稀咲鉄太（東京卍リベンジャーズ）の徹底解説・考察まとめ

稀咲鉄太の概要

稀咲鉄太（きさきてった）とは『東京卍リベンジャーズ』の登場人物。主人公・花垣武道（はながきたけみち）の恋人である橘日向（たちばなひなた）とは塾が同じであり、好意を抱いていた。しかし、花垣と別れた後も彼を思う日向は、稀咲のプロポーズを断ってしまう。その結果稀咲の一途な愛情は歪んだものへと変化し、彼は日向を殺害してしまう。
作中では、あまり目立った喧嘩はせず、策士的なポジションを取る稀咲。佐野万次郎（さのまんじろう）が総長を務める東卍こと東京卍會（とうきょうまんじかい）へ入り、策をめぐらせトップへ上り詰めようとする。しかし、聖夜決戦での裏切りがきっかけで東卍をクビにされたため、天竺メンバーとなる。そして天竺在籍中に複数の殺人に手を染めた。しかし、自身も花垣に追いかけられ、逃亡途中にトラックに撥ねられ死亡する。
最後の世界線では、花垣の誘いで東卍創設メンバーの1人となり、悪の道にそれることはなかった。また、頭脳明晰だったため大人になってからは、元・黒龍（ブラックドラゴン）の九井一（ここのいはじめ）と共にグループ会社のトップとなっている。

稀咲鉄太のプロフィール・人物像

生年月日：1992年1月20日
星座：みずがめ座
性別：男性
血液型：A型
身長：164cm
体重：58kg
イメージカラー：黒
好きなもの：なし
嫌いなもの：バカ
特技：勉強、特に数学
所属：愛美愛主（メビウス）→東京卍會参番隊隊長→横浜天竺総参謀
尊敬する人、憧れの先輩：なし
夢：日本最大の犯罪組織の形成
お気に入りの場所：夜の歩道橋の上

CV：森久保祥太郎
実写映画版演者：間宮祥太朗

長内信高（おさないのぶたか）が総長を務める、愛美愛主から東京卍會へ移籍、空席となっていた参番隊の隊長の座に座った。また、花垣・松野千冬（まつのちふゆ）らと一時的に共闘関係となり、柴大寿（しばたいじゅ）と黒龍との戦い、聖夜決戦で共闘を結んだ松野を拘束し裏切る。その裏切りを松野が佐野に報告し、東卍を追放されてしまったため、黒川イザナ（くろかわいざな）が総長を務める天竺へ移る。花垣の恋人・日向に恋心を抱いていたが、花垣の恋人となった事で恋心が執着へと変化。そして、花垣に振られフリーになった日向に告白するも振られ、彼女を殺してしまった。しかし、日向を殺す際は自身で手を下さず、花垣の中学時代の友人・千堂敦（せんどうあつし）に命令し殺していた。そんな歪んだ感情に振り回されていた稀咲だったが、東卍と天竺との抗争・関東事変後にトラックに撥ねられ死亡。自身の駒としてスカウトした半間は稀先死亡を知り涙を流した。駒という形ではあったが、実際は対等な関係であったようにも見える。
様々な計画で人を動かすことが得意で、その能力は喧嘩しか能のない長内を、愛美愛主の総長にした功績がある。
最後の世界線では、作中で金を作る天才と呼ばれる九井と共に、TK＆KOグループの会長・副会長を務めている。

稀咲鉄太の能力・必殺技

頭脳派策士

作中のキャラクターは殴る、蹴るなど自身の身体を使い戦う事が多い。しかし、稀咲に関しては、自分が前線で戦闘に参加することはほぼない。そのため、誰かに指示し動かすような場面がメイン。ただ、現代や関東事変の際は拳銃を使うシーンが複数回登場する。関東事変の後、花垣とのタイマンでは多少拳を振るう姿を見せた。

