辺見和雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
辺見和雄(へんみ かずお)とは野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、体に刺青を掘られた24人の囚人のうちの1人。この刺青は埋蔵金の手掛かりとなっていて、多くの人や組織に狙われている。表向きでは人当たりがいいが、その正体は日本各地で100人以上を殺してきた殺人鬼。幼少期にイノシシに無残に食い殺された弟の死に方に憧れ、自分を残酷に殺してくれる人を求めている。辺見の刺青を狙う主人公・杉元佐一と死闘を繰り広げた後、シャチに海に引き摺り込まれた。想像を超える死に方ができて満足気だった。
辺見和雄のプロフィール・人物像
性別:男
年齢:不明
誕生日:不明
出身地:不明
CV:関俊彦
辺見和雄(へんみ かずお)とは、野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物であり、体に刺青の入った脱獄囚のひとりである。
辺見には弟が1人いたが、ある日裏山で大きなイノシシに食べられてしまったという。辺見は「幼い弟が泣き叫ぶのをただ隠れて見てるだけだった。必死で抵抗しても成す術なく、話の通じない化け物に惨たらしく殺される身の毛もよだつ死に方。どれだけ痛くて怖かったか、絶望して光を失ってく弟の目。あの目を思い出すと誰でもいいからぶっ殺したくなるんです」と語っている。辺見は弟のように、必死に死に抗った末に息を引き取る死に方がしたいと望み、自分を残酷に殺してくれる人がいないか探している。辺見は日本各地を放浪しながら100人以上を殺害しており、殺害した遺体には必ず「目」という文字を刻んでいる。アイヌの金塊には全く興味がなく、捕まらないように移動し続けている辺見だが、「目」という印を残すことで自分を知っている同じ囚人や金塊を狙うものが、自分の元へやってきて残酷に殺してくれるのを待っているのかもしれない。
同じ刺青の囚人で顔見知りである白石由竹(しらいし よしたけ)が辺見について見た目は普通と言うように、表向きは穏やかで優しそうな顔をしていて、人当たりがいい。そのためか、顔を知らずに辺見と接触した元兵士の杉元佐一(すぎもと さいち)は、全く辺見に気づかずに親切にしていた。
辺見は殺害した死体に「目」と印をつけていたために、辺見が積丹にいるのではないかという噂が、戊辰戦争を密かに生き延びていた新撰組鬼副長・土方歳三(ひじかた としぞう)を通して白石に、そして白石と手を結んでいる杉元たちへと広まった。アシリパの叔父たちが辺見がいるという海岸にいるという事もあり、アシリパ、杉元、白石は海へ向かい辺見を探す。杉元と遭遇した辺見は、杉元の優しい一面に惹かれつつ、自分と同じ人殺しの匂いがすることに興奮した。短い間ではあるが、杉元としばしの時を共にした辺見は杉元に殺されたい、この人なら自分を残酷に殺してくれるかもしれないと思っていた。
辺見が興奮すると、股間あたりが光っているような描写がされ、辺見の変態さがわかりやすく描かれている。
白石と再会したことで、杉元に自分が刺青の囚人であることが知れた時、杉元を後ろから斬り殺そうとした。勢いよく包丁を振り上げるが、遠方から辺見を狙っていたアシリパの弓矢が左肩に突き刺さり一瞬怯んだため、杉元は死を免れた。その後杉元との殺し合いに興奮しながらも必死の抵抗を見せた。2人は浜辺の波打ち際で死闘を演じ、杉元が辺見の腹に銃剣を突き立てる。そのままトドメを刺されようとしたところで、突然海からシャチが飛び出してきて辺見を連れ去った。まだ意識の残っている辺見は、これまで残酷な死に方を望んでいたため、杉元との死闘後にシャチに乱暴されるという事に「想像を超えてる。こんな死に方、最高だ」と興奮して死んでいった。死体は杉元が海に入って引き上げた。よほど自分の死に方に満足していたのか、辺見の死体は口角が上がり微笑んでいるかのようだった。
辺見和雄の来歴・活躍
ゴールデンカムイとは
アイヌの金塊伝説
ゴールデンカムイの話の中心となるのはアイヌの金塊伝説である。時は明治末期、かつてアイヌから奪われた莫大な埋蔵金が北海道のどこかに眠っているという噂が広がる。そして、一人一人が自らの目的のためにその埋蔵金を狙って争奪戦が起こった。その埋蔵金は日本の国家予算の三分の一と言われており、国外に持ち出せば相場は跳ね上がりかなりの額になるという。金塊を狙う者は、「不死身の杉元」と呼ばれる陸軍の杉元佐一や、陸軍最強と謳われる第七師団を率いる鶴見、元新撰組「鬼の副長」土方歳三などがいる。
刺青の囚人とは
