ドラえもん のび太と竜の騎士（映画）のネタバレ解説・考察まとめ

『ドラえもん のび太と竜の騎士』の概要

『ドラえもん のび太と竜の騎士』とは、藤子・F・不二雄が手掛けた漫画・アニメ作品『ドラえもん』の長編映画作品で、1987年3月14日に公開された。長編コミック版が『月刊コロコロコミック』1986年11月号～1987年3月号に掲載され。本作は、劇場版長編アニメシリーズ第9作目である。

小学5年生の野比のび太（のびのびた）はネコ型ロボットのドラえもんが出す道具のどこでもホールを使い、地下に大きく広い洞窟を作る。同級生のジャイアン達と洞窟内でそれぞれの趣味を楽しむが、その地下洞窟は恐竜や恐竜人達が住む地底国へ繋がっていた。ドラえもん達は地上世界の侵略を企む恐竜人との戦いを開始する。

同時上映は、奇抜なゴルフ技で様々なライバルと勝負する野生児の少年「猿」の活躍を描く『プロゴルファー猿 甲賀秘境！影の忍法ゴルファー参上！』とオバケのQ太郎や周囲のキャラクターとのドタバタ劇をアナグリフ立体（赤青色・3D）方式で展開する短編映画『オバケのQ太郎 とびだせ！ 1/100大作戦』。配給収入は15億円。本作品では、大山のぶ代や小原乃梨子らレギュラー声優陣の他、堀秀行や田中信夫らベテラン俳優・声優陣が出演している。

ドラえもん（漫画・アニメ）のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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1969年から藤子・F・不二雄が小学館の学習雑誌（『よいこ』『幼稚園』『小学一年生』から『小学四年生』）にて連載を開始したマンガ及びアニメ化、ゲーム化された作品。
悲惨な人生を送り、玄孫の代まで借金を残した野比のび太を助けるために22世紀の未来からやってきたロボット・ドラえもんと、ドラえもんが持ち出す未来の道具・ひみつ道具が起こす騒動を描く。
1996年、藤子・F・不二雄の死去に伴い絶筆。

『ドラえもん のび太と竜の騎士』のあらすじ・ストーリー

地底恐竜との遭遇

物語は、プレシオサウルスの生き残りと言われているネッシーが未だに発見されていないといる説明文が表記されている場面から始まる。小学5年生の野比のび太（のびのびた）は、同級生のジャイアンこと剛田武（ごうだたけし）や骨川スネ夫（ほねかわすねお）らに恐竜が生き残っていると断言するが、恐竜は絶滅していると一蹴される。また、同居するネコ型ロボットのドラえもんが出した四次元ポケットの道具で、嘘か本当を推測する○×うらないにより地球上では恐竜は生き残っていないと判定され、のび太は落ち込む。その頃、スネ夫とジャイアンが川岸でラジコンで遊んでいたところ、ジャイアンが操作を誤りラジコンを川に落としてしまう。ジャイアンがその場を去り落ち込むスネ夫の前に、恐竜に似た巨大生物が現れた。

スネ夫は恐竜に似た生物に遭遇して以降気持ちが落ち込み、空き地でジャイアンが「具合悪いのか」と聞かれても「僕みたいに心がデリケートな人は、直ぐに神経が疲れるんだ」と言う程に元気が無かった。その頃のび太は母親の玉子（たまこ）からお使いを頼まれるが、同時に玉子は最近テストで0点を取ったと聞かないから喜んでいる意思を見せた。実はのび太が0点の答案用紙を溜め込んでおり、玉子に見られまいと全てランドセルに入れ部屋から持ち出す。そしてドラえもんに頼みどこでもホールで、地下に巨大な空洞を作り出し答案用紙を隠す事にした。またドラえもんとのび太は、同級生のしずかちゃんこと源静香（みなもとしずか）やジャイアン達も誘い地下の大空洞に誘い、彼等はそれぞれの趣味を楽しむ。一方でスネ夫は「一人になりたい」と言いつつ、洞窟の奥へ進んだ先で恐竜の群れと遭遇する。驚いたスネ夫がドラえもん達を呼び再びその場所へ向かうが、既に恐竜はいなかった。