異常な執着心

本作の黒幕である稀咲は、花垣が過去を改変しても何度も日向を殺し続けていた。その理由は、日向が花垣と別れた後も彼を想い続けていた事が大きく関係していた。
天竺との抗争・関東事変後に花垣が稀咲を追い詰めた際、彼は日向にプロポーズし断られたという映像が脳裏に浮かんだ。稀咲は、神童と呼ばれていた小学生の頃、日向と出会った。そして頭のいい自分にも明るく話しかけてくれる彼女は、もちろん自分の事が好きであると考えていた。しかし、日向の心は、すでに自分を守ってくれた花垣に奪われていたことを知った。そんな花垣は友人に「中学生になったらさ！日本で一番の不良になる！」と話しているのを聞いた。そこで日向の心を掴むため、自分も日本一の不良になることを決意する。だが、結果的に日向に振り向いてもらうことはできず、その腹いせに彼女を未来で殺し続けていた。

稀咲鉄太の来歴・活躍

8・3抗争前日まで

フリーターの主人公・花垣武道（はながきたけみち）は、ニュースでかつての恋人・橘日向（たちばなひなた）とその弟・橘直人（たちばななおと）が東卍こと、東京卍會（とうきょうまんじかい）の抗争に巻き込まれ死亡したことを知る。そして何者かに線路へ突き落された花垣は、タイムリープの能力を手に入れ、直人と共に日向を救うべく過去と未来を行き来することとなった。過去へ戻った花垣は、当時の佐野万次郎（さのまんじろう）の姿を見て、本当に巨悪組織のトップなのかと疑問を抱く。そんな花垣は、日向と勉強会をしている途中に花火を見る事になり、そこで誤って直人と手をつないでしまい現代へ戻ってしまう。現代へ戻った花垣は、現代の東卍に中学時代の友人・千堂敦（せんどうあつし）が幹部として在籍していることを知り、彼に連絡を取り再会を果たす。千堂に呼び出された花垣と直人だったが、千堂は花垣と2人で話したいと屋上へ連れ出す。そこで千堂は直人が警察であることを当て、花垣を「線路へ突き落したのはオレだ」と打ち明けた。千堂は自分と花垣の道が違ってしまった事を嘆きながら、自分が稀咲鉄太（きさきてった）の兵隊であり、東卍が稀咲の言いなりになっていること、稀咲に対しての恐怖を打ち明けた。そして花垣がタイムリーパーだと勘付いている千堂は、過去を改変し日向を助けることを応援しながらビルの屋上から飛び降りた。東卍の副総長・龍宮寺堅（りゅうぐうじけん）が死亡後に変わった東卍、そして稀咲の存在を知った花垣は、直人に稀咲について調べるよう頼む。現代の東卍巨悪化の原因は、8月3日の愛美愛主（メビウス）との抗争にて龍宮寺が死亡した結果、No.2に稀咲が就いたためであった。そのため、8月3日の抗争を止めようと過去へ戻った花垣だったが、抗争が起こる日よりも前に東卍のアジトに愛美愛主が乗り込んできたことにより、2チームは予定よりも早くぶつかる事となった。最初に愛美愛主の総長・長内信高（おさないのぶたか）にタイマンを挑んだのは参番隊隊長・林田春樹（はやしだはるき）だった。しかし、長内に秒殺されてしまい、その後を佐野が引き継ぎトップ同士の一騎打ちとなった。だが、佐野は長内を瞬殺し、一騎打ちは即終了し愛美愛主が東卍傘下に下ることとなった。だが親友やその彼女が暴行され重傷を負っている林田は、怒りが収まらず持っていたナイフで長内を刺し、逮捕されてしまった。林田の逮捕がきっかけとなり一時、佐野と龍宮寺の仲が険悪化したが、花垣の働きかけにより改善した。

