xxxHOLiC(ホリック)のネタバレ解説・考察まとめ

『xxxHOLiC』とは、CLAMPによる漫画およびそれを原作としたアニメ。幽霊や妖怪などが多く登場するオカルト色の強い伝奇ファンタジー作品。自身の特異体質に悩む四月一日(わたぬき)は対価と引き換えに願いを叶える店を営む魔女・侑子と出会い、半ば強制的に彼女のミセで働くことになる。様々な受入れ難い過酷な現実に向き合いながら、四月一日が何を選び生きていくのかが物語の主軸となっている。また『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』と物語が連動しており、本作の見どころの一つとなっている。

彩花(あやか)

CV:仙台エリ
初めてミセを訪れた日の帰路に四月一日が出会った女子高生。自身の霊感によりよく霊に憑かれるといつも不機嫌であるが、彼女は四月一日の肩にいたアヤカシに気が付かなかった。

蘭(らん)

CV:川澄綾子
凛と似た症状を抱える女性。多重交際をしておりそれぞれに対して、「絶対に自分を裏切らないで」と指切りをしていた。最終的に罰として小指を切られそうなところまで追い込まれるが、四月一日と百目鬼に助けられる。その対価として交際相手たちとの縁が切られる。

櫛田塗絵(くしだ ぬりえ)

CV:高橋理恵子
四月一日が交差点で見かけた女性。、最善の対応が分かっていても何故か敢えて別の行動をとる。

『xxxHOLiC』の用語

アヤカシ

幽霊や妖怪とはまた別の存在。オカルト現象の原因となっており、力のあるものにしか目視できない。煙状ものや人の腕のような形をしているものもおり、姿形は様々である。

マヤカシ

異色眼を持つ物理学者・化町婆裟羅(ばけまち ばさら)が左目で目視できるとされている存在。アヤカシとは似て非なるモノとされているが、正体は明かされていない。小説のみでの設定となっている。

対価

それぞれが叶えたい願いのために自身が差し出す大切なものを指す。
大きな願いほど要求される対価も大きくなっていき、希望が叶っても失った対価を考慮すると幸せになれないこともある。
あくまで自己責任であり、何を「選ぶ」のかが本作のキーワードとなっている。
また対価を与え過ぎても、奪い過ぎてもいけないというルールがありそれに背くと何かしらの形で当事者にしっぺ返しが来る。

百物語

日本の伝統的な怪談会のひとつ。 参加者たちで怪談を100個語ることで物の怪が現れるという言い伝えがある。
本作では侑子の提案する略式で実施している。

『xxxHOLiC』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

侑子「百目鬼君もね選んだのよ、あの女を射る事で四月一日を傷つけても恨まれても四月一日が消えないように、だから四月一日もまた選べばいいわ百目鬼君とこれからどう接するのか」

侑子がミセを開けている間に四月一日は女性と出会う。子供を失い寂しさを抱える彼女に共感し、放課後に公園で会っては他愛のない話をする仲となる。彼女と会うのが日課になりつつある中、四月一日は吐血をしたり意識を失ってしまうほど体調が悪くなっていく。周りの心配や忠告をよそに病院には行かず彼女に会いに生き続ける四月一日。心配して四月一日の様子を見ていた百目鬼が四月一日が毎日のように会っている女性が幽霊であり彼女の存在が四月一日の命を削っていることに気が付く。百目鬼は四月一日にとって彼女がいかに大切な存在であるか分かったうえで、抵抗する四月一日を無視し彼女に矢を放ち祓う。その後、四月一日は意識を失い、気が付くとミセのベットで侑子に看病されている。そして百目鬼を多少なりとも恨めしく思っているであろう四月一日に対し、百目鬼は恨まれることを覚悟で四月一日を助ける選択をしたのだと言い、四月一日もこれから百目鬼とどう接するのか選べばいいんだと話す。四月一日は百目鬼の優しさに気が付くのであった。こうして二人の仲は深まっていく。

百目鬼「半分ずつだな」

四月一日の腕に絡まった蜘蛛の巣を百目鬼が取り払ったことで蜘蛛の恨みをかって右目が開かなくなる百目鬼。もとの原因は自分だとして四月一日は自分の右目を差し出すことで百目鬼に掛けられた呪いを解き、彼の右目は蜘蛛を統べる女郎蜘蛛の手に渡る。それを知った座敷童は四月一日の目を取り戻しに行きそのまま捕まってしまう。自分の身を差し出す代わりに座敷童を助けるように要求する四月一日であったが、女郎蜘蛛は座敷童がここまでして守ろうとしているものを簡単に手放そうとする行為は嫌いだと言われ却下される。女郎蜘蛛の発言から、自分を大切にしないことがいかに周りの人の気持ちを踏みにじり、傷つけるのかということに気づかされる四月一日。結果的に力づくで座敷童を取り戻すことに成功するが彼の右目はそのまま女郎蜘蛛に食べられてしまい、取り戻す事が不可能になる。ミセに帰ってきた四月一日に侑子は百目鬼から託されていた小さい玉を差し出し、これは百目鬼の右目半分の視力だと話す。自分を大切にするということは他者の気持ちを汲むことだと学んだ四月一日はそれをありがたく受けとる。翌日登校中に百目鬼と会い、四月一日は自お弁当を作ってきたから運ぶくらい手伝えと荷物を渡す。すると百目鬼は「半分ずつだな」と言い弁当を受け取るのであった。独りよがりではなく共に苦労を共有していこうと認識を共にするシーンである。

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