北海道・網走監獄に、アイヌを殺害し金塊を奪った男・のっぺら坊が収監されている。のっぺら坊が外にいる仲間に金塊の在処を教えるために、24人の囚人の体に暗号として刺青を彫り脱獄させた。24人の全ての刺青を集めることによって金塊の隠し場所がわかるようになっているため、金塊を狙うもの同士での争いが起こっている。政治犯として網走監獄に収監されていた元新撰組・土方歳三が脱獄を指揮した。24人は脱獄後、金塊を狙ってやってくる者たちから身を隠しつつ、各々好きな人生を生きていた。金塊には興味がなく自らの人生を生きる者、金塊を狙って囚人同士で手を組む者もいる
辺見の噂
白石由竹は、杉元とアイヌの金塊を巡り殺された父親の仇を打つため、杉元と行動しているアイヌの少女・アシリパと共にいた。白石は2人の狩に加勢するが、捕まえた狸に頭を齧られ逃げられてしまったため2人に使えないと言われてしまう。2人に非難され拗ねた白石は、自分の能力を示すために1人で刺青の囚人である牛山を追うことにした。そして遊女たちに頼み仕入れた牛山の靴下を、死んでいった刺青の囚人・二瓶鉄造の猟犬であるリュウに嗅がせて捜索していた。牛山の元にたどり着いた白石は、土方との会話の盗み聞きをする。会話の内容は、積丹の海岸で死体が見つかり、その死体は斧で頭を叩き割られていて、その前は刃物で首を掻き切られていたというものだった。殺されたのはニシン漁の労働者であり、殺害したのは刺青の囚人である辺見和雄であるという事だった。辺見は各地を放浪しながら100人以上も殺してきた殺人鬼であり、捕まらないことを自ら自慢している。同じ場所に留まらず移動しつつ殺すのが捕まりにくいコツだとも言っている。
白石が盗み聞きしていることに気がついた牛山は外へ飛び出し捕まえた。牛山と手を組んでいる土方は、白石の刺青を写させて協力してもらえれば殺さないと話した。また、辺見和雄の刺青人皮を持ってくるように要求した。白石はその話にのり、杉元、アシリパのもとに辺見和雄の情報を持ち帰った。
あちこちの漁場でやん衆(ニシン漁のために雇われた季節労働者)が殺されていて、犯人は辺見和雄に間違いない事や、死体の背中には共通して「目」という文字が刻まれていて、辺見の刺青にも「目」という文字が刻まれている事を杉元たちに話した。
この時、白石は網走監獄でたまたま聞いた辺見の過去についても話している。辺見には1人弟がおり、その弟がある日裏山で大きなイノシシに食べられてしまった話だ。弟が必死に抵抗するも、話の通じない化け物に惨たらしく殺されていく姿を、辺見はただ隠れて見ているだけだった。絶望に光を失っていく弟の目を思い出すと、誰でもいいからぶっ殺したくなる、と辺見は白石に語った。その出来事から辺見は、自分も弟のように残酷な殺され方をしたいと言っており、変態ぶりを覗かせた。白石は辺見について、見た目は普通だが、辺見にとって人殺しは息をするのと一緒などと語っていた。
アシリパは、ニシンを追って海岸に来た鯨を捕まえるために海岸にいる叔父たちが辺見和雄に狙われていないか心配していた。
そのため、辺見の刺青を狙って海へ行くことはもちろん、アシリパは鯨を食べに海へ行こうと意気込み3人は海へ向かった。
杉元との出会い
杉元は海へ向かう道中辺見について、捕まらないように移動し続ける用心深さにも関わらず、他の囚人を引き寄せるようなことをするのだろうと疑問を抱いていた。それに対し白石は辺見の頭の中なんて理解したくもないと言った。杉元は極悪人の方が気兼ねなく刺青をひん剥けると安心していた。
杉元、アシリパ、白石の3人が海へ着き歩いていると、アシリパの叔父がいい時に来てくれた、と話しかけてきた。別のコタン(集落)の船が鯨を見つけて銛を打ち込んだが、前の日からずっと沿岸を引っ張られているそうだ。3人はそれに加勢し鯨を狙った。
辺見和雄は近くの舟でニシン漁をしていた。ニシン漁をしている舟の方へ鯨が向かっていたため、「気をつけろ!」と叫ぶ白石。その声に呆気に取られた辺見は船から落ちてしまった。それを見た杉元は、低体温症で死んでしまうことを懸念し、船が小さく岸まですぐに戻れる自分たちが助けようとアシリパの叔父に言った。杉元とアシリパは岸へ、白石は鯨の分け前をしっかりもらって来いと言われ1人取り残された。尚、杉元は辺見の顔を知らないため助けた男が辺見であることに気が付かずにいた。
残酷な死に方を望む辺見は、海に落ちて死ぬなんてこんなつまらない死に方は嫌だ、と言って助けてくれた杉元に感謝した。
