六番目の小夜子(小説・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『六番目の小夜子』とは恩田陸の小説と、それを原作としたNHKで放送されたTVドラマ、および舞台作品である。恩田陸のデビュー作であり、新潮社の第3回日本ファンタジーノベル大賞にて最終選考まで残った作品だ。とある高校(ドラマでは中学校)に伝わる「サヨコ」という言い伝えを軸に、少年少女たちの瑞々しい青春とファンタジーホラーの一面も持つ。2000年にNHK教育『ドラマ愛の詩』でドラマ化された。また2022年1月、乃木坂46の鈴木絢音の主演で舞台化もされている。

夏休みに入り、関根秋はいつの間にか、お互いが好意を持っている唐沢由紀夫と花宮雅子、それに沙世子を加えた4人で一緒に過ごすことが多くなっていた。夏期講習も終わった夏の終わり、4人は海辺にピクニックに行き、その後秋の家でバーベキューをする計画を立てる。買い出しにでかけた沙世子と雅子はガラの悪い男子校の生徒たちに襲われる。雅子を逃した沙世子は男子生徒たちを野良犬に襲わせ、大怪我をさせる。

9月1日の始業式の朝、自分以外の人間により教壇に赤い花が生けられ、秋はいよいよ「サヨコ」に沙世子が関係していることを疑う。
学園祭が近くなり、校門の桜の老木に大きな赤いてるてる坊主がぶら下げられる。これは学園祭実行委員が新しい「サヨコ」の台本を受け取り、それを上演することを了承した合図であった。
学園祭が始まり、体育館に集まった全校生徒に学園祭実行委員長の設楽正浩(しだらまさひろ)は一人ひとりに1枚ずつの台本を配る。そこには短い文章が書かれていた。今年の「サヨコ」の劇は全校生徒が1人ずつ順番にセリフを読み上げていく「呼びかけ」の形式で行われるのだ。暗い体育館の中で全校生徒によりこれまでの「サヨコ」伝説が語られていく。劇も終盤になるころ、その恐ろしい雰囲気に怯えた生徒たちが集団ヒステリーを起こしてしまう。そこに季節外れの巨大竜巻が体育館を直撃し、体育館の中にいた生徒たちは地震のような揺れを体験する。
竜巻により一気に憑き物が落ちた生徒たちはその後の学園祭を全力で楽しむ。

受験シーズンも本番となり、秋たちは受験勉強に励むが、秋と設楽は過去の「サヨコ」に関わってきたのが、日本史の教師で現在の秋たちの担任の黒川(くろかわ)の生徒だったことを突き止める。18年「サヨコ」が途切れず実行されてきたことに何者かの意思を感じる2人は黒川に疑いを持ちながらも、「もっと大きなものの意思があるのではないか」と不安を抱く。
その頃、秋に恋心を抱く佐野美香子(さのみかこ)が秋に告白をするが、秋は彼女をふってしまう。
それに腹を立てた佐野美香子は沙世子に言われるがまま部室棟に火を着けてしまうが、運悪く中には秋がいた。燃え盛る火の中から沙世子によって助け出された秋は、沙世子が「サヨコ」を終わらせるためにこの学校にやってきたことを確信する。そして部室棟にあった学園祭実行委員の「サヨコ」に関するマニュアルも燃えてしまう。

エピローグ

春になり秋や沙世子はそれぞれが志望校に合格する。卒業式後、新しく建て直された部室棟に入った設楽は、戸棚の中に新しいマニュアルを見つけ愕然とするのだった。

『六番目の小夜子』の登場人物・キャラクター

主人公の2人

潮田玲(しおたれい/演:鈴木杏)

ドラマオリジナルキャラクター。ドラマでは主役を務める。
西浜中学校の2年A組の生徒。
思い立ったら行動する、真っすぐで素直な性格の少女。サヨコ伝説に憧れを持ち、幼馴染の秋に届いたサヨコの鍵を黙って持ち出し、赤い花を生けようとする。
そこで出会った転校生の少女、津村沙世子と2人で6番目のサヨコを演じようとするが、妨害者、ニセのサヨコに邪魔をされほとんど何もうまく行かなかった。
「サヨコ」の台本やマニュアルが炎に包まれた時は取りに戻るが、倒れてきた戸棚に足を挟まれ逃げ遅れてしまう。助けに来た沙世子と力を合わせ助かろうとしたことで「大いなる扉」を開き、沙世子とともに生還する。

