稀咲鉄太（東京卍リベンジャーズ）の徹底解説・考察まとめ

稀咲鉄太の概要

稀咲鉄太（きさきてった）とは『東京卍リベンジャーズ』の登場人物。主人公・花垣武道（はながきたけみち）の恋人である橘日向（たちばなひなた）とは塾が同じであり、好意を抱いていた。しかし、花垣と別れた後も彼を思う日向は、稀咲のプロポーズを断ってしまう。その結果稀咲の一途な愛情は歪んだものへと変化し、彼は日向を殺害してしまう。
作中では、あまり目立った喧嘩はせず、策士的なポジションを取る稀咲。佐野万次郎（さのまんじろう）が総長を務める東卍こと東京卍會（とうきょうまんじかい）へ入り、策をめぐらせトップへ上り詰めようとする。しかし、聖夜決戦での裏切りがきっかけで東卍をクビにされたため、天竺メンバーとなる。そして天竺在籍中に複数の殺人に手を染めた。しかし、自身も花垣に追いかけられ、逃亡途中にトラックに撥ねられ死亡する。
最後の世界線では、花垣の誘いで東卍創設メンバーの1人となり、悪の道にそれることはなかった。また、頭脳明晰だったため大人になってからは、元・黒龍（ブラックドラゴン）の九井一（ここのいはじめ）と共にグループ会社のトップとなっている。

東京卍リベンジャーズ（東卍・東リベ）のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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『東京卍リベンジャーズ』とは、和久井健によるSF・アクションを織り交ぜた異色のヤンキー漫画。主人公の花垣武道がかつての恋人を死から救うべく、暴走族「東京卍會」の総長を目指して2017年と2005年の二つの世界をタイムリープする。東京卍會の魅力的なキャラクターたちの熱い熱い友情や、敵対するチーム相手に繰り広げるバトルシーンが見どころである。連載から徐々に人気を集め、アニメ化・実写映画化もされた。「東卍」や「東リベ」の愛称で親しまれている。

稀咲鉄太のプロフィール・人物像

生年月日：1992年1月20日
星座：みずがめ座
性別：男性
血液型：A型
身長：164cm
体重：58kg
イメージカラー：黒
好きなもの：なし
嫌いなもの：バカ
特技：勉強、特に数学
所属：愛美愛主（メビウス）→東京卍會参番隊隊長→横浜天竺総参謀
尊敬する人、憧れの先輩：なし
夢：日本最大の犯罪組織の形成
お気に入りの場所：夜の歩道橋の上

CV：森久保祥太郎
実写映画版演者：間宮祥太朗

長内信高（おさないのぶたか）が総長を務める、愛美愛主から東京卍會へ移籍し、空席となっていた参番隊の隊長の座に座った。また、聖夜決戦の際は花垣・松野千冬（まつのちふゆ）らと一時的な共闘関係となり、柴大寿（しばたいじゅ）と黒龍との戦いに挑むが、当日になり松野を拘束し裏切る。その裏切りを松野が佐野に報告し、東卍を追放されてしまったため、黒川イザナ（くろかわいざな）が総長を務める天竺へ移る。花垣の恋人・日向に恋心を抱いていたが、花垣の恋人となった事で恋心が執着へと変化。そして、花垣に振られフリーになった日向に告白するも振られ、彼女を殺してしまった。しかし、日向を殺す際は自身で手を下さず、花垣の中学時代の友人・千堂敦（せんどうあつし）に命令し殺していた。そんな歪んだ感情に振り回されていた稀咲だったが、東卍と天竺との抗争・関東事変後にトラックに撥ねられ死亡。自身の駒としてスカウトした半間は稀先死亡を知り涙を流した。駒という形ではあったが、実際は対等な関係であったようにも見える。
様々な計画で人を動かすことが得意で、その能力は喧嘩しか能のない長内を、愛美愛主の総長にした功績がある。
最後の世界線では、作中で金を作る天才と呼ばれる九井と共に、TK＆KOグループの会長・副会長を務めている。

