テレビでは放送されなかったツバサ・クロニクルの物語

かつてNHK教育放送で夕方の時間に放送されていたCLAMP原作の「ツバサ・クロニクル」。
しかし、結局多くの謎が解決されないまま、テレビアニメの放送が終了した。
原作漫画は28巻もあり、テレビで放送された部分はその半分にも満たない。
テレビで放送されなかった部分は、DVD化、あるいはネット配信となっている。
そんなツバサ・クロニクルの後半部分についての解説。

NHKで放送されていた人気アニメ「ツバサ・クロニクル」

ツバサ・クロニクル(原作「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」)はCLAMPによって2003年から2009年まで「週刊少年マガジン」に連載していた漫画である。
原作漫画は全28巻あり、従来の少女漫画の繊細で柔らかな作風から一変し、少年漫画のような鋭い描き方になっているのがこの作品の特徴である。
また、この作品はCLAMPの世界観を象徴している。今までのCLAMP作品で登場するキャラクターが登場することも多い。特に同時進行で制作されていた「XXXHOLiC」のストーリーやキャラクターのつながりが強い。
2005年4月9日からアニメ版がNHK教育テレビで毎週放送されるようになった。2期まで放送され、人気も高かったが、途中からテレビオリジナルストーリーが多くなり、結局謎が解決されないまま放送が終了した。

【推測】放送終了となった原因は「原作」にあった

真相は公にされていないが、ユーザーの間で原因として考えられるのが原作漫画の第16巻のストーリーである。
第16巻は2006年9月15日に発売された。
ちょうどこの頃、テレビアニメでは2期が放送中であった。
原作では第16巻が今までのストーリーを覆す大きな節目となる重要な部分である。
原作やアニメの人気から、この大きな盛り上がりを見せるストーリーを描く3期目を作成してもおかしくはないはずである。
しかし3期目は制作されることはなかった。
これはこの後の話で目を抉り出して食べたり、腕を切り落としたりする描写が多くなることがNHK的に合わなかったと推測される。
代わりにOVAがProduction I.Gによって製作され、第16巻以降の「東京編」から「日本国編」までがアニメ化された。
OVAのタイトルは「ツバサ TOKYO REVELATIONS」(2007年)と「ツバサ 春雷記」(2009年)である。

原作漫画での「その後」の話

東京国

サクラの記憶の羽(サクラの記憶は羽として世界中に飛び散っている)を求めて小狼一行は「東京」にたどり着いた。
舞台は現実世界と異なる別次元の「東京」である。
砂漠化や汚染、生態系の変化により、人類は絶滅の危機に直面していた。
この東京は日本で唯一人が生活している場所である。
人々の住処は水源のある「都庁」と「タワー」に集中している。
小狼一行は都庁に住む人々と生活を共にしながら、羽の手がかりを探していた。
サクラは前の世界で受け入れた記憶の羽の影響で眠り続けたままであった。
一方、飛王に囚われていた少年が覚醒し、飛王の側近であった星火の協力により「次元の魔女」の侑子のもとへ送られる。
侑子は人の願いを叶える代わりに対価を必要とする魔術師である。
少年の希望により侑子は小狼のいる東京へ彼を送った。

そのころ東京では、小狼が潜伏していた吸血鬼「神威」と羽をめぐって戦っていた。
その時、小狼の中で何かが覚醒した。
これまでも無意識の中で何度か覚醒することがあった。
覚醒した小狼はサクラの羽に対する執着が強く、冷酷で、人間性を感じられない。
まるでリミッターが解除されたかのように戦闘力が格段にアップする。
覚醒後、神威が劣勢になる。
この戦いの場に危機を察したファイが駆け付けた。
以前からファイは小狼が時折見せる違和感に気づいており、その正体を知っていたようだ。
ファイは二人の戦いを止め、小狼を正気に戻そうと魔力を使う。
しかし、覚醒した小狼には効果がなかった。
小狼はより強大な魔力を得ようと、ファイの左目をえぐり取り、食べてしまう。
黒鋼も駆け付け、瀕死のファイを救出することに成功する。
そしてその場に飛王から逃れた少年が現れ、小狼と対峙する。
ちょうどそのタイミングでサクラが目を覚ましてしまう。
サクラが目にしたのは、戦う二人の小狼、瀕死のファイ、という異常事態だった。
サクラはひどく動揺するが、小狼から渡された記憶の羽により、再び眠りについてしまった。
その後、小狼は他の世界にある記憶の羽を求めて姿を消してしまう。
ファイは神威と黒鋼の血を得て、吸血鬼となることで、一命を取り留めた。