岸に戻り、焚き火の前で体を温める辺見。杉本は辺見を気遣って、濡れた服を全部脱いで背中を温めた方がいいと言った。そんな杉本の言葉に辺見は、海で白石を見たこと思い出し、「この男は白石の仲間で、今まで殺害した死体に刻んできた「目」の印を追って刺青の囚人を探しに来たに違いない」と推測した。そのため辺見は、刺青を見られないようにするために、「見られている前で服を脱ぐのは恥ずかしい」と言ったが、返って怪しまれたのではないかと考え込んだ。しかし辺見の考えとは裏腹に、杉本は「毛布使う?」と辺見に毛布をかける紳士のような行動をした。辺見は杉本のその優しさを噛み締め、刺青の囚人を殺しに来たわけではないのかなと安心する一方、自分と杉本は同じ人殺しの匂いがするため杉元なら自分を残酷に殺してくれるかもしれないと期待した。そのため、いっそのこと自分から刺青を見せてしまいたいという衝動に駆られる。しかし弟のように残酷な死に方がしたい辺見は、自分から殺されるようなことをするのではなく、あくまでも必死に抗った末に殺されなければならないんだ、と気持ちを抑え毛布にくるまった。
自分の服を取りに番屋に向かった辺見は、杉元のことをもっと知りたいと胸を躍らせていた。誰もいないと思っていた番屋で着替えを済ませた辺見だったが、そこには風邪がひどく寝込んでいる男がいた。男に珍しい刺青だと指摘された辺見は、囚人だとバレてしまうと動揺するも、慣れた手つきで草鞋を手に取り、刺青を目撃した男の首を絞めた。殺している最中、杉元が窓を叩いた。辺見は男の首を絞めながら、宿代分だけでも漁場で働きたいという杉元に、親方に頼んでみますと笑顔を作って対応した。
辺見は着替えを外で待っていた杉元とアシリパを合流し、漁で釣られた後のニシンの説明を2人にした。日持ちしないニシンを内地に流通させるために集積所で捌かれ大量に干されている物が干物の身欠きニシンで、脂を絞り出したニシン粕は良質な肥料になるため売れ筋の商品だという。搾りたての塊は粕玉という物で、乾燥させるため細かく粉砕する必要があるという。辺見は粕玉を切断するための玉切り包丁という大きな包丁を出し、「是非お試しあれ」と杉元に包丁を渡した。杉元が粕玉を切断するために、渡された玉切り包丁を振り上げると「お似合いです〜」と辺見が声をかけた。辺見は、杉元によって勢いよく切断される粕玉を自分に見立てて、自分の首が切断されるという妄想をしていた。粕玉がスパッと切れる様子を見て惚れ惚れして股間を光らせる辺見だったが、「杉元、やっぱり白石を追ったほうがいい」と言うアシリパの言葉に我に返った。アシリパの辺見の顔を知らない自分たちだけでは意味がないという意見に杉本も賛同した。辺見は、白石と合流してしまったら自分が刺青の囚人ということが杉元たちにばれてしまうと思い焦り、命を救っていただいたお礼に食事だけでもと引き留めた。全く興味のなさそうだったアシリパだが、「温かい白米」という辺見の言葉に釣られ食事することとなった。
死闘
辺見に食事を出してもらった杉元とアシリパは、美味しい食事を噛み締めて嬉しそうに箸を進めていた。辺見は杉元たちの白石との合流を避けられたため、穏やかな表情で2人を見ていた。食事の最中アシリパが「オソマ行ってくる」と言ってお手洗いに席を外した。辺見は2人きりになった途端、杉元に質問した。旅順に出征した際人は殺したのか、何人殺したか覚えてますか、と不敵な笑みを浮かべ質問する辺見に対して、杉元は真剣な表情で「顔だって忘れねぇよ」と答えた。辺見は自分と同じだと喜び体を震わせだが、震えを抑えながら「忘れられないのは罪悪感なんでしょうか?」と再び質問した。杉元は、自分に殺さなければいけない道理があった、自分が死ぬときは安らかに死なせてもらおうというつもりは毛頭ないと言った。杉元の答えに辺見はうっとりし、「この人に殺されたい」と股間を光らせた。そして「よしこの人を殺そう。だって求めていたのがこの人ならば、僕なんかに殺されたりしないはずだ」と目を輝かせた。
食事中、お手洗いに向かったアシリパのことを思い出す辺見。先ほど自分の刺青を目撃したため殺害した男の死体を、便槽内に隠していたことを思い出した。それを目撃したアシリパは、急いで杉元たちの元に戻り「囚人がこのニシン場にいるかも知れないぞ」と知らせた。しかし、杉元にバレることを恐れた辺見は、見せたい物があると言ってすでに杉本を連れて外に出ていた。杉元のことを殺そうと決めた辺見は、邪魔の入らない場所に連れ出そうと考えていた。少しでも時間を稼ごうと、ニシン粕を砕いで乾燥させるための道具をいくつか紹介して、「杉元さんはどれが(僕の頭をかち割るのに)お気に入りですか?」と顔を赤らめ目を輝かせて聞いた。杉元は質問に答えず、「もう行くよ」といい足を進めようとしたが、同じく刺青の囚人を追って海岸へやってきた第七師団が側にいた。一度第七師団から逃げていることもあり、正体がバレればまた狙われると思った杉元。辺見は自分が殺害した死体につけた「目」の印を追って、第七師団までもが自分を追ってきたのだと思った。身を隠そうとする杉元に、チャンスだと思った辺見は「あそこに匿ってもらいましょう。親方が住む豪邸で隠れる所がいっぱいあります」とニシン漁を仕切る辺見の親方の御殿に向けて杉元の手を引いた。アシリパはその様子を遠くから見つけた。
