海賊房太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

海賊房太郎(かいぞく ぼうたろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。自分の王国を作りたいという野望を持ち、金塊を狙う。高い潜水能力とカリスマ性を持ち、金塊の在り処を刺青の暗号無しである程度特定している。初登場時は杉元一行と死闘を演じたが、杉元一行と手を組み、行動を共にした。その後紆余曲折を経て、札幌麦酒工場で第七師団から逃げる途中、撃たれそうになった白石を庇って死亡した。

海賊房太郎のプロフィール・人物像

性別:男
出身:不明
職業:投獄前は水揚げ人夫、実家は林業
特技:30分以上の潜水、水中戦
性格:カリスマ性のある親分肌
登場話:224話~264話

海賊房太郎(かいぞく ぼうたろう)とは、漫画『ゴールデンカムイ』の登場人物で24人の刺青囚人の1人である。初登場は回想の中の北海道支笏湖。主人公の杉元佐一(すぎもと さいち)と出会ったのは春先の北海道石狩川を下る外輪式蒸気船上である。

漫画『ゴールデンカムイ』は、のっぺらぼうと呼ばれる網走監獄に収監されていた、アイヌの男が仲間を殺して大量の金塊を隠した事から始まる。のっぺらぼうはその金塊の在処の暗号を、同じ監獄にいた24人の囚人に刺青として彫り込んだ。24人の囚人達は脱獄し、北海道中に逃亡した。本作ではその24人の囚人の刺青を狙って様々な組織や人が行う、命を賭けた争奪戦を描いている。

腰まで伸ばした長い髪、ガッシ手リとした身体つき、両手の指の間に水かきのある奇妙な手、36センチもある大きな足が特徴の男である。その顔はどこか中性的な印象を与えてくる。

肺活量が驚異的である。その為、高い潜水能力を持ち30分以上水中に潜る事が出来る。その手足には独特な特徴がある。両手の指の間には水掻きが付いており、また常人よりも大きい足を持っている。そのお陰で水中を自由自在に泳ぎ回る事が出来る。海賊はこの能力を発揮し、投獄前は人を水中に引きずり込んでは溺死させ、金品を奪い取るという強盗を繰り返していた。以上のような経歴から、本名を大沢房太郎(おおさわ ぼうたろう)というにも関わらず、“海賊房太郎”の異名で呼ばれている。

カリスマ性があり、「家臣」と呼ばれる子分を何人も引き連れて行動している。子分想いな一面もあり、子分が銃で撃たれた際には激高していた。洞察能力が高く、隠し金塊を求める杉元一行と行動していた際、のっぺらぼうの娘であるアイヌの少女アシリパが、彼女の相棒で元兵士の杉元佐一(すぎもと さいち)に密かに想いを寄せている事を見抜き、何かにつけてはそれを茶化していた。

「自分の王国を作りたい」という野望を投獄以前から抱いており、そのためにアイヌの金塊を狙っている。

脱獄後は同じ脱獄囚の一人で砂金採り師の松田平太と共に冬の北海道支笏湖で砂金のサンプル集めを手伝っていた。砂金は産地によって微妙な特徴があり、砂金採り師の松田はこれを分別する事が出来た。そのため、海賊は刺青の暗号を解く事無く、金塊の在り処に近づいている。

魅力のあるカリスマ性

「王様になる」という野望を抱く海賊。その背景には過去に親兄弟14人疱瘡で亡くしたという悲しい過去にあった。『ゴールデンカムイ』の舞台は明治後期。当時、疱瘡に罹った人や家族は村や集落の迫害の対象にされていた。親兄弟14人という大家族が疱瘡で死に、孤独になった幼少の海賊は、更に周囲の人々から孤立していた。そんな居場所も帰る場所も家族も失った彼が、自分でそれらを作ろうとした結果が「王様になる」という願望であった。二度と失う事のない、故郷と家族。それらを得るためには国を作り、王様になる事が必要だと考えたのだ。

海賊には「家臣」と呼ぶ子分が何人も居る。子分ではなく「家臣」と呼んでいるのはあくまでも他人ではなく身内として自分の子分を扱っている表れである。子分が銃で撃たれた際には激高する描写があったのもその一つである。ただの「ならず者集団の親分」では無く、「家族と故郷を求める男」として描かれているのが彼の魅力である。

人間臭さ

海賊の願いにはいつも他者が居た。「家族」、「故郷」、「国」。それらは一人では決して得られる事が出来ないものであり、海賊が望んだものだ。孤独を嫌い、失った家族や故郷を作りたいというのが海賊の夢である。海賊は誰かをいつも求めていたのだ。その果てに強盗殺人という罪を犯してしまう。自分本位な考えで人を求め、時として邪魔な人を殺す。だが、単純な悪人では無い、魅力溢れる人物である。

自分本位に人を求め続け、時として裏切りや人殺しをしてきた海賊。だが、その最期は人の為に死んでいくという彼らしからぬものであった。何処か人情味のある一面が海賊のキャラクターを際立たせている。

海賊房太郎の装備・能力

操舵技術

船の舵を切る海賊

「海賊房太郎」のイメージ通り、航海技術も持っている。石狩川で杉元一行の乗る輸送船を襲撃した際、乗っ取った船を操舵し敵である兵隊が乗った船に体当たりした。外輪式蒸気船の動力部である外輪を破壊し、敵の船を航行不能にして逃げ切る程の腕前を披露した。

長髪

長髪で敵の視界を奪う海賊

腰まである長い髪は様々な場面で活用される。水中では相手の足に絡ませる事で動けなくするロープ代わりに使用した。また、陸地での白兵戦では相手の視界を一時的に封じる、不意打ちに活用された。

一方で海賊の弱点にも成り得る。杉元と石狩川で水中戦をした際、スクリューに長い髪の毛が巻き込まれて死にそうになった。

潜水能力

冬の冷たい湖の中、素潜りで水深200メートル以上を潜水し、30分以上息を止める事が可能。それを可能にしているのは驚異的な身体能力と肺活量である。応用で、水中だけでなく火事場でも煙を吸うことなく活動が可能である。札幌麦酒工場では傷を負いながらも、洪水状態の酒の中を潜水で逃げ切った。

水かきと大きな足

海賊の奇妙な手足

生まれつき、指の間に水かきが付いている。足も大きく、36センチもある。この特殊な手足のお陰で水中を自由自在に泳ぎ回る事が出来る。その高い潜水能力も相まって、水の中ではかなりの手練れとなる。杉元と水中戦をした際は、自在な動きで彼を危ういところまで追い詰めた。

錨を武器にする海賊

石狩川で輸送船を襲った際に使用。屋根の上で杉元一行と話をしている最中、階下の客室では銃を所持していた郵便局員(明治後期の郵便局員は銃の携帯が許可されていた)が発砲。その発砲音に合わせて、輸送船が引いていた小舟から元ロシア狙撃兵のヴァシリが発砲し、海賊の部下3人を仕留める。階下の郵便局員が部下を殺したと思い込んだ海賊は船の錨を持ち上げ、鎖鎌のように階下の客室に放り投げた。錨は客室の窓を破壊し、危うくアシリパや乗客を負傷させる所であった。錨を軽々と持ち上げ、放り投げてしまう怪力を描くのに一役買っている。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

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津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。

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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。

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