ラストマンー全盲の捜査官ー(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ラストマン-全盲の捜査官-』とは2023年にTBS系「日曜劇場」枠にて放送されていたサスペンスドラマである。現代社会を多く取り上げており、登場人物たちの痛快なやりとりや事件を通しての人間関係などが描かれている。研修生として来日したFBI捜査官である皆実広見(演:福山雅治)は全盲でありながらも数々の事件を解決することから「ラストマン」と呼ばれていた。そんな皆実のアテンドに選ばれたのは護道心太朗(演:大泉洋)という嫌われ者刑事であり、正反対の2人は次々に起こる難事件に挑んでいく。

41年前の事件

物語の鍵となる強盗殺人放火事件。心太朗の実父である鎌田國士が起こした事件だとされており、鎌田は無期懲役の刑で千葉刑務所に入所していた。
しかし、真実は皆実の父親である誠が元凶である事件であった。皆実が自身の子ではないと知った誠が勢津子を殺し、罪を消してもらおうと脅した清二に殺されてしまっていた。清二は全ての事件を鎌田に押し付け、鎌田は皆実と心太朗の2人の息子を守るために犯行を自供したのだった。

『ラストマンー全盲の捜査官ー』の名言・名セリフ/名場面・名シーン

皆実広見「社会のために自分の力を使いたい。昔と比べれば、テクノロジーの力によって多少は自由に動けるようになりました。あとは、周りの人たちが一緒に働こうと思ってくれるかどうか、それだけなんです」

1話で連続爆破事件に着手する皆実であったが、全盲である彼を捜査一課の面々は足手まといとして煙たがっていた。それでも、皆実はAI技術などを駆使して事件を解決に導こうとする。人から認められるには結果を出せばよいと考えている皆実だが、そんな皆実に協力してくれる人たちは限られていた。皆実は「社会のために自分の力を使いたい。昔と比べれば、テクノロジーの力によって多少は自由に動けるようになりました。あとは、周りの人たちが一緒に働こうと思ってくれるかどうか、それだけなんです」と告げ、捜査一課でも浮いた存在の彼は自分ができることを精一杯考え、実践しようとする。障害というハンディギャップを持つ皆実だからこそ周囲の助けが必要であることを感じさせる言葉である。

皆実広見「確かに今の社会は弱い人はいらないという考え方です。でも排除された人たちでもやれることはあります。それを見つけ出すのはとてつもなく大変なことですが、助けてくれる人は必ずいます。世の中には不必要な人間なんていないんです」

1話の連続爆破事件はいじめの末に不登校になり、病気がちになった母親の看病に追い詰められる渋谷英輔によって引き起こされたものであった。しかも、英輔は自身を不登校に追いやったかつての同級生である植田を道連れに自殺しようと考えていたのだ。皆実により植田を救出し、英輔を確保することができたのだが、英輔は社会そのものに不満を感じていた。そんな社会に絶望していた英輔のことを理解し、皆実は優しく「確かに今の社会は弱い人はいらないという考え方です。でも排除された人たちでもやれることはあります。それを見つけ出すのはとてつもなく大変なことですが、助けてくれる人は必ずいます。世の中には不必要な人間なんていないんです」と告げる。全盲という弱い立場だった自分にもできることを考え、実践してきた皆実だからこそ言える名言である。

皆実広見「障害を持つ人全てが聖人君子というわけではない。どこにでもいるあたりまえの人間」

連続爆破事件を解決した皆実(画面左)と心太朗(画面右)が歩きながら会話している

連続爆破事件の犯人である渋谷英輔を逮捕し、心太朗と最初の事件を解決した皆実。英輔を確保した状況は皆実が装着していたアイカメラで警察上層部にも見ることができていたのだ。英輔に告げた優しい言葉は警察上層部へのアピールも込めていることを心太朗に打ち明ける。心太朗は皆実に腹黒い一面があることに驚くが、皆実は「障害を持つ人全てが聖人君子というわけではない。どこにでもいるあたりまえの人間」と笑顔で告げる。障害のある人物だって周りの人と変わらない一人の人間であることを再確認させられる皆実の言葉である。