黒鋼は飛王のもとから来た少年に事の経緯を問い詰める。
少年の正体は小狼だった。
小狼はクロウ・リードの末裔で、強大な魔力を持っている。
そのことが原因で飛王に捕らえられ、囚われていた。
自らの計画のために、飛王は小狼をコピーし、もう一人の「小狼」を造った。
造られた「ウツシミ」の小狼は感情がなく、ただ任務を遂行するだけの人形だった。
飛王の計画を妨害するために、小狼は自分の左目の魔力(心)を彼の右目に与えた。
ウツシミの小狼の右目が見えなかったのはそのせいである。
その後ウツシミの小狼はサクラのいる玖楼国に送られ、羽を集める旅が始まった。
小狼は密かに侑子と契約を結び、自分の「自由な時間」を対価に、自分の与えた魔力が消え、ウツシミの小狼が心を失った時に、彼のもとに行けるようにした。
そしてこの日に至るまで、飛王に囚われていたと小狼は説明する。

二人の小狼の戦いと記憶の羽の消滅により、貴重な水源に被害が出てしまった。記憶の羽の力により、水が留められていたのだ。そして激しい戦いで建物にも被害が及び、水がわずかしか残っていなかった。
この状況を知った侑子は黒鋼に指定したモノを1人で回収することを「対価」とし、そのかわりに水を送ろうとした。
その時、目を覚ましたサクラがこの「対価」を果たすことに名乗り出る。
強い酸性雨が降り、突然変異した危険生物が多くいる場所にサクラ一人で行くことに、誰もが反対した。
しかし、サクラの覚悟は揺るがなかった。
サクラは酸性雨に身を焼かれ、敵の返り血を浴び、傷だらけになりながらも、この任務を達成することができた。
水が戻り、この地に住む人々は救われた。
ウツシミの小狼は羽を求めて世界を渡っている。
そのため、羽を追いかけていれば、いつか彼と再会できる。
小狼は彼と飛王の企みを消すため、サクラは再び今までの彼に戻ってくれるかもしれないというわずかな希望を抱き、一行は次の世界に旅立つ。

インフィニティ

ここはギャンブルの世界。
「チェストーナメント」と呼ばれるそのゲームは、1人のマスターと3人のピースで構成され、ピースが相手チームと戦うというものだった。
ピースの能力はマスターの精神力によって引き出される。
勝利のために手段を選ばない者が多く、非合法な試合により死傷者が出るのは珍しくない。
サクラ達も願いを叶えるために容赦しなかった。

きっかけは、この世界に来る前に立ち寄った世界での出来事だった。
その世界は、サクラ達が到着する少し前までウツシミ小狼がいたのだ。
ウツシミ小狼は国を荒らし、人々は彼に対して憎しみが募っていた。
そんな時に小狼一行が現れ、人々はその怒りを小狼にぶつけた。
小狼達は逃げるようにその場から離れたのだった。
このチェストーナメントで勝利したら、ウツシミ小狼が破壊した世界の平和を願う。
これが自分たちにできる償いなのだ。

優勝すれば高額の賞金が得られる。その賞金を対価に世界を救おうとした。
一方サクラは副賞となっている「単身、次元を旅するための力」が目的であった。
サクラには予知能力があり、この先の悲劇が見えていたようだった。
その未来を変えるため、彼女は単身で世界を渡り、ウツシミ小狼を追いかけることを決意する。
サクラは事前に侑子に次元を渡る術を求め、その対価として、自らの強運を手放していた。
強大な敵に悩まされながらも彼らは優勝することができた。

サクラの目の前に次元を渡れる機械人形が現れる。
その機械人形はファイが母国「セレス国」に置いてきた少女チィによく似ていた。
チィはファイが記憶の羽を核にして造り出した少女である。
その時、ファイの脳裏にチィの声が響く。
どうやらファイが封印していた王が目覚めてしまったようだ。
ファイに王の目覚めを知らせ、役割を終えたチィはファイのもとへ帰ってくる。
そして、核になっていた記憶の羽がサクラに戻った。
ところが、ファイは突然サクラを手にしていた剣で貫いてしまう。
実はファイにはある呪いがかけられていたのだ。
それは自分よりも魔力が強い者を殺す呪いである。
記憶の羽が集まるにつれて、それを取り込んだサクラの魔力は強くなっている。
そして、チィからの羽を取り込んだ時点で、片目を奪われ魔力が半減したファイを上回ってしまっていたのである。
我に還るファイに、サクラは「たった今これから、自分を一番大切にすると約束してください」と言葉を残した。
ファイは嘆き、暴走する。
小狼と黒鋼は何もすることができなかった。
その時、サクラの思念がファイに手を差し伸べる。
「忘れないで。…これからも、未来は変えられる。」
そう彼に伝えると、サクラの魂と身体はそれぞれ別な世界へ旅立っていった。

セレス国

サクラの身体の行先がセレス国であることが判明した。
小狼一行はファイの故郷であるセレス国へ向かう。
ファイはかつてアシュラ王と共に過ごしたルヴァル城にサクラの身体があると確信していた。
そこには封印から目覚めたアシュラ王が待ち構えていた。
そしてファイの過去が明かされる。