稀咲鉄太の能力・必殺技

頭脳派策士

作中のキャラクターは殴る、蹴るなど自身の身体を使い戦う事が多い。しかし、稀咲に関しては、自分が前線で戦闘に参加することはほぼない。そのため、誰かに指示し動かすような場面がメイン。ただ、現代や関東事変の際は拳銃を使うシーンが複数回登場する。関東事変の後、花垣とのタイマンでは多少拳を振るう姿を見せた。

異常な執着心

本作の黒幕である稀咲は、花垣が過去を改変しても何度も日向を殺し続けていた。その理由は、日向が花垣と別れた後も彼を想い続けていた事が大きく関係していた。
天竺との抗争・関東事変後に花垣が稀咲を追い詰めた際、彼は日向にプロポーズし断られたという映像が脳裏に浮かんだ。稀咲は、神童と呼ばれていた小学生の頃、日向と出会う。そして頭のいい自分にも明るく話しかけてくれる彼女は、もちろん自分の事が好きであると考える。しかし、日向の心は、すでに自分を守ってくれた花垣に奪われていたことを知った。そんな花垣は友人に「中学生になったらさ！日本で一番の不良になる！」と話しているのを聞く。そこで日向の心を掴むため、自分も日本一の不良になることを決意する。だが、結果的に日向に振り向いてもらうことはできず、その腹いせに彼女を未来で殺し続けていた。

稀咲鉄太の来歴・活躍

8・3抗争

何気なくニュースを見ていた花垣武道（はながきたけみち）は、佐野万次郎（さのまんじろう）率いる東卍こと、東京卍會（とうきょうまんじかい）の抗争により、唯一の恋人であった橘日向（たちばなひなた）と弟・橘直人（たちばななおと）が死亡したと知る。そんな花垣は、ある人物に線路に突き落とされたのをきっかけに、タイムリープできることを自覚し、過去を変えたことにより生存した直人と共に日向生存の未来を目指す。過去で佐野や東卍の副総長・龍宮寺堅（りゅうぐうじけん）に接触した花垣は、東卍が巨悪化した原因を探りはじめた。そんな中、花垣は東卍の幹部に中学時代の友人・千堂敦（せんどうあつし）の名を見つけ、彼と再会を果たす。やつれきった姿を見せた千堂は、花垣を突き落したのが自分である事や、自分は稀咲鉄太（きさきてった）という人物の兵隊である事を打ち明けた。そして、花垣がタイムリーパーであると気付いていた千堂は、過去を改変して日向を助けるよう応援し、ビルから飛び降り死亡した。動揺する花垣だが、彼の発言から稀咲が鍵を握っていると考え、直人に調査を依頼。その結果8月3日の愛美愛主（メビウス）との抗争で龍宮寺が死亡、稀咲No.2になったと知り、抗争を止めるべく過去へ戻った。花垣は東卍のアジトへ行き、理由は言えないが愛美愛主との抗争を止めてほしいと頼み込む。しかし、抗争決行は決定事項であると断られた上、アジトに総長・長内信高（おさないのぶたか）と愛美愛主隊員が乗り込んできた。長内の姿を見た林田は、先陣を切ってタイマンを張るも一撃で沈められてしまい、佐野が戦いを引き継ぎ、蹴り1発で勝利。愛美愛主は東卍傘下となった。だが、怒りが収まらない林田は、隠し持っていたナイフで長内を刺し、逮捕された。これがきっかけで佐野と龍宮寺の仲は一時的に険悪になったが、花垣の働きにより元に戻った。
佐野と龍宮寺の仲を取り持ち、決別を回避した花垣は8月3日、日向と共に武蔵祭りに来ていた。だが、途中で友人の山岸一司（やまぎしかずし）から、トップ2人の戦いが隊員に引き継がれ、佐野派のメンバーが龍宮寺を狙っていると教えられる。慌てて龍宮寺を探し始める花垣だが、清水将貴（しみずまさたか）たちに捕まり、龍宮寺を襲撃し、その罪を花垣に被せるという計画を知る。清水の計画や自身の弱さに1度は挫けそうになった花垣だが、日向に勇気づけられ、龍宮寺捜索を再開。その途中で弐番隊・三ツ谷隆（みつやたかし）に遭遇し、2人で頭から出血しつつ戦っている龍宮寺を発見。その後少し遅れて別の場所に呼び出されていた佐野や、他の東卍メンバーも到着し、愛美愛主と東卍の乱闘が始まった。一方花垣は、清水を必死に探していたが、彼の姿を見た時にはすでに龍宮寺は刺されていた。佐野から頼まれた花垣は、龍宮寺を病院へ連れいていく。龍宮寺は一命をとりとめ、8・3抗争は1人も死者を出すことなく終結した。

