ドラえもん のび太とふしぎ風使い(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ドラえもん のび太とふしぎ風使い』とは、2003年に公開されたドラえもん映画作品である。のび太やドラえもん達はある日、風の子供フー子と遭遇する。フー子を広い場所へ連れて行こうとどこでもドアで行き着いた先は風の民の村という草原地帯だった。てんとう虫コミックス『ドラえもん』第6巻に収録された短編作品が原案であるものの、本作品の舞台設定等は完全なオリジナルとなっている。また本作品から、絵コンテにおいてデジタル化やCGの起用があり、登場キャラクターや背景の動きが滑らかとなっている。

ジャイアン

ジャイアン(写真後列右端)

CV: たてかべ和也
本名は剛田武(ごうだたけし)であり、のび太が通う小学校のガキ大将で雑貨屋の息子である。乱暴な性格で、スネ夫と共にのび太をいじめる事が多い一方、義理が厚く涙もろい一面を持っている。
フー子にのび太から奪ったソフトクリームを頭上で落とされ、それがのび太が行ったものと思い激怒する。偶然居合わせたのび太に詰め寄りゲンコツを食らわせようとするも、フー子により吹き飛ばされ近くのゴミ捨て場で気絶する。
喧嘩っ早い行動に出る一方、気分屋でもある。スネ夫から協力を求められて、フー子を捕まえてギッタギタにしようと告げたのに対し、暴力は止めたと答えてスネ夫を驚かす。ジャイアンはスネ夫と共にのび太宅にあったどこでもドアを通じて、風の民の村にてテムジンら風の民と出会い、楽しい時を過ごす。これにより、スネ夫から告げられたフー子を捕まえるという目的をすっかり忘れていた。ウランダーの霊に取りつかれたスネ夫が嵐族と共に襲撃をした時、ジャイアンは必死にスネ夫の行動を止めて説得する等、スネ夫への友情が深かった。またジャイアンは自ら嵐族になりすまして、洞窟にてスネ夫や捕まっていたフー子の様子を調べるといった、その行動力の高さも伺える。

ジャイアンを演じたたてかべ和也は、『ドラえもん』のジャイアン役の他にも、テレビアニメ『ヤッターマン』(1977~1979年)のトンズラー役や『超電磁ロボ コン・バトラーV』(1976年)の西川大作役等、様々なキャラクターを演じた。 2015年6月に死去。

スネ夫

出典: t1.daumcdn.net

スネ夫(写真右)

CV:肝付兼太
本名は骨川スネ夫(ほねかわすねお)で、裕福な家庭で育っている、のび太の小学校の同級生である。ガキ大将のジャイアンの後ろ盾になり、のび太をいじめている。
自宅の庭で遭遇したフー子によりラジコンカーを壊される。フー子を不思議がる一方、捕まえてペットにしようとするも逃げられる。フー子がドラえもん達と共に行動するなか、スネ夫はフー子を捕まえようと企て、ジャイアンに協力を求める。ドラえもん達がどこでもドアを通じて風の民の村へ向かったなか、スネ夫とジャイアンはついていく。風の民の村に住むテムジンと知り合い、フー子を預けて帰るなか、スネ夫はフー子を奪いたいという思いは変わらなかった。その思いを抱えるなか、空き地で一匹のオオカミと遭遇する。風の民と対立する嵐族の呪術師ウランダーの霊魂が乗り移ったオオカミであり、どこでもドアを通じてドラえもん達が住む世界へ来ていた。スネ夫はウランダーにより取りつかれて目つきが鋭くなり、途中で出会ったジャイアンを川へ投げ飛ばしつつ、再びのび太宅にあるどこでもドアから風の民の村へ向かう。そして嵐族と共に風の民を襲い始め、消息を心配して後を追って再び村へやって来たドラえもん達にも容赦なく襲撃を行っていた。
またスネ夫は封印されていたマフーガを復活させようとするも、ジャイアンは見捨てずに元に戻ってくれと説得していた。マフーガが復活した直後にスネ夫の体からウランダーの霊魂が抜けて、スネ夫は我に返った。元に戻ったスネ夫だが、横柄な態度が変わる事はなかった。