ファイの過去

ヴァレリア国という兄弟の王が統治する国があった。
その国にある時弟王に双子の皇子が誕生した。名をユゥイとファイと言った。
しかし、双子は災いを呼ぶという言い伝えがあり、その国ではその後凶作や天変地異、弟王の突然死、皇子の母親の自刃といった悲劇が重なる。
原因が双子の皇子にあると確信した兄王は双子を呼び出し、どちらかを殺すよう命令した。
しかし、二人はそれができなかった。
双子にはそれぞれ強い魔力をもっており、そういった者を簡単に殺してしまっては、よりひどい災いがもたらされてしまう。
そう思った兄王は双子を谷に連れてゆき、その中にある塔の上にファイを、谷底にユゥイをそれぞれ幽閉した。
谷には処刑された人間の死体が捨てられていた。
強大な魔力をもつ二人の生命力は強く、幽閉されてから何年も経っていたある日、谷に大量の死体が落とされる。
谷底にいるユゥイはその死体が罪人ではないことに気づく。
罪人が着せられている服がなかったからだ。
また、死体の中には赤子も含まれており、国で何か異変が起きていることを察する。
ユゥイは真実を確かめようと、谷を登るが失敗してしまう。
その時、目の前に何者かが落ちてきた。
それは変わり果てた国王だった。
国の不幸はすべて双子が生きているからだと信じていた王は、国民を殺害し、最後に自らも谷底へ身を投じ、手にしていた剣で命を絶った。
この様子を見ていた二人は、自分たちが双子として生まれ、生きているだけで罪になるのかと絶望する。

それからしばらくたったある日、次元を超えてある人物が姿を現す。
それは飛王・リードだった。
彼はユゥイに問いかけた。
「この世界から外へ出してやろう。ただし、出られるのは双子のうちの一人のみだ。」
その問いに答えたその時、頭上から自分と似た姿の少年が落ちてきた。
ファイだった。
ファイの記憶がユゥイに流れ込んでくる。
それによると、ファイも飛王から同じ質問をされ、「自分ではなく、ユゥイを。」と答えていたのだった。
その後、飛王は去り、現れたアシュラ王に拾われ、ユゥイは「ファイ」と名乗り、魔術師となった。
もともとのファイはセレス国の護石(まもりいし)と共に王宮の池の底に沈められた。
アシュラ王はファイに、国を守るため、国に害を及ぼす者、ファイより強大な魔力を持った者が現れた際、その者を殺す呪詛を施した
またアシュラ王はその呪詛の発動を妨げるため、そしてファイの魔力が増大しすぎるのを防ぐことを目的として、特殊な入れ墨を施した
この入れ墨は第一話で侑子に対価として渡したものである。
魔術師として成長したファイはアシュラ王の言動に違和感を覚え始める。
そして悲劇が繰り返されようとしていた。
アシュラ王もまた、ヴァレリア国王と同様に暴走し始めたのである。
ファイは恩人であるアシュラ王を殺すことができず、封印した。
そしてチィを見張りにつけ、彼は次元の魔女のもとへ旅立ったのである。

自分より強い魔力を持つ者が現れれば、その者を殺す呪いがかけられたファイと、すでにファイの魔力を上回っているアシュラ王。
アシュラ王はすでに自分が国に害を及ぼす存在になることを予知していたのだ。
ファイはアシュラ王の呪いは彼の願いでもあることに気づかされる。
しかし、それでもファイは恩人であるアシュラ王を殺すことができなかった。
アシュラ王はそんなファイを見て、王宮の水孔で眠り続けているサクラ(身体)を人質にとる。
アシュラ王はファイ達に攻撃をしかける。
アシュラ王の攻撃に苦しめられながらも、最後は黒鋼がとどめを刺した。
「出来れば君に殺されて、最後の呪いは消してあげたかったのだけれど、彼らとなら呪いを越えられる…。」とファイに言い残し、アシュラ王は息を引き取る。
水の底で保管されていた双子の片割れの皇子(もともとのファイ)は封印から解放され、彼を守っていたフローライトの正体はサクラの記憶の羽であったため、サクラの身体に還る。
皇子の亡骸は消滅した。
その後、黒鋼の左腕と愛刀を対価として侑子に捧げ、一行は次の世界に出発する。

日本国

黒鋼の故郷、日本国の白鷺城に一行はたどり着く。
一行を知世姫が出迎える。
彼女は夢見の能力があり、すでに彼らの状況を理解していた。
また、彼女は彼らの旅を支えるため、対価として侑子に夢見の能力を渡していた。
一行はそこでしばらく休息することにした。
サクラの身体は城内の神木の力で致命傷を癒していた。
そこへ東京で出会った封真(東京タワーを縄張りとしていたチームのボス)と星史郎(封真の兄で、玖楼国で小狼の師匠であった男)が現れる。
二人は次元を旅し、吸血鬼を狩るハンターで、吸血鬼の血をもつファイに引き寄せられたという。
目的の吸血鬼に出会えなかった二人はその場を去ろうとする。
しかし星史郎はサクラの羽を持っていた。
小狼と星史郎の羽を争う戦いが始まった。
戦いの最中、星史郎の持つ羽が彼から離れ、神木の力をも巻き込み、別世界への扉が現れる。
小狼はその扉の向こうへ足を踏み入れた。
そこは「夢の世界」だった。
そこへウツシミ小狼が現れる。
そこにはサクラ(魂)もいた。