津村沙世子(つむらさよこ/ドラマ:栗山千明、舞台: 鈴木絢音)

西浜中学校2年A組の生徒。神戸の進学校からの転校生。あまりクラスには馴染めずにいる。
テストの成績はよく、1学期の中間テストでは学年で3番以内に入る。バスケの実力を買われバスケ部に入部した。
神戸にいた頃、親の転勤について行くか迷っていた時に黒川からサヨコの鍵を送られる。サヨコ伝説に興味を惹かれ転校を決意する。
転校してすぐは自分だけだと思っていたサヨコがもう1人いた事に戸惑うが、玲の明るさと熱意に負け、2人でサヨコをやることに同意する。
北校舎の火災では逃げ遅れた玲を救うため炎の中に飛び込み、玲を救い出す。
3学期の終業式の朝、1人で街をあとにしようとするが、追いかけてきた玲とともに「この1年間のことを決して忘れない」と誓う。
自分でも理解できない不思議な力を発揮することがあり、周囲を驚かせる。不良に絡まれた時には野良犬を使って襲わせるが、自身は気を失って覚えていない。
また感情が高ぶると窓や机などが揺れだすことがあり、周囲から不審がられてしまう。

【原作】高校生。転校生という設定は同じだが、美人で頭がよく明朗快活な性格で、非の打ち所がない女子生徒。ドラマと同じく黒川から鍵を送られ転校してくる。サヨコ伝説を終わらせるために行動していたような描写が見られる。

西浜中学校の生徒たち

関根秋(せきねしゅう/ドラマ:山田孝之、舞台:高橋健介)

西浜中学校2年A組の生徒。
実際は1学年上なのだが、心臓の手術をしたせいで留年している。そのため1歳違いの弟の唐沢由紀夫と同じ学年になってしまった。学校では「兄ちゃん」と呼ばないように叱っている。
玲とはマンションの部屋が隣同士なこともあり、昔から仲が良い。
黒川から鍵と指示書を送られていたが無視しようとしていた。しかし玲にこっそり持ち出され、結果として巻き込まれることになる。「サヨコが2人いる年は危ないことが起こる」という言い伝えを信じ、玲たちを止めようと「妨害者」となる。
最終的には自らの心にいる「サヨコ」を信じ、自分の人生を生きていくことを決意する。

【原作】主人公で語り手である。病気の設定はなくスポーツも学業も得意な優等生。兄弟が過去にサヨコに関わっていることで自身も詳しく、強い関心を持っている。本来のサヨコであった加藤から鍵を託され、今年の「サヨコ」をやる羽目になる。転校してきた津村沙世子に強い興味と警戒心を抱く。

花宮雅子(はなみやまさこ/ドラマ:松本まりか、舞台:尾碕真花)

西浜中学校2年A組の生徒。愛称は「まあ」。学級委員を務めるなどリーダーシップに優れている。玲とは同じバスケ部で特に仲が良い。
9才離れた兄が3番目のサヨコであったことからサヨコに執着するようになるが、自分にはサヨコの鍵が届かなかったことに失望する。
今年のサヨコが2人いることに気づいた後は自らも3人目のサヨコになろうとして、玲や沙世子の先を越す「ニセのサヨコ」としての行動を取る。
黒川の告白によりサヨコ伝説に陰りが生じると、処分されそうになるサヨコ関連の花瓶やマニュアルなどを持ち出そうと夜の学校に忍び込む。突如起こった火災にもひるまず持ち出そうと試みるが、黒川や玲に止められ救い出される。

【原作】転校してきた津村沙世子と親友になり、常に行動を共にする少女。唐沢由紀夫に好意を持っており、冬には公認の間柄になる。

唐沢由紀夫(からさわゆきお/ドラマ:勝地涼、舞台:熊谷魁人)

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コンフィデンスマンJP(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

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『コンフィデンスマンJP』とは、2018年4月9日〜6月11日まで、フジテレビ系列で毎週月曜日21時から「月9」枠で放送された。主要キャストが全員詐欺師となっている。11年ぶりに「月9」の主演に抜擢された長澤まさみが、ダー子を演じる。他に、「月9」初出演の東出昌大はボクちゃん、ベテラン俳優の小日向文代はリチャードを演じる。古沢良太脚本としては、初の"コンゲーム"をテーマとした、痛快エンターテインメントコメディー作品。毎話豪華ゲストを相手に、奇想天外で壮大な騙しあいバトルが見どころである。

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