こばと。(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『こばと。』とはCLAMPによる人間界を舞台としたローファンタジー漫画、及びそれを原作とするアニメ作品。花戸小鳩が「行きたい所へ行く」という願いを叶えるため、人々を癒すことで得られる傷ついた心を集めようと奮闘する物語。後半では主要人物らによる三角関係も描かれておりラブストーリーの要素も強い。純粋なこばとは様々な人々と出会うことで、今の自分にとって一番大切なものは何なのか考えるようになる。登場人物それぞれに複雑な過去があり、それらのことを踏まえて最後にこばとが何を願うのかが見どころとなっている。

『こばと。』の概要

『こばと。』とはCLAMPによる人間界を舞台としたローファンタジー漫画、及びそれを原作とするアニメ作品。人間以外のキャラクターが多く登場するためローファンタジーならではの不思議な世界間を持つ作品であるが、物語の途中から主要人物らの三角関係を重点的に描いておりラブストーリーの要素も強い。
小学館から発刊されている『月刊サンデーGX』の2005年1月号から9月号まで『こばと(仮)』として掲載され、その後角川書店から発刊されている『月刊ニュータイプ』に移籍。移籍後は2006年11月号から2011年8月号まで連載された。単行本はカドカワコミック・エースから全6巻発売されている。
またテレビアニメ化しており、2009年10月から2010年3月までNHK BS2で放送された。
作中では天界、地界、異界、人間界といった様々な世界が存在しており、設定としては同作者の作品である『Wish』と共通している。

主人公・花戸小鳩は「行きたい所へ行く」という願いを叶えるため、人々を癒すことで得られる傷ついた心をビンいっぱいに集めようと犬のぬいぐるみ・いおりょぎと人間界にやって来る。彼女はよもぎ保育園の園長・清花と偶然出会ったことをきっかけに、そこでお手伝いをしながら人々の心の傷を癒そうと奮闘するのであった。大切な仲間が増え、また同僚にあたる藤本に惹かれ始めたこばとは段々と今の自分にとって一番大切なものは何なのか考えるようになり、「行きたい所へ行く」という願い以外にも自身の願いを見出し始める。そして登場人物それぞれが抱える複雑な過去が明るみになっていき、最終的に彼女が何を願うかによってそれぞれの運命が決まる状況となる。最後にこばとが何を選び、何を願うのかが見どころとなった作品である。

『こばと。』のあらすじ・ストーリー

「ビン」を貰うためのテスト

早朝の公園。喋る犬のぬいぐるみ・いおりょぎ(本当の名を五百紙(いおろぎ)という)は、心は優しいが天然ボケで世間知らずな花戸小鳩(はなと こばと/以下こばと表記)に、これからテストをすると話す。
こばとには「行きたい所に行く」という願いがあり、その願いを叶えるには人を癒すことで得られる「傷ついた心」をビンいっぱいに集める必要がある。まずはそのビンを手に入れるため、人間界の常識テストを受けることになった。
最初の課題は「早朝の公園でのふさわしい行動」だ。

しかしこばとは、ゴミ箱を漁って新聞紙にくるまったり、ゴミをカラスに差し出したりとことごとく失敗。もちろんテストの結果は0点。こばとは涙を浮かべながらも「今度は頑張りますー!!」と気合を入れ、引き続きビンを貰うための常識テストに挑戦する。

季節はめぐり、ある夏の日。未だテストに合格できていないこばとといおりょぎは、炎天下の中公園のベンチで暑さに耐えていた。こんな時はビールがいいと力説するいおりょぎ。こばとは試供品で配っているかもしれないと思い1人商店街に向かう。

公園に残されたいおりょぎの背後から「情けない姿だな」という声がし、猫のような生き物が現れた。彼の名は銀生(ぎんせい)。いおりょぎが異界に暮らしていた時の弟分のような存在だった。
銀生は「いおりょぎ」という名前も情けないと続けるが、いおりょぎはこれも気に入ってると返し、こばとに手を出したらただでは置かないと忠告する。銀生は「決着は必ずつける」と言い残してその場を去った。

ビールを手に入れたこばとが、走って公園に戻ってくる。いおりょぎは大喜びで珍しく素直にこばとを褒めるが、こばとがすぐに開缶したせいで炭酸が一気に噴き出してしまう。
目の前でビールを失ったいおりょぎは、こばとの左頬に「-100」と書く。絶望するこばとだが、いおりょぎは「こうやって暑い中駆け回ってオレの為にビールを持ってきた心意気は」と言葉を続け、今度は右頬に「̟+200」を書き足す。

無事に100点を取り合格したこばとは、ついにビンを手に入れる。

「傷ついた心」集めのはじまり

いおりょぎの計らいでアパートに住めるようになったこばと。管理人の三原千歳(みはら ちとせ)に迎えられ、新生活に胸を躍らせる。
傷ついた心を手に入れるため、張り切って街に繰り出し「何かお役に立つことはありませんか?」「癒したいんです」と片っ端から声を掛ける。しかし当然ながら怪まれ、癒すどころか逃げられてしまう始末。

