俺の家の話(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『俺の家の話』とは、2021年にTBSテレビ系「金曜ドラマ」で放送されていたテレビドラマ。主演・長瀬智也×脚本・宮藤官九郎が11年ぶりにTBS連ドラでタッグを組んだことで話題になる。長瀬演じるプロレスラーの観山寿一が、西田敏行演じる能楽師で人間国宝の父・観山寿三郎の介護をきっかけに、疎遠であった家族や能に向き合う日々を描く。社会問題でもある介護を題材にしているが、宮藤作品ならではのコミカルな演出と軽快なテンポで作品が進んでいくのが魅力の作品である。
『俺の家の話』の概要
『俺の家の話』とは、2021年1月22日から3月26日までTBSテレビ系「金曜ドラマ」で放送されていたオリジナルテレビドラマ。『池袋ウエストゲートパーク』や『タイガー&ドラゴン』など数々の伝説的人気作品を生み出した主演・長瀬智也×脚本・宮藤官九郎のタッグが11年ぶりにTBS連ドラを手掛けたことで話題に。また、2021年3月に芸能界を引退した長瀬の最後のドラマ出演となった作品である。ギャラクシー賞テレビ部門の2021年3月度月間賞をはじめ、第107回ザテレビジョンドラマアカデミー賞最優秀作品賞を受賞。
脚本を手掛けた宮藤官九郎は「クドカン」の愛称で親しまれており、脚本家の他にも監督、俳優、バンドマンなど幅広く活躍。1990年に松尾スズキ主宰の劇団「大人計画」に入団。脚本家としては、2000年放送のドラマ『池袋ウエストゲートパーク』の脚本を担当し、大きな注目を浴びる。続く『木更津キャッツアイ』『タイガー&ドラゴン』などの人気ドラマを担当し、日本を代表する脚本家の一人となった。2001年公開の映画『GO』で、日本アカデミー賞の最優秀脚本賞を受賞している。
重要無形文化財「能楽」保持者のいわゆる人間国宝である観山寿三郎(みやまじゅさぶろう/演:西田敏行)を父に持つ観山寿一(みやまじゅいち/演:長瀬智也)は17歳で家を飛び出し、かねてより憧れであったプロレスの世界で一時成功を収める。しかし、試合で大けがを負ったことをきっかけにプロレスラーとしての人生は転落。42歳になった今は小規模団体で細々と試合に出ていた。ある日、父が危篤になったと連絡を受けた寿一は25年ぶりに実家に戻り、それをきっかけに寿一はプロレスラーを引退。しかし、奇跡的に回復した父が急に謎の介護ヘルパー志田さくら(しださくら/演:戸田恵梨香)と婚約し全財産を彼女に譲ると宣言。父の介護を始める寿一と家族に、さくらが加わることで巻き起こる「お家騒動」をコミカルに表現したホームドラマである。キャッチコピーは「掟破りの長男、帰ってまいりました。」。
『俺の家の話』のあらすじ・ストーリー
25年間疎遠だった父・寿三郎の危篤と突然の婚約宣言
観山寿一(みやまじゅいち)は、古典芸能「能」の中でも日本に5つしかない「シテ」という主役を演じることのできる流派の一つである「観山流」の宗家の長男として生まれる。のちに人間国宝となる観山流27世宗家の父・観山寿三郎(みやまじゅさぶろう)の元で、弟子であり遊び相手だった1つ年下の観山寿限無(みやまじゅげむ)と共に厳しい稽古に励んだ。妹の観山舞(みやままい)、弟の観山踊介(みやまようすけ)、母と5人家族だったが、寿一が16歳のころに母が他界。それに加え、いくら能の稽古に励んでも父から褒めてもらえない修業生活に嫌気がさし17歳の時に家出しプロレスの世界に足を踏み入れた。ブリザード寿というリングネームで大成功する中、ファンであったユカと結婚。息子も生まれ、マンションも購入。武者修行先のアメリカでプエルトリコチャンピオンとなり順風満帆と思えた矢先、防衛戦で足に大怪我を負う。2年半ぶりに帰国すると、妻のユカから別れを切り出され離婚することとなり、人生が一気に転落。全盛期ほどの動きは叶わなかったが、マンションのローン返済と息子の養育費の支払いに追われる寿一を新興のプロレス団体「さんたまプロレス」の会長である堀コタツ(ほりこたつ)が誘い、今に至る。
ある日、寿一は父である寿三郎が危篤であると連絡を受け、息子の観山秀生(みやまひでお)と共に25年ぶりに家族を訪ねる。病室では舞と踊介と介護ヘルパーの志田さくら(しださくら)が、寿三郎の周りを囲んでいた。2年前に脳梗塞になり舞台の上で倒れて以降、下半身には麻痺が残り、糖尿病や心臓の病気も併発。以降、舞台には上がっておらず一番弟子であり芸養子となった寿限無が自宅で介護をしながら、デイサービスに通っている状況であったのだ。様々な思いや後悔が頭をよぎった寿一は、意識を失っている寿三郎の前に自分が観山流28世宗家を継ぐと宣言。これが父のとの最後の別れと覚悟し、帰路に就くのであった。
