テセウスの船(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『テセウスの船』とは竹内涼真主演の、2020年に制作されたヒューマンミステリードラマである。田村心は1989年に発生した「音臼小無差別殺人事件」の犯人・佐野文吾の息子として身を隠すように生きてきた。ある日心は故郷の音臼村を訪れるが、突然濃霧に飲み込まれ、自分が生まれる前の音臼村にタイムスリップしてしまう。そこには警察官として誠実に生きる父・文吾がいた。父親の無罪を確信した心は、事件を防ぎ、文吾を陥れた犯人を突き止めるべく立ち上がる。いくつもの謎が見る者を翻弄する、泣ける本格ミステリーである。
『サラダ記念日』は1987年5月8日に初出版された、俵万智の第一歌集である。280万部のベストセラーであり、1987年度ベストセラーランキング第1位を獲得した。
『テセウスの船』では、心の父・文吾が獄中にいた時に、差出人不明の差し入れとして受け取った本である。そのページには、文吾の家族への殺害予告と思われる脅迫文が、暗号のように込められていた。
ドラマを見た視聴者からは、「懐かしい、涙が出るほど嬉しい」「我が家にもあるから読み返してみようかな」などと様々なコメントが各SNSを賑わせた。
実在する歌集が犯人の脅迫アイテムとして起用されたわけだが、著者の俵万智は最終回放送終了後の2020年3月22日にX(旧Twitter)にて感想を述べている。それは、重要なシーンに使われた事に対する感謝と、鈴木亮平が手に取った事に対する喜びのコメントであった。
1987年から1989年当時の世情を知る視聴者層には嬉しい演出だったようである。
『テセウスの船』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
岸田由紀「なんで私がミルクティーを好きなことを」
第四話にて、打ち合わせの為にカフェで落ち合った心と由紀。由紀が店に到着すると、先に到着していた心が彼女の為にミルクティーをオーダーする。すると由紀は「なんで私がミルクティーを好きなことを」と訝り、心は慌てて口をつぐんだ。元の世界で夫婦だった時、由紀が好んで飲んでいたのがミルクティーだった為、心は無意識にそれをオーダーしたのだ。新しい世界での由紀は、そんな事は知る由もないが、自然と自分に寄り添うような心の言動に不思議な心地よさを感じる。そして彼の為、「音臼小無差別殺人事件」の真相究明に本格的に乗り出すのだった。
家族だけのお楽しみ会
文吾は家族を守るため、和子たちに「村から出て欲しい」と訴える。だが事情を知らない和子と子供たちは猛反発。家族の絆はバラバラになりそうな気配だ。心は、そんな佐野家の人々に家族だけのお楽しみ会を開く事を提案する。
鈴と慎吾は大喜びし、一家団欒の幸せなひと時を過ごす。心はそんな彼らの前で家系図を描き、元の世界で生まれた自分の娘、未来(みらい)という名を書き添え、自分の結婚指輪とともにカプセルに詰めた。思い思いの品が入ったタイムカプセルを庭に埋めると、心と文吾らは皆で手をつなぎ、夜空を見上げたのだった。
木村みきお(幼少期)「ジ・エンドだ」
心は1989年にタイムスリップしてからは、音臼小学校の臨時教師として教鞭をふるった。教え子のみきおに対しても教師として向き合ってきたが、彼が無差別殺人事件を起こした真犯人であると知り、激しく動揺する。そんな心にみきおは「ジ・エンドだ」と叫び、さらに翻弄するのだ。みきおの狂気に満ちた表情に、多くの視聴者が驚かされた最終回であった。
『テセウスの船』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
『テセウスの船』の真のテーマは「不当に壊された家族の復活」
心は、元の世界で「音臼小無差別殺人事件」の犯人の息子として辛い人生を歩んできた。だが心はタイムスリップした過去で父・文吾の無罪を確信し、真犯人探しに奔走する。その結果、文吾の無実が証明され、殺人犯の息子として生きてきた過去が全て変わった。ラストシーンに登場する心は、実直な警察官の父を持つ青年として生きている。そこには「殺人犯の息子・田村心」の姿はどこにもない。未来が変わる前の心を知る文吾は、そんな息子の姿にある種の切なさを覚える。同じ姿をしていても、今の心は文吾を救ってくれた心とは違う。
文吾は、今の幸福を噛みしめながら酒を飲むのだった。
『テセウスの船』の真のテーマは、不当に壊された家族の再構築なのだ。
名演技を見せた脇役たち
『テセウスの船』は事件の舞台となったのが小学校であっただけに、数多くの子役が登場した。心の姉・鈴役の白鳥玉季はNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』や『エール』で見せた大人顔負けの演技力に定評がある。心の兄役・慎吾役の番家天嵩は、2019年公開の映画『二宮金次郎』で子役デビューを果たしたばかりであったが『テセウスの船』出演後もCMやNHK大河ドラマ『青天を衝け』に出演するなど、多方面からひっぱりだこの活躍が続いている。
しかし子役の中でも特に異彩を放っていたのが、みきおの幼少期を演じた柴崎楓雅であろう。彼は幼いながらも事件の鍵を握る重要人物として登場し、その狂気を孕んだ熱演で視聴者を圧倒したのだ。