落ち込むこばとに、中年の男がにやにやしながら声を掛ける。彼は、こばとが援助交際や売春の相手を探しているものと勘違いしていた。
見兼ねたいおりょぎがビームを放って男を遠ざけるが、男は再び戻ってきて、自分をハメようとしているのかと怒り拳を振り上げた。恐怖で目を瞑るこばと。次の瞬間男はまた吹っ飛んでいた。

こばとが周囲を見渡すと、背後に眼鏡を掛けた青年が立っていた。助けてくれたことに気付き慌ててお礼を言おうとするが、青年は「援交かウリかしんねぇけど余所でやれ」と言い残し、その場を去ってしまった。こばとは「エンコウとウリってなんですか?」といおりょぎに尋ね、激しく呆れさせる。「傷ついた心集め」初日は、何の収穫もなく終わるのであった。

よもぎ保育園でのお手伝い

翌日こばとといおりょぎは、人手が足りずに困っているよもぎ保育園の保育士、沖浦清花(おきうら さやか)に出会う。
こばとが目を輝かせ、手が足りれば癒されるかと問いかけると、こばとに若干押され気味の清花は「は…はい」と答えた。こばとはお手伝いをさせて欲しいと願い出る。バイト代を気にする清花に、傷ついた心が癒されるならお金はいらないと伝え、交渉成立。

すると突然そんな変な人間を雇わない方がいいと声がした。振り返ると、昨日こばとを助けてくれたあの青年だった。清花が、彼はこの保育園で一緒に働いている藤本清和(ふじもと きよかず)だと紹介する。藤本はこばとの受け入れに反対し、自分は認めていないと言う。

よもぎ保育園でお手伝いする生活が始まったこばと。藤本には厳しくいびられていた。
ある朝、保育園に借金取りがやってくる。園児やこばとに手を出そうとしていたが、園児の1人俊彦(としひこ)が泣きながら「おまわりさーん、こわい人がいるよー!」と叫び出すと、面倒を恐れて走り去っていった。
泣いている俊彦を心配してこばとが駆け寄ると、彼は嘘泣きだから大丈夫と笑顔を見せた。
一方で清花は暗い顔をして俯いており、そんな彼女を藤本は心配そうに見つめている。実はよもぎ幼稚園は多額の借金を抱えており、返せなければ保育園を閉園して土地を渡さなければいけない状況にまで追い込まれていた。

清花の悩みがお金ならば、自分にできることはないのではと悩みながら帰路につくこばとといおりょぎは、公園に1人でいる俊彦を見つける。
母の仕事が終わるのを待っているのだという。俊彦から、母は離婚して大変な中で仕事も家事も一生懸命にこなしているのだと聞き、心からの笑顔で「すごいですね!」と答えるこばと。俊彦は驚く。こばとも周りと同じように、仕事で忙しい母に否定的だろうと思っていたのだ。
母の頑張りを否定され傷ついていた俊彦は、素直に母を褒めてくれたこばとに抱きつき涙を流す。こばともそっと俊彦を抱き返した。

帰宅したこばとは、今日も傷ついた心を集められなかったといじけながらビンを取り出す。すると中にはコンペイトウのような形をした傷ついた心が一つ入っていた。心当たりがなく驚くこばとだが、いおりょぎがこばとの優しさで俊彦の心が癒されたのだろうと説明する。

その時、隣の部屋の住人が帰宅した音が聞こえてきた。引っ越しの挨拶がまだできていなかったと急いで顔を出すと、そこにいたのは藤本。いつもの通り不機嫌そうに「あんたかよ、迷惑かけんなよ」とだけ言って部屋に入ってしまう。こばとは、絶対にビンをいっぱいにしてやると意気込んだ。

ヤクザの親分

バザーの準備のために遅くまで園に残っていたこばと。外に出ると、黒いスーツに身を包み煙草を片手に笑みを浮かべている男性に声を掛けられた。
園の関係者かと聞かれ、恐る恐るそうだと返事をするこばと。誰かと聞くと、男は満面の笑みで「借金とりです」と答えた。彼は沖浦和斗(おきうら かずと)。清花の元旦那だった。

一通りこばとの反応を面白がって満足した沖浦は吸っていた煙草を捨て、今日自分が来たことと、返済期限を迎えたら園児がいようと保育園は潰すことを清花に伝えるよう言い残して去って行く。いおりょぎは、沖浦が煙草をきちんと携帯灰皿に捨てていたのを見て、沖浦の言葉と行動のギャップにどこか違和感を覚える。

こばとはアパートの階段で沖浦のことを思い出して独り言を呟いていた。すると、後ろから来た藤本にその男はどんな奴だったのかと詰め寄られる。こばとの話から沖浦だと判断した藤本は、絶対に清花には話すなと口止めをする。