長男として観山流28世宗家を継ぐと宣言した寿一は、プロレス引退を決意。しかし、引退興行直後に寿三郎が奇跡的に復活したとの連絡を受ける。驚きつつ父の元へ急ぐと、そこには車いすには乗っているものの一時危篤状態に陥っていたとは想像もつかないほどに元気そうな寿三郎が、能の舞台の上から多数の門弟たちを前にしていた。何が起こるのかと不安そうな家族や門弟たちを目の前に突然、40も年下であるさくらとの婚約と、自身の遺産を全てさくらに譲渡することを宣言したのである。予想外の寿三郎の言葉に家族や門弟たちは騒然とするが、寿三郎はお構いなしにさくらを自身の膝の上に座らせラブラブな姿を見せつけながら舞台を去っていった。
帰宅後、寿三郎は自身が通うデイサービス「集まれやすらぎの森」でさくらと出会い恋に落ち、在宅で介護してほしいと申し出たことや、さくらが寿三郎には同情を越えた好意を抱いていることなどを明かした。遺産目的だろうと呆れる家族を前に、病室で寿一が宗家を継ぐと意識のない寿三郎に向けて言い放った姿を、横で見ていたさくらがこっそりと録画していたことも明かし、25年も好きに生きていた寿一の軽率な考えに対して「遺産が目当てなら、せいぜい嫌われないように介護しろ」と言い放った。それに反論できないでいる寿一は、心のどこかで観山家の遺産をあてにしていた自分がいたことに気付くが、振り上げた拳の行き場に困り、25年ぶりに実家に戻り寿三郎の介護を始めるのであった。
父の介護宣言をして以来、能の稽古、寿三郎の介護、元妻のユカとの関係など問題が山積する寿一だったが、収入がなく秀生の養育費の支払いもままならなくなっていた。なんとか、家から工面してもらえないかと探る寿一だったが、実は観山家の経済状況も非常に困窮していることが判明。寿三郎が倒れて以来、現金収入が激減するも観山家の信用を失わないよう、一番弟子である寿限無が公演に出演しながらフードデリバリーのバイトをしてなんとかしのいでいる状況なのだ。
それに加え、さくらが今までも「後妻業の女」として余命いくばくもない老人にヘルパーとして近づき多額の金を手に入れていたことが判明。本人に真相を確かめるべくさくらを呼び出し、情報の真偽を確かめるがさくらはあっさり事実だと認めたのだ。さくらは、献身的に介護したことで余命半年から1年に延命するなど、ヘルパーとして対価に見合った仕事をしたのだと主張。遺言も書き換えるように誘導したことはないが、相手がくれるといったものを貰っただけで、介護を家族間で押し付けあったり、本人そっちのけで相続問題にもめたりする遺族から責められるいわれはないと言う。そして寿三郎に対しても、恋愛感情はなかったことを告げたのだ。
「今ならまだ何も受け取っていないし、追い出されても構いません」と言うさくらであったが、寿一はそれ以上責めることはなかった。寿三郎も、直後は失恋のショックで落ち込んでいたものの、認知症の影響により数分後にはすっかり忘れていつもどおりさくらと恋人同士のようなやり取りをするのであった。
寿一がスーパー世阿弥マシンとしてプロレスラーに復帰
ある日、さんたまプロレスの会長の堀から興行の出役に空きが出てしまい代役をしてほしいと連絡を受ける。寿三郎の見守りがあるため初めは迷っていたものの、秀生の養育費の支払いに困っていた寿一は承諾し、覆面レスラーとして試合に出る。しかし、その最中家に一人きりにされた寿三郎が転んで頭を打ってしまい病院に運ばれることとなった。プロレスのリングに立っていたことは家族には言えなかったが、少しの間の外出でまさかこんなことになるとはと言い訳する寿一に対して、さくらは「介護にまさかはない」と厳しく返す。寿一は、自身の介護に対する認識の甘さを痛感するのであった。
3日後、寿三郎が退院。入院中、残された人生でやりたいことを書き並べるエンディングノートを作っていた。隅に小さく「家族旅行」と書かれた上から2重線で消されているのを寿一が発見する。何とかして家族旅行に連れて行ってやりたいと思った寿一の元に、堀から再びさんたまプロレスに戻って生きてほしいとの依頼が舞い込む。ブリザード寿の引退後、慢性的なスター選手不足で経営が傾いており、助けてほしいというのだ。家族旅行の資金調達のためにも、覆面のヒールレスラー「スーパー世阿弥マシン」として家族に内緒でプロレスの世界に舞い戻り、そのギャラで家族旅行資金の積み立てを始める。
寿一が、能の稽古を続けながら家族に内緒でスーパー世阿弥マシンとしてリングに上がる日々を送っていた中、寿三郎の突然の告白により寿限無が寿一たちと腹違いの兄弟だったことが判明。小学校1年生の頃から、血縁でないと思い込んでいたため正当な後継者になれないにも関わらず、能の稽古に打ち込み芸養子として観山家に尽くしてきた寿限無を想い、寿一は寿三郎に激怒する。当の寿限無は、一度は自身の出自を冷静に受け止めたものの、様々な感情が溢れ出した結果40歳にして反抗期を迎えるのであった。
