを披露し、チームの得点をアシストする活躍を見せる。敗戦の続いたヨーロッパ遠征では、シェスターとマーガスが交代した後のブレーメン戦でオーバーラップからのカミソリシュートを決めている。
イタリアJr.から練習試合をボイコットされた際に「これ以上日本の恥を晒さずに済んだからむしろ良かった」と吐き捨て、チームメイトから顰蹙を買う。その後、フランスJr.との試合では鋭いカミソリパスでナポレオンを出し抜き、日本の先取点の切っ掛けを作るなど活躍する。この試合ではナポレオンのマークを任されるが、血の気の多い二人が競り合った結果、乱闘騒ぎを起こしイエローカードを一枚、そしてその後クロスプレイでナポレオンを殴ったとして、試合序盤に退場処分を下されてしまう。
クロスプレイでの反則はわざとではなかったものの、審判の判定に対し抗議に出た翼にもイエローカードが出されたため、退場処分を受け入れてピッチを去り、控え室で自責の念に苛まれ、涙を流しながら、苦戦する全日本の勝利を神に祈っていた。