翌日、職員室で人形のフリをしているいおりょぎの前で藤本が沖浦に電話をする。これ以上清花を泣かせたら、2度と表に出てこれねぇようにしてやると凄む藤本。話の流れから、藤本には家族がおらず10年以上前に清花の家族に拾われていたことを知るいおりょぎ。
帰宅後いおりょぎはこばとに今日の出来事を伝え、こばとは藤本も傷ついているのだろうかと案じるのであった。

藤本の優しさに気が付くこばと

いおりょぎは、よもぎ保育園の情報を集めるために1人異界へ向かう。
実は彼は生まれた時からこの姿だったわけではない。元々人のような姿で暮らしていたが、過去のある出来事がきっかけで犬の姿に変えられてしまった。いおりょぎに巻き込まれ同じく姿を変えられてしまったかつての仲間・玄琥(げんこ)を訪ね、協力を求めるいおりょぎ。玄琥は渋々だが、自身の情報収集力を駆使して協力をすると約束した。

一方こばとは、いおりょぎがどこに行ったのか分からず公園で彼の身を案じていた。
するとどこからか人のうめき声が聞こえてくる。声の方向へ近付くと、そこには沖浦の部下宮田(みやた)が倒れていた。困ったこばとは藤本を呼び出し、駆けつけた藤本は、倒れた宮田の手を握りながら涙を流しているこばとを見つける。
動かしたら悪化するかもしれない、死んだらどうしようと涙を零し怯えるこばと。藤本は寄り添い、人は簡単に死なないから大丈夫だと言い聞かせる。

救急車で宮田を病院に運び、待合室の椅子で並んで座るこばとと藤本。ずっと俯いたままのこばとに、宮田は盲腸だから死ぬことはないと藤本が声を掛ける。こばとは少しだけ顔を上げ「ほんのちょっとした事で死んじゃう事もあるんです」と言う。誰かがそうだったのかと過去を案じるが、こばとはただ泣いたまま答えることはなかった。

翌日、藤本によく眠れたかと聞かれたこばとが「はい」と返事をすると、藤本はぐっとこばとに顔を寄せその割には目が赤いと話す。
職員室に戻ると、藤本はこばとにその日の昼寝当番をやるよう指示をした。今日は藤本の番だったはずではないかと尋ねるが、彼は「一人でみんなを寝かしつける自信がないのか」と挑発する。頭に来たこばとは子供たちを寝かしつけるために勢いよく部屋を出ていく。

言い方は悪いがこばとが休めるように気を遣ったのだと気付き、無意識に藤本に惹かれ始めるこばと。
一方その頃、職員室に子供を退園させたい親からの電話が入る。落ち込む清花。藤本は、清花は昔から勇ましくて頼りがいがあると優しく励ます。そして「勇ましくて俺が守る必要がないくらいで、でもいつかって思ってたらあんな沖浦みたいな野郎に攫われたり…な」と切なそうに呟くのだった。

タイムリミット

こばとと藤本が徐々に仲良くなる中、再びいおりょぎの前に銀生が現れ攻撃をしかける。
やる事が終われば天界へ戻るのかと聞かれるが、いおりょぎは答えようとせず、こばとには手を出すなと反撃する。いおりょぎの周りで燃え盛る炎を見た銀生は、見た目は変わっても中身は変わっていないことを悟る。
いおりょぎを敬う銀生は、彼が姿を変え他の者と一緒にいるのが気に食わなかったのだ。

翌日、いおりょぎの元に玄琥の従者である瑞祥(ずいしょう)がやって来る。よもぎ保育園が借金を負うことになった経緯について伝えに来たのだ。
前園長である清花の父を、裏でヤクザとして活動している沖浦家が詐欺の獲物にしたらしい。前園長は2年前に病気で亡くなっており、借金による心労が原因ではないかと言われていた。借金を負わせた上に保育園まで潰そうとしている沖浦の恐ろしさを、いおりょぎは痛感する。

後日、いおりょぎは神の使いのうしゃぎさんから言付けを受け取る。
内容は傷ついた心集めに時間制限を設けるということだった。半年後までにビンをいっぱいにできなければ、こばとの願いは永遠に叶わない。いおりょぎは立ち尽くす。

一方その頃、こばとはアパートの前で千歳を待っている沖浦を見つけ声を掛ける。
話をする内に彼が実は千歳、清花と幼馴染であることを知る。ならば何故酷いことをするのかと沖浦を問いただそうとした時、背後から「失せろ」という声が聞こえた。振り向くと藤本が立っていた。

藤本が清花を泣かせるようなことはさせないと呟くと、沖浦は真剣な顔でそれならば早く清花を説得して余所に行けと答えた。殴りかかろうとする藤本だが、こばとが沖浦を庇うように前へ出た。
こばとは「殴っちゃだめです!沖浦さんも痛いけど藤本さんも痛くなっちゃいます!わたしはそのほうがずっと…!」と言いかけ、驚いて口をつぐむ。なぜ自分は、まるで藤本が特別な存在であるかのようなことを言ったのか。驚きの表情を浮かべているのは藤本も同じだった。急にどもり始めるこばとを見て、沖浦は今日はこばとに免じて帰ると言う。