観山家と寿限無の間に溝が生まれたころ、さくらは寿一に好意を抱き始めていた。それだけでなく、あんなにさくらを怪しんでいた踊介もさくらを好きなり、三角関係に発展。観山家に一気に色々な問題が押し寄せ、家族同士がうまく嚙み合わない日々を送ることとなる。
観山家の最低で最高の家族旅行
ある日、寿一は念願であった家族旅行を決行しようとする。寿三郎の希望により行先は福島県のスパリゾートハワイアンズに決まり、寿三郎はさくらのサポートの元、旅行に向けて体調管理を徹底しはじめる。その姿を見て、初めは乗り気でなかった家族も、家族旅行に向けて各々が進んでいくのであった。
旅行前日になり、急に寿三郎がさくらについてきてほしくないと言い始めた。実は妻の死後、再婚を心に決めたものの自身を取り巻く環境が変わり、一緒になることが叶わなかった「まゆみ」という女性が福島にいるというのだ。その女性に死ぬ前に会って謝りたいという寿三郎に対し、さくらは理解ある婚約者としての振る舞いを突き通し、旅行に同行しないことを受け入れる。
当日、さくらを除く観山家は福島に向かい車を走らせるが、急にまゆみ以外にも会いたい女性がいると言い出した寿三郎の指示で何度も寄り道をすることになり家族たちはだんだんと険悪なムードになっていく。ようやく福島にたどり着き、1番の目的であったまゆみが女将をする旅館に訪れるも自分の思い描いていた感動の再会とはならずすっかりいじけてしまった寿三郎は寿一にあたる。初めは、寿三郎のワガママを受け入れていた寿一も、とうとう我慢が限界に達してしまい言い合いになり最低な家族旅行になってしまったと後悔する寿一だったが、翌日ひょんなことから寿三郎がスパリゾートハワイアンズのステージで歌を歌うことになる。ステージに立つ寿三郎の姿を見た家族たちは、不思議と今までのわだかまりが解けるような感覚だった。また一つの家族として気持ちを寄り添わせ、帰路の車内は行きの重々しい空気を吹き飛ばすかのようににぎやかになっていた。
寿三郎が再び倒れるも、奇跡の復活
旅行の後、家族の問題が解決して暇になった寿一に対して、さくらは自分の好きという思いに応えてほしいと迫る。迷いを抱える寿一は、はっきりとした答えも出さず曖昧にごまかすのであった。
そんな中、寿三郎の認知症の症状が少しずつ悪化。物忘れが激しくなり、自分で過去の女性にプレゼントした能面を泥棒に入られたと騒ぎ立てたり、遺言状を書いたことを忘れ何枚も同じ遺言状を書いたりしており、心配した家族や主治医の勧めで検査入院をすることになる。その夜、寿一とさくらは寿三郎のいない家で2人きりで食卓に向かっていた。寿一のありのままを受け入れるさくらに、寿一もようやく向き合う決心がつき、一緒になる事を決めたのだった。
その後、寿一は寿三郎から年明けに開催される新春能楽会のため、演目『隅田川』の稽古をするように告げられる。それと同時に、スーパー世阿弥マシンの引退試合の対戦相手が決まり、寿一は能とプロレスを同時進行で稽古する日々が続いた。そんなある日、寿一は能の稽古中に足を怪我してしまい2週間の車椅子生活を余儀なくされる。ちょうどさくらが介護資格の研修で数日観山家を離れることになり家族に頼らざるを得なくなるが、その折ささいなことをきっかけに踊介、舞、寿限無を怒らせてしまい、3人とも家を飛び出したことにより、寿三郎と寿一の、車いす親子2人きりの生活がスタートする。ちょうど研修を終えたさくらが観山家に戻るも、在宅介護に限界を感じたケアマネージャーの末広涼一(すえひろりょういち)は認知症専門のグループホームへの入所を進言。思い悩む寿一とは裏腹に、寿三郎はそれをあっさり受け入れグループホームへの入所を承諾した。
寿三郎がグループホームに入所し、観山家に残った寿一はひたすら能とプロレスの稽古に励んでいた。そんなある日、寿限無が半年ぶりに帰宅。寿限無の指導の下また能の稽古を続けるも、子どもを亡くした女性の悲劇を描いた『隅田川』を演じることに苦労していた寿一は思い悩む日々だった。
