JIN(仁)のネタバレ解説・考察まとめ

『JIN(仁)』とは、TBS系列にて2009年10月〜12月まで放送されたTVドラマ及び、『スーパージャンプ』で連載されていた村上もとかによる漫画作品。「現代の医師が、もし幕末へタイムスリップしたらどうなるか?」を描いたSF要素の強い医療時代劇漫画をドラマ化したものである。第五話で視聴率20%超えを達成し、最終話では平均視聴率25.3%、瞬間最高視聴率29.8%を記録した。この記録は、2009年に放送された民放の連続ドラマ視聴率の中で最高記録となり、大きな反響を呼んだ、国民的人気ドラマである。

「生きていれば笑える日はきっと来る。神は乗り越えられる試練しか与えない」

出典: twitter.com

第1話のクライマックスで、脚気を患い、生きる望みを失い、死ぬことだけを考えていた栄(麻生祐未)に向けられた喜市(伊澤柾樹)の台詞。現在、様々なことに苦しんでいる我々の心に深く染み込んでくる言葉である。

「欲は生きる源じゃ!」

出典: ameblo.jp

第6話で龍馬(内野聖陽)が仁(大沢たかお)に言った言葉。
「国のため他人のためときれいごとを言うが、実は人は欲でがんじがらめじゃ。みんな、金のため名前のために生きている。わしだってそうじゃ。生まれてきたからには何かをやりたいと思うからがんばっている。欲は生きる源じゃ。先生のやっていることは仏、死人のやっていることじゃ」
人間=欲望のかたまりであるということ。口では綺麗ごとを言っていても、結局は自分の名誉のため、お金のためにやっていること。それを分かった上で、自分がどう行動するか、どう生きるかを考えなければならない。

「今はただ自分の信じる道を歩きたいぜよ。それが誰も歩いておらん道でも正しい道じゃったら、仲間は後からついてくるぜよ。」

第3話で、土佐藩の脱藩浪士だった坂本龍馬が、命を狙っていた勝海舟に言った言葉。
勝海舟の考えに感銘を受け「弟子入りしたい」と言った坂本龍馬に対し、勝海舟が「かまわないけどよ、お前さんは、今までの仲間を裏切ることになるんじゃないのかい?」との問いかけに答えた言葉が、この熱い言葉である。
龍馬は、コロリと奮闘する南方仁の姿を見て、こう思うようになったということもドラマの中で話していた。

「先生はいつかワシらんことを忘れるぜよ。けんど、悲しまんでえい。わしらはずっと先生と共におるぜよ。」

出典: prcm.jp

最終話で坂本龍馬が仁におくった言葉。
ご先祖様やその時代に生きていた多くの人々から、今を生きている私たちへのメッセージのように聞こえる。
今の自分があるのは、彼らが懸命に生きて命を繋いでくれたお陰で、その足跡は確実に今の私たちの中に刻まれている。
過去があるからこそ今があり、歴史は、延々と続いているんだということを再認識させられる言葉であった。

『JIN』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

大沢たかおはふいになった大仕事の代わりに本作へ出演した

出典: halmek.co.jp

2009年にTBS系で放送された日曜劇場『JIN-仁-』。現代から幕末へタイムスリップした医師の活躍を描いたドラマだが、これについて大沢は「特殊な話だったので、一回自分が違う場所にいたらどうなるか」と考え、イギリス・ロンドンへ。知人の民家の一室を間借りし、3か月間、日本の情報をすべてシャットアウトして暮らしていたという。

大沢はまた、「『何でそんなドラマやるんだ』とみんなに反対された」「絶対失敗する」と周囲の人々から反対されていたことを告白した。さらに当時彼は、マーティン・スコセッシ監督の映画のオーディションに合格。監督自身にも会い「世界へ届くと確信した時だった」という。だが資金面の問題で製作が頓挫。追い込まれていたとき、ドラマのオファーが舞い込んだという。

大沢は「残るはこの『JIN』という実験的な作品しかなくなっちゃった」と語りながら、「何かそれぐらいのものじゃないと起死回生のチャンスがない」と、思い切って引き受けた経緯を話していた。

出典: www.rbbtoday.com

「時間と空間の広がりがあるうえ、登場人物たちがみな魅力的に描かれている作品」
大沢たかおは、本作についてインタビューでそのように語っていた。

主人公である仁と彼に想いを寄せる2人の女性のエピソードも素敵に描かれている。今の時代は電話もメールもSNSも発達していて、好きな気持ちをすぐ相手に伝えることができるが、野風も咲も身分や定めにとらわれて、なかなか仁に想いを伝えることができない。現代を生きる私たちが戒めなくてはいけない愛のあり方、人を好きになる意味なども描かれている。
現代を生きる私たちにも、みんなそれぞれハードルもあれば、様々な逆境の中で生きていかなければいけない。それでもその環境に不平不満ばかり言わず、とにかく一生懸命に自分の人生を生き抜くことの大切さをこの作品は教えてくれているのかもしれない。