部屋に戻ったこばとは、藤本のことを思い返して顔を赤らめ夜空に向かって歌う。美しく切なげな歌声だった。いおりょぎが帰宅し久しぶりに会う2人。こばとは何故だかわからないが藤本が痛いのは嫌だと強く思ったと打ち明ける。いおりょぎはこばとの中で芽生え始めている感情に気付く。

「好き」の自覚

翌朝こばとは、躓いたところを見知らぬ青年に助けられる。
青年の名は堂元崇(どうもと たかし)。彼は藤本の幼馴染であり同じ大学の同級生でもあった。こばとは藤本が弁護士を目指して勉強していると知り感心する。
しかし清花の力になるため休学していることや、清花といるときだけはよく笑っていた等と聞き胸が痛む。

堂元と別れ急いで保育園に向かうと、今度はショートヘアの女性に出会う。
どこかぼんやりとした様子の彼女に何か手伝えることはないかと尋ねると、離婚届を出しに行くので着いてきてほしいと言う。結婚するほど好きだった相手と別れるという現実に戸惑うこばと。
仕方ないと笑顔で話す女性に、こばとはたまらない気持ちになる。女性から「実は旦那に自分以外の好きな人ができてしまい身を引くことにしたのだ」と打ち明けられ涙を流すこばと。女性はこばとを抱きしめ、自分のために泣いてくれて嬉しいとお礼を伝えた。

女性と別れ再び保育園に向かうこばと。人の気持ちは「好き」から「嫌い」に変わるのか、だとすると「嫌い」が「好き」になる事もあるのかと思考を巡らせる。
藤本に遅刻を注意され謝るこばと。藤本はぼそっと「携帯」と呟く。
聞き返すこばとに「教えただろうが携帯の番号、無くしたんじゃねぇだろうな」と呆れたように言う。こばとは急いで鞄を漁り、得意げに携帯を掲げて見せた。藤本はそれなら連絡しろと言い、去っていく。

いつまで突っ立っているんだと藤本に声をかけられ、こばとは突然歌いたくなったと言い出す。園児たちの希望もあり、藤本が伴奏を務めることになった。
こばとの美しい声に目を閉じ耳を澄ませる園児と藤本。こばとは心のままに歌い終え、園児たちも歓声を上げるが、こばとがぽろぽろと涙を流していることに気付きハッとする。

皆が駆け寄ってくるが、こばとはなんでもないと笑って教室を出ていく。鞄に入っていたいおりょぎに、藤本が好きだと呟くこばと。でも失敗ばかりして役に立たない自分のことなどきっと藤本は好きではないと言葉を続ける。
そんなこばとを、いおりょぎは心配そうに見つめていた。

いおりょぎとこばとの過去

こばとが自分の気持ちに気が付いた日の夜、いおりょぎは玄琥にこばとが藤本に恋をしたと伝えた。
こばとは願いを叶えるために傷ついた心を集めているが、その願いを叶えると藤本には会えなくなる。しかし逆に願いを諦めて藤本といることを選べば、いおりょぎ・玄琥・瑞祥たちは元の姿に戻れない。玄琥はそれだけではないと言葉を返す。

天使の住む天界と悪魔の住む地界では一季ごとに会議を行っており、十二年に一度だけ異界もその会議に参加する。
いおりょぎも異界の王族として玄琥たちと会議に参加することになっているのだが、毎回サボって出席しない。
ある日もまた会議をサボって散策していたところ、泉のほとりで動けなくなっている天使・水晶に出逢った。いおりょぎに助けられた水晶は、お礼に飛び切り美しい歌声で歌った。

互いに惹かれ合う2人。いおりょぎは仲間と共に水晶を奪うための戦争を天界にしかける。だが計画は失敗。水晶を失った上、罰として姿を変えられてしまった。
いおりょぎは元の姿に戻るためにこばとを手伝うよう神から命を受ける。
任務に失敗すれば姿は戻らず、水晶を手に入れることも叶わない。玄琥には元の姿に戻りたいという気持ちもあるが、何よりも天界に戦争を仕掛けてまで水晶を手に入れようとしたいおりょぎの気持ちを尊重していた。
だからこそ、いおりょぎが水晶の側にいられなくなることを心配していたのだ。

そもそも、普通の人間として暮らしていたこばとは、その戦争がきっかけとなって昏睡状態に陥った。自身をめぐる戦いのために命を落としかけている少女を救うため、水晶はこばとの魂となり死に向かう彼女の時間を止めた。
おかげでこばとは、生きても死んでもいない状態に留められたが、そのままではいずれ2人とも死んでしまう。水晶とこばとは「別の世界で同じ魂を持つもの」であった。

いおりょぎは、水晶は自分と同じ魂を持つこばとが藤本を諦めて願いを叶えた結果として戻ってこれたとしても、きっと喜ばないだろうと悩んでいた。玄琥は、こばとの気持ちを優先させるいおりょぎの優しさに気付く。

