俺の家の話(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『俺の家の話』とは、2021年にTBSテレビ系「金曜ドラマ」で放送されていたテレビドラマ。主演・長瀬智也×脚本・宮藤官九郎が11年ぶりにTBS連ドラでタッグを組んだことで話題になる。長瀬演じるプロレスラーの観山寿一が、西田敏行演じる能楽師で人間国宝の父・観山寿三郎の介護をきっかけに、疎遠であった家族や能に向き合う日々を描く。社会問題でもある介護を題材にしているが、宮藤作品ならではのコミカルな演出と軽快なテンポで作品が進んでいくのが魅力の作品である。
長田舞(おさだまい/演:江口のりこ)
観山家の長女で、寿一の一つ年下の妹。進学塾の講師をしている。
気が強く肝が据わっており、物事をはっきりという性格。一人息子の大洲を観山流の跡継ぎにしたいと思っていたが、ストリートダンスの道に進みたい大洲とは頻繁に衝突し頭を悩ませている。旦那のO.S.Dがホール係と不倫した際に寿三郎がかばうような発言をしたことをきっかけに、生前の母が寿三郎の女癖の悪さに泣かされていたことや、男社会である能の世界に女として生まれたことによる苦悩や、初恋の相手が寿限無だったにもかかわらず血縁であったというショックな気持ちが爆発し、一時家に寄り付かなくなってしまう。
観山踊介(みやまようすけ/演:永山絢斗)
寿一の弟であり、3兄弟の末っ子。
能が好きで現在でも稽古を続けているが自分には才能がないことを自覚しており、自由奔放な寿一を反面教師として堅実な生き方をするため弁護士になった。
初めは、「後妻業の女」疑惑のあるさくらを怪しみ正体を明かそうと調べていたが、いつしか恋愛感情を抱くようになる。
O.S.D(オー・エス・ディー/演:秋山竜次)
舞の夫で、本名は「長田(おさだ)」。自称ラッパー兼都内に5つの店舗を持つラーメンチェーン「HEY麺」のオーナー。
日常の会話の中でも、よく韻を踏んでいる。ラーメンチェーンのオーナーであるにも関わらずラーメンが嫌い。自身の店舗で働くホール係の女性と不倫していたことで、舞を怒らせてしまう。
長田大州(おさだだいす/演:道枝駿佑)
舞とO.S.Dの1人息子。高校生で、反抗期真っ只中。
舞に言われて能の稽古を続ける傍ら、ストリートダンスに打ちこんでおり能を続けるべきなのか迷っている。能楽イベントとダンスコンテストの決勝の日が被ってしまい、当日にダンスコンテスト優先してしまったことで舞と衝突するも、観山家の家族旅行を通して関係は改善。能の稽古は続けながらも、ダンスのオーディションも受けるようになる。
いとこである秀生を気にかけ、面倒をよくみる優しい一面もある。
デイケアサービス 集まれやすらぎの森
志田さくら(しださくら/演:戸田恵梨香)
デイケアサービス「集まれやすらぎの森」のスタッフで、謎の介護ヘルパー。寿三郎の婚約者で、遺産を全て譲ると宣言されている。
そんなさくらを怪しんだ踊介の調べによって、以前にも後妻業の女として高齢者に近づき遺産を手にしていた過去が判明する。しかしさくらは、自身が献身的に介護をしたことによって余命半年から1年に延命するなどヘルパーとして対価に見合った仕事をしたため、介護をしなかった遺族から責められるいわれはないと反論。さらに、悪い男に翻弄される母と兄との3人家族で育ち、母の再婚相手たちから家庭内暴力を受け、貧乏生活を経験したことからお金にシビアな性格になったことを明かし、今ならまだ何も受け取っていないから追い出してくれても構わないと告げた。
それでも、寿三郎に対しては献身的にサポートを行い介護に真摯に向き合う姿勢を見せ、寿三郎にとっても観山家にとってなくてはならない存在として、次第に家族の輪に溶け込んでいく。
末広涼一(すえひろりょういち/演:荒川良々)
寿三郎のケアマネージャー。明るく軽妙な人物だが、実は暴走族の総長だった過去がある。
寿三郎の在宅介護の開始の伴い、頻繁に観山家に訪れる。トラベルヘルパーという専門家資格を持っており、観山家の家族旅行にも絶妙な距離感でサポートに入る。舞、踊介、寿限無が家に寄り付かなくなったことで寿一だけでの介護に限界を感じ、寿三郎を認知症専門のグループホームへ入居させることを寿一に勧める。
寿一の関係者
ユカ(演:平岩紙)
寿一の元妻。ブリザード寿の大ファンで、大阪城ホールの試合でプロポーズされ結婚するも寿一が家にいるときも常に殺気を放っていることが怖いと思っていた。寿一の帰国を機に離婚。秀生の父母として寿一と交流を続けるが、交際相手との間に女の子をもうけ再婚する。
多動症の秀生が、能の舞台に立つ時だけは長時間じっとしていられるため能の稽古を続けていくことを認め、寿一との初の親子共演を果たした『小袖曽我』を見て涙を流す。寿一の死後も、秀生と共に観山家に気軽に立ち寄れるようになる。
観山秀生(みやまひでお/演:羽村仁成)
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目次 - Contents