二人の小狼が戦いを始める。
激しい魔力に耐えられなくなった空間は崩壊し、3人は夢の世界から元の場所に戻ってきた。
羽を追って二人の小狼がぶつかり合う。
その時、二人の争いを止めるため、間に入ったサクラがウツシミ小狼の剣に貫かれる。
「あなたのさくらは、わたしじゃない…」
そうウツシミ小狼に言い残し、その魂は散っていった。
実は今まで旅を共にしていたサクラは飛王が造り出したウツシミだったのだ。
オリジナルのサクラは飛王のもとにあった。
サクラは飛王の計画を進める上で重要な役割を果たすために必要であった。
ウツシミの役割はその身体に次元の記憶を刻むこと。
オリジナルがあれば、ウツシミに万が一のことがあってもすぐにコピーを作り、対処することができるのだ。
飛王の目的は「時空を越える能力」を手に入れることだった。
この今までの旅は全て飛王によって仕組まれたものだったのだ。
サクラの記憶を羽に変えて、飛び散らせ、ウツシミ小狼はサクラの命を救うためだと信じ、さまざまな次元を旅し、その羽の回収をさせる。
そして、飛王はファイと黒鋼の人生に介入し、小狼と出会い、旅を共にするよう仕向けたのだ。
当初、ファイにかけられた呪いはファイの魔力を上回った小狼(オリジナル)に対して発動するはずであった。
しかし、侑子や知世姫、サクラがそれを阻止していたのだ。
この時点で飛王が入念に計画していたものが崩れ始めていた。
ウツシミのサクラの魂は散って、次元の記憶が刻まれた身体だけが残された。
そこへ、ジェイド国、ピッフル国で出会ったカイルが現れ、サクラの身体を持ち去ろうとする。

カイルは飛王の手下である。
カイルはサクラと共に姿を消してしまった。
そしていつの間にかウツシミ小狼の姿もなかった。
器のサクラと元となったサクラの両方を取り戻すため、ファイ、黒鋼、小狼の3人は再び旅を始めた。
次元移動の対価は侑子のもとで働く四月一日君尋(『XXXHOLiC』の主人公である)の「記憶」だった。
四月一日君尋は小狼とつながりの強い人物だ。
一行は飛王がいるとされている場所へ向かう。
サクラを攫って帰還したカイルは飛王にオリジナルのサクラの居場所を尋ねた。
しかし、飛王はウツシミを創った後、滅して消えたと答えた。

玖楼国~切り取られた時間~

消滅するウツシミ小狼

一行は全ての始まりである玖楼国の「切り取られた時間」にたどり着いた。
そこはある時間の出来事が繰り返される世界だった。
その時間は7歳になるサクラの誕生祭が行われる時間であった。
切り取られた時間の中の住人は、同じ出来事を繰り返しながら生きており、先に進まないことで存在を保ち続けていた。
しかし、そこに異次元から現れた小狼一行が彼らとふれあうたび、その世界は崩壊していく。
消えていく住人達に心をいためながらも、一行は「あの日」のサクラと会うために歩き出す。
サクラの誕生祭の儀式が行われる遺跡にたどり着く。
小狼は当時のことを語る。

当時、誕生祭の儀式中、突然サクラの目の前に次元の亀裂が現れ、その中に連れ去られてしまう。
その場にいた小狼はサクラを救おうと手を伸ばすが、儀式中は何者にも触れてはならないという決まりを思い出し、躊躇してしまう。
真っ黒な物体に取り込まれたサクラ。
小狼はそれでも何とかサクラを助け出すが、サクラには死の呪いがかけられていた。
それは翼の形をしており、それが大きくなった時、呪いが発動する。
小狼は呪いを阻止する方法を探し続けたが、有効なものは見つからなかった。
そしてサクラが14歳になり、彼女を祝う儀式が行われた。
その時、サクラにかけられた呪いが発動する。
小狼はサクラの7歳の儀式の時、手をすぐにとれなかったことを後悔していた。
サクラの母親は自らの命を賭けて、魔力を使い、時間を止めた。
その時、小狼に何者かが語り掛ける。
「おまえの願い、叶えてやろう。」
それは侑子だった。
己自身の「時間」と「自由」を対価に時間が巻き戻り、小狼は再び幼い姿となった。
小狼はもともと日本に家族と共に住んでいた。
しかし、小狼の願いで過去が変わった。
小狼が居たはずの家族の穴を埋めるために、同じ存在の少年(後の四月一日君尋)を配置させた。
その後、小狼は飛王の次元に幽閉されることとなる。
「時間を巻き戻す」という次元を歪める禁忌を小狼が犯してしまったことを知ったファイと黒鋼の前に、ウツシミ小狼と飛王が現れた。
現れた刺客と小狼一行が衝突する。