片想い

前日のこばとの様子を心配する清花と藤本。藤本は、昨晩こばとが明日は大丈夫と言っていたと清花に話す。
様子を見に行ってくれたのかと清花が尋ねると、藤本は照れた様子で部屋を出ていく。藤本が外に出ると、こばとがいつもの明るい様子でやって来る。

2人で話していると、職員室の電話が鳴る。沖浦からの電話であることを察し、その場を離れる藤本。その背中にこばとは「藤本さんにとって一番心配で一番大切なのは…清花先生ですよね」と呟く。

その時、こばとは保育園の門の外に宮田が来ていることに気付く。こばとは宮田に沖浦と会って話がしたいと頼む。
宮田の計らいで沖浦との対面が実現。こばとは沖浦に保育園を潰さないで欲しいと伝えるが、沖浦は借金を返せる見込みがないのでそれはできないと即答。こばとはもし借金が全て返ってきたら沖浦は幸せになれるのかと尋ねる。

人の心が癒されるのはこうなってほしいという願いがかなった時で、それを幸せと呼ぶんだと思うと話し、「沖浦さんの幸せはなんですか」と真剣な顔で尋ねる。
面白くない質問だと答える沖浦にこばとは謝罪するが、沖浦の左胸に手を添え「ずっとここを閉じて本当とは違うことを話してらっしゃいますよね」と言葉を続ける。こばとの様子を見ていたいおりょぎは驚く。こばとの背中から水晶の羽根が生えているのが見えたからだ。こばとは何故か天使の力を使って沖浦の心を読み始めていた。

こばとは沖浦に、大切な人を本当の危険から遠ざけるためにわざと距離を置いているのだろうと言い当てる。
沖浦は反論するが、こばとは更に本心を暴こうとする。沖浦は仮にそうだとしても、自分の願いを知りそれを叶えることでこばとに何の得があるのかと問う。
こばとは「わたしの大切な人が大切に想っている人がいて、その人が幸せになる事がわたしの大事な人にとっても幸せだから」と答える。沖浦はこばとの大切な人が藤本で、藤本が大切に想っている人が清花であることを察した。

沖浦が、自分と会っていることを藤本に教えたかと尋ねる。こばとは、「自分にもし何かあって消えてしまっても、彼は自分のことが好きじゃないからきっとすぐ忘れてしまう」と寂しそうな笑顔で言った。
その時後ろから「馬鹿野郎」と大きな声が聞こえた。こばとを心配し駆けつけた藤本だった。沖浦は明日最後の決着をつけに行くと言い残し帰っていく。

沖浦が去った後、藤本はこばとに詰め寄る。
こばとは沖浦に会ったことを責められているものと思い弁明するが、藤本は何故自分がこばとを嫌っていると思っているんだと問う。
自分には好きになってもらえる要素が無いし、いつも怒らせてしまっていると申し訳なさそうに言うこばとに、藤本は「怒ってない」と強い口調で返す。謝るこばとに「そうじゃないんだよ」と言い、こばとを強く抱きしめた。

そこに、藤本と一緒にこばとを探していた堂元がやって来る。堂元に邪魔したかと聞かれ、藤本は顔を赤らめた。しかし堂元から清花が二人を心配していたという話を聞くと急に厳しい顔つきに戻る。
その様子を見たこばとは切なそうに俯いた。

本当の願いと別れ

清花に沖浦からの伝言を伝える藤本。
こばとまで巻き込んで申し訳ないと話す清花に、照れた様子で自分がアパートまで送ってきたから大丈夫だと言う。そんな藤本を微笑ましく見つめる清花。
清花は藤本に向き直り、自分の幸せのために前に進んで、と話す。藤本は清花のことがずっと好きだったとようやく打ち明ける。清花は笑顔でお礼を言い「でも『でした』なのね、続きは現在進行形のあの子に言ってあげて」と、藤本の新しい恋を応援する。

その晩いおりょぎはうしゃぎさんに会い、神は最初からこうなることが分かっていたのでは無いかと詰め寄る。そのとき「待って下さい」という声がした。
いおりょぎが振り返るとそこには水晶がいた。今の姿は格好がつかないから見られたくないと照れるいおりょぎに、その姿は自分とこばとの為だから素敵だと話す水晶。彼女はこばとの中からいつもいおりょぎを見ていた。切なそうに見つめ合う2人に、うしゃぎさんは「すべては明日」という伝言を残して帰っていく。水晶も「すべては明日」と言い残してこばとの体に戻っていった。

翌日こばとは何かを決意し荷物をまとめてアパートを出ていく。
いおりょぎがこれでいいんだなと聞くと、彼女は自分にできることをしたいと話す。明るい様子で職員室に入ったこばとは、これから沖浦と決着をつける清花を励ました。

