Mother(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『Mother』とは、2010年4月から水曜22時に日本テレビ系で放送されていたドラマで、坂元裕二が脚本を手掛ける。主演は松雪泰子。その他、山本耕史や芦田愛菜などが出演している。母性をテーマに、様々な視点から母親について描かれている作品である。小学校教諭の鈴原奈緒は、ある日教え子の道木怜南が極寒の中でゴミ袋に入れられ、捨てられているのを発見する。それをきっかけに、奈緒は怜南の母親になることを決意し、彼女を誘拐した。そして奈緒は怜南の母親になることで、女性として人間として成長していくのだった。

道木仁美(みちきひとみ/演:尾野真千子)

怜南の母親。出産後に夫と離婚し、女手一つで怜南に愛情をかけて育てていたが、子育てに疲れ精神的に追い詰められていった。その後、スナックで出会った真人と付き合うようになってから、怜南の持ち物を勝手に処分したり、満足に食事も与えないなどの虐待を始める。そして真人が怜南を性的対象として見ているような場面に遭遇したことで逆上し、怜南をゴミ袋に入れて極寒の中に放置した。怜南が行方不明になった後は、虐待がバレることを恐れ怯える生活を送っていたが、彼女が生きていることを知り、東京に会いに行く。しかし怜南から好きではないと拒絶され、彼女を誘拐した奈緒を警察に告訴。その後、虐待の容疑で警察に逮捕された。

浦上真人(うらがみまさと/演:綾野剛)

怜南を産んだ後、独り身になった仁美が付き合い始めた男。スナックを経営しているが、上手くいっていない。仁美の家でゲームをしたり、彼女がいない間に怜南に虐待を加えたりしていた。怜南を虐待していることに気づいた仁美が真人に怒る場面もあったが、彼が出ていこうとすると慌ててなだめていた。怜南が行方不明になり葬儀が行われた後は、自分の行動を悔やんでいたが、後に虐待の容疑で警察から逮捕された。

藤吉家

藤吉駿輔(ふじよししゅんすけ/演:山本耕史)

週刊誌の記者で、仕事柄相手に失礼なことを言う面がある。鋭い観察眼を持っており、怜南が行方不明になった後、仁美が悲しんでいないことを見抜き、彼女が虐待していたことに気づいた。兄の藤吉健輔(ふじよしけんすけ)を通じて奈緒と知り合い、駅で東京に向かおうとする彼女と遭遇。取材をしていく中で真相を突き止め、口止め料として奈緒にお金を要求し、付きまとうようになる。しかし以前幼児虐待の取材で知り合った被害児童が、父親に蹴り殺されるという事件を経験し後悔していたことから、奈緒の継美への思いを知って行く末を見届けたいという気持ちに変化。以後、仁美や警察の動向を知らせるなど、奈緒に協力的になった。

藤吉健輔(ふじよしけんすけ/演:田中実)

画像左側が藤吉健輔

駿輔の兄。大学の准教授で、渡り鳥の研究をしている。奈緒の論文を評価し、大学の研究室に誘っていた。学生からは奈緒に好意を持っていると思われていた。

鈴原家

鈴原芽衣(すずはらめい/演:酒井若菜)

鈴原家の次女。子供ができたことにより、資産家の加山圭吾(かやまけいご)と結婚することになった。結婚式を欠席しようとする奈緒に怒っていた。母の籐子が自分以上に奈緒を気にかけていることに不満を抱いていたが、奈緒が実家に戻って一緒に暮らすうちに彼女の家族に対する思いを知り、心を開いていく。妊娠した子供に心臓の障害があることを知り、中絶しようとしたが、手術の直前で中絶を中止。圭吾と別れて1人で子供を産んで育てる決意をするが、彼が再び彼女の元へ戻ってくることになった。

鈴原果歩(すずはらかほ/演:倉科カナ)

鈴原家の三女。明るい性格で、幼馴染の木俣耕平(きまたこうへい)と付き合っている。奈緒のことをとても慕っており、彼女と血が繋がっていないことを知っても受け入れ、これまでと変わらず接していた。子供好きで、継美のことも非常に可愛がっていた。

鈴原籐子(すずはらとうこ/演:高畑淳子)

鈴原家三姉妹の母親。東京の会社を経営している。女手一つで三姉妹を育てた。子供がいなかった時、7歳だった奈緒と養護施設で出会う。人に心を開かない気難しい奈緒を引き取ることを周囲から勧められなかったものの、施設から引き取り、愛情を込めて彼女を育てた。音信不通となっていた奈緒を心配し、東京に戻ってきた彼女が継美を連れてきた際は戸惑いつつも、孫ができたと喜び可愛がった。奈緒から継美は誘拐してきた子供だと知らされた時は、母親の元に返すべきだと諭したが、奈緒は戸籍を外してほしいと要求。籐子は芽衣たちを守るためにも奈緒に養子離縁届を記入させ、家から出ていかせたが、結局その届は出さなかった。そのため奈緒の逮捕後、社長を解任されることになったものの、彼女を家族として支える決意をした。

その他の登場人物

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