二人の小狼が再び激しいバトルを繰り広げる。
しかし、ウツシミ小狼にはまだかすかに意思や心が残っていたようだった。
ウツシミ小狼は小狼にとどめを刺したフリをして、小狼は飛王が油断した隙を狙って飛王を剣で貫いた。
飛王は驚いたが、その表情は憎悪に変わり、小狼に反撃する。
その時、ウツシミ小狼が小狼をかばい、飛王の攻撃を受けてしまう。
彼が秘めていた魔力が解き放たれる。
そしてファイの奪われていた片目が戻り、同時に魔力も回復した。
「羽根を……さくら…に…。黒鋼さん…ファイさん…モコナ…さくら…小狼…ごめんな……さい ありがと……」
そう言い残し、ウツシミ小狼は消滅した。

致命傷を負った飛王の中身は飛王の手下のカイルであった。
その様子を飛王は離れた場所から見ていた。
飛王のもとにあるサクラの身体からエネルギーがあふれ出す。
そして小狼一行がいる玖楼国の時間が動き出す。
同時に東京国と玖楼国の次元が共鳴する。
東京国には、水源を守るために置いてきた羽がある。
その羽が玖楼国にあるサクラの身体に取り込まれる。
その様子を見ていた飛王は「その力で、それぞれの次元を繋ぐ鎖が千切れ、世界の最も強固な理が崩れる。…死者は生き返らないという理が!」と叫んだ。
目の前にいる切り取られた時間の中にいるサクラがまさに闇に飲まれようとしていた。
小狼はあの時の後悔を再び繰り返さないため、今度は迷わずサクラの手を取った。
その様子を見ていた飛王は満足げであった。
飛王の描いたシナリオ通りに進んでいたからだ。
「魂を集め、似せた人型に吹き込んでもそれは出来損ないにしかならなかった。だが次元を刻んだ器、長きにわたって水底で蓄えられた魔力と、そのどちらもを受け継げる資質を持つ真の存在。その全てが揃った!」
死者を蘇らせること、かつてクロウ・リードがそれに挑んでいた。
しかし、失敗し、その結果時間ごとに存在が切り取られ、全ての次元から切り離されてしまった存在ができてしまった。
その存在が次元の魔女・壱原侑子であったのだ。
飛王はクロウが到達できなかったところに手を伸ばしかけていた。
侑子のいる次元にも異常が起きた。
侑子は魔法を発動させ、次元を超えて玖楼国に干渉した。
サクラと小狼の二人を暗闇が包み込んだ。
二人は「夢の世界」に取り込まれた。
二人の前にもう一組のサクラと小狼がいた。
それは小狼の両親であった。

「夢の世界」にも飛王の攻撃が及んだ。
現れたサクラと小狼は、自分たちと瓜二つの二人を守り、戦った。
実は小狼の両親であるサクラと小狼は消滅したウツシミの生まれ変わりであった。
二人は消滅した後、侑子のもとに召喚され、別な次元に転生した。
これは飛王の思惑を阻止するための、侑子の作戦だった。
侑子は二人がこれから進む道を選択することで、飛王のシナリオが崩れることを願っていた。
転生したサクラと小狼は、再び出会い、結ばれたのだった。
二人の間に新しい命が生まれ、その少年は父の名である「小狼」を継いだ。
そしてここから全てが始まったのだ。
それぞれのサクラと小狼が起こした奇跡を見届けた侑子は「……すべての子供達に、幸多からんことを…。」と言い残し、次元の闇に飲まれていった。
サクラと小狼のこの真実は飛王の予想を超えるものであった。
怒り狂う飛王は二人のサクラと小狼、そしてファイ、黒鋼に容赦なく攻撃する。
しかし、サクラたちの絆は固く、その力は飛王を上回るほどであった。
そして、ついに飛王を倒したのだった。

飛王が消えた後、二人の小狼がその場にいないことに気づく。
二人は「時空の狭間」にいた。
そこに四月一日が現れた。
四月一日は次元は違えど小狼と同一の存在である。
3人はこれから自分たちがなすべきことを話し合う。
小狼(父・ウツシミ)は自分の存在を創った飛王が消えたことで、自分も消える運命であることを二人に伝える。
小狼(父・ウツシミ)は「たとえ創られた者でも、存在が消えるなら世界は揺れて波立つ。そこに亀裂が生じるはずだ。…そこから出ろ、世界へ。」と言い残し、消えた。
彼の言う通り、時空に亀裂が生じた。
しかし、二人に飛王の残留思念が襲い掛かる。
対価を出さなければ、外の世界に抜け出すことができない。
これが二人にかけた飛王の最後の呪いだった。
飛王のこれまでの所業でウツシミ同士の間に生まれた小狼自身の存在が矛盾し、世界を乱す存在となっているのだ。
二人は決断した。
小狼は、「1つの場所に留まらず、旅を続けること」を対価とした。
一方四月一日は、「その場所に留まり続けること」で小狼が抜けた穴を埋め、世界の均衡を保とうとした。