辺見は緊急避難と言って勝手に家に上がった。入ってすぐ側にある階段を上ったが、上には先に来ていた第七師団の兵が2人いたため、杉元は咄嗟に下に降りた。辺見も機転をきかせ、「親方のお客様ですね。ここにいらしたのですか。探しましたよ」と2人に言うが、杉元を目撃した2人は「どけ。今降りて行ったのは杉元だな」と辺見を退けて階段の下を覗いた。辺見は「杉元?違いますよ。彼はここで長く働いている漁師で、」と言いながら、背後から1人の兵の首を玉切り包丁で斬りかかった。振り返ったもう1人の兵の目に包丁を突き刺すが、それを見て「綺麗」とうっとりしてしまう。包丁を突き刺された兵はその隙に銃で辺見の脇腹を撃った。撃たれた衝撃で階段の下に落ちた辺見だったが、先程の兵隊を思い出し「いやぁいいもの見れた」と再びうっとりしていた。そんな辺見とは違い杉元は焦った様子で「撃たれたのか?」と辺見を心配したため、辺見は「怖かった」と言って杉元に寄りかかった。杉元は辺見を抱え逃げようとするが、杉元たちよりも先にきて親方と話していた第七師団の鶴見中尉が、辺見が打たれた際の銃声を聞きつけ杉元たちの元に現れた。鶴見が杉元に銃を向けここまでかと思った所で、隣の部屋にいた辺見の親方が杉元たちを泥棒と勘違いして機関銃の試し撃ちに丁度いいと言って銃を乱発した。辺見は懸命に走る杉元に抱えられて、うっとり顔を赤らめていた。
辺見の最期
海岸に出ると辺見は杉元に手を引かれ走りながら心の中で、「杉元さん、弟の死に抗う姿に魅せられて、同じものを何度も見たくて何人も殺してきました。蝋燭の炎は燃え尽きる寸前に強く揺らいで煌めくのです。杉元さんの煌めきを見ていると弟を思い出します。僕は弟のようになりたかった。あなたのように」と心の中で語りかけていた。そうして走り続けているうちに、杉本が打ち上がった鯨のそばにいる白石を見つけた。
杉元は辺見に「あれは白石だ。舟まで逃げよう。頑張れ」と勇気づけ、白石に向かって「白石、第七師団がくるぞ舟に乗れ」と叫んだ。同じ刺青の囚人であるために辺見の顔を知っている白石は杉元と辺見を見て「杉元、後ろ!そいつが辺見和雄だぞ」と慌てて叫んだ。辺見は杉元に正体がバレてしまったため、玉切り包丁を振り上げ杉元を背後から殺そうとした。しかし振り上げたところで肩に矢が突き刺さった。御殿へ行く杉元の姿や、銃声を聞き警戒していたアシリパが、遠くの崖の上から矢を放ち、これが辺見の左肩に命中したのだ。一瞬怯んだ辺見だったが、右手のみで包丁を振りかざした。杉元は銃で辺見の攻撃を受け止め、反対の手でナイフを取り出し辺見の脇腹に2回ほど突き刺した。辺見は吐血するが、目を輝かせ興奮した様子で「杉元さん、全力で抗いますんで、どうか僕を煌めかせてください」と言い股間を光らせた。辺見は杉元に、「あなたも輝いて死にたいからこそ戦うんだ」と常人には理解できないことを言った。「俺は死ぬつもりなんてない。絶対にまだ死ねない」と杉元は言うが、「それですよ。その思いが強いほど、強く激しく煌めくんです」とまた的外れなことを言った。第七師団もすぐ近くに迫っているため杉元は笑顔を作り、「わかった。じゃあとことん一緒に煌めこうか」と言った。「あぁなんて素敵な人。僕はきっとあなたに会うために」と言いながら、杉元の銃を払って至近距離からの銃撃を外れさせ、自身は包丁を持って彼に襲いかかった。辺見の攻撃はすんなりとかわされ、背中を銃で殴られて倒れた。辺見は顔を赤らめ、一撃一撃攻撃を受けるたび声をあげて興奮していた。
仰向けになるとすぐさま杉元の銃剣が腹に突き立てられた。「入ってくる」と言って嬉しそうにしているものの、抵抗は続けたままの辺見。そして息を切らしながら杉元に「杉元さん、僕のこと忘れないでいてくれますか?」と聞いた。「ひっぺがしたお前の刺青を広げるたびに思い出すよ」と言う杉元の答えに「生きててよかった」と喜びを噛み締めた。息を引き取ろうとするその瞬間、海の流れに乗ってやってきたシャチが辺見を海へ連れて行ってしまった。
刺青がシャチに食べられてしまうため、杉元はアシリパと白石に舟に乗るように促し、シャチを追いかけた。辺見はシャチに乱暴されて、「嘘、なにこれ。想像を超えてる。こんな死に方、最高だ」と言って大の字で宙に放り投げ出された。投げ出された辺見と太陽が重なって、股間が光っているように見えた。そして辺見がシャチに食べられてしまう前に杉元が海へ飛び込み、彼の遺体を引き上げた。よほど自分の死に方に満足していたのか、辺見の死体は口角が上がり微笑んでいるかのようだった。
辺見和雄の関連人物・キャラクター
白石由竹(しらいし よしたけ)
白石由竹は辺見和雄と同じく刺青の入った脱獄囚の一人である。辺見は表向きでは穏やかで人当たりがいいため、網走監獄では白石とも普通に仲良くしていた。杉元とアシリパからは動物によく頭を齧られる間抜けなやつだと思われていて、2人が捕まえた狸に頭を齧られ逃げられるということも。その際に「役に立たねぇな白石」「やっぱり白石だな」と2人に言われてしまったため、自分の能力を杉元たちに証明するために、一人で刺青の囚人である牛山の跡をつけ、その際に盗み聞きした辺見和雄の情報を杉元たちに流した。