ある夜、寿三郎がグループホームを抜け出し勝手に家に帰ってきてしまった。ふと稽古場に横たわった寿三郎だったが、呂律が回っておらず意識もぼんやりとしていた。追いかけてきたケアマネージャーの末広がそれを発見し、病院に連絡。脳梗塞を再発していたのだ。3度目の脳梗塞で、再び危篤状態となった寿三郎のもとに続々と家族が集まり、それぞれ寿三郎に声をかける。朝になり、門弟や関係者たちも続々と寿三郎に最後の別れを言いに集まってきたが、門弟たちを前に宗家の位置に座る自分を客観的視点で見た寿一は、寿三郎にまだまだ生きていてほしいと強く思いその場を飛び出す。タンスに隠していたスーパー世阿弥マシンの衣装を身にまとい、家族の前に現れた。そしてさんたまプロレスの「肝っ玉!しこたま!さんたま!」の掛け声をかけ、そのあとに家族たちも続き、エールを送り続けた。すると、奇跡的に寿三郎は意識を取り戻し、一命を取り留めたのである。
スーパー世阿弥マシンの最後の試合と、家族との別れ
寿三郎が危篤状態から復活した後、寿一はまた新春能楽会に向けた『隅田川』の稽古と、引退試合に向けたプロレスの稽古を続けた。そして、大晦日になりスーパー世阿弥マシンの引退試合が行われるも、結果は散々。対戦相手の放ったバックドロップをかわしきれなかった寿一に、家族は誰一人話しかけなかったが寿三郎だけが声をかけた。
新年、奇跡的な復活を遂げた寿三郎も3年ぶりに舞台に上がることとなり支度を進める。しかし、どこにも寿一の姿は無く、家族も何か隠している様子だった。もう出番だというのに寿一は現れず、寿一が演じる予定の主役の装束を寿限無が纏っていた。家族がみな口をつぐむ様子に苛立ち、寿一はどこだと怒る寿三郎にさくらが「寿一さんは亡くなったのよ」と告げる。
実は、大晦日の引退試合で相手のバックドロップをかわせず受け身を取り損ねた寿一はその後病院に運ばれ亡くなっていたのだ。病院にも足を運び、葬儀にも参列したにも関わらずその事実を受け入れることができていなかった寿三郎は、この日まで寿一の幻影を見ていたのだ。まるで寿一がそこにいるかのように何もいない空間に話しかける寿三郎を見た家族は、認知症の影響もあると思い誰も止めることができなかった。
出番となり、寿三郎は舞台の脇に上がるもまだぼんやりとしていた。そんな寿三郎の前に、寿一の幻影が現れる。寿三郎が自分の存在に気付いていたこともあって、寿一自身も自分が亡くなっていることを忘れていたのだ。ようやく寿一の死を受け入れた寿三郎は、寿一に「家族を奮い立たせ笑顔にし、国の宝にはなれなかったが、観山家の家宝にはなれた」と初めて褒める。そして、「これからは、お前の代わりにみんなで笑ったり、泣いたりしていくからな」と優しく声をかけると、寿一は寿三郎の前から消えた。
後日、寿一の墓参りをするさくらの目の前にスーパー世阿弥マシンの格好をした寿一の幻影が現われ「寿三郎が亡くなるまで傍にいてやって欲しい、観山家を頼みます」と告げる。さくらは、それを笑顔で聞き入れるのであった。
『俺の家の話』の登場人物・キャラクター
観山家
観山寿一(みやまじゅいち/演:長瀬智也)
本作品の主人公である、元プロレスラー。
観山流宗家の長男として生まれ幼いころから能の稽古に励むが、父から褒めてもらえない修業生活に嫌気がさし17歳の時に家出。子どものころから大好きだったプロレスの世界に足を踏み入れる。「ブリザード寿」というリングネームで、瞬く間に人気レスラーに成長。武者修行のためアメリカに行った後、プエルトリコでチャンピオンとなるが防衛戦で大怪我を追うこととなる。日本に帰国後、妻のユカとも離婚。年齢を重ね全盛期ほどの動きも叶わず、小規模なプロレス団体で細々と試合に出ていた。父の寿三郎が倒れたことをきっかけに、1度はプロレスラーを引退する。しかし、実家である観山家に予想以上にお金がないことが発覚し、寿三郎の介護の傍ら家族に内緒でヒールの覆面レスラー「スーパー世阿弥マシン」としてレスラーに復帰した。プロレス関係者からは「ブリさん」と呼ばれている。
観山寿三郎(みやまじゅさぶろう/演:西田敏行)
主人公・寿一の父であり、全国に1万人以上の門弟を持つ27世観山流宗家。重要無形文化財「能楽」保持者で、人間国宝である。
脳梗塞で倒れたことで下半身に麻痺が残り、その後一時危篤状態に陥るが奇跡的に復活。しかし、認知症が進行しており数分前のことを忘れてしまうようになる。女好きで、かつて観山家で働く女性に手を付け寿限無を身籠らせたり、能の公演で地方に行くとその土地ごとで気に入った女性を口説いたりしていた。ある時急に、自身の通うデイケアサービス「集まれやすらぎの森」の介護ヘルパーであるさくらとの婚約と、全財産の譲渡を宣言したことで周りを騒然とさせる。さくらからは「じゅじゅ」と呼ばれている。
観山寿限無(みやまじゅげむ/演:桐谷健太)
寿三郎の一番弟子であり、芸養子。観山家の番頭と女中の間に生まれ、小学1年生の頃に寿三郎に弟子入り。寿一と共に稽古に励んでいたが寿一の家出後、自身の父が亡くなったこともあり寿三郎の養子になり献身的に支えることとなる。寿三郎が脳梗塞で倒れてからは代わりに舞台に立ち地方巡業なども行っていたが、宗家である寿三郎に比べるとギャラも安く他の演者に回せるほどの収入がない状態だった。観山流の信用を失わないよう、貯金を崩しつつ寿三郎に内緒でフードデリバリーのアルバイトをしながら必死にやりくりをしていた。
