ランチの女王(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ランチの女王』とは、2002年にフジテレビ系の月9枠で放送されたドラマ。主演は竹内結子。その他、妻夫木聡、山下智久、山田孝之などが出演している。ランチタイムに洋食店を訪れた麦田なつみが、ひょんなことからその店で住み込みで働くことになる。洋食店を舞台に、なつみと男四人兄弟の恋愛模様や交流を描いたラブコメディ。脚本は『カバチタレ』や『青天を衝け』を担当した大森美香などが手掛けている。第34回ザ・テレビジョンドラマアカデミー賞で最優秀作品賞や主演女優賞などを獲得した。
なつみの元彼である修史は店に押し入って兄弟たちをボコボコにした。それをきっかけに兄弟たちに不良だった過去がバレたなつみはこれ以上迷惑をかけまいと、店を出て行くために手紙を書く。そこへ純三郎がやってきて、なつみに「過去のことは誰も気にしない」「今はもう俺たちが家族だ」と告げた。さらになつみが部屋に戻ると、彼女が勇二郎に「食べたい」と言っていたビーフカツレツが置いてあった。皿の横には勇二郎の文字で、「これを食えば君ももう我が家の一員だ」という書置きが残されていた。それを見たなつみは泣きながら、ビーフカツレツを食べた。兄弟たちに迷惑をかけてしまい、不良だった過去もバレて店にいられなくなると思っていたなつみ。それでもなお、家族として受け入れようとしてくれる勇二郎や純三郎の温かさが心に染みる名場面だった。
傷心のなつみを勇二郎が抱きしめる場面
なつみは父親である重雄が1ヵ月前に亡くなったことを聞かされたが、幼い頃に彼に捨てられたため、ほとんど思い出がなかった。唯一の重雄との思い出は、函館の洋食屋でオムライスを食べたこと。その時、重雄は何も食べずになつみが食べている姿を見ていた。墓参りの帰りに、駅で勇二郎にその思い出を語るなつみだが、「覚えているのはそれだけ」と寂しそうに語る。すると勇二郎は「でも美味しかったんだろ?」と問いかける。なつみは頷きながら「すごく」と答えた。勇二郎は「そりゃ良かった。あんたがオムライスを食ってる時の顔は可愛いから、親父さんも見てるだけで嬉しかったんじゃないか」と話す。それを聞いたなつみはその時のことを思い出し、堰を切ったように泣き出した。勇二郎は優しく彼女を抱きしめキスをした。なつみに好意を持っていたものの、彼女の前では気持ちをはぐらかしていた勇二郎。しかし悲しんでいるなつみを見て、彼女への思いが溢れた姿が印象的な場面だった。
修史が警察に連行される場面
なつみの元彼の修史は警察から逃亡中、彼女に「ビーフカツを食べに行く」と伝えていた。そして修史は約束通りビーフカツを食べにキッチンマカロニを訪れるが、そこへ警官隊がなだれ込み、彼を連行してしまう。暴れる修史をなつみは平手打ちし、「また食べに来られるよ。ずっと変わらないでここにあるから」と告げる。さらに勇二郎と純三郎も「何年でも待っててやるから食いに来い」と叫んだ。そんな彼らの言葉に修史は涙を流した。家庭環境が悪く、不良となって犯罪行為を繰り返していた修史。なつみや鍋島兄弟の言葉で自分を待ってくれる人や帰る場所があると気づかされ、涙を流す彼の姿が心に残る名場面だった。
『ランチの女王』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
他のドラマとのコラボ
『ランチの女王』が他のドラマとコラボしている場面がある。まずキッチンマカロニのキッチンの中に、食材の仕入れ先や仕入れ日などが書かれた黒板が登場した。その仕入れ先の一つに、2001年に放送されたドラマ『スタアの恋』の登場人物が勤務していた「サンマルコハム」という会社の名前が書かれているシーンがある。また2008年に放送されたドラマ『ラスト・フレンズ』でも、林田と言う人物がキッチンマカロニの弁当を買って、シェアハウスにやってくるシーンがあった。
豪華なキャスト
本作では主役の竹内結子を始め、豪華なキャストが多数出演している。まず大河ドラマ『天地人』など多くの作品で主演を務める妻夫木聡。『電車男』や『クローズZERO』などの作品に出演し、幅広い役柄を演じている山田孝之。大ヒットドラマ『ひとつ屋根の下』で主演を務めた江口洋介。その他、山下智久や堤真一、伊東美咲、瑛太など人気の俳優たちが共演していた。