意外な芸人の起用でも話題を呼んだ。音臼村の村民・田中正志役のせいや(霜降り明星)は『テセウスの船』がドラマ初出演作であったにもかかわらず、文吾を陥れた真犯人という重要な役どころを演じた。また最終回で大人になった兄・慎吾を演じたのは、澤部佑(ハライチ)。こちらはシリアスなシーンは一切無しの完全なるボケ役であったが、「あのかわいらしい慎吾君はどこへ」や「見せ場を全部持っていかれた」などと、視聴者の話題を大いにさらったのである。
原作と異なるドラマ版の真犯人
「音臼小無差別殺人事件」の真相を描いたドラマ版『テセウスの船』の原作漫画との大きな違いは、共犯者の正体である。原作では、成長した木村みきおが過去にタイムスリップし、子ども時代の自分に知恵を吹き込んで小学校の関係者らを殺害する、というストーリーだった。しかしドラマでは正志が共犯者。しかも文吾に対する恨みがその動機であったことから、むしろ正志が主犯格とも言える。
みきおとの共犯が発覚したと知った正志は、文吾を殺害しようと襲いかかる。しかし文吾は、そんな正志に同情し「大事な家族を救えなかったって、お前はずっと苦しんできたんだな」と優しい言葉を投げかける。それでも逆上した正志は、止めに入った心を殺してしまうのだ。
また、本作のメインの舞台となる音臼小学校は、ドラマでは宮城県仙南郡にある設定であったが、原作漫画では北海道にある設定。
原作とは全く異なる結末に戸惑った原作ファンもいたが、意外性のあるストーリー展開には好意的な意見も多かった名作ドラマである。
『テセウスの船』の主題歌・挿入歌
主題歌:Uru「あなたがいることで」
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目次 - Contents
- 『テセウスの船』の概要
- 『テセウスの船』のあらすじ・ストーリー
- 平成元年に殺人犯になった父
- 死んだはずの妻と再会
- 運命の1989年3月12日
- 真犯人の最終計画発動
- 『テセウスの船』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 田村心(たむらしん/演:竹内涼真・幼少期:高木波瑠)
- 田村由紀(たむらゆき/演:上野樹里)
- 佐野文吾(さのぶんご/演:鈴木亮平)
- 主人公の親族
- 田村和子(たむらかずこ/演:榮倉奈々)
- 村田藍/田村鈴(むらた あい/たむらすず/演:貫地谷しほり)
- 田村慎吾(たむらしんご/演:澤部佑)
- 岸田聡(きしださとし/演:津村和幸)
- 音臼村の元住人
- 木村みきお(きむらみきお/演:安藤政信)
- 木村さつき(きむらさつき/演:麻生祐未)
- 松尾紀子(まつおのりこ/演:芦名星)
- 田中正志(たなかまさし/演:せいや(霜降り明星))
- 神崎(かんざき/演:野村昇史)
- 森清彦(もりきよひこ/演:加治将樹)
- 内海拓郎(うつみたくろう/演:春延朋也)
- 2020年時点の登場人物
- 森君江(もりきみえ/演:ただのあつこ)
- 鍋島(なべしま/演:松澤一之)
- 藤原(ふじわら/演:三上市朗)
- 1989年時点の登場人物
- 小向香奈(こむかいかな/演:未来)
- 大貫公平(おおぬきこうへい/演:佐藤タダヤス)
- 野村悠(のむらゆう/演:笹木祐良)
- 冴島真理(さえじままり/演:小林有希)
- 佐田悦子(さだえつこ/演:小熊萌凛)
- 児玉直弘(こだまなおひろ/演:岡田龍樹)
- 西脇勤(にしわきつとむ/演:山田紋士)
- 佐藤陽(さとうひかり/演:小島怜珠)
- 工藤さゆり(くどうさゆり/演:小林紗希)
- 長谷川翼(はせがわつばさ/演:竜星涼)
- 三島保(みしまたもつ/演:黒岩司)
- 三島聡子(みしまさとこ/演:佐藤寛子)
- 三島明音(みしまあかね/演:あんな)
- 三島千夏(みしまちなつ/演:湯本柚子)
- 金丸茂雄(かねまるしげお/演:ユースケ・サンタマリア)
- 木村敏行(きむらとしゆき/演:不破万作)
- 田中義男(たなかよしお/演:仲本工事)
- 徳本卓也(とくもとたくや/演:今野浩喜)
- 馬淵(まぶち/演:小籔千豊)
- 井沢健次(いざわけんじ/演:六平直政)
- 加納(かのう/演:東龍之介)
- 石坂秀夫(いしざかひでお/演:笹野高史)
- 鬼塚(おにづか/演:阪田マサノブ)
- 記者1(きしゃ1/演:上地春奈)
- 記者2(きしゃ2/演:小山田織音)
- 『テセウスの船』の用語
- テセウスの船
- はっと汁
- サラダ記念日
- 『テセウスの船』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 岸田由紀「なんで私がミルクティーを好きなことを」
- 家族だけのお楽しみ会
- 木村みきお(幼少期)「ジ・エンドだ」
- 『テセウスの船』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『テセウスの船』の真のテーマは「不当に壊された家族の復活」
- 名演技を見せた脇役たち
- 原作と異なるドラマ版の真犯人
- 『テセウスの船』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:Uru「あなたがいることで」
- 挿入歌:菅野祐悟「俺の父親は、本当に殺人犯なのか?」