元の世界ではサクラ(母・ウツシミ)が消え、サクラ、ファイ、黒鋼、モコナが小狼の帰りを待っていた。
戻ってきた小狼に、サクラは夢で見た未来の出来事を語った。
旅に出る小狼に自分が同行すれば、彼の旅がつらいものになってしまう。
それを恐れたサクラは「待つ」という選択をしたのだ。
小狼とサクラは互いを愛し合う気持ちを告白する。
小狼はファイと黒鋼、モコナと共に次の世界へ旅立とうとしていた。
別れ際、サクラと小狼はずっと言えなかった「もう一つの真実」、自分の「本当の名」を明かした。
「おれの本当の名前は…」「わたしの本当の名前は…」「ツバサ。」

ToRoe8
ToRoe8
@ToRoe8

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『カードキャプターさくら』とはCLAMPの魔法少女漫画作品。ひょんな出来事から魔法少女となったさくらが身の回りに起こる不思議な出来事に立ち向かいながら成長していく物語。前編では主人公のさくらが魔法のカードを集めを完了し、すべて自分のカードにしたところで物語は完結している。本編ではその続きとして、自分のものとしたはずのカードが透明になって魔力を失い、また同時に不思議な出来事を解決する度に新たな透明の魔法のカードが現れ始めるという新たな現象を主軸に物語が描かれる。

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魔法騎士レイアース(第二章)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

魔法騎士レイアース(第二章)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

魔法騎士レイアース(マジックナイト・レイアース、Magic Knight Rayearth)とは、1993年11月から少女漫画雑誌「なかよし」にて連載が開始されたCLAMPによる漫画およびそれを原作としたアニメ作品。今回は第一章で主人公たち光・海・風が使命を果たした後、東京に戻ってきて再びセフィーロへ向かうところからの物語である第二章について紹介する。

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ちょびっツ(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ちょびっツ(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ちょびっツ』とはCLAMPによるSFラブストーリー漫画とそれを原作にしたアニメ作品。少女の容姿をしたパソコンと機械には疎い青年が織り出す恋愛模様を描いている。パソコンが人型で普及している東京で浪人生の本須和秀樹はバイト帰りにゴミ捨て場で人型パソコンの「ちぃ」を拾うがソフトが何もインストールされておらず、全てが謎に包まれていたパソコンだった。友人と共にちぃの素性に迫っていくうちに、プログラム通りに行動するパソコンとは違うChobitsという特殊なパソコンではないかという疑念が生まれる。

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こばと。(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

こばと。(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『こばと。』とはCLAMPによる人間界を舞台としたローファンタジー漫画、及びそれを原作とするアニメ作品。花戸小鳩が「行きたい所へ行く」という願いを叶えるため、人々を癒すことで得られる傷ついた心を集めようと奮闘する物語。後半では主要人物らによる三角関係も描かれておりラブストーリーの要素も強い。純粋なこばとは様々な人々と出会うことで、今の自分にとって一番大切なものは何なのか考えるようになる。登場人物それぞれに複雑な過去があり、それらのことを踏まえて最後にこばとが何を願うのかが見どころとなっている。

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カードキャプターさくら(CCさくら)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

カードキャプターさくら(CCさくら)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『カードキャプターさくら』とは人気漫画家集団CLAMPによって講談社刊の月刊雑誌『なかよし』で、1996年~2000年に渡って連載されていた少女漫画および、それらを原作としたアニメ作品である。強大な魔力を秘めた「クロウカード」の封印を解いてしまった小学生・木之本桜が、クロウカードの守護者・ケルベロスと協力しながら、クロウカード集めに奔走する。

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魔法騎士レイアース(第一章)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

魔法騎士レイアース(第一章)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

魔法騎士レイアース(マジックナイト・レイアース、Magic Knight Rayearth)とは、1993年に連載が開始された漫画家集団CLAMPによる漫画およびそれを原作としたアニメ作品。舞台は主人公、光・海・風が召喚された異世界「セフィーロ」。そこで世界の柱であるエメロード姫を捕らえた神官ザガートを倒すため数々の試練をくぐり抜けていく物語である。今回は漫画版1(アニメ第一章)について紹介する。

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カードキャプターさくら(クロウカード編・さくらカード編)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

カードキャプターさくら(クロウカード編・さくらカード編)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『カードキャプターさくら』とはCLAMPの魔法少女漫画作品。ひょんな出来事から魔法少女となったさくらが、封印を解かれ様々な出来事を巻き起こす魔法のカードたちに立ち向かいながら成長していく物語。主人公のさくらは毎回違うバトルコスチュームを着ていたり、魔法を発動している様子が美しく描かれたりすることから、作品作りの細やかさに定評がある。また作中には性別や年齢による立場の違いなど一般的な価値観に捕らわれない恋愛が多く登場しており、前衛的な作品とも評される。

