黒川イザナ（東京卍リベンジャーズ）の徹底解説・考察まとめ

黒川イザナの概要

「黒川イザナ（くろかわイザナ）」とは、2017年より和久井健が『週刊少年マガジン』（講談社）で連載している漫画『東京卍リベンジャーズ（とうきょうリベンジャーズ）』に登場する人物である。『東京卍リベンジャーズ（とうきょうリベンジャーズ）』は、中学生時代に不良だった主人公の「花垣武道（はながきたけみち）」が、中学時代の恋人が裏社会の抗争に巻き込まれて死亡するニュースを見るのである。そこから突如、タイムリープ能力に目覚め、中学時代へタイムスリップする。それを機に、かつての恋人が殺害される運命を変えるべく元凶となる人物が総長をしている暴走族で成り上がる姿を描いた作品である。ヤンキー漫画の要素にだけではなく、SF漫画やアクション漫画の要素が合わさったのが特徴的な作品である。物語は、83（ハチサン）抗争編、血のハロウィン編、聖夜（クリスマス）決戦編、天竺編、三天抗争編と続く。
「黒川イザナ（くろかわイザナ）」は、同漫画の天竺編に登場するキャラクターで主人公「花垣武道（はながきたけみち）」が所属する暴走族「東京卍會（とうきょうまんじかい）」に敵対する「天竺（てんじく）」の総長である。恋人の死亡の元凶とされ、「佐野万次郎（さのまんじろう）」を自分の手中に収めようとする「稀咲鉄太（きさきてった）」に利用され、妹の「佐野エマ（さのエマ）」を巻き込んで大きな抗争を起こす。「黒川イザナ（くろかわイザナ）」の目的とどうして闇に落ちてしまったのか。「黒川イザナ（くろかわイザナ）」は、「花垣武道（はながきたけみち）」や「佐野万次郎（さのまんじろう）」を巻きこみ物語の闇の部分を象徴する重要な人物である。

黒川イザナのプロフィール・人物像

所属チーム：天竺（てんじく）
役職：総長
生年月日：1987年8月30日
身長：165cm
体重：58kg
愛車：CBR400F（通称シービーアール）

黒川イザナ（くろかわイザナ）は「S62世代」と呼ばれる世代の人物。過去には、聖夜決戦編に登場する暴走族「ブラックドラゴン」の八代目総長を務めていた経歴もある。「黒川イザナ（くろかわイザナ）」は、幼少期には母親の「黒川カレン（くろかわカレン）」に家族を守るように言われて守ろうとしたり、施設に預けられる際には妹の「佐野エマ（さのエマ）」に絶対に迎えに行くからと話していたり、優しかった。しかし、孤独を感じ続けていたイザナは、次第に闇に飲み込まれてしまった。喧嘩が強かったこともあり、独裁的な性格に変わってしまった。

黒川イザナの強さ

黒川イザナは、喧嘩の強さも非常に強く、その証拠に「東京卍會（とうきょうまんじかい）」の弐番隊隊長である「三ツ谷隆（みつやたかし）」が「腕っぷしだけなら俺より強い」といった「東京卍會（とうきょうまんじかい）」元参番隊副長の「林良平（はやしりょうへい）」を一撃で失神させてしまうほどであった。また、東卍対天竺の抗争の直前には、東京中の不良のトップとタイマンを張って、全員に難なく勝っている描写が描かれている。その中には、血のハロウィン編にてS62世代で東京中の不良の顔役と紹介されていた池袋を仕切っている暴走族「ICBM（あいしーびーえむ）」の総長「阪泉（はんせん）」と上野を仕切っていた「ガリ男（がりお）」が登場している。そのような男たちをまとめて倒していることはまさに最強と言っても過言ではない。その強さの源は、イザナを狂わせた出生からの生い立ちにある。