8・3抗争その後

龍宮寺の死を回避し現代へ戻った花垣は、日向とドライブデートをしていた。しかし花垣が席を外した隙に、日向の乗る車は千堂が乗る車に追突されてしまう。千堂は自分が稀咲の兵隊である事を呟き死亡、その後日向の車を巻き込み爆発炎上してした。自分の死を予感した日向は花垣の助けを拒んだ。
日向の葬儀で花垣は、龍宮寺の死を回避したのに日向が死んだのには別の理由があると仮説を立てる。そこで龍宮寺と面会した花垣は、彼が「稀咲を殺す」と怒りを見せたことから稀咲こそが黒幕であると考え、東卍のトップになるため過去へ戻った。

血のハロウィン

花垣が過去に戻ってすぐ開かれた集会では、8・3抗争で逮捕された林田の代わりに稀咲が新・参番隊隊長に任命された。現代で再度日向の死を目の当たりにし、龍宮寺と面会し稀咲が黒幕と踏んでいた花垣は、考えるよりも先に稀咲に殴りかかった。内輪揉めが御法度の東卍で、新隊長に殴りかかった花垣に対してメンバーは怒りを覚え、ピリついた空気が漂う。そこへ内輪揉めが原因で集会を出禁にされている壱番隊隊長・場地圭介（ばじけいすけ）が現れ、花垣を殴り気絶させた。そして、場地は間髪入れず、芭流覇羅（ばるはら）へ移籍することを宣言し、その場を後にした。花垣が意識を取り戻すと、集会はすでに終わっていたが、佐野と1対1で話をすることに成功した。そこで花垣は場地を取り戻すことを条件に、稀咲をクビにすることを許可された。
しかし、場地は芭流覇羅入りを認めてもらうため、壱番隊副隊長・松野千冬（まつのちふゆ）を容赦なく殴りつける姿を見せ、東卍に戻る気配を感じさせなかった。悩む花垣だったが、松野は場地が稀咲と芭流覇羅の関係を探るために、チーム移籍をしたと推測していた。2人は憶測を確信に変えるべく長内の元を尋ね、喧嘩しか取り柄のない彼が愛美愛主の総長になれたのは稀咲がいたからだと知る。長内は稀咲にとっての踏み台であり、真の目的は8・3抗争で殺され空席となった龍宮寺の席に座る事だと続けた。しかし、花垣が龍宮寺の死を回避したため、次に芭流覇羅のNo.2である半間修二（はんましゅうじ）と結託したと話す。それを聞いた花垣は、1度現代へ戻り情報収集をすることにした。
花垣は現代で再度龍宮寺を訪ね、芭流覇羅は佐野のために創られたチームだと教えられた。また、流覇羅との抗争では、兄・佐野真一郎（さのしんいちろう）や、場地を手にかけた羽宮一虎（はねみやかずとら）を佐野が殴殺、それが原因で東卍は初めて敗北し、稀咲が総長代理の座に就いた事を知る。
過去へ戻った花垣は、10月31日に起きる芭流覇羅との抗争で、場地を殺されないようにするために奔走。松野の予想通り、場地は稀咲を探っていたがその行為を裏切りと感じた羽宮が場地を刺してしまう。花垣がギリギリのところで声を上げたおかげで、一撃で死亡にはつながらなかったが、出血が多く倒れ込む場地。それを見た佐野は場地が死んだと勘違い、羽宮の顔を何度も殴打した。しかし、ふらふらと立ち上がった場地が佐野を制止し、自身で思い切り腹部にナイフを刺し自決した。羽宮、佐野両名の思いを汲み、自決を選んだ場地の死をもって血のハロウィン抗争は幕を閉じた。

