キロランケ（ゴールデンカムイ）とは【徹底解説・考察まとめ】

尾形百之助（ゴールデンカムイ）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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尾形百之助（おがた ひゃくのすけ）とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する銃さばきの上手い軍人。大日本帝国陸軍の第七師団に所属していたが、途中軍隊の上司である鶴見中尉を裏切った。その後は脱走兵として土方歳三とアイヌの金塊を探すため一緒に行動し、金塊の鍵を握るのっぺらぼうに会うため網走監獄に潜入した。そこでのっぺらぼうと一緒にいた杉元の頭を撃ち抜いて逃げた。それから新たな金塊の情報を探るべく誰にもすがらずに自分で旅を続けている。

杉元佐一（すぎもと さいち）

物語の主人公であり、鬼神のごとき強さでロシア兵を殲滅した、日露戦争の英雄。従軍時は第一師団に所属。あまりの強さに軍内部でも「不死身の杉元」と称され、別の師団の工兵であったキロランケですらその名を知っているほど。
日露戦争で死んだ親友・寅次の妻である梅子の目の治療費を稼ぐため、軍を満期除隊したあと北海道へ砂金採りに来ていた。そこで刺青囚人の噂を聞き、アシリパとも出会ったことで、彼女の助けを借りながら金塊争奪戦に参戦する。
当初は資金を得ることが目的であったが、徐々にアシリパの目的が第一優先になっていき、土方と行動を共にする元・新選組の永倉新八に資金を与える代わりに手を引くように促されても、争奪戦を降りず旅を続ける。
後々にはアシリパの精神的支えとなっていく。尾形だけでなく土方にも鶴見にも、暗号を解く鍵を得るためアシリパを奪う際、「都合の良い情報を与えてアシリパを操作するには、杉元と引き離す方が都合が良い」と存在を危険視されている。

キロランケが元・第七師団ということも含めて、「ウイルクがやったことの責任を感じる」など綺麗事を並べた態度に、出会った当初から彼の目的を怪しんでいた。
人の良い性格をしており、当時迫害されていたアイヌに対しても食文化などの違いを目の当たりにしても受け入れようとする懐の広さがある。これは本人も結核で家族を失った際に、村の人々から差別された経験からくるものである。また、優しいだけでなく何かに付け愛嬌があり、読者からはアシリパよりも「まるでヒロイン」という評価を得ている。しかし、一度相手から敵意を向けられると、殺人さえ厭わないほど容赦がなく感情の振れ幅が非常に大きい。これは先述した本人の恐るべき強さ故の態度である。
このため、旅を通じて（網走監獄潜入までは）ほぼ敵意を感じなかったキロランケに多少警戒はしていても、後述する「ラッコ鍋」のシーンなどからむしろ気を許していたように見えた読者もいた。

杉元佐一（ゴールデンカムイ）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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杉元佐一（すぎもとさいち）とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公。日露戦争を戦い抜いてきた元・陸軍兵士で、体に無数の傷を追ってきたが全く命を落とすことが無かった。その活躍ぶりから、軍人の間では『不死身の杉元』と言われている。杉元が金塊を探しに北海道の山に入ると、アイヌの少女アシリパと出会う。後に少女の父は金塊を隠した人物であることを知り、お互いの目的を果たすために一緒に旅を始める。

インカラマッ

占いをしながら北海道を放浪するアイヌ女性。ウイルクが極東から北海道へ渡ったばかりの頃に出会い、一時行動をともにした。しかし、ウイルクとともに北海道へ来たはずのキロランケと交流した描写はない。ウイルクに北海道アイヌの信仰や言葉などの文化を教え、インカラマッはウイルクを愛するようになった。当時はまだ少女であり、その二人の姿は現在の杉元とアシリパの関係性を彷彿とさせる。ウイルクがリラッテと結婚し小樽に居を構えた時に彼女もウイルクのもとを去った。
どこか飄々としたところがあり、占いで人を誑かしているようにも見えるため、アシリパには「イカッカラ・チロンヌプ（＝誑かすキツネ）」と揶揄されている。