白石は間抜けでどこかパッとしないツラをしているが、脱獄王という異名を持つほど脱獄に長けている。口の中に銃弾や釘、マッチなどの脱獄に使えるものをたくさん持っていて、時には狭いところを通過するために両肩を外すこともある。初めは杉元たちと行動したり、土方に情報を売ったりとどっちつかずの態度をとっていたため、信用できない奴であった。しかし、アシリパの事を杉本から引き離したキロランケと尾形を警戒しており、自分がアシリパを守るしかないという想いを抱いている。一度離れ離れになってしまった杉元と再会した際は、アシリパ含め3人で喜んでいた。
杉元佐一(すぎもと さいち)
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アシリパ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
アシリパとは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公の1人である。北海道の小樽近辺の集落に住むアイヌの少女で、大人顔負けの精神力と狩猟技術と調理技術の持ち主。伝統を尊重しながら時代の変化を柔軟に受け入れ、「新しいアイヌ」たることを信念としている。アイヌが隠した金塊とそれを巡る殺人事件に父が関与していた事を知り、その真実と真意を知るため、元日本兵でもう1人の主人公である杉元と共に、隠し金塊の謎へと挑んでいる。
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松田平太(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
松田平太(まつだ へいた)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。砂金の専門知識を持ち、北海道での砂金の採取に情熱を燃やしている。だが、その本性は多重人格の殺人鬼である。自分がかつて同居していた長兄夫婦、次兄、父親、ヒグマの人格を持つ。自分の家族がヒグマに襲われて殺され、自分もヒグマに襲われて殺される幻覚を見る。その後、自分の体をヒグマに乗っ取られて人を襲って食べるという異常な殺人を行う。
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白石由竹(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
白石吉竹(しらいしよしたけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。通称「脱獄王」の異名を持つ天才的な牢破りである。脱獄する際は看守を騙す詐術や狭い隙間を通るための関節外しなど、脱獄のための多彩な技術を持つ。体には金塊の隠し場所を描いた刺青が彫られており、同じ刺青が描かれている囚人の皮を集めるとありかが分かるようになっている。金塊の手掛かりとなる刺青を持つ囚人たちを探して、北海道で出会った仲間達と共に旅を続けている。
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関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
関谷輪一郎(せきや わいちろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。24人の刺青囚人のうちの1人である。際立った戦闘力は無いが狡猾さと独自の信仰心を持ち、他人の命を「試練」と称し運任せで毒殺する異様な殺人を繰り返し投獄される。脱獄後は北海道の阿寒湖のほとりで刺青人皮を巡り土方一派を狙う。一時は土方と牛山を持ち前の狡猾さで戦うことなく倒して生き埋めにした。しかし仲間の門倉とキラウシの活躍で復活した土方に逆襲され力尽きる。
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奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
奥山夏太郎(おくやま かんたろう)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している「土方一派」と呼ばれる組織の一員。 北海道のヤクザの若衆だったが、ある時土方歳三と出会い、その覇気溢れる様に魅了される。同じ若衆だった亀蔵と共に出奔し、土方を追いかけてその一派に加わり、部下として金塊争奪戦に関与する。一方で「土方に認めてもらいたい」との思いからたびたび無茶なスタンドプレイに走る“血気盛んな若者”としての側面を持ち、その都度幸運によって生き延びている。