血のハロウィン／その後

抗争後、開かれた集会では半間が芭流覇羅が東卍参加に下ると宣言した。花垣は抗争の勝敗に関わらず東卍は巨悪化すると絶望。しかし、抗争で死亡した場地の後を継ぐ新たな壱番隊隊長の任命式が行われ、松野は新隊長に花垣を任命した。壱番隊隊長就任という、今までではありえなかったことが起きたため、花垣は未来が改変されたと考え再度未来へ戻る。

現代へ戻り、東卍の最高幹部になっていた現状についていけない花垣だったが、松野に言われるがままに幹部会へと足を運ぶ。そこには、林田や伍番隊隊長・武藤泰宏（むとうやすひろ）らの姿があったが、知らぬ顔もいくつかあった。考える間もなく、半間と少し遅れて稀咲が入室してきた。稀咲は花垣、松野を別室に呼び出すと、12年前に起こった血のハロウィン抗争についての話を始めた。自分のせいで場地が死亡したことを詫びた稀咲は、松野らに酒を手渡し場地に献杯した。その光景に吉兆を感じた花垣だったが、稀咲が場地は羽宮を操り殺したと自白し状況は一変。薬の入った酒を飲み、意識をなくした花垣と松野が目を覚ますと、2人は椅子に拘束されていた。稀咲は先に松野に銃口を向け殺し、次に花垣に銃口を向けた途端に電気が消えた。停電の最中花垣は羽宮に助け出され、彼の手助けにより直人と再会する。だが、花垣は東卍の最高幹部、直人は警官という立場のため、名目上だが逮捕されてしまう。血のハロウィン抗争後、初めて直人に接触できた花垣は、直人と接触後に松野が持っていた日向殺害の証拠映像を見せられた。そこには花垣が千堂に「ある奴を消してほしい」と命令した後、ひどく取り乱す姿が記録されていた。知らなかったとはいえ、自分で日向殺害を命令した花垣は、直人の前で茫然自失となった。だが、直人は稀咲に日向が何度も殺害されるのは、偶然なのかと疑問を呈した。それを聞いた花垣は、留置場へと移送前に直人と握手を交わし、過去へ戻った。

聖夜決戦

再度過去へ戻った花垣は、10代目黒龍（ブラックドラゴン）・柴大寿（しばたいじゅ）の弟で、弐番隊副隊長・柴八戒（しばはっかい）と、その姉・柴柚葉（しばゆずは）と出会う。花垣の事を気に入った八戒は、花垣を自宅へ招くも運悪く大寿が帰宅中で、家の外には黒龍メンバーがたむろしていた。花垣は日向を連れ逃げようとしたが、大寿に阻まれ殺されかける。東卍を辞め黒龍へ移籍すると八戒が宣言し、大寿をおさめた。後日行われた幹部会では、八戒の脱退に対し三ツ谷が許可を出さず、交渉を言い出した。柴家を訪れた三ツ谷は、八戒の黒龍移籍を条件に柚葉の解放を頼んだ。大寿は条件を承諾。だが和平成立後、八戒は「大寿を殺す」と花垣と松野に宣言。追い詰められた八戒を見た花垣は、龍宮寺に黒龍との抗争を提案するが、和平協定があると申し出を断られる。花垣は松野と2人で、大寿や黒龍を相手にすると悩むも、稀咲と半間が共闘を持ち掛けてきた。裏があると警戒する松野だったが、花垣の決意に圧され稀咲らと共闘することになった。
12月25日・聖夜決戦当日、花垣は先に単身で教会内へ行き八戒を説得。残る松野らは、後から来る大寿を外で足止めする計画だった。だが、稀咲たちの裏切りにより、大寿は足止めされることなく教会内へと入ってきた。その姿を見た花垣は、稀咲の裏切りを確信し、自分1人で何とかしようと考える。しかし、体格も力も段違いの大寿に手も足も出なかった花垣は、ボロボロになっていった。だが、佐野と龍宮寺が到着したことで、形勢は逆転し東卍の勝利に終わった。
決戦後の集会では、乾青宗（いぬいせいしゅう）と九井一（ここのいはじめ）ら黒龍メンバーが、壱番隊入りすることが決定。また、松野が佐野に聖夜決戦当日に行われた稀咲の裏切りを報告したため、彼は東卍から追放された。