のび太やジャイアン達はそれぞれの親に勉強会をすると言いつつ地下空洞を再度訪れるが、スネ夫はビデオカメラを持ち込み恐竜を撮影すべく洞窟の奥へ向かう。スネ夫がビデオカメラを回していた時、川で失くしたラジコン飛行機が飛んでくる。驚いたスネ夫がラジコンに怯えて逃げた先に、足を滑らせて地底湖まで落下してしまう。落下したスネ夫の傍には、馬に乗り駆け出してきた一人の騎士がいた。その後、ドラえもん達がスネ夫の落としたビデオカメラを見つけるが、スネ夫が一人先に帰ったと考え帰宅した。やがて、母親らに勉強会とウソを告げて外出した事がバレたのび太達は外出を禁止された。その矢先、空き地に置きっぱなしだったどこでもホールが子供達にいじられた挙げ句、道路に転がり自動車に潰され壊れてしまう。これにより地下空洞にある荷物を持ち帰れない事をジャイアンとしずかちゃんへ謝りに行ったドラえもんだった。そしてドラえもんはスネ夫にも会う為に骨川家に向かうが、スネ夫はまだ帰っていなかった。

恐竜人の計画

ドラえもん達はスネ夫のビデオカメラを確認したところ、地底とラジコン飛行機が落ちた川が繋がっていた事が判明し、ジャイアンやしずかちゃんらと共にその川へ向かった。川底で見つけた巨大な穴が地下へと繋がっており、ドラえもん達がその先へ進むと広大なジャングルに到着した。そこでドラえもん達は凶暴な恐竜と遭遇し、逃亡していたところで地底人のナンジャ族に捕まってしまう。彼等により命の危機にさらされていた時、恐竜人の騎士バンホーが現れ、剣を手にしてナンジャ族を追い払った。続けてバンホーはドラえもん達の縄を解いたうえで、地底で迷っていたスネ夫を保護した事を説明する。バンホーはドラえもん達を次元転換装置が装備された船に乗せ、ハワイの近く等の火山帯を通過したりと、1日掛かりで地底国の首都エンリルへまで案内する。

エンリルへ到着したドラえもん達だったが、地底国からすれば不法入国者である為に現地で様々な取り調べや検査を受けた。その後、ドラえもん達は無事にスネ夫との再会を果たし、バンホーは2〜3日の保留期間後に地上に送り届ける事を約束した。バンホーはドラえもん達を自宅へ居候させ、また彼等に対し妹のローが首都の案内をする事になった。ドラえもん達はローの案内のもとで歴史博物館へ向かい、約6500万年前に起こった大災害の時に「聖地」と言われる場で恐竜が生き残り地底で生き続けていると説明を受けた。生き残った恐竜の一種であるステノニコサウルスが、恐竜人へと進化を遂げた。

博物館を後にした帰り際、ドラえもんやロー達が外でピクニックをしていた時、バンホーが所属する騎士団が実践演習を行っていた。バンホーら騎士団は遠くへ遠征に行く事を告げた。牧場の恐竜を借りて帰宅する事にしたが、のび太の乗る恐竜が勝手にドラえもん達から離れてバンホーが行くなと警告していた立ち入り禁止区域の建物へ迷い込んでしまう。のび太が建物の中へ踏み込むと、巨大な軍艦を目にしたうえ、地上の襲撃計画を耳にした。その後ドラえもん達と合流したのび太は、彼等に恐竜人の襲撃計画を話した。ドラえもん達は記憶を消される前に地上の人間達に伝えるべく、バンホーの自宅から逃走を図る。しかしその道中で恐竜の襲撃に遭った挙げ句、ナンジャ族に捕らえられる。そこへ軍艦で追いかけてきたバンホーに救助されたドラえもん達だが、逃走を図った彼等はバンホーに強く叱責される。その際、のび太が地底国にて恐ろしい計画が進められている事を訴えるが、バンホーは聞く耳を持たなかった。

