土方歳三(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

土方歳三(ひじかたとしぞう)とは、漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、刺青の囚人の頭目にして「新撰組鬼の副長」と恐れられた男。函館戦争で死亡したと思われていたが、極秘で監獄に収監されていた。蝦夷共和国樹立を叶えるため、アイヌの隠し金塊を狙う。同じく金塊を狙う大日本帝国陸軍第七師団を最大の障害と見なし、主人公・杉元佐一や彼の仲間たちとも一時共闘する。普段は穏やかな老人だが、戦闘時には鬼のような気迫を見せて敵と戦う。利害が一致すればどんな人物とも手を組むが、敵と見なす者には一切容赦しない。

土方歳三のプロフィール・人物像

土方歳三のプロフィール

生年月日:5月31日
身長:不明
体重:不明
出身:武蔵国(現:東京)
特技:戦(いくさ)
好きなもの:お茶漬け
嫌いなもの:なし
CV:中田譲治、中村悠一(若い頃)

土方歳三(ひじかた としぞう)とは、『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人の一人。長く伸びた白髪と顎ひげを蓄えた風貌で、年齢は70歳を超える。

『ゴールデンカムイ』は日露戦争後の北海道・樺太を舞台に、アイヌの莫大な隠し金塊を巡るサバイバルを描いた漫画である。「不死身の杉元」と呼ばれた主人公・杉元佐一(すぎもと さいち)は、「目の病気を患う妻に手術を受けさせてくれ」という亡き親友との約束を果たすため、一攫千金を狙ってゴールドラッシュに沸いた北海道で砂金取りをしていた。そこで耳にしたのは、アイヌの隠し金塊の話だった。「のっぺら坊」と呼ばれる男がアイヌの金塊を奪い、北海道のどこかへ隠したというのだ。その在りかを示すのは、網走監獄でのっぺら坊と同房になった囚人たちに彫られた刺青の暗号だけ。刺青を集めれば、莫大な金塊の隠し場所にたどり着ける。囚人に彫られた刺青は刺青人皮(いれずみにんぴ)と呼ばれ、暗号を解読するには獣の毛皮を剥ぐように、囚人たちの皮を剥ぐ必要がある。杉元はのっぺら坊に父親を殺されたアイヌの少女・アシリパと、刺青の囚人で「脱獄王」の異名を持つ白石由竹(しらいし よしたけ)と手を組み金塊探しに繰り出す。しかし、金塊を狙うのは杉元たちだけではなかった。網走監獄に収監されていた新撰組鬼の副長・土方歳三(ひじかた としぞう)が率いる土方一派、峻烈なカリスマ性を発揮する鶴見篤四郎(つるみ とくしろう)中尉に率いられた陸軍第七師団、さらには極東ロシアから女傑・ソフィア・ゴールデンハンドをリーダーとする反体制組織も金塊争奪戦に加わり、金塊探しの旅は激しさを増していくのだった。

土方歳三は、幕末に攘夷志士から「新撰組の鬼の副長」と恐れられた侍である。北海道の五稜郭を舞台とした函館戦争で死亡したと言われていたが、実は極秘で新政府軍に捕らえられていた。網走監獄で出会ったのっぺら坊と「大きな目的が同じ」ということで共謀し、自身を含め24人の刺青の囚人を脱獄させる。隠し金塊を狙う目的は、北海道を日本から独立させて移民を受け入れ、多民族国家・蝦夷共和国を樹立させるためである。「自分のためではなく、誰かのために命をかけて戦う」という、武士道が土方の原動力となっており、土方が抱く野望も日本という国の発展を思ってのことである。蝦夷共和国樹立が実現すればロシアの南下を防ぐだけでなく、日本も本州の発展に集中することができると考えている。脱獄後は、第七師団との対決を見越して、強力な戦力を仲間に引き入れることを優先。かつて新選組で共に戦った天才剣士・永倉新八(ながくら しんぱち)から隠れ家や武器の提供を受け、自分の右腕として一派に加わってもらうほか、「不敗の牛山」と呼ばれる屈強な柔術家・牛山辰馬(うしやま たつうま)を仲間に引き入れた。状況判断や戦略を立てることに長けており、常に先を見据えて行動する。特に戦いとなった場合は、あらゆる状況を想定して戦いに備え、仲間を動かす抜群の指揮力を発揮する。杉元とは第七師団に対抗するべく共闘関係を築くが、アシリパを蝦夷共和国の指導者にしようとした時、側にいる杉元が邪魔になると判断して、網走監獄潜入の際に裏切る。のちに札幌で再会した杉元と死闘を繰り広げるが、アシリパに説得されて再び手を組むことを選択する。若い頃と変わらぬ情熱を持ち、人のために戦い続ける「最後の侍」。土方一派には彼の人間性に惹かれ、忠義を尽くす者が多い。