ある日寿三郎から、女中であった寿限無の母と寿三郎が関係を持ってしまったことで身ごもった子であることを告げられ、寿一や舞や踊介と異母兄弟であったことが発覚する。一度は冷静に事実を受け入れたものの、長年に渡り一番弟子である自分が寿三郎の実子でないことに思い悩んでいた気持ちが爆発。寿三郎に対し反抗的な態度をとるようになり、40歳にして遅めの反抗期を迎える。
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民王(小説・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『民王』とは、2015年7月から9月まで、テレビ朝日で放送された政治を題材としたコメディドラマ。主演は遠藤憲一と菅田将暉。原作は池井戸潤の小説である。内閣総理大臣の武藤泰山と、息子で大学生の翔の人格がある日突然入れ替わってしまい、互いの仕事や生活を入れ替わった状態で悪戦苦闘するストーリー。2016年4月にスペシャルドラマ『民王スペシャル〜新たなる陰謀〜』と、貝原茂平が主役の『民王スピンオフ〜恋する総裁選〜』が放送されている。
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SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜(ドラマ・映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜』とは、超能力などを使った特殊な事件を捜査するために設立された、未詳事件特別対策係を舞台にした刑事ドラマ及び原作をもとにした映画である。IQ201の天才刑事と警視庁特殊部隊 (SIT) 出身の捜査官が特殊能力(SPEC)を持つ犯人と対決する姿が描かれている。ドラマ初期にはミステリーなストーリーが繰り広げられ、後半になるとSPECに関わる陰謀劇が中心となっている。2人の刑事の個性的なキャラクターも見どころのひとつだ。
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わしも(WASIMO)のネタバレ解説・考察まとめ
『わしも(WASIMO)』とは、宮藤官九郎作・安齋肇絵による絵本『WASIMO』を原作とした子供向けアニメ。 おばあちゃん型ロボットわしもとわしもを取り巻く仲間たちとの日常が描かれたストーリー。 わしもは死んじゃったおばあちゃんの唯一の形見である入れ歯を装着しており、動くたびに入れ歯がカタコトカタコトと鳴る。 長距離を移動するときは、足ではなくローラーが発動するのである。
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フラジャイル 病理医岸京一郎の所見(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『フラジャイル 病理医岸京一郎の所見』とは原作の草水敏と作画の恵三朗によって、2014年より『月刊アフタヌーン』にて連載している、病理医の葛藤とドラマを描いた医療漫画である。また『TOKIO』の長瀬智也主演で、2016年にテレビドラマとして実写化もしている。壮望会第一総合病院の病理科長である「岸京一郎」は、捻くれた性格であるものの、凄腕の病理医である。素直な頑張り屋の新人「宮崎智尋」や、優秀な臨床検査技師の「森井久志」の3人を中心に、医療現場での生命に対するヒューマンドラマを重厚に表現している。
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ザ・マジックアワー(三谷幸喜)のネタバレ解説・考察まとめ
『ザ・マジックアワー』とは三谷幸喜が脚本・監督したエンターテインメント映画である。佐藤浩市の主演映画で妻夫木聡や深津絵里など豪華キャストが多数出演している。三谷幸喜が監督する4作品目の映画で、第32回日本アカデミー賞で4部門にノミネートされた。マフィアの天塩商会が牛耳る港町の守加護。彼らの怒りを買ってしまった備後は、助かるために三流俳優の村田を騙し、映画撮影と称して殺し屋のデラ富樫を演じさせる。天塩の者たちに村田が偽のデラ富樫だとバレないよう備後が四苦八苦する、大ヒットコメディ映画。