沖浦が門の前まで来ていることに気付き、外へ出ていく2人。清花は沖浦に、保育園を閉園することを決めたと話す。沖浦が今後について話し始めるが、清花は沖浦が隠している事実を確認しようとする。
清花は沖浦が彼の父から自分を守るために動いていたことに薄々気が付いていた。清花は泣きながら、本当のことを話して一緒に生きてくれと言ってくれるのをずっと待っていたと打ち明ける。
沖浦は清花を抱きよせ、清花の気持ちを受け止める。2人は父親から逃げて暮らすことを決意する。

こばとは清花に、沖浦の父から嫌がらせを受けないで済めば癒されるかと聞く。清花はそうなればいいと答える。こばとは藤本にも、清花が癒されれば藤本も癒されるかと確認を取る。
藤本は聞き返すが、こばとは空に向かって「わたしのお願い見つかりました、うしゃぎさん」と語りだす。

その瞬間、こばとといおりょぎ以外の時間が止まり、うしゃぎさんが天から降りてくる。こばとは、自分が死ぬかもしれないとなった時に、神と一つ願いを叶えてもらう約束をしていたのだった。
神は、願いは変わるものだから新しい願いを見つけたらうしゃぎさんを呼ぶようにと言っていた。

そんな話は聞いていないと食い下がるいおりょぎに構わず、こばとはうしゃぎさんに清花と沖浦が幸せになれるようにしてほしいと伝える。願いを叶えたらこばとは死んでしまうといおりょぎが止めに入るが、こばとは笑ってこれが今一番叶えたい願いなのだと言い、いおりょぎに笑顔でお礼を伝える。そして時が止まったままの藤本に向き合い、「大好きです…さようなら」と言い残し消えていく。

こばとが消え、止まった時間がまた動き出す。こばとの存在は人間界で出逢った人々の記憶から消えている。しかし1人涙を流す藤本。清花が急にどうしたのかと聞くと、藤本は自分でも何故泣いているか分からないが、すごく大事なものをなくした気がすると涙を流し続けるのだった。

転生して藤本へ会いに行くこばと

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『カードキャプターさくら』とは人気漫画家集団CLAMPによって講談社刊の月刊雑誌『なかよし』で、1996年~2000年に渡って連載されていた少女漫画および、それらを原作としたアニメ作品である。強大な魔力を秘めた「クロウカード」の封印を解いてしまった小学生・木之本桜が、クロウカードの守護者・ケルベロスと協力しながら、クロウカード集めに奔走する。

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魔法騎士レイアース(第一章)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

魔法騎士レイアース(第一章)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

魔法騎士レイアース(マジックナイト・レイアース、Magic Knight Rayearth)とは、1993年に連載が開始された漫画家集団CLAMPによる漫画およびそれを原作としたアニメ作品。舞台は主人公、光・海・風が召喚された異世界「セフィーロ」。そこで世界の柱であるエメロード姫を捕らえた神官ザガートを倒すため数々の試練をくぐり抜けていく物語である。今回は漫画版1(アニメ第一章)について紹介する。

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カードキャプターさくら(クロウカード編・さくらカード編)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

カードキャプターさくら(クロウカード編・さくらカード編)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『カードキャプターさくら』とはCLAMPの魔法少女漫画作品。ひょんな出来事から魔法少女となったさくらが、封印を解かれ様々な出来事を巻き起こす魔法のカードたちに立ち向かいながら成長していく物語。主人公のさくらは毎回違うバトルコスチュームを着ていたり、魔法を発動している様子が美しく描かれたりすることから、作品作りの細やかさに定評がある。また作中には性別や年齢による立場の違いなど一般的な価値観に捕らわれない恋愛が多く登場しており、前衛的な作品とも評される。

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CLOVER(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

CLOVER(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『CLOVER』とは、CLAMPが雑誌『Amie』に1997年から1999年にかけて連載したファンタジー作品および、それをもとにした映画作品である。機械技術が発達したサイバーパンク風の世界を舞台に「クローバー」と呼ばれる特殊能力を持つ少年少女達を巡る連作長編。この世で最強の能力を持つ「四つ葉」の少女スウ、「三つ葉」の双子兄弟CとA、自分の死んだ日が分かる「一葉」の歌姫織葉、そして「クローバー」と関わる人間達の物語である。時系列は現在から過去に遡るという構成になっている。

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東京BABYLON(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

東京BABYLON(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『東京BABYLON』とは、CLAMPの漫画及び漫画を原作としたアニメ。伝奇ファンタジー作品でありながら、人々の悩みや孤独をリアルに描き出した社会派作品とも評される。1980年代を彷彿とさせる東京が舞台。そこで起こる怪奇現象に優しい心の持ち主である皇昴流が自らも傷つきながら陰陽術を使って立ち向かっていくストーリーでとなっている。主要人物としては他に昴流の双子の姉である北都と昴流に想いを寄せている獣医の桜塚星史郎がおり、この三人の行きつく悲劇的な結末は衝撃的なものである。

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Wish(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