8・3抗争

過去での課題をクリアした花垣は8月3日の武蔵祭り当日、トップ2人の対立が隊員たちに引き継がれていることを知った。佐野派が龍宮寺を狙っていることを知った花垣は、慌てて龍宮寺を探そうとするも愛美愛主とつるむ清水将貴（しみずまさたか）を目撃。清水は龍宮寺を殺害し、その罪をちょうど見つけた花垣にかぶせようとしていた。清水の計画や自分の弱さに1度は立ち止まってしまった花垣だが、日向に勇気付けられ再び龍宮寺を探し始める。その途中で同じく龍宮寺襲撃を阻止しようとする、弐番隊隊長・三ツ谷隆（みつやたかし）に出会い、2人で龍宮寺を探す。ようやく龍宮寺を発見した花垣たちだったが、龍宮寺は既に頭から血を流しフラフラになっていた。三ツ谷達に続き、別の場所に呼び出されていた佐野が愛車に乗ってやってきた。佐野は林を見つけると「誰にそそのかされたのか」と問いただす。自分を操っている黒幕の存在を探られた林が動きを止めると、愛美愛主の仮総長・半間修二（はんましゅうじ）が現れた。自分の知らない過去である半間の登場や、愛美愛主100人対4人の状況に困惑と焦りを見せる花垣だったが、壱番隊隊長・場地圭介（ばじけいすけ）をはじめとした東卍隊員も到着、愛美愛主と東卍の乱闘が始まった。乱闘の中花垣は清水を探すが、ようやく見つけた時にはすでに清水の手には血の付いた刃物が握られていた。花垣は静かに横たわる龍宮寺を見て「ドラケン君が刺された！」と叫び、それを聞いた佐野は「ドラケンを頼む」と叫び返す。龍宮寺を背負いながら、千堂や佐野の妹・佐野エマ（さのえま）、日向の協力を得て無事救急車へと乗せた花垣。病院へ搬送された龍宮寺はすぐに手術が行われ、一命をとりとめた。8・3抗争は1人も死者を出すことなく幕を閉じた。

8・3抗争その後

8・3抗争で死ぬはずだった、龍宮寺の死を阻止した花垣は現代へ戻った。そして現代で生きている日向と再会したが、自身が日向を振った事になっていることに困惑。花垣は日向を残し、車を一旦離れ、状況を整理し車へ戻ろうとしたとき1人の男が花垣に向かって「車乗ってねーじゃん」と呟く。その呟きを聞き、慌てて日向の待つ車へ戻る花垣の目の前で、後ろから来た車に追突された彼女の乗る車。そして追突した車には、千堂が乗っており以前同様、自分が稀咲の兵隊であり、東卍メンバーが稀咲を恐れていると告げ絶命した。その後、日向の車両と共に炎上、花垣は何とか彼女を助けようとするも、日向自身自分が助からないことを悟り、花垣を突き放し炎に包まれた。結果的に8・3抗争で龍宮寺の死を回避しても、日向の死亡は回避できなかった。日向の葬儀で直人に会い、龍宮寺が生存していても彼女が死んでしまったのは、巨悪化の原因が他にあるからだとする花垣。そんな花垣に再度協力すべく、直人は花垣と共に留置所にいる龍宮寺に面会をすることにした。殺人犯として拘置された龍宮寺は、人生をやり直せるなら「稀咲を殺す」と呟く。そしてはじめは佐野に心酔していた稀咲だったが、いつしかその感情が憎悪に変化、彼の大事な物すべてを奪うのが目的だと伝えた。龍宮寺との面会を終え、自宅に戻った直人は、稀咲が日向を殺し続けている張本人であると推測。現代の東卍では稀咲が総長代理というポジションに就いている事も踏まえ、東卍のトップになることを決意した花垣は再び過去へ戻った。

