愛がなんだ（小説・映画）のネタバレ解説・考察まとめ

銭湯

テルコが会社をクビになってからアルバイトを始めた銭湯。
職場の先輩である主婦と仕事終わりに一緒に湯船に浸りながら、人生相談をしたりしていた。

『愛がなんだ』の名言・名セリフ／名シーン・名場面

ナカハラ「幸せになりたいっすね」

テルコに葉子と別れたことを伝えたナカハラは、その後に「幸せになりたいっすね」との言葉を口にする。ナカハラは葉子が幸せならそれで良いと自分に言い聞かせながらも、葉子にとって何者にもなることができなかった自分に対して情けなさを感じている。テルコみたいに自分の恋に確信を持ち徹底的に突き詰めることはできず、葉子のことを考えれば考えるほど自分の存在に自信がなくなっていくナカハラだが、本心は葉子の隣に居たくて仕方なかった。

テルコの幸せの象徴である鍋は新品のままゴミとなる

会社をクビになった日、テルコはマモルの家に向かう途中にあるお店で2人用の鍋を見つける。テルコはマモルとふたりでこの鍋を囲って食事をする光景を想像し、これから始まる新しい生活に期待を膨らませて鍋を購入する。しかし、テルコの幸せな生活は呆気なく終わってしまう。突然の恋の終わりに戸惑うテルコであったがマモルの部屋を出ていくため急いで自分の荷物をまとめる。その時に一度も使われることがなかった新品の鍋が目に入る。テルコの心の中には掴めなかった幸せに対する自分への情けなさが込み上げてくる。鍋はテルコの幸せの象徴であったのだ。
テルコはマモルの部屋を出た後、鍋をゴミ捨て場に捨てる。同時にマモルとはもう一緒にいることができないと理解し、恋の終わりを実感する。

バイトの先輩、主婦はテルコの人生の先輩でもある

マモルの態度が急に冷たくなり一緒に生活していた家を追い出され、テルコはどうすればいいのか分からなかった。そんな時に出会った新しいアルバイト先の主婦はテルコにとって人生の先輩的存在である。テルコがマモルのことを忘れられず恋の悩みを抱えていることを主婦はテルコの表情から見抜く。人生何があるかわからないという、テルコより年上でバツイチなどの人生経験が豊富な主婦のアドバイスに、テルコは重みを感じる。

マモルが振り向いてくれなくてもテルコはマモルのために尽くす

テルコはマモルの側に居たいのにマモルの好きな人はテルコではなくすみれである。しかし、それでもテルコはマモルのことが好きで、この先も繋がっていたいと思っている。飲みの後にマモルとすみれをふたりきりにさせようと神林を誘ったのはテルコなりのマモルに対しての最大の気遣いである。

『愛がなんだ』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

テルコとマモルのラブラブシーンは成田凌のアドリブ

料理をしているテルコを背後からマモルがのぞき込み、料理をつまみ食いしテルコにも食べさせ、そのすぐ後にマモルはケチャップを指につけテルコの口元に入れるこのラブラブすぎるシーンはマモルを演じる成田凌のアドリブらしい。

岸井ゆきのは撮影以外の場面でも成田凌と距離を置いていた

作品の中では、テルコ（演：岸井ゆきの）はマモル（演：成田凌）に片思いをしているがマモルはテルコのことを恋愛対象として受け入れてないので、ふたりは仲が良いという関係性ではない。そのような雰囲気を作るため、岸井ゆきのはカメラが回っていないところでも成田凌とは距離を取っていたそうだ。

『愛がなんだ』の主題歌・挿入歌

主題歌：Homecomings『Cakes』

4人組バンドHomecomingsの3rdシングル。作詞はYuki Fukutomi、作曲はAyaka Tatamino。