スネ夫を演じた肝付兼太は、テレビアニメ『銀河鉄道999』(1978~1982年)の車掌役や『怪物くん』(テレビ朝日版・1980~1982年)のドラキュラ役、NHKの子供番組『にこにこぷん』(1982~1992年)のじゃじゃ丸役等、数々のキャラクターを演じた。2016年10月に死去。

メインキャラクターの家族

のび太のママ

出典: i0.wp.com

CV:千々松幸子
本名は野比玉子(のびたまこ)で、のび太の母親である。息子・のび太へのしつけが厳しく、なにかと大声を出して𠮟りつける。
フー子が入っているやかんを持ち出し、台所のコンロに火を点ける。すると、やかんからフー子が飛び出し、台所中を暴れる。フー子がいなくなった後、散乱した台所にて、玉子は「わたあめ」のペットなんて連れてくるなとのび太を叱る。後日、フリーサイズぬいぐるみカメラによりフー子がぬいぐるみに入った直後に、のび太の部屋へやって来る。玉子は、目の前にあったぬいぐるみの中にフー子が入っているとは知らず、それを持ちよくできていると言いながら、横や縦に振ったりする。その様子をドラえもんやのび太がヒヤヒヤしながら見るなか、フー子はぬいぐるみのフリをし続けた。

のび太のママを演じた千々松幸子は、テレビアニメ『ど根性ガエル』(1972~1974年)のピョン吉役や『サイボーグ009』(1979年版)の001・イワン・ウイスキー役等、数多くの作品で声優を務める。

スネ夫のママ

出典: i0.wp.com

フー子のイタズラで散々な目に遭うスネ夫のママ(写真右)

CV:横尾まり
スネ夫の母親であり、語尾に「○○ざます」と言うのが口ぐせである。自宅玄関にいたスネ夫のもとへおやつのチョコレートケーキを運びに行ったところ、庭で暴れるフー子を捕まえようとするスネ夫の姿を目撃する。更にその場で、フー子が起こした突風により、顔中チョコレートまみれとなるといった散々な目に遭っていた。

スネ夫のママを演じた横尾まりは、テレビアニメ『戦闘メカ ザブングル』(1982年)のエルチ・カーゴ役や『ミスター味っ子』(1987~1989年)の味吉法子役を務めた。

ゲストキャラクター

フー子

出典: i0.wp.com

CV:かないみか
マフーガを封印した際に分けられた玉の一つから生まれた小さな竜巻の様な子供で、のび太と遭遇した後に自宅までついてくる。のび太は、フー子がドラえもんの道具だと思っていたが、ドラえもんはそれを否定する。
ドラえもんが調べると、台風の子供である事が分かるが、そのままでは触れた物が風で飛んでしまうので、フリーサイズぬいぐるみカメラで作ったぬいぐるみに入った。
また暖かい空気が食料であり、のび太からドライヤーの風を当ててもらって食事をしていた。ドラえもん達と共にどこでもドアを通じて風の民の村へ行き、そこに住むテムジンら風の民と出会い、彼等のもとで過ごす事となった。のび太からは特に家族の様に愛着心を持ち、フー子ものび太へ好意を持っていた。風の民と対立する嵐族によりフー子がさらわれた際、ドラえもん達が助けに向かう。のび太は嵐族の罠にはまり檻に収監されるも、目の前で捕まっていたフー子と遭遇する。のび太とフー子はどうにかその場から脱出し、途中で道に迷い吹雪に見舞われたりするも、フー子はのび太により必死に守られていた。
その一方で、嵐族により封印を解かれたマフーガに為す術が無かったドラえもん達を前に、フー子は島の活火山にてエネルギーをためた後、上空に蔓延るマフーガへ飛び込む。そして、マフーガと共に消滅した。空からフー子が着ていたぬいぐるみが落下してきて、それを亡骸と思ったのび太が号泣した。元の世界へ帰ったのび太の部屋の机の上には、眠った様に目を閉じているフー子のぬいぐるみが置かれていた。

