宇宙戦艦ヤマト2199(アニメ・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『宇宙戦艦ヤマト2199』とは日本を代表するアニメ『宇宙戦艦ヤマト』のリブート作品。後に総集編『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』及び、劇場版オリジナル『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』が公開された。
西暦2199年、謎の異星人ガミラスの侵略により滅亡の危機に瀕した地球を救うべく、宇宙戦艦ヤマトが16万8000光年の彼方にあるイスカンダルへ旅立つ。タイムリミットはわずか一年。これは艦長である沖田十三を筆頭にしたヤマト乗組員999名の奮闘を描く物語である。

『宇宙戦艦ヤマト2199』の概要

『宇宙戦艦ヤマト2199(Space Battleship Yamato 2199)』とは、1974年に読売テレビ制作・日本テレビ系列でテレビ放送され、後に社会現象と評されるまでに至った『宇宙戦艦ヤマト』第1作を原典とするリブート作品であり、完全新作アニメーションとして制作された。

西暦2199年、謎の異星人ガミラスの侵略により地球人類の命運は文字通り風前の灯火、残すところ後一年余りを残すのみとなっていた。そんな中、救いの手を差し伸べたのが、地球からおよそ16万8000光年の彼方にある惑星イスカンダルの女王スターシャだった。環境回復システム・コスモリバースの提供を受けるため、地球最後の宇宙戦艦である”ヤマト”が往復33万6000光年、人類未踏の大航海に赴くのだった。

スタッフ陣容としては総監督に出渕裕、そしてキャラクターデザインに結城信輝を起用し、アニメ制作はXEBECとAICが担当。音楽は旧作を手掛けていた故宮川泰の実子である宮川彬良が担当。オープニング絵コンテを庵野秀明が担当したことでも話題となった。

本作はテレビシリーズとして製作され、テレビ放送に先駆けて2012年4月7日から全国10映画館(後に館数増加)で先行イベント上映が行われ、それに並行して有料配信やビデオソフト販売も行われた。テレビ放送は当初2012年を予定していたが、後に2013年以降になることが発表され、2013年4月7日からTBS・MBS系全国ネットでテレビ放送が開始された。

なお、イベント上映、BD・DVDの累計販売数が50万枚を超えるヒットを記録、またプラモデルをはじめとする関連商品の展開などにより、開始1年半で経済圏100億円を突破したと言われている。

2013年9月29日の最終話放送終了後、完全新作の劇場映画が2014年に公開と告知。2014年10月11日に総集編『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』が公開、その後同年12月6日に新作映画『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』、そして2017年2月25日から続編である『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』が公開された(2019年3月1日公開された『第7章 新星編』によって完結、続編『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』の制作決定も発表される)。

『宇宙戦艦ヤマト2199』のあらすじ・ストーリー

ヤマト計画実行

主人公の古代(左)と、ヒロインの雪(右)。

西暦2199年、地球は謎の異星人国家“ガミラス”と数年にわたる戦争の最中にあった。圧倒的な技術と軍事力を背景に持つガミラスに対し、防衛艦隊は壊滅寸前にまで追い込まれた。

しかし、希望も存在した。1年前の西暦2198年、イスカンダル星からの使者として地球に訪れたユリーシャ・イスカンダル(イスカンダル星第3皇女)はいくつかの情報を持ってきた。その中には“波動エンジン”や“慣性制御技術”に関する情報や、地球環境を回復させるといわれるシステム“コスモリバース”提供の意思が含まれていた。

地球人類は一縷の望みをかけ“ヤマト計画(イスカンダルへ赴き、コスモリバースシステムを受領し帰還する計画)”を立案し、派遣する宇宙船の建造に着手した。そして1年後の西暦2199年、イスカンダル星から第2の使者を迎え入れるにあたり、その障害となるであろうガミラス艦隊の目を逸らすべくガミラス冥王星基地への陽動を兼ねた“メ号作戦(表向きはガミラス冥王星基地攻略、その実はイスカンダル星からの使者を迎え入れる為の陽動作戦)”を発動。沖田十三(おきた じゅうぞう)率いる第一機動艦隊が冥王星へ向け出撃したのだった。