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彼らが本気で編むときは、(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『彼らが本気で編むときは、』とは、家族の在り方やLGBT差別の問題について扱った、萩上直子監督のオリジナル脚本によるハートフル映画である。物語は、小学生のトモの母親が家出をしてしまうところから始まる。トモは母が帰ってくるまで面倒を見てもらおうと、叔父であるマキオの元へ向かうが、マキオは恋人であるトランスジェンダーのリンコと一緒に住んでいた。トランスジェンダーであるリンコにとまどうトモだったが、リンコの優しさやリンコを取り巻く人々との触れ合いを通して、心を開いていくストーリーとなっている。
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阪急電車 片道15分の奇跡(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『阪急電車 片道15分の奇跡』とは2011年に全国東宝系で公開されたハートフル群像劇映画である。有川浩が2008年に発表した連作短編集『阪急電車』を原作とし、 監督三宅喜重、脚本岡田惠和、主演中谷美紀で映画化された。同じ電車に乗り合わせた8人の乗客たちがそれぞれ少しずつ関わり合い、笑顔になっていくさまが描かれる。作品の舞台となる阪急電車の他、西宮市や宝塚市なども制作に協力し、地元愛が強く溢れた映画に仕上がっている。
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ラーゲリより愛を込めて(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ラーゲリより愛を込めて』とは2022年12月9日に公開された日本の映画。主演は二宮和也。原作は辺見じゅんのノンフィクション小説『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』。 第二次世界大戦後のシベリアの強制収容所(ラーゲリ)で、日本人捕虜の1人である山本幡男(やまもと はたお)が過酷な環境の中でも生きる希望を捨てず、家族の元へ帰れると信じ、仲間らを励まし続ける姿を描く。 希望を捨てない幡男の姿、捕虜仲間が幡男の遺書を家族に届けるため必死になる姿は見所だ。
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あさが来た(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『あさが来た』とは、幕末から明治にかけて活躍した実業家・教育者の広岡浅子をモデルとしたNHKの連続テレビ小説。2015年9月から2016年4月にかけて放送された。平均視聴率は23.5%で、朝ドラとしては2016年当時の最高記録となって話題に上った。 女性の社会進出が難しかった幕末から大正の時代に、女性起業家のパイオニアとして奔走した主人公・白岡あさの物語。銀行、生命保険会社、女子大学の設立という一大事業に邁進するあさと、彼女を支える家族、変化していく社会が描かれる。
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クローズZERO II(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『クローズZERO II』とは、漫画家の高橋ヒロシの作品『クローズ』を原作とした映画。前作『クローズZERO』で鈴蘭高校の覇権争いを制した滝谷源治たちと、ライバル校・鳳仙学園との間で抗争が発生。鈴蘭をまとめるために苦心する源治、彼に敗れて以降沈黙を貫く芹沢、2年前の仇を討つため虎視眈々と鈴蘭を狙う鳳仙の頭・鳴海の3人を軸にストーリーが展開される。葛藤を抱えながら喧嘩に臨む高校生達を描く。小栗旬や山田孝之、桐谷健太など人気俳優が多数出演したことでも話題となった。監督は三池嵩史。
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大恋愛〜僕を忘れる君と(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『大恋愛〜僕を忘れる君と(ドラマ)』とは、TBS「金曜ドラマ」で2018年10月から12月までの間で毎週金曜夜10時から放送されたテレビドラマである。若年性アルツハイマーにおかされた女医と自分を忘れていく恋人を明るくけなげに支えていく元・小説家の10年にわたる愛の軌跡を描いた王道ラブストーリー。圧巻の演技力を誇る国民的大女優の戸田恵梨香が主人公を演じ、さらにドラマや舞台などで大活躍中の個性派俳優ムロツヨシが恋人役として出演している。実力を兼ね備えた二人の演技が話題となった作品である。
