門倉利運(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

門倉利運(かどくら としゆき)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、のっぺらぼうを収監していた網走監獄の看守部長。冴えない中年男だが、実は土方歳三の内通者として情報を流していた。網走の攻囲戦の後は土方と行動を共にする。のっぺらぼうが隔離される前に最後に刺青を入れた男だが、刺青はすべてが揃わなくても解けるため、門倉の刺青はさほど重要ではないと思われていた。しかし最終局面で、思わぬ鍵が隠されていたことが判明する。

門倉利運のプロフィール・人物像

門倉利運(かどくら としゆき)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、のっぺらぼうを収監していた網走監獄の看守部長。冴えない中年男だが、実は土方歳三の内通者として情報を流していた。
父が旧幕府軍として土方と共に戦っており、その縁で土方を慕うようになった。網走の武力衝突の後は看守の職を捨て、土方と行動を共にするようになる。
「野焼きで自分の家だけが全焼する」、「集団で歩いていて自分だけ雪に隠れていた肥溜めに落ちる」など絶望的な運のなさを自負しているが、実は本人に自覚のない驚異的な豪運の持ち主。金塊争奪戦では何度も強運を発揮し、死を免れるだけでなく味方に追い風を呼び込んでいる。
のっぺらぼうが隔離される前に最後に暗号の刺青をいれられた男だが、刺青はすべてが揃わなくても解けるため、門倉の刺青はさほど重要ではないと思われていた。しかし最終局面で、思わぬ鍵が隠されていたことが判明する。

門倉利運の装備・能力:豪運

小銭を拾ったことで宇佐美上等兵に見つからずに済んだ門倉(右下)。

門倉は幼い頃からひどい運勢の持ち主だった。野焼きで自分の家だけが全焼したり、自分一人だけが雪に隠れた肥溜めに落ちるなど、散々な目に合ってきたという。
しかし実際のところ、門倉は驚異的な豪運の持ち主だ。トリカブトの毒を飲んでしまった後、とっさに飲み込んだ丸薬で毒が中和されて事なきを得たり、偶然小銭を拾ったことで敵に見つからずに済んだりしている。極めつけは札幌ビール工場での大火災で、冗談のような奇跡が重なったことで火災から無傷で生還した。ファンの間では「門倉スイッチ」と呼ばれている。

門倉利運の来歴・活躍

網走監獄看守部長

犬童(いぬどう)に宇佐美の始末を命じられる門倉(下)。

門倉利運(かどくら としゆき)はのっぺらぼうの収監されている網走監獄の看守部長として登場する。やる気がなく冴えない中年男性で、宇佐美上等兵と共に働いていた。宇佐美の正体を鶴見中尉が網走監獄に送り込んだスパイだと見抜き、上司の犬童四郎助(いぬどう しろすけ)の命令で宇佐美を抹殺しようとするが、失敗して逃げられてしまう。
実は門倉は、土方歳三の部下として動いていた。旧幕府軍として戦った父を持ち、父と共に戦った土方を慕っている。土方をはじめとする囚人たちの集団脱獄の後、看守の総入れ替えが行われたが、門倉はふだんからやる気のないダメ人間を装っていたため見逃され、看守部長を続けることができた。
のっぺらぼうに接触するため、網走監獄に潜入する土方たちの手引きをした。網走監獄と第七師団の武力衝突の中で網走を離れ、以降は土方たちと行動を共にする。土方が案内役として雇ったアイヌの男性、キラウシと仲良くなった。

トリカブトの毒に苦しみながら、とっさに掴んだ丸薬を口にする門倉(下)。関谷(右上)は土方を閉じ込めた棺桶を掘り返している。

土方一行は阿寒湖周辺に潜伏していると思われる刺青の囚人、関谷輪一郎(せきや わいちろう)を捜索し始めるが、土方と牛山が姿を消してしまった。関谷はトリカブトやストリキニーネなど様々な毒を使って人を殺してきた殺人犯だ。土方と牛山は関谷の手で毒を飲まされて閉じ込められていた。関谷は門倉宛に、土方の身柄と刺青人皮の交換を指示する脅迫文を送ってくる。
門倉はキラウシと共に関谷を追い詰めようとするが、関谷に飲まされた薬で錯乱した牛山が乱入したことで逃げられてしまう。門倉はキラウシから聞いた周辺の情報から、関谷の潜伏場所のアタリをつけてひとりで追跡を開始する。無人の農家で関谷を発見した門倉が「土方さんはどこだ」と問い詰めると、関谷はある運試しを持ち掛けてくる。関谷が用意した毒薬と解毒剤の中から門倉がひとつを選んで飲み、関谷は門倉が選んだ丸薬と対になる丸薬を飲む。門倉が解毒剤を引いていれば関谷は毒を飲むことになる。その場合、関谷は死ぬ前に土方の隠し場所を門倉に教える。門倉が毒を引いていればそのまま死ぬ。門倉はひどい運勢の持ち主で、絶対に毒を引くという確信があったが、土方を助けるためには飲むしかなかった。
果たして、門倉はトリカブトの毒を引いた。大汗をかいて苦しみだした門倉を置いて、関谷は棺桶に閉じ込めた土方を確認しに行く。すると棺桶の蓋を蹴り飛ばして土方が襲い掛かってきた。土方は関谷によってフグ毒を飲まされていたが、意識を失う直前、目の前にあった丸薬を口にしていた。それは偶然にもトリカブトの毒で、フグ毒とトリカブトの毒は互いの毒性を打ち消しあう成分でできているのだ。関谷は自力で運命を引き寄せた土方によって殺される。そして門倉も、意識が朦朧とする中で適当に掴んだ丸薬を飲んでいた。それはフグ毒だった。門倉は「なんかおさまった」と呟きながら起き上がるのだった。