そして冥王星宙域で繰り広げられる攻防戦、質量共に上回るガミラス軍の前に地球側は苦戦を強いられる。それでも必死に食い下がるものの、ただでさえ少ない戦力が分単位で削り取られていく。しかし、その甲斐あって陽動作戦としては成功。無事イスカンダル星からの使者を太陽系に迎え入れる事となった。しかしその代償として、地球側は旗艦キリシマを除いた全ての宇宙船を失った。

太陽系に到達したイスカンダル星の使者を乗せた宇宙船は火星に突入直後爆発するも、脱出艇がその直前に離脱。無事火星地表に着陸した。しかし、第二の使者である女性は既に事切れていたのである。その手には波動エンジンを起動させるために必要な波動コアが携えられていた。

それを受け、国連宇宙軍はヤマト計画を準備段階から実行段階へ移すことを決断。地球からイスカンダル星の距離は16万8000光年。人類未踏の大航海を僅か一年と言う期間でこなす為に、人類はその叡智を結集させ“宇宙戦艦ヤマト”を完成させたのだ。

そのヤマトを託された沖田以下、古代進(こだい すすむ・ヤマト戦術科戦術長)、島大介(しま だいすけ・ヤマト航海科航海長)、森雪(もり ゆき・ヤマト船務科船務長)等、総勢999名の乗組員を乗せたヤマトは発進体制を整えた。

地球から旅立ったヤマトは、地球初の“超光速航法”テストを実施した。天王星軌道上までのワープを行うも、未知の障害物を感知し木星軌道上にワープアウトしてしまう。そうして立ち寄った浮遊大陸に敵の基地が存在する事を知るや、波動砲試射を兼ねて敵基地攻撃に踏み切った。

クリーゼ581星系からの脱出

一方その頃、“大ガミラス帝星(ガミラス帝国の母星)”では建国千年祭に沸いていた。そんな中ガミラス帝国を統べるアベルト・デスラー総統は、周到にもヤマトの航路を調べ上げた上で余興としてとある策を用意し、ヤマトを葬ろうとしていたのだ。

同じ頃、ヤマトはクリーゼ581星系に立ち寄るが、その星系に罠が仕掛けられていた。人為的に強化されたプラズマフィラメント(太陽風)による檻、そして敵艦から放たれた魚雷から発生したエネルギーを吸収するガス生命体。最後に待ち構える恒星クリーゼ581、全てデスラーが仕掛けた罠だったのである。

そんな状況下、沖田はヤマトを恒星クリーゼ581に向かわせるよう命令を下す。
速やかに命令を実行、クリーゼ581表面に到達する。するとガス生命体は恒星のエネルギーを吸収しきれず、逆に焼かれていった。しかし、様子をうかがっていた敵艦がヤマトに肉薄、攻撃を仕掛けてきたのだ。

それでもヤマトは必死に逃走経路を探し、切り拓いていく。だがその前に巨大なフレアが立ちはだかった。最早万策尽きたかと思われた時、沖田が下した命令は「波動砲でフレアを撃て」という内容だったのである。その命令はただちに実行され、波動砲が放たれる。その光は巨大なフレアをつらぬき、突破口を作り上げた。

死にものぐるいの最大戦速で突破口を進むヤマト、敵艦もすかさず追撃に入るもフレアに飲み込まれてしまう。かくしてヤマトはデスラーの罠を突破、星系外へと逃れていく。

ガミラス人との邂逅

イスカンダルへの道を急ぐヤマトだが、ワープ時のトラブルが原因で“次元断層”に閉じ込められてしまう。次元断層ではエネルギーの性質が反転し、波動エンジンからエネルギーが漏れ出ていくばかりである。そんな異次元空間で、ヤマトは同じように閉じ込められ脱出する術を求めていたガミラス艦“EX178”と接触、ガミラス人とのファーストコンタクトを果たす。