Wish(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『Wish』とはCLAMPの漫画であり、『月刊ミステリーDX』で連載されていた。連載期間は1995年~1998年まで。全4巻。病院で外科医をしている栩堂琇一郎(くどうしゅういちろう)が帰宅途中、琥珀(こはく)という名の天使をカラスにいじめられているところから助け出す。その御礼に琥珀は何でも願いを叶えると言い出し、そのまま琇一郎の家に居候することに。そこから多種多様の天使・悪魔達も交わり慌ただしく過ぎていく毎日だが、2人には衝撃的な運命が待ち構えていた。人間と天使のラブファンタジー漫画。

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聖伝-RG VEDA-(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

聖伝-RG VEDA-(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『聖伝-RG VEDA-』とは、女性漫画家集団CLAMPが1989年から1996年まで『月刊ウィングス』で連載していた漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。古代インドの神話の世界が基になっている。夜叉王と阿修羅王が「天を滅ぼす」との予言を実現させるため、六星を探す旅に出る。CLAMPの商業デビュー作でありながら、美麗な絵柄や壮大なストーリーが多くのファンを虜に、今もなお根強い人気を誇る作品である。

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20面相におねがい!!(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

20面相におねがい!!(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『20面相におねがい!!』とは、CLAMPによって1989年から1991年まで『コミックGENKi』で連載された作品。 『CLAMP学園探偵団』、『学園特警デュカリオン』とともに「CLAMP学園三部作」の一つであり、シリーズ第一作目である。 「怪人20面相」の顔を持つ小学生の主人公・伊集院玲と偶然出会った幼稚園児の令嬢・大川詠心の二人を通して描かれるラブコメディ。 2012年には角川書店より愛蔵版が出版されている。

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合法ドラッグ/ドラッグ&ドロップ(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

合法ドラッグ/ドラッグ&ドロップ(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『合法ドラッグ』『ドラッグ&ドロップ』とは、主人公らが謎の依頼を解決していくCLAMPのサイキックサスペンス漫画。物語は栩堂風疾が家出をしてきて雪降る夜に街中で倒れていたところを火群陸王に助けられるところから始まる。風疾は陸王の下宿先であるみどり薬局に連れてこられたことで店主・花蛍と斎峨に出会い、住み込みで陸王と共同生活をしながらみどり薬局での仕事と摩訶不思議な依頼に対応するもう一つのバイトをし始める。謎の依頼をこなしていくとともに、風疾、陸王の抱える不吉な過去とその運命が描かれる。

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CLAMP学園探偵団(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

CLAMP学園探偵団(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『CLAMP学園探偵団』とはCLAMPの漫画及びアニメ。小学生3人が織りなす探偵コメディ漫画である。漫画は『月刊Asuka』、『ミステリーDX』で1992年1月から1993年10月まで連載。全3巻。気球で視察をしていたCLAMP学園初等部学生会会長・妹之山残(いものやまのこる)は、東京タワーの窓に涙を流している老婦人を発見。フェミニストである彼は彼女の涙の理由を解決すべく、書記・鷹村蘇芳(たかむらすおう)、会計・伊集院玲(いじゅういんあきら)を加えたメンバーで探偵団を結成する。

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新・春香伝(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

新・春香伝(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『新・春香伝』(しん・しゅんかでん)とは、CLAMPが雑誌『セリエミステリーSPECIAL』に1992年10月20日号から1994年2月20日号にかけて連載したファンタジー作品、およびドラマCD作品である。朝鮮に伝わる『春香伝』(しゅんこうでん / チュニャンヂョン)を下敷きに、武術が得意な少女春香(チュニャン)と旅人の青年夢龍(ムロン)の出会い、悪政を行う両班達に対し共に立ち向かう姿が描かれる。

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すき。だからすき(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

すき。だからすき(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『すき。だからすき』とは、女子高生・旭ひなたと臨時教師・麻生史郎の恋愛を描いたCLAMPの漫画。とある事情から一人暮らしをしている主人子のひなたは、隣に引っ越してきて更に彼女の高校の臨時教師となった麻生に好意を抱き始める。純粋無垢なひなたは想いが募ってくいくにつれてはっきりと自分の気持ちを麻生に伝えていく。しかし麻生は過去のトラウマが理由でひなたとの関係に一線を引いているのであった。最終的にクールでそっけないがどこか優しい麻生の心を開くことに成功し、ひなたの恋が実るのかが見どころとなっている。

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不思議の国の美幸ちゃん(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

不思議の国の美幸ちゃん(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『不思議の国の美幸ちゃん』とはCLAMP作品の漫画及びOVAアニメ。奇妙な世界に迷い込みやすい性質を持った主人公の美幸が、さまざまな異世界に迷い込み、不可思議な女性キャラクター達にひたすら服を脱がされそうになったりするなど、お色気要素や百合展開のあるファンタジー艶笑コメディ。初期の2エピソードはルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリスが』元ネタとなっており、美少女・美女化したキャラクターが次々と登場するパロディのほか、同一作者による別作品が題材になっているものもある。

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白姫抄(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