関東事変

聖夜決戦後、東卍を追放された稀咲は、半間と共に黒川イザナ（くろかわいざな）が総長を務めるチーム・横浜天竺（よこはまてんじく）に移籍し、東卍メンバーを襲撃して宣戦布告を行う。稀咲がタイムリーパーではないかと考えた花垣は1度現代へ戻った。直人によると、黒川は黒龍の元総長であり、天竺の存在もなく稀咲も死亡していた。それを聞いた花垣は、黒龍について調べるため、大寿に会いに行った。大寿は黒川が稀咲の死を隠蔽し、海外逃亡の手助けをしたと話す。だが、突然やってきた乾・九井とその部下らに襲撃を受けた花垣は、直人と共に大寿の元を後にした。だが、突如現れた稀咲や花垣の幼馴染・鶴蝶（かくちょう）により、花垣と直人両名は討たれてしまい、瀕死の状態となる。直人は絶命寸前に花垣と握手し、再度過去へとタイムリープした。
過去へ戻った花垣は、黒龍創設日である2月22日に乾と共に真一郎の墓前で11代目黒龍となることを報告した。そこへ妹の佐野エマ（さのえま）と共に墓参りに来た佐野、そして黒川も現れ花垣は、佐野の指示でエマを連れその場を離れた。しかしエマは後ろからバイクに乗った稀咲に金属バットで殴打され、死亡してしまう。エマの死により、東卍はトップ不在のまま天竺と対決することになった。抗争序盤は、狂犬の異名を持つ斑目獅音（まだらめしおん）を魁戦で瞬殺した林良平（はやしりょうへい）のおかげもあってか、優勢だった東卍。しかし、だんだんと勢いは衰えてゆき、稀咲の元へ向かう花垣も、鶴蝶に阻まれボロボロになっていた。だが、花垣はあきらめず稀咲の元へとたどり着くと、彼を殴りつけた。黒川が花垣を蹴り飛ばし勢いは完全に止まってしまった。そこへ佐野と龍宮寺が到着、佐野と黒川のタイマンが始まった。はじめこそ黒川が優勢だったが、佐野が反撃を始めた途端、彼の元に真一郎やエマの幻覚を見て取り乱してしまう。黒川は銃を手に取り佐野に向け、銃口を向けられた佐野も「撃てよ」と挑発するが、鶴蝶がそれを阻止し天竺の負けを告げた。だが、稀咲は鶴蝶に向け、肩を撃つ。反撃しようとした鶴蝶に向け、再度発砲した稀咲だったが、その弾丸は黒川の胸を貫いた。鶴蝶と黒川はその場に倒れ、その様子を見た佐野は天竺、東卍関係なしにその場を離れるよう指示し、抗争は幕を閉じた。
だが、抗争終了宣言後すぐ、稀咲は半間と共にバイクで逃亡。それを龍宮寺のバイクに乗った花垣が追いかけた。迫りくる花垣に焦った稀咲が半間を引っ張った事で、バイクはスリップ。彼らはバイクを乗り捨て走って逃げたが、稀咲は花垣に追い詰められた。両者一歩も引かず殴り合いをし続けたが、その最中で稀咲は花垣がタイムリーパーであることを知った。稀咲は、小学生の頃に日向に出会い、惚れた事を話す。そして日向は「日本で一番の不良になる」と宣言した花垣に惚れていたため、自分も同じ場所を目指していたと告白。それを聞いた花垣は、稀咲が日向に振り向いてもらえなかったため、彼女を殺害したと確信。自身に向けられていた銃を蹴り上げ奪い、稀咲へ銃口を向け殺そうとしたものの、わずかな隙をついて再度稀咲は逃亡。逃げる稀咲に未来へ返さないと叫んだ花垣だったが、稀咲は自分がタイムリーパーではないと告げた。そして「オレは」と何かを言いかけ、トラックに撥ねられ死亡してしまった。