皆実広見「誰も傷つかずみんなが幸せになれる嘘なら、私はいいと思うんです」「これからも恥じることなく、最高の映えを狙ってください」

自身の胸の内を皆実に吐露する雲母

5話にて料理系インフルエンサーであるナオン殺害事件が発生。ナオンを殺害したのは同じく料理系インフルエンサーである青嶌であった。彼女はインフルエンサーでトップになろうとし、今回の犯行に至ったのだった。そんな彼女が目指すトップにいたのはカナカナという人物であった。実はカナカナはインフルエンサーとしての家事疲れから娘を残して失踪してしまっており、それからは娘の雲母がカナカナとして投稿を続けていたのだ。母親を失った雲母は収入源としてカナカナを名乗り、母親に戻ってきても大丈夫だというメッセージを込めてインフルエンサーとして活動していた。皆実は最初から雲母がカナカナであると気づいており、雲母は生活のためとはいえ人を騙していることに罪悪感を感じていた。落ち込む雲母に皆実は「誰も傷つかずみんなが幸せになれる嘘なら、私はいいと思うんです」「これからも恥じることなく、最高の映えを狙ってください」と励ます。去っていく皆実に雲母は深々と頭を下げるのだった。

皆実が吾妻の手紙を覚えていたシーン

皆実が自身のことを覚えていたことや、自分が皆実を後押しをしたことを知り感動する吾妻

4話にて痴漢撃退スタンプを使用しての殺傷事件は真鍋を確保したことで幕を閉じた。しかし、真鍋に襲われた柿谷を庇ったために吾妻は毒針に刺されてしまい、緊急搬送された。幸い吾妻は一命をとりとめ、そんな吾妻を皆実が見舞いに訪れた。吾妻は学生時代に盗撮とストーカーに悩まされ、引きこもりになった過去があった。そして、そんな吾妻を立ち直らせてくれたのは全盲というハンディギャップを抱えた皆実であった。皆実によって励まされた吾妻は、皆実にお礼の手紙を書き、警察官になったのだった。吾妻は皆実に憧れを抱いていたことを告白し、皆実もまた吾妻の手紙のことを覚えていたのだ。皆実も吾妻の手紙で励まされ、現場に赴くようになったのだと告げる。皆実は警察官になった吾妻との再会を喜び、吾妻は涙を流すのだった。

『ラストマンー全盲の捜査官ー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『ラストマンー全盲の捜査官ー』の視聴率

関東地区、ビデオリサーチの調べでは全10話2桁越えを記録しており、最終話では13.8%となっている。

13年ぶりの共演を果たした福山雅治と大泉洋

本作で主要人物の2人を演じた福山雅治と大泉洋はNHK大河ドラマ『龍馬伝』以降の共演となる。2人は自身ラジオ番組でも互いのことを話すなどプライベートでもかなり良好な関係を築いている。大泉は福山から「洋ちゃん」と呼ばれており、大泉のイベントやテレビ番組でも福山のモノマネを披露している。ちなみに、本作でも大泉洋が福山雅治のモノマネをしている場面が何度かある。

福山雅治のアドリブ

4話のラスト、痴漢撃退スタンプを使用した死傷事件が解決し、皆実と吾妻は東京の中をジョギングする。その際に2人の目の前には虹がかかっており、吾妻が「虹が出ていますね」と告げると皆実は「歌いましょうか」と返すシーンがある。この福山雅治の台詞はプロデューサーからの要望で一言加えることになったようで、台本には書かれていなかったという。
撮影した際、吾妻ゆうき役の今田美桜は驚いた表情を見せており、福山雅治は自身のラジオ番組で「あれ台本で書いちゃったら多分、事務所でNG」と発言している。
福山雅治には『虹』という楽曲があるので、それにかけたお遊びがドラマの中でも展開されていたのだった。

『ラストマンー全盲の捜査官ー』の主題歌・挿入歌

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ラブ ジェネレーション(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

ラブ ジェネレーション(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ラブ ジェネレーション』とは、1997年にフジテレビ系の「月9」枠で放送された日本の恋愛ドラマ。主演は木村拓哉と松たか子。広告代理店の営業部で働く片桐哲平と同じ営業部のOL・上杉理子はナンパで知り合い、翌日に職場で再会をする。意識しつつも反発を繰り返す2人だったが、やがてお互いの存在の大切さに気づき惹かれあっていく。平凡な社会人の恋愛をテーマにしたドラマだが、その普通さと若者特有の恋愛への葛藤が反響を呼んだ。また、松たか子の月9初ヒロインや木村拓哉の「ちょ待てよ!」というセリフが話題となった。

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