土方歳三の装備・能力

土方歳三の装備

愛刀・和泉守兼定(いずみのもりかねさだ)

和泉守兼定との再会に、土方の表情が和らぐ。

土方の愛刀。江戸時代に刀工11代和泉守兼定によって作られた刀で、渋い朱色の鞘には牡丹唐草と鳳凰の紋様があしらわれている。刃長は70.3センチメートル、反りは1.2センチメートル。刃文は波状の模様が乱れた互の目乱れ。函館戦争で土方が捕らえられた後、刀も新政府軍の手に渡っており、最終的に銀行の保管庫に保管されていた。土方は脱獄後、手下に銀行強盗をさせている間に隣接した建物から保管庫に穴を開けて侵入。長い間手を離れていた愛刀・和泉守兼定を奪い返すことに成功した。

ウィンチェスターライフルM1892

ループレバーを持ち、銃を回転させて再装填する「スピンコック」を行うシーン。

1873年にアメリカのウインチェスター社が開発したレバーアクションライフル。天才銃器設計者のジョン・ブローニングにより設計された。全長125.2センチ、重さ4.3キロ。銃の機関部下側に突き出たレバーを下に引き、それを戻すことで薬室から殻薬莢の排除と次弾の装填を同時に行う仕組みになっている。またチューブマガジンとよばれる筒状の弾倉を備えることで、それまでは撃つたびに弾込めが必要だったライフルを連射可能にした。ウィンチェスターライフルM1892は永倉から提供されたもの。土方は右手に刀を左手にライフルを持ち、抜刀と組み合わせた銃撃で戦うことが多い。その際はライフルのループレバーを持ち、銃本体を回転させて片手でレバーアクションライフルを再装填させるスピンコックという方法を用いて戦う。

服装

若い頃に着ていた洋装を、70歳を超えても違和感なく着こなしている。

函館戦争時と変わらぬ洋装をまとう。首元には白いスカーフを巻き、シャツの上にはベストを着用。外出時にはベストの上にフロックコートを羽織る。下は縦じまの洋袴にひざ下まであるブーツというスタイル。

土方歳三の能力

高い戦闘力

刀と銃を組み合わせて戦うことが多い土方。剣技の切れも銃撃の腕前も未だ衰えず、対峙した相手をいとも簡単に倒してしまう。天然理心流と呼ばれる古武術を戦いの土台とし、近距離では刀もしくは刀と銃を組み合わせた戦い方を、中・遠距離では銃撃をメインとした戦いをする。何人もの敵を一人で斬り伏せ、一太刀で致命傷を与えるなど、剣技の威力は凄まじいものがある。

集団を指揮する才能

個の戦闘力も素晴らしいが、土方の能力はそれだけではない。若い頃に培った集団戦術で磨き上げた指揮力も、彼の特筆すべき能力の一つである。共に戦う者の心を鼓舞して戦いに挑み、戦況を瞬時に判断して指示を下す彼の姿からは、幾度となく死線をくぐり抜けてきた経験が生み出したものである。

変装

第七師団はおろか、白石さえも土方の変装に気が付かなかった。

自らも情報収集活動にあたる土方。その際、老人であることを活かした変装をして、行動することが多い。ニシン番屋で杉元とアシリパに初めて接触した時は、出稼ぎ労働者の老人に扮していた。第七師団に囚われた白石の救出を試みた時は、自身も追われる身でありながら老人の変装で第七師団に声を掛けたり、豆菓子を買おうとした白石に豆菓子売りに変装して接近した。

土方歳三の来歴・活躍

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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。

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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。

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