『ランチの女王』のロケ地と監修した店
本作で登場する洋食店「キッチンマカロニ」のロケ地は、東京都文京区に建っている民家だった。しかし2011年に取り壊され、その後マンションが建っている。またキッチンマカロニを監修したのは、「ヨシカミ」という人気の洋食店。撮影がクランクインする前にスタッフが店を訪れ、コックの仕事などを細かく調べていた。料理の呼び方や照明などは、ヨシカミを参考にしている。
『ランチの女王』に登場した料理
本作では洋食店が舞台となっているため、様々な洋食が登場している。まずなつみにとって思い出深いオムライス。修史が最後に店に食べに来たビーフカツ。勇二郎が秀美のために作ったカツサンド。その他、カレーライスやハヤシライス、ハンバーグなど、エピソードごとに様々な料理が登場。また、その料理をテーマにした話がある。さらにサブタイトルにも「恋するオムライス」や「涙の…のクリーム・コロッケ」、「チキンライスをキチンとね」など、料理名が登場していた。
『ランチの女王』の主題歌・挿入歌
主題歌:スリー・ドッグ・ナイト「ジョイ・トゥ・ザ・ワールド(喜びの世界)」
アメリカのバンドであるスリー・ドッグ・ナイトが歌った楽曲。主題歌として使用された。
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目次 - Contents
- 『ランチの女王』の概要
- 『ランチの女王』のあらすじ・ストーリー
- なつみとキッチンマカロニの出会い
- 父の死
- なつみの過去
- なつみの恋の行方
- 『ランチの女王』の登場人物・キャラクター
- キッチンマカロニ
- 麦田なつみ(むぎたなつみ/演:竹内結子)
- 鍋島健一郎(なべしまけんいちろう/演:堤真一)
- 鍋島勇二郎(なべしまゆうじろう/演:江口洋介)
- 鍋島純三郎(なべしまじゅんざぶろう/演:妻夫木聡)
- 鍋島光四郎(なべしまこうしろう/演:山下智久)
- 牛島ミノル(うしじまみのる/演:山田孝之)
- 川端守(かわばたまもる/演:田窪一世)
- 鍋島権造(なべしまごんぞう/演:若林豪)
- キッチンマカロニの仕入れ先と客
- 塩見トマト(しおみとまと/演:伊東美咲)
- しずか(演:山口香織里)
- 友子(ゆうこ/演:鷹城佳世)
- 絵里(えり/演:篠崎はるく)
- 千葉県警察
- 亀田豪(かめだごう/演:小原雅人)
- 鶴野吉江(つるのよしえ/演:平栗あつみ)
- その他
- 酒井昴(さかいすばる/演:瑛太)
- 山城秀美(やましろひでみ/演:梅宮万紗子)
- 山城賢介(やましろけんすけ/演:岡田浩暉)
- 飯田のり子(いいだのりこ/演:森田敦子)
- 栗山ミキ(くりやまみき/演:須藤寛子)
- 優美(ゆみ/演:鈴木えみ)
- 奈々江(ななえ/演:石井里弥)
- アヤ(演:高木麻依子)
- 矢崎修史(やさきしゅうじ/演:森田剛)
- 麦田重雄(むぎたしげお)
- 柏木勝生(かしわぎまさお/演:上田耕一)
- 『ランチの女王』の用語
- キッチンマカロニ
- デミグラスソース
- オムライス
- ビシソワーズ
- カツサンド
- スパゲッティナポリタン
- ビーフカツ
- 『ランチの女王』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- なつみの心を動かした鍋島兄弟の優しさ
- 傷心のなつみを勇二郎が抱きしめる場面
- 修史が警察に連行される場面
- 『ランチの女王』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 他のドラマとのコラボ
- 豪華なキャスト
- 『ランチの女王』のロケ地と監修した店
- 『ランチの女王』に登場した料理
- 『ランチの女王』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:スリー・ドッグ・ナイト「ジョイ・トゥ・ザ・ワールド(喜びの世界)」
- 挿入歌:Leyona「ジョイ・トゥ・ザ・ワールド(喜びの世界)」
- 挿入歌:井上陽水「森花処女林」