- 『俺の家の話』の概要
- 『俺の家の話』のあらすじ・ストーリー
- 25年間疎遠だった父・寿三郎の危篤と突然の婚約宣言
- 寿一がスーパー世阿弥マシンとしてプロレスラーに復帰
- 観山家の最低で最高の家族旅行
- 寿三郎が再び倒れるも、奇跡の復活
- スーパー世阿弥マシンの最後の試合と、家族との別れ
- 『俺の家の話』の登場人物・キャラクター
- 観山家
- 観山寿一(みやまじゅいち/演:長瀬智也)
- 観山寿三郎(みやまじゅさぶろう/演:西田敏行)
- 観山寿限無(みやまじゅげむ/演:桐谷健太)
- 長田舞(おさだまい/演:江口のりこ)
- 観山踊介(みやまようすけ/演:永山絢斗)
- O.S.D(オー・エス・ディー/演:秋山竜次)
- 長田大州(おさだだいす/演:道枝駿佑)
- デイケアサービス 集まれやすらぎの森
- 志田さくら(しださくら/演:戸田恵梨香)
- 末広涼一(すえひろりょういち/演:荒川良々)
- 寿一の関係者
- ユカ(演:平岩紙)
- 観山秀生(みやまひでお/演:羽村仁成)
- 早川トオル(はやかわとおる/演:前原滉)
- さんたまプロレス
- 堀コタツ(ほりこたつ/演:三宅弘城)
- 長州力(ちょうしゅうりき/演:長州力)
- スーパー多摩自マン(スーパーたまじマン/演:勝村周一朗)
- プリティ原(プリティはら/演:井之脇海)
- 第1話ゲスト
- 番頭・小池谷(ばんとう・こいけや/演:尾美としのり)
- リングアナ(演:岩井秀人)
- サラリーマン(演:須藤公一)
- 能楽師(のうがくし/演:北浪貴裕、馬野正基、長山佳三、小早川泰輝、望月拓也、柄本龍杜、村瀬堤、村瀬慧、矢野昌平、藤田貴寛、田邊恭資、原岡一之、梶谷英樹)
- 場内アナウンス(じょうないアナウンス/演:野中美智子)
- さんたまプロレスのレスラー(演:翔太、勝俣瞬馬、中村圭吾)
- 実況アナウンサー(じっきょうアナウンサー/演:辻よしなり)
- 池内新之介(いけうちしんのすけ/演:牧村泉三郎)
- 第2話ゲスト
- プリティ原の彼女(演:3時のヒロイン かなで)
- 堀井(ほりい/演:伊藤修子)
- 第3話ゲスト
- レフェリー(演:木曽大介)
- 武藤敬司(むとうけいじ/演:武藤敬司)
- 蝶野正洋(ちょうのまさひろ/演:蝶野正洋)
- 呼び込みをするプロレスラー(演:TAMURA)
- 金髪のプロレスラー(演:渡瀬瑞基)
- 第4話ゲスト
- 菅原栄枝(すがわらさかえ/演:美保純)
- 金子賢(かねこけん/演:金子賢)
- 「HEY麺」池袋店店長(演:神谷圭介)
- 第5話ゲスト
- 不破万作(ふわまんさく/演:不破万作)
- 大迫(おおさこ/演:小松和重)
- 望月ちはる(もちづきちはる/演:田中みな実)
- 第6話ゲスト
- たかっし(演:阿部サダヲ)
- 川千まゆみ(かわちまゆみ/演:紫吹淳)
- 豆千代/康子(まめちよ やすこ/演:池津祥子)
- 第7話ゲスト
- 玉川マリ子(たまがわまりこ/演:峯村リエ)
- 犯人(演:一條恭輔)
- プロレスラー(演:石井慧介)
- 第8話ゲスト
- 加藤隆太郎(かとうりゅうたろう/演:佐藤隆太)
- 看護師(演:矢沢心)
- 背脂(せあぶら/演:3時のヒロイン ゆめっち)
- 田尾安志(たおやすし/演:田尾安志)
- ホセ・カルロス・ゴンザレス・サン・ホセJr.(演:マキシモ・ブランコ)
- 第9話ゲスト
- 鬼塚高吉(おにづかたかきち/演:塚本高史)
- 観山万寿(みやままんじゅ/演:ムロツヨシ)
- 観山流門弟(演:菅原大吉・岩谷健司)
- 恵俊彰・立川志らく・江藤愛(めぐみとしあき・たてかわしらく・えとうあい/演:恵俊彰・立川志らく・江藤愛)
- 最終話ゲスト
- 藤田ニコル(ふじたニコル/演:藤田ニコル)
- 能楽師(のうがくし/演:福王和之、矢野昌平、伊藤嘉章、古室知也、長山桂三、大倉栄太郎、田邊恭資、栗林祐介)
- 辰川昭彦(演:上野勇希)
- ホストクラブの客(演:エレガント人生 祥子)
- 『俺の家の話』の用語
- 能
- さんたまプロレス
- 世阿弥
- 『俺の家の話』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 観山寿一「息子だからできねぇんだよ」
- 長州力「レスラーなんて何回引退しても、何回もカムバックすりゃいいんだよ!」
- 新春能楽会で披露された『隅田川』
- 『俺の家の話』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 長瀬の「子どものいる役を演じたことがない」が起点となり発案された作品
- 長瀬×宮藤作品のオマージュシーンや過去の共演俳優がゲスト出演
- スーパー世阿弥マシーンのプロレスシーンを演じたのは長瀬本人
- 『俺の家の話』の主題歌・挿入歌
- 作中使用歌:松任谷由美『BLIZZARD』