ブラッシュアップライフ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ブラッシュアップライフ』とは、2023年1月に日本テレビで放送されたタイムリープ系ヒューマンコメディドラマである。脚本はバカリズム。主演は安藤サクラで、夏帆や木南晴夏などが出演する。市役所に勤務する近藤麻美は、ある時交通事故に遭って、33歳で亡くなってしまう。しかし死後の世界の受付で、来世でオオアリクイへの転生を告げられた麻美は徳を積んで再び人間に生まれ変わるために、赤ん坊から人生をやり直すこととなる。本作はザテレビジョンドラマアカデミー賞などで、多数の賞を受賞し高く評価された。
『ブラッシュアップライフ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
玲奈が宮岡に別れを告げる場面
自分と同じ薬局に勤めている既婚者の宮岡と、玲奈が交際していることを知った麻美はカラオケに彼女を呼び出して、その事実を伝える。麻美は夏希や美穂と共に、不倫の事実を知った玲奈が泣き出すことを想定し、入念に慰めるシミュレーションを重ねていた。ところが予想に反して、玲奈は不倫を知った瞬間にその場で宮岡に電話をかけ、「てめぇ結婚してんじゃねぇか。よくも私の大事な時間無駄にしてくれたな、クソが!今すぐ連絡先消せ。じゃないと、てめぇの職場突撃すっからな」とすごい剣幕で怒鳴った。そんな彼女の行動に、麻美たちは思わず拍手した。不倫を知った玲奈の潔い行動力と言葉に、スカッとする名場面だった。
麻美「やっぱりやり直します」
麻美は来世が人間ではないことに不満を抱き、人間に生まれ変わるために何度も人生をやり直して徳を積んできた。そして4周目の人生を終えたところで、ついに念願の来世人間に生まれ変われることになる。喜んで来世への扉に進もうとした麻美だが、飛行機事故で亡くなった夏希や美穂を救うことを決意し、受付に戻って「やっぱりやり直します」と告げた。人間に生まれ変わるという最大の目的を目の前にして、友人を救うことを選んだ麻美の言葉が心を打つ名言だった。
麻美と真里が久しぶりに夏希と美穂と食事をする場面
真里の1周目では、真里と麻美と夏希と美穂の4人は幼馴染の仲良しグループで、大人になっても定期的に会ってご飯を食べる仲だった。しかしある日、夏希と美穂が乗った飛行機が事故に遭い、2人は亡くなってしまう。そのため真里はパイロットとなって2人を救うことを目標に何度も生まれ変わって努力を重ねてきたが、そのせいで麻美たちと関わることがなくなり、疎遠になってしまった。また麻美も4周目でその事実を知り、5周目で真里と共にパイロットになるために子供の頃から準備を行ったことで、夏希と美穂と距離ができてしまう。それでも夏希たちと偶然再会したレストランで、麻美と真里は勇気を出して「一緒に食事しよう」と2人を誘う。すると夏希たちは快く承諾し、久しぶりに4人での食事を楽しむことができた。麻美と真里の心の底から嬉しそうな表情や、4人の友情に心が温まる名場面だった。
麻美が真里と共に飛行機事故を防ぐ場面
麻美は自分と同じくタイムリープしている真里から、スペースデブリが衝突する飛行機事故により、夏希と美穂が亡くなることを聞かされる。そこで麻美は夏希と美穂を救うべく5周目の人生をスタートさせ、真里と共にパイロットになり、飛行機の進路を変えて事故を防いだ。そして本来の進行方向にスペースデブリが落下していくのを目撃した麻美たちは、無言で涙ぐんだ。夏希たちを救うために何年もかけてパイロットを目指し、ようやくミッションを達成した2人の感慨深い表情が印象的な名場面だった。
『ブラッシュアップライフ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
綿密な取材を行ったバカリズムの脚本
本作では麻美が様々な職業を経験していたが、その描写がリアル過ぎると話題になっていた。実はバカリズムが薬剤師や市役所の職員、テレビ局スタッフなどに直接取材を行い、細かくどうでもいいことまで時間をかけて複数人に根掘り葉掘り聞いていたようだ。薬剤師の宮岡が自分では絶対に鍵を開けないキャラクターになっていたが、これは実際にバカリズムが取材した人がそのエピソードを話していたことから、このキャラクターが生まれたという。またドキュメンタリー風の仕上がりにしたいというバカリズムの狙いから、麻美たちが喋っているリアルな会話の内容も、ほとんどアドリブではなく脚本に描かれているものである。そのため役者陣も普通の会話を楽しむように喋ることができ、自然体な芝居ができるようだ。それらのセリフは無駄なことばかり喋っているように見えるが、実は隙間なくぎっしりと伏線が詰め込まれており、バカリズムの魅力的な脚本が大きな話題を呼んで東京ドラマアウォードなどで脚本賞も受賞した。
地元に美容院が1つしかないという裏設定