肌の色を除けば地球人と瓜二つの容姿を持つガミラス人の姿にヤマト乗組員は動揺を隠せなかった。そんな彼女からもたらされたのは次元断層からの脱出方法の提案だった。ヤマトの波動砲を使用し次元断層に“穴”を開け、然る後EX178でエネルギーを使い果たしたヤマトを曳航し共に脱出する、という策である。ヤマト乗組員の間にはガミラスに対する不信感が横たわっていることを承知の上で、沖田はその提案を受け入れる事を決断したのだった。

かくしてヤマトはEX178と共に次元回廊脱出に成功した。しかし、脱出直後ガミラス銀河方面軍艦隊の襲撃を受ける。しかし、その砲撃はEX178を真っ先に捉え撃沈したのだった。その上、EX178撃沈をヤマトの仕業として攻撃を再開させたのである。だがなぜか沖田は反撃を命じることなく逃走を指示した。

沖田は収縮現象の危険性を見抜いていたのである。ヤマトに取り残されてしまったメルダは暫定的に捕虜として扱われることとなった。それからしばらくしてガミラス勢力圏付近において彼女を解放したのである。

次元潜航艦 UX-01との交戦

デスラー総統はヤマト建造にイスカンダル星女王が関与していることを見抜いていた。そして、ヤマト討伐を本格的に行うべく勇将エルク・ドメルを派遣する。バラン星に到着したドメルは着任早々ヤマトを沈めるべく行動を開始する。その第一弾となったのが“次元潜航艦 UX-01”の投入だ。

銀河系辺境の原始星団宙域における戦闘の最中、沖田は持病である遊星爆弾症候群の悪化により倒れてしまう。ただちに緊急手術が行われる。
戦況は膠着状態となっていたが、ガミラス艦と思しき反応が星系外へと転進していくのをレーダーがキャッチした。ただし、敵による罠の可能性もあったため、ソナーによる索敵が新見薫(にいみ かおる、ヤマト技術科情報長)から提案された。

しかし、それ自体が敵の狙いであり、ヤマトの居場所を突き止めるためにカマをかけたのだ。敵の思惑に気づいたヤマトも急いで離脱するが位置を把握され、魚雷攻撃を受ける。一発は辛うじて回避するものの、二発目が至近距離で爆発。ヤマトにダメージを与え、少なからざる犠牲を出してしまう。

そんな中、一機のコスモシーガルが命令を無視して発進した。古代が独断専行で対潜哨戒を実施するためである。その威力は絶大で敵艦から発射された魚雷を発見、効率的な迎撃を可能とした。結果ヤマトは敵の罠をくぐり抜け星系外へ逃走していった。

ミゼーラ・セレステラによる陰謀

それからしばらく経ち、バラン星へガミラス帝国宣伝情報相ミゼーラ・セレステラがやってきた。自身直属の部下である中央情報部特務官ミレーネル・リンケの精神体を、ヤマトへ送り込むためである。
バラン星には人間の精神体を任意の場所へ送り込める装置があり、それを利用したヤマト捕獲作戦の実施が目的だった。ミゼーラとミレーネルの二人は精神感応能力を持つ“ジレル人”であり、感応波を使用することにより対象人物の意識を操る能力を持つ。それゆえこの作戦が行われることになったのである。

イスカンダルへの道を急ぐヤマトにおいても次元潜航艦の存在を警戒し、対潜哨戒飛行を実施させていたのだった。その偵察機には古代と雪が搭乗していた。そんな任務の最中、突然ヤマトからの通信が途絶えてしまう。急ぎヤマトへ戻るも、艦内に人の気配も無い。しかもヤマトは何処へともなく動き出す。ミゼーラの作戦が実行に移されたのである。

ヤマトのコントロールを取り戻すために行動を開始する古代と雪。しかし、彼等もミレーネルによる精神感応波を浴び、幻覚の中に入ってしまう。

古代は死亡したはずの両親や親戚、そして兄守とも幻覚で再会した。雪は幻覚の中でもう一人の自分と出会う。その様子を見たミレーネルの表情が一変する。もう一人の雪と思われたのがイスカンダルからの使者(ユリーシャ)だったためである。我に返った雪の前には岬 百合亜(みさき ゆりあ・ヤマト船務科員)が立っていたのだが、いつもの彼女とは様子が違っていた。しかしヤマトがワープ体制に入ると知るや、百合亜からの提案で波動コアを抜き取るべく機関室へ急ぐ。