白姫抄(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『白姫抄(しらひめしょう)』とは、CLAMPが光文社から1992年に出版した全編描き下ろしのファンタジー作品である。雪を司る美しい女神「白姫(しらひめ)」の伝承をもとに、プロローグとエピローグを挟み、雪の季節を舞台にした三編のオムニバスの物語が収録されている。 雪の降る中、一人の男が白い着物姿の女性と出会うところから始まる。「雪が降る日は白姫が泣いている」という白姫の伝承と共に雪の季節を舞台に人間と獣の間で起こった物語、恋人達の悲恋の物語が綴られる。

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わたしのすきなひと(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

わたしのすきなひと(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『わたしのすきなひと』とは、『ヤングロゼ』(角川書店)にて休載を挟みながら連載されたアンソロジーコミック。作者は『カードキャプターさくら』などで有名な4人組の日本の女性漫画家グループ・CLAMP。1995年に同社からヤングロゼコミックスDXのレーベルで単行本が発売された。毎話異なる主人公が経験する恋愛エピソードを、短編漫画と作者のエッセイで綴った恋愛オムニバス作品となっている。コミック原作とエッセイは大川七瀬が、コミック作画は猫井椿が担当している。

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魔法騎士レイアースの魔法・呪文・必殺技まとめ

魔法騎士レイアースの魔法・呪文・必殺技まとめ

『魔法騎士レイアース』とは、異世界に召還された少女達の戦いを描いたCLAMPによるファンタジー冒険漫画、およびそれを原作としたアニメなどのメディアミックス作品。 日本の女子中学生・獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風の3人は東京タワーから異世界セフィーロに召還され、魔法戦士としてセフィーロを救うために戦いを始める。 セフィーロには魔法が存在しており、召還された魔法戦士やその世界に住む人々が戦いの中で使う。それぞれの属性に適した魔法があり、作中では様々な魔法の呪文や必殺技が登場する。

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カードキャプターさくら(CCさくら)の呪文・魔法まとめ

カードキャプターさくら(CCさくら)の呪文・魔法まとめ

『カードキャプターさくら(CCさくら)』とは、強力な魔力を持つ少女さくらを主人公とした、漫画家チーム「CLAMP」の漫画作品。大魔術師クロウ・リードが遺した魔法のカード「クロウカード」を封印するべく、魔法少女さくらが奮闘し、魔術師として、ひとりの人間として成長していく物語。 作中にはさくらを含めた様々な魔術師が登場し、魔法を使う。さくらが杖を解放する「レリーズ!」や、占い、攻撃、魔法を使った移動法など、あらゆる場面で魔法が使われることで物語が進んでいく。

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カードキャプターさくら(CCさくら)のカードまとめ

カードキャプターさくら(CCさくら)のカードまとめ

『カードキャプターさくら』とは、漫画家集団のCLAMPによる少女漫画およびそれを原作としたアニメ作品のことである。主人公の少女・木之本桜(きのもと さくら)が、強大な魔術師により作られたカード・クロウカードの封印を解いてしまった事をきっかけに起こるさまざまな問題を仲間達と共に解決しながら、散り散りになったカードを集めていく。作中にはクロウカード・さくらカード・クリアカードの3種類のカードが登場する。

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『カードキャプターさくら』原作漫画とアニメの違いまとめ

『カードキャプターさくら』原作漫画とアニメの違いまとめ

カードキャプターさくらは1996年に、月刊少女雑誌「なかよし」で連載された。小学4年生のさくらがカードキャプターとして、身の回りに起こる不思議な出来事を解決していく話だ。20年経った今でも根強い人気を誇る。連載から2016年には、続編であるクリアカード編の連載がスタート。クリアカード編を機に、漫画を買った者も多い。アニメしか見たことしかない者には、漫画を読むと異なる点が多くある。カードキャプターさくらの原作漫画とアニメでの違いを解説していく。

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テレビでは放送されなかったツバサ・クロニクルの物語

テレビでは放送されなかったツバサ・クロニクルの物語

かつてNHK教育放送で夕方の時間に放送されていたCLAMP原作の「ツバサ・クロニクル」。 しかし、結局多くの謎が解決されないまま、テレビアニメの放送が終了した。 原作漫画は28巻もあり、テレビで放送された部分はその半分にも満たない。 テレビで放送されなかった部分は、DVD化、あるいはネット配信となっている。 そんなツバサ・クロニクルの後半部分についての解説。

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カードキャプターさくら(CCさくら)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

カードキャプターさくら(CCさくら)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『カードキャプターさくら』とは、CLAMPによる日本の漫画作品である。1996年6月号から2000年8月号まで、少女漫画雑誌『なかよし』にて掲載され、単行本は全12巻まで発売された。アニメやゲーム化もされている大人気作品である。 主人公・さくらが父親の書庫で不思議な本を発見する。本を開くと封印が解かれ、中からケルベロスという封印の獣が現れ物語がスタートする。本に封印されたカードを取り戻すため、さくらは「カードキャプター」として奮闘する。

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