フー子を演じたかないみかは、テレビアニメ『機動新世紀ガンダムX』(1996年)のティファ・アディール役や『それいけ!アンパンマン』のメロンパンナ役を務める。

テムジン

CV:愛河里花子
風と共に暮らしてきた風の村に住む風使いの少年で、村のリーダー的存在である。嵐族に襲われていた妹のスンのもとへトムジンら他の風の民達と駆け付ける。スンを助けてくれたドラえもん達にお礼を言う。この時、ドラえもん達とは言葉が通じなかったものの、ドラえもんの道具であるほんやくこんにゃくにより互いの言葉が通じる様になった。またテムジンは、暮らしている風の民の村へドラえもん達に案内し、村の生活や文化を紹介する。ドラえもん達と意気投合し、彼等と協力する事になった。
風の民の村へ嵐族が襲撃しフー子がさらわれた際、テムジンはドラえもん達と共に嵐族のもとへ向かい、フー子の救出へ向かう。この時のび太達がフー子がさらわれた事に動揺して早く助けに行こうと告げたのに対し、テムジンは「今行ったら捕まる様なもので、作戦を練ってから行こう」と言っていた。また嵐族のアジトにて、のび太が罠に掛かり穴に落ちた時も「今は前進するしかない」とドラえもん達へ告げる等、行動重視としていた。またマフーガ復活を阻止するべく、テムジンは風の民や長老達と風の船を発動させ、ドラえもん達と共にマフーガ島へ向かっていた。

テムジンを演じた愛河里花子は、『とっとこハム太郎』 のこうしくん役や『かいけつゾロリ』のイシシ役を演じた。

スン

CV:西原久美子
風の村に住むテムジンの妹であり、嵐族に追われていたところへフー子を連れて来たドラえもんやのび太達により助けられる。兄のテムジンら風の民と同様にドラえもん達とは言語が異なり、ドラえもんの四次元ポケットであるほんやくこんにゃくで互いの言葉が分かる様になった。そしてスンはテムジンらと共に、風の村の生活習慣や文化を教えた。その後マフーガ復活危機をのび太から告げられ、スンはテムジンや長老ら風の民と共にドラえもん達と協力しマフーガ復活阻止を試みる。そして風を起こすブンブンを使い風の船を発動させ、ドラえもん達と共に赤道の南の島へ向かった。

スンを演じた西原久美子は、『サクラ大戦』シリーズのアイリス役や『ドキドキ!プリキュア』(2013~2014年)のシャルル役等を務めた。

トムジン、ヤムジン、クンジン

minaminaq7
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ドラえもん のび太とロボット王国(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『ドラえもん のび太とロボット王国』とは、2002年3月9日に公開されたアニメ映画作品である。ドラえもんやのび太達は少年ロボットのポコと遭遇する。ポコを助ける事となったドラえもん達は、ロボットが支配する星へ向かう。人間とロボットの共存や、ロボット視点での描写があり、人間とロボットの関係が作品のテーマになっている。また一部シーンでのデジタル加工や、セル画制作が最後である等、制作面における変化が見られる。

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ドラえもん のび太と翼の勇者たち(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

ドラえもん のび太と翼の勇者たち(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ドラえもん のび太と翼の勇者たち』とは、2001年3月10日に公開されたアニメ映画作品である。 ドラえもんやのび太達は鳥人の少年グースケと出会い、彼が暮らすバードピアへ向かう。バードピアには大きな危険が迫っており、ドラえもん達はグースケや鳥人達を救う為に立ち上がる。 ギリシャ神話のイカロスの物語等、鳥人間に関する伝説から着想を得ており、鳥人に憧れたのび太が、ドラえもんの道具に頼らず自力で飛ぼうとする意欲な面を見せる。グースケ達との友情や心の痛みに向き合う事等、複雑な心理描写も描かれる。