ギリギリのタイミングで波動エンジンを停止させる。波動コアを抜き出すも再び幻覚が彼女を襲う。一方古代は自らの意思で幻覚を破り波動エンジン内に突入、雪を連れ出す。その直後百合亜が波動エンジンを再起動させ、ミレーネルの意識体を焼き尽くした。これによりヤマトは危機を脱することが出来たのである。

結果的には失敗に終わったものの、次元潜航艦UX-01などによる戦力評価でヤマトの戦力を見定めたドメルはヤマトを確実に仕留めるべく、策を巡らせる。一方、ガミラス側に於いても国家の根幹を揺るがす大事件が発生した。「デスラー総統死す」の凶報は瞬く間に帝星ガミラスを震撼させたのだ。

サレザー恒星系への突入作戦

大ガミラス帝星に於いては茶番劇とも言える弾劾裁判が行われていた。無論被告人はデスラー総統暗殺首謀者と目されたドメルである。判決は当然死刑、もう一人の首謀者ディッツ提督も収監された。

ヤマト側においても百合亜の意識を乗っ取る形で、イスカンダルからの最初の使者であったイスカンダル第三皇女“ユリーシャ・イスカンダル”が覚醒。そんな中、ビーメラ4で入手していたカプセルを調査した結果、超空間ゲートとその制御衛星を発見する。

ゼーリックは観艦式を開催し、その勢いを持って大ガミラス帝星に攻め入ろうと目論んでいた。しかし、そこに突如天の川銀河方面のゲートから現れたヤマトにより彼の目算、即ち強大な軍事力を背景に帝国の権力を掌握する計画が大幅に狂うこととなる。

敵方が戦闘陣形でないことを見抜くや、一気呵成に奇襲を仕掛けるヤマト。沖田の奇想天外な指揮によってヤマトは散々に暴れ回り、ガミラス艦隊は大混乱に陥る。

更にそこへ死んだ筈のデスラーから通信が入った。何を隠そう、デスラー暗殺及びドメル排除を画策したゼーリックの目論見は既に筒抜けだったのである。慌てて取り繕うも子飼いである筈のゲールに殺害される形でゼーリックの野望は潰えたのだった。その混乱に乗じてヤマトはバラン星に波動砲を使用して、マゼラン銀河側のゲートに突入。ようやく大マゼラン銀河へ到達した。

ヤマトは大マゼランの入り口であるタランチュラ星雲にある七色星団においてドメルとの決戦に臨み、多くの犠牲を払いつつ辛勝を収めるものの、戦闘の中で雪がユリーシャと誤認され敵に拉致される。そんな混乱の中でユリーシャの意識は本来の肉体へ戻り、傷心に打ち拉がれる古代の前に現れた。その姿は正に雪と瓜二つだったのである。

さらに、ヤマトが修理のため立ち寄った“惑星レプタポーダ”にて、大ガミラス帝星と惑星イスカンダルが双子星であることが判明した。その事実はヤマト乗組員に驚きを持って迎えられるも、目的地であるイスカンダルに向かうためには敵の本拠地の勢力圏を通るしかないという事実は、今や彼等に退路など存在しない事を再認識させる結果となった。

一方、ガミラスにより拉致された雪は、イスカンダル王星第3皇女ユリーシャとして遇されていた。

そして決行される、目的地イスカンダルと敵地ガミラスの双方を含むサレザー恒星系への突入作戦。
だがデスラーは思いもよらぬ罠を張ってヤマトを待ち受けていたのである。どこからともなく高エネルギー波が放たれるも、咄嗟の機転でヤマトはその直撃を免れる。エネルギー波はサレザー恒星系第5番惑星エピドラに直撃し、星を崩壊させていく。

沖田は高エネルギー波の特性から、それが波動砲と同種の兵器である事を見抜いた。そして突撃を敢行する。一気に第4惑星大ガミラス帝星・イスカンダル王星圏に突入する。

イスカンダルへの到着

その後ヤマトは大ガミラス帝星総統府に突入。だがデスラーは帝都バレラスを離脱、雪を乗せたまま衛星軌道上にある要塞都市“第2バレラス”へと移動した。
その直後第2バレラスの一部を切り離し、こともあろうか帝都バレラスへの突入コースに乗せてしまったのである。