役作りの為に、土佐へ出向き本作に臨んだ内野聖陽

出典: buzz-press.com

JIN(仁)の坂本龍馬を演じるために、高知へ行き彼の生きていた土地の空気や温度感に触れ、インスピレーションを高めたと内野聖陽は語っていた。
龍馬の土佐弁、立ち居振る舞いもさることながら、一番大事にしたのは龍馬の人間性とのこと。既成の概念にとらわれない自由な発想や感性を持った人物だと思うので、その“どこにも収まりきらない感じ”を意識して、型にはまらず伸びやかに、魅力的な龍馬になるよう心がけて演じてきたそうだ。
また、本作において『東京ドラマアウォード2011』の助演男優賞に加えて、2009年「第6回TVnaviドラマ・オブ・ザ・イヤー」でも 最優秀助演男優賞を受賞している。

内野聖陽は、『JIN-仁-』(TBS系)での坂本龍馬役が評価され、『東京ドラマアウォード2011』にて助演男優賞を受賞した。
授賞式の場で、内野は「最初は(龍馬が)濃すぎるかと、うっとうしいかなと、自信がなかったけど、プロデューサーに大丈夫と言われホッとしました」と、役作りに葛藤していたことを明かした。
「世界に見せたい日本のドラマ」をコンセプトに、作品の質の高さや市場性、商業性も考慮して表彰する同賞で、『JIN-仁-』は2010年の連ドラ部門グランプリ受賞に続き、2011年には「アジア賞」を獲得した。2年連続で受賞という快挙に内野は「みんな一人ひとりが、ベストを尽くそうというのが偶然一致した環境だったと思う」と振り返り「何よりもプロデューサーの情熱、歴史への思いがあった。それに支えられたと思う」と感謝していた。龍馬役も人気を博し「土佐人の田舎臭さなどを感じ取ってもらえたかな」と改心の笑みを浮かべていた。

出典: www.oricon.co.jp

馬に襲われるシーンに体当たりで臨んだ伊澤柾樹

第1話から圧倒的な存在感を見せつけた伊澤柾樹くん。
天真爛漫な笑顔とは裏腹に、馬に襲われるシーンでは、キリッとした表情で立ち向かう姿が印象的だった。
動物が好きという伊澤柾樹だが、自分の身長よりも遥かに大きい馬に何度も襲い掛かられるのは流石に怖かったのか、撮影が終わると真っ先に母親の元へ駆け寄っていたそうだ。彼の役者魂にも注目である。

第1話に出てくる、タエ(戸田菜穂)が町中で馬に頭を蹴られるシーン。
この日、身体を張ったお芝居を見せてくれたのは、タエの息子:喜市役の伊澤柾樹くん。
「動物が大好き」という彼は、お馬さんたちに会えるとワクワクしながら現場にやってきたそうですが、この日の撮影はそんなに甘いものではありませんでした。だって、彼の目線から見たら“怪物”のように大きな馬が、何度も自分を目がけて(2メートルぐらいの高さから)前足を振り下ろしてくるのですから!!!いくら相手は言葉の通じぬ馬とはいえど、妥協を知らぬここのスタッフたち。「もっと高く足が上がりませんか?」「上がったとき、もうちょっと前足が開くといいですね」と要求は高く、何度も何度も撮り直しが続けられます。そのたびに、馬から数メートルのところへスタンバイする伊澤くん…。男の子とはいえど、やっぱりガマンできなかったのでしょう。撮影が終わるとブワーっと涙があふれ、横で見守っていたお母さんの胸に勢いよく飛び込んでいました。

出典: www.tbs.co.jp

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キセキ -あの日のソビト-(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『キセキーあの日のソビトー』とは、大ヒット曲を数々生み出したGReeeeNの結成と「キセキ」という楽曲の誕生秘話を描いた映画である。 音楽に挫折した兄のジンは、歯科医師を目指す弟のヒデの音楽の才能に気づき、ヒデの音楽活動を支えることにした。 父親である誠一のような医者を目指していたヒデは、歯科大学の仲間と共に顔を出さない音楽グループGReeeeNを結成する。 そんな2人の主人公と音楽を認めない誠一との葛藤を実話を元にしたストーリー。

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キングダム2 遥かなる大地へ(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

キングダム2 遥かなる大地へ(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『キングダム2 遥かなる大地へ』とは、古代中国で“天下の大将軍”となることを目指す少年の活躍を描いた、原泰久の同盟漫画作品の実写映画シリーズ第2弾である。公開翌年となる2023年には、同シリーズ第3弾となる『キングダム3』の公開が決定している。 500年もの間戦乱の中にある古代中国。魏国の軍勢の侵攻を受けた秦国は、これを迎撃するための軍を編成する。ひょんなことから秦国王宮内の人々と知り合った奴隷の少年信は、天下の大将軍になるという夢を叶えるためここに参戦。本物の戦場の中で剣を振るう。

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