恐竜絶滅の運命

ドラえもん達はバンホーら恐竜人により巨大な船に乗せられ、ドラえもんが「この船は巨大なタイムマシンだったのだ」と叫ぶ間もなく、6500万年前の白亜紀へ向かった。恐竜人達はタイムマシンで恐竜が絶滅前の地上へ向かい、先祖の恐竜を滅亡させた者を倒す事を目的として、恐竜の絶滅を防ぎ歴史を変えたうえで地上までも我が物にしようとしていた。ドラえもん達は通り抜けフープで船から脱出した後に、城を作り籠城し恐竜人に対抗をし始める。その矢先に空から巨大な彗星が海上へ落下し、その衝撃で周囲を吹き飛ばし巨大な津波が押し寄せる。ドラえもん達はポップ地下室で急いで逃げ場を作り、難を逃れる。津波が引いた後、同じく船で津波から逃れていたバンホーら恐竜人に対しドラえもん達が白旗を振り停戦を願い出る。ドラえもんは、直径10キロの彗星が太平洋へ落下し高さ1000メートルを超える大津波を発生させ、海水や海底の土砂を大気圏外まで巻き上げたと説明する。そして10億トンにもなる量は、空気中の塵となり地球の全表面を覆い尽くし太陽も遮り昼でも暗い状態となっていた。更に塵が落ち着くまで数ヶ月かかり、気温が40度下がり暴風雨も続き、草木は枯れ生物が死滅していく事となった。

恐竜人らが滅亡危機から逃れられない事を知り、悲嘆に暮れる。するとドラえもんは、「いくら何でもそれはあんまりです、今残っている恐竜たちを救えるだけ救いたいと思います」と訴え方法がある事を伝える。ドラえもん達は、桃太郎印のきびだんごで恐竜を操り、ポップ地下室で作った大スペースへ移動させた。また日光ゴケで太陽光線を発生させ、地下水の川も作り木や草も植えて地上と同じく住みやすい環境にした。そこへ恐竜達を移住させる。これにより恐竜達が進化の道を歩み、恐竜人の文明基礎を築く事となった。バンホーや恐竜人らはドラえもん達に感謝し、恐竜人と地上人が交流する日が来る事を願いつつ彼等を送り届けた。地上に戻ってから数日後、のび太のもとへ地下に隠していた0点のテストの答案用紙がバンホーより送られて来た。母親の玉子に0点がバレてしまったのび太は、再び地底に向かう為の道具を出す様にドラえもんに泣きつくのだった。

『ドラえもん のび太と竜の騎士』の登場人物・キャラクター

メインキャラクター

ドラえもん

CV：大山のぶ代
22世紀からやって来た青色のネコ型ロボットであり、小学生ののび太のお世話をしつつ、彼や親族の人生を変える為に日々奮闘している。のび太が恐竜が現存する事を証明したいと告げたのを見かねて、四次元ポケットの道具の○×うらないを用いて地球上に恐竜がいない事を証明した。また、のび太から0点の答案を隠したいと頼まれたのもあり、どこでもホールで地下にて空洞を作り出す。ジャイアン達も誘ったうえで空洞でそれぞれの趣味を楽しんだ後、一旦地上に戻る。再度地下へ向かおうとした矢先、空き地で遊んでいた子供にドラえもんとのび太はしずかやジャイアンを誘って地底の大空洞を秘密の遊び場にどこでもホールを壊され、地下に戻れなくなる。その事をしずかちゃんやジャイアンに言うが、泣かれたり、激怒したジャイアンからはバットを振り回されたりと散々な目に遭う。間もなくスネ夫が地下洞窟から戻っていない事が分かり、のび太達と共に地下へ通じる川から地下洞窟へ向かう。地下に住むバンホーら恐竜人に遭遇し、不法入国者として恐竜人から取り調べを受けるか、何故か機械で体をくすぐられる事をされていた。バンホーに会った際、スネ夫の安否を尋ねて、顔真似も行うといった芸達者なところがある。取り調べ後、地下で行方不明になりバンホー達に救助されたスネ夫と再会を果たすが、恐竜人が地上世界への侵略の企みを知る。恐竜人の行動を止めるべく、四次元ポケットの道具を用いて行動を起こそうとする。