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ステキな金縛り(三谷幸喜)のネタバレ解説・考察まとめ
『ステキな金縛り』とは三谷幸喜が監督したコメディ映画。三谷幸喜が生誕50周年に作られたエンターテイメント作品である。ストーリーはドジっ子弁護士の宝生エミが殺人事件を担当。被告人のアリバイを証明できるのは落ち武者の幽霊だけ。弁護士と落ち武者の幽霊が協力して、被告人の無罪を証明するために奮闘する映画になっている。主人公の宝生エミ役を演じた深津絵里は、第35回日本アカデミー賞で主演女優賞にノミネートされ、その他の豪華キャストに落ち武者の幽霊・更科六兵衛役を西田敏行、速水弁護士役を阿部寛が演じている。
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エンジン(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『エンジン』とは、2005年にフジテレビの月9枠で放送された木村拓哉主演のドラマ。レーサーの神崎次郎はヨーロッパのチームに所属していたが、トラブルを起こし解雇されてしまう。その後日本に帰国するも、所属先が決まらず実家である養護施設で暮らすこととなる。挫折を味わい1度はレースを諦めるが、共に施設で暮らす子供達の為レースへ復帰するまでを描いたドラマである。レースシーンでは、富士スピードウェイにて撮影された。脚本は数々のヒット作を手がけた井上由美子であり、木村拓哉主演の作品は2作目となる。
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天皇の料理番(2015年のドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『天皇の料理番』とは、宮内省大膳職司厨長を務めた秋山徳蔵の生涯をモデルとしたドラマで、TBSテレビ60周年特別企画として制作された。2015年4月に放送され、脚本は森下佳子が担当する。主演は佐藤健で、黒木華や桐谷健太などが出演している。秋山篤蔵は両親に海産物問屋の松前屋の婿養子にさせられ、そこの跡取りとして働き始める。そんな彼があることをきっかけに、日本一の料理人になるという夢を持ち、奮闘するという物語。平均視聴率は14.9%を記録し、東京ドラマアウォード2015などで数々の賞を受賞した。
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マイ☆ボス マイ☆ヒーロー(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』とは、2006年7月から日本テレビで放送されていたコメディドラマ。韓国映画『マイ・ボス マイ・ヒーロー』のリメイク。脚本は大森美香。主演は長瀬智也で、共演は新垣結衣や手越祐也など。ヤクザの若頭である榊真喜男は、まともに学校に通ったことがなく、勉強が全くできなかった。そのため、ボスである父に組を継ぐために、高校を卒業するよう命じられる。初めは嫌々学校に通っていた真喜男だが、徐々に青春の楽しさを感じていく。本作は平均視聴率が19.1%と高視聴率を記録した。
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離婚しようよ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『離婚しようよ』とは、TBS制作によるNetflixシリーズのドラマ。2023年6月22日から配信を開始。脚本は宮藤官九郎と大石静、主演は松坂桃李が務める。タイトルは吉田拓郎から許可を取り、楽曲「結婚しようよ」から着想を得た。結婚5年目にして夫婦仲が冷め切っていながらも、おしどり夫婦を演じている三世議員の東海林大志と、その妻で女優の黒澤ゆいが、周囲から反対されながらも離婚という目標に向かって共闘する姿を描くホームコメディ。
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目次 - Contents
- 『俺の家の話』の概要
- 『俺の家の話』のあらすじ・ストーリー
- 25年間疎遠だった父・寿三郎の危篤と突然の婚約宣言
- 寿一がスーパー世阿弥マシンとしてプロレスラーに復帰