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ドラえもん のび太の太陽王伝説(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

ドラえもん のび太の太陽王伝説(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ドラえもん のび太の太陽王伝説』とは、2000年3月11日に公開されたアニメ映画である。 ドラえもんの四次元ポケットの道具であるタイムホールが不具合を生じ、時空間の乱れが生じ古代王国のマヤナ国へ通じる。マヤナ国の王子ティオと出会ったドラえもん達は、ティオの母親である女王やマヤナ国国民を苦しめる魔女レディナの陰謀に立ち向かう。 本作品はドラえもんやのび太、そして彼と瓜二つの少年ティオとの出会いが展開するといった、もう一人の自分がテーマに描かれている。

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映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)のネタバレ解説・考察まとめ

映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)のネタバレ解説・考察まとめ

『映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)』とは、藤子・F・不二雄の漫画『ドラえもん』を原作とした劇場版映画作品の一つ。2023年3月に公開された。「映画ドラえもん」シリーズ通算第42作目。ユートピア(理想郷)に憧れを抱いた主人公ののび太は、空に浮かぶ三日月型の島を目撃する。しかしその島はすぐに消えてしまった。のび太はその島こそがユートピアだと信じ、ドラえもん達と共にユートピアを探しに、飛行艇「タイムツェッペリン」で時空移動の旅に出るのだった。

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映画ドラえもん のび太の月面探査記のネタバレ解説・考察まとめ

映画ドラえもん のび太の月面探査記のネタバレ解説・考察まとめ

映画ドラえもん『のび太の月面探査記』とは、2019年公開のアニメ映画。日本の国民的人気アニメ映画ドラえもんは今作で第39作品目。物語の舞台は月とカグヤ星。のび太はジャイアンたちクラスメイトを見返すために、月のクレーターにウサギ王国を建設する。そこで偶然月の地下に住む人工生命体エスパルのルカと出会う。ルカと交流を深めていたドラえもん達の前に、エスパルを狙うカグヤ軍が突如現れ、ルカたちをさらってしまう。のび太たちはエスパルたちを救うため、カグヤ星を目指してドラえもんが改造した宇宙船に乗り込む。

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STAND BY ME ドラえもん(スタンドバイミー)のネタバレ解説・考察まとめ

STAND BY ME ドラえもん(スタンドバイミー)のネタバレ解説・考察まとめ

『STAND BY ME ドラえもん』とは、国民的アニメのドラえもん。漫画家の藤子・F・不二雄の作品で、1969年に漫画の連載が始まり、1973年に初のテレビアニメが放送される。1980年に初めて映画化され、これまでに37作品が公開されている。映画「STAND BY ME ドラえもん」は初めての3D映像で作成され2014年に映画公開されており、ストーリーは、ドラえもんとのび太の出会いや幻の最終話などの7種類の原作エピソードが描かれている。

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キテレツ大百科(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

キテレツ大百科(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『キテレツ大百科』とは、発明好きの小学生が先祖が残した書物『奇天烈大百科』を基に発明道具を作り騒動を起こす、藤子・F・不二雄原作のSFコメディー漫画作品。1988年からフジテレビ系列でテレビアニメ化版(1987年にも特番アニメとして放送)が、2002年にはNHK総合・教育(現・Eテレ)にて実写ドラマ版が放送された。テレビアニメ版は日曜夜18~19時枠(現在は18時枠のみ)のアニメ放送時間枠を盛り上げ、本編やエンディングテーマを楽しみながらも、日曜日が終わる寂しさを感じた視聴者も多い。

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