野比のび太（のびのびた）

CV：小原乃梨子
メガネをかけた小学校5年生の男の子で、勉強やスポーツ共に苦手。現在も恐竜がいると主張するが、それを聞いたジャイアンやスネ夫らに笑われ悔しがる。自宅にいたドラえもんに、地球上に恐竜がいるか証明する様に頼み込む。四次元ポケットの道具の○×うらないでも、地球上に恐竜がいない事が証明され落胆する。そこへ母親の玉子が来てテストの答案について尋ねてきて、隠しているのではとも聞いてきて焦りの表情を見せる。その際に、○×うらないが（隠している事に）「ピンポーン」と反応し慌てて止めようとした。溜め込んだ0点の答案がいつ玉子に見つかるか分からないと考え、ドラえもんに隠し場所を作ってほしいと願い出る。そこで四次元ポケットの道具のどこでもホールで地下から空洞を作り出した。あまりに広い空洞な為、「（答案を）隠すには大袈裟」とも口にした。ジャイアンやしずかちゃん達も誘い空洞内において、それぞれの趣味を楽しむ。しかし、空洞内にて仕掛けていた留守宅警報テレビにて玉子が怒っている様子が映し出されて一旦帰る事にした。その後、玉子から外出禁止令を出されるも、どこでもドアで外へ出るといった知恵が働く面を見せる。空き地で遊んでいた子供によりどこでもホールを壊され、地下に戻れなくなる事を知りガッカリする。スネ夫が地下洞窟から帰っていない事を知り、ドラえもん達と共に地下に通じる川より地下洞窟へ向かう。地底に住むバンホーら恐竜人により取り調べを受けた後、地下で行方不明になりバンホー達に救助されたスネ夫と再会を果たす。不法滞在者故に数日間の滞在指示をバンホーから受けるが、現地にて恐竜人達が地上世界を侵略しようとしている事を聞き出す。彼等の行動を止めようと、ドラえもん達と共に行動を起こす。

源静香（みなもとしずか）

CV：野村道子
のび太が通う小学校の同級生で、いつもおさげ髪をした女の子である。空き地にて、現在も恐竜がいると告げスネ夫やジャイアンらに馬鹿にされているのび太を哀れに見ていた。四次元ポケットのどこでもホールで作った地下の大空洞へのび太やドラえもんに誘われ、そこの個室にて趣味のバイオリンを楽しむ。バイオリンの腕は決して上手いとは言えない。一旦帰宅した後にどこでもホールが壊されて再度地下へ行けないとドラえもんから聞くと、手に入れたばかりのバイオリンがあると伝え泣き出した。その後、地下で行方不明となっていたスネ夫を探そうと、ドラえもん達と地下に通じる湖から彼を探しに向かう。地下世界にてバンホーら恐竜人に遭遇し、不法入国者としての扱いを受けて取り調べを受ける。地下世界でバンホー達に救助されていたスネ夫と再会を果たし、数日間の滞在指示が出る。地下世界を案内してくれたバンホーの妹ローと親しい仲となった。その一方で、恐竜人が地上の世界を侵略しようとしている事を知り、それを探るべくドラえもんやのび太達と行動に移る。

ジャイアン／剛田武（ごうだたけし）