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CLOVER(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

CLOVER(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『CLOVER』とは、CLAMPが雑誌『Amie』に1997年から1999年にかけて連載したファンタジー作品および、それをもとにした映画作品である。機械技術が発達したサイバーパンク風の世界を舞台に「クローバー」と呼ばれる特殊能力を持つ少年少女達を巡る連作長編。この世で最強の能力を持つ「四つ葉」の少女スウ、「三つ葉」の双子兄弟CとA、自分の死んだ日が分かる「一葉」の歌姫織葉、そして「クローバー」と関わる人間達の物語である。時系列は現在から過去に遡るという構成になっている。

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東京BABYLON(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

東京BABYLON(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『東京BABYLON』とは、CLAMPの漫画及び漫画を原作としたアニメ。伝奇ファンタジー作品でありながら、人々の悩みや孤独をリアルに描き出した社会派作品とも評される。1980年代を彷彿とさせる東京が舞台。そこで起こる怪奇現象に優しい心の持ち主である皇昴流が自らも傷つきながら陰陽術を使って立ち向かっていくストーリーでとなっている。主要人物としては他に昴流の双子の姉である北都と昴流に想いを寄せている獣医の桜塚星史郎がおり、この三人の行きつく悲劇的な結末は衝撃的なものである。

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Wish(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

Wish(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『Wish』とはCLAMPの漫画であり、『月刊ミステリーDX』で連載されていた。連載期間は1995年~1998年まで。全4巻。病院で外科医をしている栩堂琇一郎(くどうしゅういちろう)が帰宅途中、琥珀(こはく)という名の天使をカラスにいじめられているところから助け出す。その御礼に琥珀は何でも願いを叶えると言い出し、そのまま琇一郎の家に居候することに。そこから多種多様の天使・悪魔達も交わり慌ただしく過ぎていく毎日だが、2人には衝撃的な運命が待ち構えていた。人間と天使のラブファンタジー漫画。

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聖伝-RG VEDA-(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

聖伝-RG VEDA-(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『聖伝-RG VEDA-』とは、女性漫画家集団CLAMPが1989年から1996年まで『月刊ウィングス』で連載していた漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。古代インドの神話の世界が基になっている。夜叉王と阿修羅王が「天を滅ぼす」との予言を実現させるため、六星を探す旅に出る。CLAMPの商業デビュー作でありながら、美麗な絵柄や壮大なストーリーが多くのファンを虜に、今もなお根強い人気を誇る作品である。

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20面相におねがい!!(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

20面相におねがい!!(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『20面相におねがい!!』とは、CLAMPによって1989年から1991年まで『コミックGENKi』で連載された作品。 『CLAMP学園探偵団』、『学園特警デュカリオン』とともに「CLAMP学園三部作」の一つであり、シリーズ第一作目である。 「怪人20面相」の顔を持つ小学生の主人公・伊集院玲と偶然出会った幼稚園児の令嬢・大川詠心の二人を通して描かれるラブコメディ。 2012年には角川書店より愛蔵版が出版されている。

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合法ドラッグ/ドラッグ&ドロップ(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

合法ドラッグ/ドラッグ&ドロップ(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『合法ドラッグ』『ドラッグ&ドロップ』とは、主人公らが謎の依頼を解決していくCLAMPのサイキックサスペンス漫画。物語は栩堂風疾が家出をしてきて雪降る夜に街中で倒れていたところを火群陸王に助けられるところから始まる。風疾は陸王の下宿先であるみどり薬局に連れてこられたことで店主・花蛍と斎峨に出会い、住み込みで陸王と共同生活をしながらみどり薬局での仕事と摩訶不思議な依頼に対応するもう一つのバイトをし始める。謎の依頼をこなしていくとともに、風疾、陸王の抱える不吉な過去とその運命が描かれる。

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CLAMP学園探偵団(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

CLAMP学園探偵団(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『CLAMP学園探偵団』とはCLAMPの漫画及びアニメ。小学生3人が織りなす探偵コメディ漫画である。漫画は『月刊Asuka』、『ミステリーDX』で1992年1月から1993年10月まで連載。全3巻。気球で視察をしていたCLAMP学園初等部学生会会長・妹之山残(いものやまのこる)は、東京タワーの窓に涙を流している老婦人を発見。フェミニストである彼は彼女の涙の理由を解決すべく、書記・鷹村蘇芳(たかむらすおう)、会計・伊集院玲(いじゅういんあきら)を加えたメンバーで探偵団を結成する。

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新・春香伝(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

新・春香伝(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『新・春香伝』(しん・しゅんかでん)とは、CLAMPが雑誌『セリエミステリーSPECIAL』に1992年10月20日号から1994年2月20日号にかけて連載したファンタジー作品、およびドラマCD作品である。朝鮮に伝わる『春香伝』(しゅんこうでん / チュニャンヂョン)を下敷きに、武術が得意な少女春香(チュニャン)と旅人の青年夢龍(ムロン)の出会い、悪政を行う両班達に対し共に立ち向かう姿が描かれる。