血のハロウィン

過去へ戻った花垣は、8・3抗争で逮捕された林田の代わりに、新参番隊隊長任命式が行われる集会に参加。そこで任命されたのは稀咲であり、すべての元凶である彼が参番隊隊長になってしまった事に焦った花垣は、稀咲を殴った。東卍主要メンバーは花垣の行為を許さず、一触即発の空気が流れる中、内輪揉めが原因で集会出禁中の場地が現れ、花垣を殴りつけた。そしてその後芭流覇羅に移籍することを宣言し、その場を去った。その後、稀咲に返り討ちに会った花垣は気絶してしまうが、佐野と1対1で話すことに成功。そこで佐野は、芭流覇羅へ移籍した場地を連れ戻すことを条件に、稀咲を東卍から外すことを承諾した。
荒れた東卍の集会の後、花垣は同じ中学に在籍していた芭流覇羅のNo.3・羽宮一虎（はねみやかずとら）にアジトに連れていかれた。そこでは場地が芭流覇羅入りのためと称し、壱番隊副隊長・松野千冬（まつのちふゆ）を殴り続けていた。場地が腹心の松野を殴り、いわゆる踏み絵を行い正式に芭流覇羅入りが認められた。しかし、松野曰く場地は、稀咲の動きが怪しいと感じ、芭流覇羅と彼の関係を探ろうとしていた。花垣と松野は芭流覇羅と稀咲の関係のつながりを調べるべく、長内の元を尋ねた。彼は花垣たちに、喧嘩しか取り柄のなかった自分が新宿を仕切る愛美愛主の総長になったのは、稀咲のおかげだったと話す。しかし稀咲にとって長内は踏み台であり、8・3抗争で龍宮寺を殺害し空席となった東卍No.2に就くのが目的だったと告げる。だが、その計画が失敗した今、稀咲は長内を捨て芭流覇羅No.2の半間という懐刀を手に入れたことを打ち明ける。しかし、ここまで話をした長内はもう稀咲に関わりたくないと怯えた様子を見せた。長内の元を後にした松野は、芭流覇羅のトップが稀咲ではないかと推測。その事実を確かめるため、花垣は1度現代へ戻った。そこで直人に頼み再度龍宮寺と面会し、芭流覇羅のトップが佐野であり、チーム自体が佐野のために創られたものと知る。そして、芭流覇羅との抗争で自身の兄・佐野真一郎（さのしんいちろう）や場地を殺した羽宮を殴殺した佐野が原因となり、東卍は負けた。その後総長代理の座に稀咲が座り、現代の東卍へと変貌していった。龍宮寺との話を終えた花垣は、過去で場地を生存させるミッションを成功させるため再度タイムリープする。
10月31日、芭流覇羅との抗争当日、佐野は廃車の積み上がった足場の悪い場所へ羽宮に誘導されてしまう。そこで佐野は芭流覇羅幹部のチョメ、チョンボの2人に体を押さえられ、羽宮から鉄パイプで殴られてしまう。それでもなお立ち上がる佐野を何度もパイプで殴る羽宮。しかし佐野は足を抑えていたチョンボごと羽宮を蹴り飛ばした。だが流血のせいもあり、膝をついてしまった佐野へ芭流覇羅メンバーがこぞって襲い掛かろうとしたその時、稀咲が彼を守った。しかし、倒された人物は稀咲とつるんでいた人物だと気付いた花垣は、東卍メンバーの声を聴き、この抗争がすべて稀咲の計画通りに進んでいることを知り絶望する。だが稀咲の元へ鉄パイプを持った場地が駆け上がり、稀咲を殴りつけた。だが稀咲を攻撃することは佐野を裏切る事だと松野が説得し、その間に場地は後ろから羽宮に刺されてしまう。花垣はミッション失敗かと思いきや、場地は傷を負った様子を見せず、そのまま稀咲の元へ駆け上がった。だが場地はそこで血を吐き、倒れてしまう。その様子を見た佐野は、羽宮が殺したと勘違いし彼を殴り続け殺そうとする。しかし、場地は起き上がるとナイフを深く腹部に刺し自決した。羽宮に負い目を感じてほしくなく、佐野に彼を許してほしかったという願いから自決を選んだ場地。彼の死をもって10月31日の血のハロウィン抗争は終わりを告げた。

血のハロウィン／その後

場地の死後行われた集会では、芭流覇羅の半間が顔を出し、芭流覇羅は東卍の傘下に下ることを宣言した。花垣は現代の東卍が稀咲に則られていたことを思い出し、ミッション失敗だと絶望する。だがそれに続いて松野が、場地の後に壱番隊隊長として花垣を任命した。事態は悪化の一途をたどっていたが、自分が壱番隊隊長になった事も踏まえ、現代へ戻ることにした花垣は再びタイムリープする。