最後の刺青

暗号を解いた後、門倉の刺青を載せてみた様子。あってもなくても困らない位置だった。

連続私娼殺人事件の犯人、マイケル・オストログの刺青を巡って、札幌ビール工場を舞台に鶴見陣営と土方陣営が激突した。激しい攻防の末、マイケルの刺青は土方たちの手に渡った。その最中、最後の刺青が門倉の背中に彫られていることが判明する。刺青の囚人たちの集団脱獄の後、のっぺらぼうの依頼で彫られたものだ。しかし全体を彫り終わる前にのっぺらぼうがひとりで隔離されたため、門倉の刺青は背中にしかない。
札幌に現れた刺青の囚人・上ヱ地圭二(うえじ けいじ)はのっぺらぼうの刺青を子どもの落書きのような刺青でめちゃくちゃにしてしまっていたが、すべての刺青が揃わなくても暗号が解けることが明示される。鶴見中尉に捕らえられたアシリパが暗号を解く鍵を喋らされてしまい、両陣営はほぼ同時に暗号の解読に乗り出す。土方陣営がこれまでに集めた刺青を検分していると、門倉の刺青は隅の方の特に重要でない部分と重なることが判明する。自分の刺青が「あってもなくてもいいもの」だとわかった門倉は消沈する。

五稜郭攻囲戦

土方(右)の命を受けて艦隊の砲撃へ走る門倉(左)。無駄だと思っていた自分の刺青が金塊の隠し場所を示していたことは最後まで知らなかった。

暗号を解いた結果、アイヌの金塊は五稜郭に隠されていることが判明する。暗号の解読は両陣営ほとんど同時だった。しかし五稜郭は広く、具体的にどこに金塊があるのかまではわからない。すると門倉の刺青に、他の刺青にはない「馬」という文字が彫られていたことに土方が気が付く。その文字が示す場所には馬用の井戸があった。すでに水のない枯れた井戸で、蓋をして土を被されていた。かつて五稜郭で戦った土方自身もほとんど忘れかけていた場所だ。
その場所を掘り返して蓋を開けると、ひと抱えほどの革袋が大量に収められていた。袋を開けると金色に眩く光る粒があふれ出した。特に必要ないと思われていた門倉の刺青には、金塊の隠し場所が記されていたのだ。門倉自身はそれを知ることなく、キラウシとパルチザンの砲兵マンスールと共に砲撃に回る。マンスールの砲撃で鯉登少尉の父、鯉登平二(こいと へいじ)少将が率いる戦艦を沈めることに成功するが、大砲の反撃をくらってマンスールは右手が吹き飛び、キラウシも足を折る。そんな中でも門倉は軽傷で済んでいた。
激しい攻防の果て、鶴見中尉は汽車ごと海に突っ込んで死亡。土方歳三は鯉登少尉に頭を割られて死亡した。隠されていた金塊はアシリパの希望でほとんど手をつけずに放っておくことになった。
金塊争奪戦の後、門倉はキラウシ、マンスールと共にアメリカに渡り、騎兵隊やお尋ね者、侍やアイヌがネイティブアメリカンの隠した財宝を巡って戦うサイレント映画を撮るが大コケする。しかし後の世でカルト映画として再評価されたという。

門倉利運の関連人物・キャラクター

土方歳三(ひじかた としぞう)

のっぺらぼうが金塊の暗号を示した刺青の囚人のひとりで、刺青の囚人を率いて脱獄を主導した。金塊争奪戦で鶴見陣営に対抗する勢力を率いている。アイヌの金塊を使って北海道を多民族独立国家にしようとしていた。
旧幕府軍として門倉の父と共に戦っており、その縁で門倉は土方を慕っている。
金塊を巡る最後の戦い、五稜郭攻囲戦の最中に鯉登少尉との決闘に敗れ、死亡する。

renote.net

キラウシ

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@shuichi

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岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

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岩息舞治(がんそくまいはる)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、屈強な肉体と暴力への飽くなき欲求を併せ持つ男だ。樺太にあるロシア人の村で、男たちが集団で殴り合う競技「スチェンカ」に参加していた。キロランケやアシリパを追跡する杉元と出会い、拳を通して心を通わせる。刺青は剥がずに書き写された後、強者との出会いを求めてロシアへ渡っていった。

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マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。

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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。

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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。

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