コンフィデンスマンJP(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『コンフィデンスマンJP』とは、2018年4月9日〜6月11日まで、フジテレビ系列で毎週月曜日21時から「月9」枠で放送された。主要キャストが全員詐欺師となっている。11年ぶりに「月9」の主演に抜擢された長澤まさみが、ダー子を演じる。他に、「月9」初出演の東出昌大はボクちゃん、ベテラン俳優の小日向文代はリチャードを演じる。古沢良太脚本としては、初の"コンゲーム"をテーマとした、痛快エンターテインメントコメディー作品。毎話豪華ゲストを相手に、奇想天外で壮大な騙しあいバトルが見どころである。

コンフィデンスマンたちが集めた手下の呼称。
オサカナの情報収集やエキストラ、オサカナへの直近などあらゆる形でサポートし、手に入れたお金の一部を報酬として受け取っている。

万が一、命の危機に陥る事態が起こっても助け合わない

ダー子・ボクちゃん・リチャードの3人の掟。
結果として、事前に仕掛けたトリック等で助け合っている。

『コンフィデンスマンJP』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

ダー子「目に見えるものが真実とは限らない。何が本当で、何が嘘か。」

冒頭でダー子がカメラ目線で話すタイトルコールが、「目に見えるものが真実とは限らない。何が本当で、何が嘘か。」である。毎話毎話その話に沿った偉人の名言を話しており、最後に「コンフィデンスマンの世界へようこそ」までがセットとなっている。

ダー子「ゲームに勝つコツは『心で見る』こと。目に見えるものに惑わされてはいけません。真実とは限りませんから。何が本当で、何が嘘か。」

第1話でダー子扮する、裏社会に筋を通さずに裏カジノ「THE BIG STORE」を始めたオーナーの「夜桜の麗」が、客たちにマジックを披露しながら言ったセリフが「ゲームに勝つコツは『心で見る』こと。目に見えるものに惑わされてはいけません。真実とは限りませんから。何が本当で、何が嘘か。」である。
自分では正しいと思っていても、どこかで損得勘定が働き、自分の思考に偏りが出て、何が本当で嘘なのか見極めることが出来なくなっている。ただ目に映るものが必ずしも真実とは限らない。心の目で見ることや子供のように心の曇りがなく、清らかな目でものごとを見ることが大切だと気付かされる。

ダー子「幻を求めて、一心不乱に熱狂する日々……それこそが考古学の本当の悦び……本当の幸せよ」

第6話で、ボクちゃんとリチャードに考古学の神髄を教えているシーンでダー子が言ったセリフが、「幻を求めて、一心不乱に熱狂する日々……それこそが考古学の本当の悦び……本当の幸せよ」である。
斑井コンサルティング会社代表の斑井満(まだらいみつる)が、アマチュア考古学者であった父・万吉(まんきち)の幸せそうに発掘作業している姿を思い出し、ダー子から3億円で山を購入する。偽物の遺跡で何も出ないと分かっていながらも「やってみないとわからない」と言い、買った山で一心不乱に発掘作業をはじめる斑井を見て、ボクちゃんとリチャードは疑問に思うのだった。それに対し、ダー子は「考古学は、学ぶものでも研究するものでもない、取り憑かれるもの。一体考古学の何に取り憑かれると思う?」と2人に問う。「歴史に名を残すこと」「名誉」などの回答が出るが、ダー子は「探し求める行為そのもの」と言い放つ。
どこかで自分の生き方に引っかかっていた斑井に山の話を持ちかけることで、斑井自身が幸せな生き方を考え、斑井が山を購入するとダー子は見抜いていた。

ボクちゃん「ダー子、たとえ相手がどんな人間でも、騙すってのは最低なことだ。僕らは、せめて最後まで騙し通してあげるべきだ。夢を見させたまま逝かせてあげるべきだ。」

第7話で要造の最期まで寄り添ったボクちゃんがダー子に向けて言ったセリフが、「ダー子、たとえ相手がどんな人間でも、騙すってのは最低なことだ。僕らは、せめて最後まで騙し通してあげるべきだ。夢を見させたまま逝かせてあげるべきだ。」である。
要造の財産目当てで息子や娘に扮して近付いてきた偽者家族が、要造には財産がないと知り、キンタ・ギンコとダー子は家を出ていく。しかし、要造の容態が気になりボクちゃんは最後まで残ることに決める。実の子どもたちに愛想を尽かされ、財産目当てに近付いてきた他人でも夢を見させてあげ、幸せな気持ちで逝かせてあげたいというボクちゃんの優しい人柄が伝わってくるシーンとなっている。

『コンフィデンスマンJP』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『ルパン三世』からイメージされた『コンフィデンスマンJP』

今作の脚本を務めた古田良太は、モンキー・パンチ原作の『ルパン三世』が好きで、前半は設定や関係性が毎回違い、後半にかけてしっかりと固まってくるというところを参考にした。また、他の人があまりやっていないことをやってみたいと語っている。

――毎回『○○編』となっていて漫画チックな雰囲気もあります。 テイストなどで先に決めていたことはありますか?

詐欺師の話なので、暗くしないということは決めていて、とにかく明るく痛快にする、ということですね。 それと、『○○編』と言う風にしたのは、連続ドラマなんですけど連続モノではなく、1話1話が単独の話であって、あまり前後の話に相関関係がないようにしたかったんです。 おそらく、1話、2話、3話…という放送順と、起こっている出来事の順番は必ずしも放送順ではありません、という含みを持たせたかったんです。 「これはいつ起こったことなんだろう?」という風に思いながら見ていただいても楽しいかな、と。 あと、『ルパン三世』のイメージもあって。 特に原作の『ルパン三世』が好きで…。 原作漫画の『ルパン三世』って、割と後半になっていくとテレビアニメの影響も受けて、設定がちゃんとしていくんですけど、前半のころって設定とか決まっていないんですよね。 次元大介とか峰不二子とか出てきますけど、関係性が毎回違ったり、設定も違ったりして、1話1話、その回の設定だけでやっているんですよ。 そんなことが出来たら面白いな、と思って。 まあ、そこまではいっていないですけど、続き物という感じにはしないようにしたい、という挑戦ではありました。 あまり人がやっていないようなことをやってみたい、と思ったんです。

出典: www.fujitv.co.jp

韓国版や中国版の制作決定

『コンフィデンスマンJ P』は、古沢良太の脚本を元に加え、韓国版『コンフィデンスマンKR』、中国版『コンフィデンスマンCN』の同時制作も決定された、世界でも注目の作品となっている。

複数の小さな伏線にも注目

1話完結に見えて、実は繋がっている。つい過去回を見返したくなるような、小さい伏線がある。
例えば、第1話でいわき空港にミカブランドのポスターが貼ってあったり、第2話ではホテルのアメニティとして『弁天水』が出てくる。これは第8話でダー子が美濃部ミカに売りつけようとしていたものだったり、第3話でダー子が描いたフェルメールの絵が第5話の野々宮総合病院の理事長室に飾られていたりと仕掛けが複数ある。

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