現代へ戻った花垣は、自分がレンタルビデオ店の店員でないことや、電話に直人の電話番号が登録されていないことに驚く。また、自分の家には強面の男たちがたむろしており、現状を把握できないでいた。そんな花垣に、現代の松野が「幹部会」に行くと告げた。そこでようやく花垣は、現在の自分が東卍の最高幹部である事を知った。幹部会の場に到着した花垣は、林田や伍番隊隊長・武藤泰宏（むとうやすひろ）の他に見知らぬ人物の存在がある事に気付く。しかし、半間に引き続き稀咲が登場し、彼に呼ばれた花垣と松野はその場を後にした。稀咲は12年前の血のハロウィンで、場地が死亡したのが自分のせいだと告白。花垣と松野に向かって「すまなかった」と頭を下げた後、3人は場地に乾杯をささげた。そんな展開を予想していなかった花垣は、いい未来ではないかと考えた。だが、最後に稀咲が、場地は羽宮を使って「オレが殺した」と告白したことで状況は一変。先ほどの酒に睡眠薬を盛られた花垣、松野は椅子に縛り付けられていた。そして先に松野が稀咲に銃殺され、次に花垣に銃口が向けられた途端、電気が消えた。暗闇の中、羽宮によって救出された花垣は、直人が羽宮らに接触してきたことを告げられる。そして千堂が日向の車に突っ込んだ出来事について、稀咲が命令したと言う証拠を松野が掴んでいたと話す。そんな羽宮に会わせたい人物がいると路地裏に連れてこられた花垣は、そこで直人と再会したが名目上逮捕されることとなった。逮捕された花垣は、松野が持っていたと言う証拠映像には花垣が千堂に「ある奴を消してほしい」と命令していた。だがその後ひどく取り乱す花垣の映像が流れ、自分が千堂に日向を殺すよう命令したと理解した花垣は慟哭した。証拠映像を見て茫然自失となった花垣だが、直人に稀咲に何度も殺されるのが偶然なのかと問われ再度タイムリープを決意。留置場へ移送前に、直人と最後の握手をし、過去へ戻った。

聖夜決戦

再度タイムリープで過去に戻った花垣は、弐番隊副隊長・柴八戒（しばはっかい）と出会い、気に入られる。だが、彼は10代目黒龍（ブラックドラゴン）総長・柴大寿（しばたいじゅ）の弟だった。兄の帰宅を知らず、家に花垣を呼んだため花垣は大寿にボコボコにされてしまう。その事について東卍内では、黒龍の宣戦布告だとする声が多く、抗争へと発展しそうになった。だが、負い目を感じた八戒が東卍を脱退することを宣言し、それに対し同じ隊の隊長である三ツ谷は反対し、大寿と対話することにした。柴家へ着いた三ツ谷は、八戒の脱退を条件に、彼の姉・柴柚葉（しばゆずは）がしている仕事からの解放を提示した。条件をのまなければ抗争に発展すると言う三ツ谷に対し、大寿はその条件を飲み、和平が成立した。その後、花垣と松野の元へ八戒が「大寿を殺す」と宣言したため、彼らは黒龍や大寿をどうにかしないといけないと画策。八戒の発言を龍宮寺に話すが、三ツ谷が結んだ和平がある手前抗争はできないと却下されてしまう。2人で圧倒的強さを持つ大寿らを相手にしなければと悩む花垣たちの元へ、稀咲と半間が声をかける。稀咲と花垣たちは、黒龍の内通者や九井から情報を手に入れ、12月25日のクリスマスの夜に大寿と黒龍を潰すことにした。皆が不幸にならないのなら、仇である稀咲とも手を組む意思を見せた花垣。そしてその姿に納得した松野の両名は、一時的に稀咲と半間と手を組むことになった。
聖夜決戦当日、計画通り先に教会内に入っていた花垣。しかし、計画はで足止めされていたはずの大寿が無傷で教会内に入ってきたことで、稀咲たちの裏切りを悟った。体格も力も格段に違う大寿との戦いで、1度は負けそうになったものの佐野と龍宮寺の登場で東卍に軍配が上がった。

聖夜決戦後行われた集会で、黒龍の主要メンバーである乾青宗（いぬいせいしゅう）と九井一（ここのいはじめ）らが壱番隊に入る事になった。また、同じく集会で稀咲のクビが言い渡された。佐野は稀咲の汚いやり口に目を瞑っていたが、松野から報告された聖夜決戦の件でとうとう堪忍袋の緒が切れた。東卍隊員全員の前で、自身の行いを暴露された稀咲は本気で焦りを見せていた。しかし、そんな彼の姿は関係なしに集会の終了が宣言され、花垣の目的である稀咲の東卍追放が成功した。

関東事変