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花沢勇作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
花沢勇作(はなざわ ゆうさく)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、尾形百之助の異母兄弟。清廉潔白な人格で周囲の人々に愛された美男子だ。日露戦争の二〇三高地で味方を鼓舞する旗手を務めていたが戦死し、物語の開始時点では既に故人となっている。敵に殺されたのではなく、後方にいた尾形が狙撃した。将校である父が芸者に産ませた子どもである尾形を、階級が下であるにも関わらず「兄様」と呼んで慕っていた。金塊争奪戦を引っ掻き回す尾形の前に、たびたび幻覚として現れる。
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いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
いご草(いごぐさ)ちゃんとは漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物である。第七師団で鶴見篤四郎の腹心である月島基の幼馴染で元恋人である。将来を誓い合う仲だったが、両親に騙され、三菱財閥幹部の息子と結婚。東京へ移住し、幸せな家庭生活を送る。だが真実を知らない月島は、実の父親が「彼女を殺した」と誤解し、父親を殺害して死刑囚となってしまう。いご草ちゃんは月島にとってかけがえのない存在だった。それに目を付けた鶴見は彼女の存在を利用し、月島を忠実な部下に育て上げ、共に金塊争奪戦に身を投じていく。
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牛山辰馬(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
牛山辰馬(うしやま たつうま)とは、『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、アイヌの隠し金塊の在処を示す刺青を施された囚人の1人にして柔道の達人である。大柄で屈強な肉体に石頭、独特な耳の形状が特徴的な人物である。金塊を狙う土方歳三に協力し活動する。「不敗の牛山」の異名を持ち、様々な強敵をその卓越した柔術と怪力で組み伏せる。白兵戦では作中最強の男である。普段は紳士的だが極度の女好きでもあり、一定期間女を抱かないと男だろうと老人だろうと見境なく襲い掛かる一面を持つ。物語序盤から終盤にかけて活躍した。
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土方歳三(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
土方歳三(ひじかたとしぞう)とは、漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、刺青の囚人の頭目にして「新撰組鬼の副長」と恐れられた男。函館戦争で死亡したと思われていたが、極秘で監獄に収監されていた。蝦夷共和国樹立を叶えるため、アイヌの隠し金塊を狙う。同じく金塊を狙う大日本帝国陸軍第七師団を最大の障害と見なし、主人公・杉元佐一や彼の仲間たちとも一時共闘する。普段は穏やかな老人だが、戦闘時には鬼のような気迫を見せて敵と戦う。利害が一致すればどんな人物とも手を組むが、敵と見なす者には一切容赦しない。
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ウイルク(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
ウイルクとは『ゴールデンカムイ』に登場するアイヌ民族の男性である。アイヌの隠し金塊の所在を唯一知る人物であり、金塊争奪戦の原因となった。メインヒロインであるアイヌの少女アシリパの父親であり、娘と同じ独特な青い目をしている。作中では網走監獄に幽閉され、顔の皮が無い「のっぺら坊」として登場。アイヌの金塊を隠し、その場所を示した暗号を24人の凶悪な囚人達に刺青として彫った。金塊を巡る様々な勢力が網走監獄を襲撃した際にかつての仲間のキロランケの差金で暗殺された。
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フチ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
フチとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、アイヌの老婆にしてヒロイン・アシリパの祖母。 アイヌの古い教えを大切にしながら日々を生きる一般人で、作中で繰り広げられる熾烈な金塊争奪戦とは無縁の立場にある。一方で家族の多くが金塊争奪戦の渦中にあり、たびたびその関係者の来訪を受ける。中でも陸軍兵士の谷垣源次郎とは、瀕死の重傷を負って彼女の家に担ぎ込まれてから交流を重ね、実の家族のように互いを大切に想う間柄。主人公・杉元佐一を気に入り、アシリパを嫁にもらってほしいと考えている。
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鯉登音之進(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
鯉登音之進とは野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、大日本帝国陸軍第七師団歩兵第27聯隊に所属する陸軍少尉である。鶴見篤四郎中尉を崇拝しており、彼からも「お気に入り」とされている。銃器が多く登場する本作において、薩摩に伝わる日本剣術・自顕流を実践で通用するレベルにまで鍛え上げた一流の使い手。海軍少将の鯉登平二を父に持ち、裕福な家庭で育ったいわゆる「ボンボン」。様々な場面で月島基軍曹の補佐を必要としたが、最終的には一人前の将校へと立派に成長した。
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門倉利運(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
門倉利運(かどくら としゆき)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、のっぺらぼうを収監していた網走監獄の看守部長。冴えない中年男だが、実は土方歳三の内通者として情報を流していた。網走の攻囲戦の後は土方と行動を共にする。のっぺらぼうが隔離される前に最後に刺青を入れた男だが、刺青はすべてが揃わなくても解けるため、門倉の刺青はさほど重要ではないと思われていた。しかし最終局面で、思わぬ鍵が隠されていたことが判明する。
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岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
岩息舞治(がんそくまいはる)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、屈強な肉体と暴力への飽くなき欲求を併せ持つ男だ。樺太にあるロシア人の村で、男たちが集団で殴り合う競技「スチェンカ」に参加していた。キロランケやアシリパを追跡する杉元と出会い、拳を通して心を通わせる。刺青は剥がずに書き写された後、強者との出会いを求めてロシアへ渡っていった。
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マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。
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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。
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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。
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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。
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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。
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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。
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