黒川イザナの来歴・活躍

出生について

黒川イザナの出生は非常に複雑である。黒川家は「イザナの父」と「黒川カレン（くろかわカレン）」、「黒川イザナ（くろかわイザナ）」「佐野エマ（さのエマ）」の4人家族である。しかし、父親がチンピラに刺されて死亡すると母親の黒川カレンはイザナとエマを捨て他の男と出て行ってしまった。兄弟二人きりになってしまったイザナとエマは再会を誓い、それぞれ施設と佐野家に預けられた。なぜエマだけ佐野家に引き取られたのかが、イザナを闇に落とすきっかけとなる。

佐野家との関係

佐野家は「佐野万作（さのまんさく）」（万次郎の祖父）と「佐野真（さのまこと）」（万次郎の父親）、「佐野桜子（さのさくらこ）」（万次郎の母親）、「佐野真一郎（さのしんいちろう）」（マイキーの兄）、「佐野万次郎（さのまんじろう）」（通称無敵のマイキー）の5人家族である。マイキーの両親は事故死と病死でそれぞれ亡くなっている。そこへエマが佐野家にやってくることになり、真一郎とマイキーのおかげでエマは佐野家に馴染んでいくのであった。エマは黒川家にいた時代を幼少期だったこともあり、記憶がほとんど残っていない状況であった。エマは黒川カレンと佐野真の子供で真一郎とマイキーの腹違いの兄弟であったため、佐野家へ引き取られたのであった。なぜイザナは施設に送られてたのかというと実はイザナは黒川父と黒川カレンではなく、別のフィリピン女性との間にできた子だったのである。つまりは、兄弟と思っていたエマ、さらには真一郎やマイキーとも血縁関係がなかったのである。絶望の最中に施設に真一郎から手紙が届き、実の弟の様に接してくれる真一郎への愛がおかしな方向へ向かっていってしまうのであった。

真一郎との関係

イザナが真一郎との手紙のやり取りで家族愛を感じており、真一郎もまたそれにこたえるように施設にも足を運んで家族になれるように関係を深めていこうとしていた。しかし、次第にその愛を独占したくなってしまうのであった。真一郎が年の近いマイキーの話をすると「万次郎の話はもうしないで」と返事が来るなど次第に狂っていってしまう様子がうかがえる。このような経緯があり、イザナの目的はマイキーを苦しめることになっていってしまった。真一郎が大切に想っているマイキーに自分と同じように家族を失う悲しみを味わわせるために行動するようになったのである。抗争前には、幼少期に一緒に育ったエマすらも犠牲にした。物語の元凶とされ、マイキーを闇落ちさせ、自分のものにしようとする最悪の男「稀咲鉄太（きさきてった）」がイザナの闇を利用し画策したものであった。

暴走族「黒龍（ブラックドラゴン）」8代目総長

「佐野真一郎（さのしんいちろう）」と仲を深めていったイザナは、少年院を出所後、「黒龍（ブラックドラゴン）」の創設メンバーであり初代総長の真一郎に8代目総長になる許しを得る。そして、8代目総長としてブラックドラゴンを率いていたイザナであったが、真一郎の死をきっかけに引退し、廃人のようになってしまう。

「天竺（てんじく）」初代総長

イザナのカリスマ性や強さで同年代の不良を集めて、暴走族「天竺（てんじく）」を結成し、初代総長を任せられる。他の暴走族総長を次々に倒し、ついには「東京卍會（とうきょうまんじかい）」と関東事変と言われるほどの大きな抗争の中心となる。

天竺結成秘話

鶴蝶との出会い

天竺結成については、イザナ唯一の絆で結ばれている鶴蝶との出会いがきっかけである。イザナが入った施設に事故で両親が死んでしまった鶴蝶も入ってきたのであった。建物の裏で小さなお墓を作っていた鶴蝶の孤独な様子に自分自身を重ねていたのである。落ち込んで絶望の最中にいる鶴蝶に王と下僕の関係を結び生きる理由を作ってあげたのであった。施設で仲良くなった二人は、ある雪の日にかまくらを作り、その中で最強の国を作る計画を立てたのであった。自分たちのように身寄りのない人を国民にして居場所を与えてあげることを目標にし、イザナが三蔵法師、鶴蝶が孫悟空のような存在になるということで「天竺」と名付け、数年後に実際に結成したのであった。

少年院での出会い