本作では様々な年代のシーンがあるため、年代に応じた音楽や服装、アイテムが登場している。伏線を探そうと細かいところまでチェックしている視聴者に突っ込まれることがないよう台本に書かれていない部分でも、DVDの発売年やお菓子のパッケージなど細部まで調べて小道具を使用しているようだ。また、実は麻美の地元にいる人は全員前髪がある。これは地元に美容院が1つしかなく同じ美容師が切っているから、みんな似たような髪型になっているという裏設定があるようだ。
終盤の展開に驚いた安藤サクラ
麻美役の安藤サクラは1話の撮影時点で結末を知らなかったが、バカリズムから直接聞いて結末を知っていた夏希役の夏帆から「実は初め4人組だった」というネタバレを聞き、驚いて鳥肌が立ったという。また麻美の5回のタイムリープの間に毎回出てきた成人式のシーンはまとめ撮りをしており、真里役の水川あさみは初めて撮影に加わる日だった。人生4周目以降は麻美が夏希や美穂と距離ができ、別々の席に座ることになるため、安藤や夏帆らは「寂しいね」などと話していたらしく水川は少し疎外感を感じる空気だったようだ。そのため水川は自ら積極的に喋りかけにいき、彼女らに溶け込んでいったという。撮影時はスタッフやキャスト全員が平等で、雰囲気の良い現場だったようだ。
『ブラッシュアップライフ』の主題歌・挿入歌
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目次 - Contents
- 『ブラッシュアップライフ』の概要
- 『ブラッシュアップライフ』のあらすじ・ストーリー
- 人生をやり直す麻美
- 麻美の人生2周目がスタート
- 新事実が発覚
- 夏希と美穂を救う麻美
- 『ブラッシュアップライフ』の登場人物・キャラクター
- 仲良し3人組
- 近藤麻美(こんどうあさみ/演:安藤サクラ)
- 門倉夏希(かどくらなつき/演:夏帆)
- 米川美穂(よねかわみほ/演:木南晴夏)
- 学生時代の麻美の関係者
- 田邊勝(たなべまさる/演:松坂桃李)
- 宇野真理(うのまり/演:水川あさみ)
- 福田俊介(ふくだしゅんすけ/演:染谷将太)
- 森山玲奈(もりやまれな/演:黒木華)
- 田上静香(たがみしずか/演:市川由衣)
- 丸山美佐(まるやまみさ/演:野呂佳代)
- 加藤直人(かとうなおと/演:宮下雄也)
- 島本加奈子(しまもとかなこ/演:うらじぬの)
- 三田哲夫(みたてつお/演:鈴木浩介)
- 麻美の家族
- 近藤寛(こんどうひろし/演:田中直樹)
- 近藤遥(こんどうはるか/演:志田未来)
- 近藤久美子(こんどうくみこ/演:中島ひろ子)
- 原田信博(はらだのぶひろ/演:綾田俊樹)
- 原田サチ(はらだサチ/演:松金よね子)
- 市役所の人々
- 河口美奈子(かわぐちみなこ/演:三浦透子)
- 谷口裕二(たにぐちゆうじ/演:竹森千人)
- 緑山春菜(みどりやまはるな/演:佐々木史帆)
- 生田美樹(いくたみき/演:冨手麻妙)
- 薬局の人々
- 宮岡徹(みやおかとおる/演:野間口徹)
- 下川祐美(しもかわゆみ/演:川面千晶)
- テレビ局の人々
- 臼田あさ美(うすたあさみ/演:臼田あさ美)
- 塚地武雅(つかじむが/演:塚地武雅)
- 仲村トオル(なかむらトオル/演:仲村トオル)
- 医学部研究室の人
- 鶴野多江(つるのたえ/演:山田真歩)
- 航空会社の人々
- 中村真一(なかむらしんいち/演:神保悟志)
- 堀口聡子(ほりぐちさとこ/演:江口のりこ)
- 保育園時代の麻美の関係者
- 池脇洋子(いけわきようこ/演:中田クルミ)
- 玲奈の父親(演:勢登健雄)
- 死後案内所
- 受付係(演:バカリズム)
- 『ブラッシュアップライフ』の用語
- 北熊谷市役所
- ニシカ薬局
- 日本ジェットスカイ
- ラウンドワン
- さくら保育園
- 西埼玉大学
- ドラマクラブ
- シール交換
- 『ブラッシュアップライフ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 玲奈が宮岡に別れを告げる場面
- 麻美「やっぱりやり直します」
- 麻美と真里が久しぶりに夏希と美穂と食事をする場面
- 麻美が真里と共に飛行機事故を防ぐ場面
- 『ブラッシュアップライフ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 綿密な取材を行ったバカリズムの脚本
- 地元に美容院が1つしかないという裏設定
- 終盤の展開に驚いた安藤サクラ
- 『ブラッシュアップライフ』の主題歌・挿入歌
- ED(エンディング):国武万里「ポケベルが鳴らなくて」(第1話)
- ED(エンディング):槇原敬之「僕が一番欲しかったもの」(第2話)
- ED(エンディング):中島みゆき「ファイト!」(第3話)
- ED(エンディング):斉藤和義「やさしくなりたい」(第4話)
- ED(エンディング):マキシマムザホルモン「恋のメガラバ」(第5話)
- ED(エンディング):ZONE「Secret base~君がくれたもの~」(第7話)
- ED(エンディング):ウルフルズ「笑えれば」(第8話)
- ED(エンディング):Kiroro「Best Friend」(第9話)
- ED(エンディング):My Little Lover「Hello,Again~昔からある場所~」(第10話)