ウイルクと別れて10年以上が経ってから、彼が殺害されたと聞き、その真相を知るため独自に調査していた際に鶴見中尉に出会う。残されたウイルクの娘アシリパを守るため、鶴見を利用し彼の持つ情報を得ようと内通していた。苫小牧競馬場にて入手した馬券の指紋を、ウイルクが殺害されたとされる現場に残された遺留品のものと照合したところ、鶴見より「キロランケのものと一致した」「のっぺらぼうはパルチザンの一派でありキロランケの仲間」という情報をもたらされ、アシリパを守るために再度彼女の前に現れた。

キロランケの「のっぺらぼうはウイルクである」という主張と食い違い、周囲を疑心暗鬼に陥らせる。彼女は、自身にとって大切なウイルクの忘れ形見アシリパと、旅の間に愛するようになった谷垣さえ守れれば、金塊が誰のものになっても構わないという行動原理を貫いていたため、鶴見と内通するという裏切りを犯した。
しかし、キロランケもまた「のっぺら坊＝ウイルクを殺害しアシリパを奪う」という裏切りを犯す。キロランケの裏切りに気づいたインカラマッは彼を問い詰めるが、偶発的にマキリで刺され重傷を負った。

インカラマッ（ゴールデンカムイ）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。

キロランケの名言・名セリフ／名シーン・名場面

競馬場で披露したモンキー乗り

モンキー乗りとは、競馬における騎乗法。日本では昭和に入るまでは「天神乗り」というスタイルが主流だったが、この方法は前傾して腰を浮かせることで競走馬に騎手の体重をかけにくい。史実ではアメリカ人騎手の考案であるとされているが、ネイティブアメリカンの騎乗法を真似たとする説もあると作中で紹介されている。発明や発見は同時多発的に起こるものとして、キロランケはこれを誰に言われずとも発明したという描写がなされている。

ラッコ鍋

杉元一行が釧路滞在中、蝗害で足止めされていた際、避難した番屋で空腹のため谷垣がもらってきたラッコの肉を鍋にして食べるシーンである。
アイヌにはラッコの肉が煮える匂いは欲情を刺激するため、必ず男女同数で食べなさいという言い伝えがある。
この鍋を食べた杉元・白石・谷垣・キロランケは湧き上がる熱を抑えきれず、相撲で発散することになった。尾形も一緒に鍋を食べているが、彼は「頭がクラクラする」と1人だけ寝てやり過ごした。
これは作中でも屈指の迷シーンとして数えられており、「ラッコ鍋」と検索すれば必ずと言っていいほどこのエピソードに辿り着く。

なおキロランケは、このラッコの肉が鍋になってからの合流であったため、この言い伝えを知っていたかどうかは定かではない。

「何とかしないと…俺たちは大国に飲み込まれてしまう」

自身の出自である少数民族の未来を憂いた切実な思いを乗せた言葉。インカラマッがキロランケの裏切りに気づき問い詰めた際、彼女を黙らせるのに失敗して偶発的に刺してしまう。その際キロランケが、「何とかしないと…俺たちは大国に飲み込まれてしまう」と同じ少数民族のアイヌ女性であるインカラマッに自身の焦る思いをこぼした。
この「俺たち」はアイヌを含む少数民族のことを指している。これは、彼やウイルクのいた極東や樺太の少数民族がロシアと日本の政策の間で住む場所を奪われ、すでに信仰や文化を失いつつあるのを目の当たりにしてきた故の焦りである。これにより、彼はパルチザンに加担してテロリストとして活動してでも少数民族の文化を保存したいと願い、人生を賭して行動してきた。彼が自ら背負う責任の重さを伺い知れる一コマである。

「俺もそんなウイルクを心から信頼して愛していたよ」

アシリパに対してソフィアがウイルクの徹底した合理主義を感じさせるエピソードを語って聞かせた際に、キロランケがこぼした言葉。この時ウイルクはキロランケによって既に謀殺されており、「俺もそんなウイルクを信頼して愛していたよ」と言った表情は無表情ながらどこか薄ら暗く、ウイルクが何者によって殺害されたのか知らないアシリパに小さな違和感を抱かせた。
またその後に「だがあいつは変わってしまった、だから殺した」という言葉を飲み込んだ思いを、読者が後でソフィアとキロランケの交わした手紙によって知ることが出来るという仕掛けが施されている。

キロランケの裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

『最後の晩餐』パロディとなった「なんこ鍋」を囲むシーン