- 観山家の最低で最高の家族旅行
- 寿三郎が再び倒れるも、奇跡の復活
- スーパー世阿弥マシンの最後の試合と、家族との別れ
- 『俺の家の話』の登場人物・キャラクター
- 観山家
- 観山寿一(みやまじゅいち/演:長瀬智也)
- 観山寿三郎(みやまじゅさぶろう/演:西田敏行)
- 観山寿限無(みやまじゅげむ/演:桐谷健太)
- 長田舞(おさだまい/演:江口のりこ)
- 観山踊介(みやまようすけ/演:永山絢斗)
- O.S.D(オー・エス・ディー/演:秋山竜次)
- 長田大州(おさだだいす/演:道枝駿佑)
- デイケアサービス 集まれやすらぎの森
- 志田さくら(しださくら/演:戸田恵梨香)
- 末広涼一(すえひろりょういち/演:荒川良々)
- 寿一の関係者
- ユカ(演:平岩紙)
- 観山秀生(みやまひでお/演:羽村仁成)
- 早川トオル(はやかわとおる/演:前原滉)
- さんたまプロレス
- 堀コタツ(ほりこたつ/演:三宅弘城)
- 長州力(ちょうしゅうりき/演:長州力)
- スーパー多摩自マン(スーパーたまじマン/演:勝村周一朗)
- プリティ原(プリティはら/演:井之脇海)
- 第1話ゲスト
- 番頭・小池谷(ばんとう・こいけや/演:尾美としのり)
- リングアナ(演:岩井秀人)
- サラリーマン(演:須藤公一)
- 能楽師(のうがくし/演:北浪貴裕、馬野正基、長山佳三、小早川泰輝、望月拓也、柄本龍杜、村瀬堤、村瀬慧、矢野昌平、藤田貴寛、田邊恭資、原岡一之、梶谷英樹)
- 場内アナウンス(じょうないアナウンス/演:野中美智子)
- さんたまプロレスのレスラー(演:翔太、勝俣瞬馬、中村圭吾)
- 実況アナウンサー(じっきょうアナウンサー/演:辻よしなり)
- 池内新之介(いけうちしんのすけ/演:牧村泉三郎)
- 第2話ゲスト
- プリティ原の彼女(演:3時のヒロイン かなで)
- 堀井(ほりい/演:伊藤修子)
- 第3話ゲスト
- レフェリー(演:木曽大介)
- 武藤敬司(むとうけいじ/演:武藤敬司)
- 蝶野正洋(ちょうのまさひろ/演:蝶野正洋)
- 呼び込みをするプロレスラー(演:TAMURA)
- 金髪のプロレスラー(演:渡瀬瑞基)
- 第4話ゲスト
- 菅原栄枝(すがわらさかえ/演:美保純)
- 金子賢(かねこけん/演:金子賢)
- 「HEY麺」池袋店店長(演:神谷圭介)
- 第5話ゲスト
- 不破万作(ふわまんさく/演:不破万作)
- 大迫(おおさこ/演:小松和重)
- 望月ちはる(もちづきちはる/演:田中みな実)
- 第6話ゲスト
- たかっし(演:阿部サダヲ)
- 川千まゆみ(かわちまゆみ/演:紫吹淳)
- 豆千代/康子(まめちよ やすこ/演:池津祥子)
- 第7話ゲスト
- 玉川マリ子(たまがわまりこ/演:峯村リエ)
- 犯人(演:一條恭輔)
- プロレスラー(演:石井慧介)
- 第8話ゲスト
- 加藤隆太郎(かとうりゅうたろう/演:佐藤隆太)
- 看護師(演:矢沢心)
- 背脂(せあぶら/演:3時のヒロイン ゆめっち)
- 田尾安志(たおやすし/演:田尾安志)
- ホセ・カルロス・ゴンザレス・サン・ホセJr.(演:マキシモ・ブランコ)
- 第9話ゲスト
- 鬼塚高吉(おにづかたかきち/演:塚本高史)
- 観山万寿(みやままんじゅ/演:ムロツヨシ)
- 観山流門弟(演:菅原大吉・岩谷健司)
- 恵俊彰・立川志らく・江藤愛(めぐみとしあき・たてかわしらく・えとうあい/演:恵俊彰・立川志らく・江藤愛)
- 最終話ゲスト
- 藤田ニコル(ふじたニコル/演:藤田ニコル)
- 能楽師(のうがくし/演:福王和之、矢野昌平、伊藤嘉章、古室知也、長山桂三、大倉栄太郎、田邊恭資、栗林祐介)
- 辰川昭彦(演:上野勇希)
- ホストクラブの客(演:エレガント人生 祥子)
- 『俺の家の話』の用語
- 能
- さんたまプロレス
- 世阿弥
- 『俺の家の話』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 観山寿一「息子だからできねぇんだよ」
- 長州力「レスラーなんて何回引退しても、何回もカムバックすりゃいいんだよ!」
- 新春能楽会で披露された『隅田川』
- 『俺の家の話』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 長瀬の「子どものいる役を演じたことがない」が起点となり発案された作品
- 長瀬×宮藤作品のオマージュシーンや過去の共演俳優がゲスト出演
- スーパー世阿弥マシーンのプロレスシーンを演じたのは長瀬本人
- 『俺の家の話』の主題歌・挿入歌
- 作中使用歌:松任谷由美『BLIZZARD』