その頃古代は特命を受け、ユリーシャを伴い雪の救出に向かう。それと同時に落下してくるバレラスの一部に対し沖田は波動砲による迎撃を命じる。そしてヤマトより放たれた波動砲は自身のみならずガミラスの人々をも救う結果となった。

そんな中、メルダや加藤達の援護を受けて第2バレラスへ向かう古代。一方、雪は自身の護衛役でもあるザルツ人の兵士ノランと共に、第2バレラス破壊を試みようと動力機関を暴走させる。雪はガミラスの民間人のためにここで命を捨てることも覚悟していたが、ノランの配慮により第2バレラスからむりやり脱出させられる。その直後第2バレラスは動力炉の波動コア暴走により崩壊、親衛艦隊を道連れに自爆したのだった。

斯くして大ガミラス帝星における戦いの末、雪はヤマトへと生還する。一方ガミラス側もデスラーの独裁政権が崩壊。その結果ヤマトとガミラスは自然発生的停戦状態を迎えたのである。

苦難を乗り越え、ヤマトはようやくイスカンダルへたどり着いた。しかし、イスカンダル星女王スターシャは、波動砲の存在を理由にコスモリバースシステムの引き渡しに難色を示す。
かつて沖田が危惧したように、それは宇宙に破滅すらもたらす恐るべき力になりうるものだった。

もしも地球の人間が安易にそんな力に頼るのであれば、これ以上彼らに協力することはさらなる破滅につながりかねない。しかし、スターシャはヤマトが波動砲を敵を殲滅するための兵器としてではなく、あくまでも自身や誰かを守るための道具として使用していたことを妹ユリーシャやヒスから聞かされた。
そして考えを改め、システム提供の意思を示す。波動砲の封印を代償にコスモリバースシステムはヤマトへ組み込まれた。そしてヤマトは、地球への帰路に就く。

地球への帰還

そしてバラン星宙域で亜空間ゲートを利用し銀河系宇宙まで一気に距離を縮めようとするが、第2バレラスと運命を共にして死んだと思われていたデスラーが罠を張り待ち構えていたのだ。
罠にかかったヤマトめがけ“ガミロイド(ガミラスが運用するロボット兵士)”の軍団が突入、敢え無く艦内への侵入を許してしまったのだ。

そして繰り広げられる白兵戦の最中、雪が凶弾に倒れてしまう。それでもヤマトのクルーたちは諦めず、ウイルスプログラムを流すことでガミロイドを撃退。ヤマト制圧を諦めたデスラーは早々に離脱するも、彼の乗艦デウスーラII世もヤマトとの砲撃戦の末に撃破されるのだった。

かくしてデスラーの挑戦を退け地球への帰路を急ぐヤマト。
だが地球を目前にして雪の容態は悪化、程なく死亡してしまう。古代は地球への帰還を祝う乗組員達を心配させまいと、雪の死を伏せて独り嘆き悲しむ。

そんな古代の姿を見て、思念をシステム中枢に組み込まれていたヤマトはコスモリバースシステムを起動させ、雪を蘇生させる。しかし、その結果古代守の思念は消滅し、システムは再起動不能に陥る。しかし、持病の悪化により末期へ陥っていた沖田が艦長室で独り息絶えると、間もなくシステムが再起動する。コスモリバースシステムが、「地球を救わん」とする“新たな思念”を得たのである。

地球を救うためのヤマトの長い長い旅路は終わりの時を迎える。西暦2199年12月8日、宇宙戦艦ヤマトは33万6千光年の道程を踏破し、地球に帰還した。その結果地球は滅亡を免れ再びその蒼い姿を取り戻す。そしてこの物語は終わりを告げる。

『宇宙戦艦ヤマト2199』の登場人物・キャラクター

ヤマト乗組員・艦長

沖田 十三(おきた じゅうぞう)

出典: 0taku.livedoor.biz

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