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すき。だからすき(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

すき。だからすき(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『すき。だからすき』とは、女子高生・旭ひなたと臨時教師・麻生史郎の恋愛を描いたCLAMPの漫画。とある事情から一人暮らしをしている主人子のひなたは、隣に引っ越してきて更に彼女の高校の臨時教師となった麻生に好意を抱き始める。純粋無垢なひなたは想いが募ってくいくにつれてはっきりと自分の気持ちを麻生に伝えていく。しかし麻生は過去のトラウマが理由でひなたとの関係に一線を引いているのであった。最終的にクールでそっけないがどこか優しい麻生の心を開くことに成功し、ひなたの恋が実るのかが見どころとなっている。

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不思議の国の美幸ちゃん(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

不思議の国の美幸ちゃん(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『不思議の国の美幸ちゃん』とはCLAMP作品の漫画及びOVAアニメ。奇妙な世界に迷い込みやすい性質を持った主人公の美幸が、さまざまな異世界に迷い込み、不可思議な女性キャラクター達にひたすら服を脱がされそうになったりするなど、お色気要素や百合展開のあるファンタジー艶笑コメディ。初期の2エピソードはルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリスが』元ネタとなっており、美少女・美女化したキャラクターが次々と登場するパロディのほか、同一作者による別作品が題材になっているものもある。

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白姫抄(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

白姫抄(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『白姫抄(しらひめしょう)』とは、CLAMPが光文社から1992年に出版した全編描き下ろしのファンタジー作品である。雪を司る美しい女神「白姫(しらひめ)」の伝承をもとに、プロローグとエピローグを挟み、雪の季節を舞台にした三編のオムニバスの物語が収録されている。 雪の降る中、一人の男が白い着物姿の女性と出会うところから始まる。「雪が降る日は白姫が泣いている」という白姫の伝承と共に雪の季節を舞台に人間と獣の間で起こった物語、恋人達の悲恋の物語が綴られる。

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わたしのすきなひと(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

わたしのすきなひと(CLAMP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『わたしのすきなひと』とは、『ヤングロゼ』(角川書店)にて休載を挟みながら連載されたアンソロジーコミック。作者は『カードキャプターさくら』などで有名な4人組の日本の女性漫画家グループ・CLAMP。1995年に同社からヤングロゼコミックスDXのレーベルで単行本が発売された。毎話異なる主人公が経験する恋愛エピソードを、短編漫画と作者のエッセイで綴った恋愛オムニバス作品となっている。コミック原作とエッセイは大川七瀬が、コミック作画は猫井椿が担当している。

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魔法騎士レイアースの魔法・呪文・必殺技まとめ

魔法騎士レイアースの魔法・呪文・必殺技まとめ

『魔法騎士レイアース』とは、異世界に召還された少女達の戦いを描いたCLAMPによるファンタジー冒険漫画、およびそれを原作としたアニメなどのメディアミックス作品。 日本の女子中学生・獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風の3人は東京タワーから異世界セフィーロに召還され、魔法戦士としてセフィーロを救うために戦いを始める。 セフィーロには魔法が存在しており、召還された魔法戦士やその世界に住む人々が戦いの中で使う。それぞれの属性に適した魔法があり、作中では様々な魔法の呪文や必殺技が登場する。

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カードキャプターさくら(CCさくら)の呪文・魔法まとめ

カードキャプターさくら(CCさくら)の呪文・魔法まとめ

『カードキャプターさくら(CCさくら)』とは、強力な魔力を持つ少女さくらを主人公とした、漫画家チーム「CLAMP」の漫画作品。大魔術師クロウ・リードが遺した魔法のカード「クロウカード」を封印するべく、魔法少女さくらが奮闘し、魔術師として、ひとりの人間として成長していく物語。 作中にはさくらを含めた様々な魔術師が登場し、魔法を使う。さくらが杖を解放する「レリーズ!」や、占い、攻撃、魔法を使った移動法など、あらゆる場面で魔法が使われることで物語が進んでいく。

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カードキャプターさくら(CCさくら)のカードまとめ

カードキャプターさくら(CCさくら)のカードまとめ

『カードキャプターさくら』とは、漫画家集団のCLAMPによる少女漫画およびそれを原作としたアニメ作品のことである。主人公の少女・木之本桜(きのもと さくら)が、強大な魔術師により作られたカード・クロウカードの封印を解いてしまった事をきっかけに起こるさまざまな問題を仲間達と共に解決しながら、散り散りになったカードを集めていく。作中にはクロウカード・さくらカード・クリアカードの3種類のカードが登場する。

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『カードキャプターさくら』原作漫画とアニメの違いまとめ

『カードキャプターさくら』原作漫画とアニメの違いまとめ

カードキャプターさくらは1996年に、月刊少女雑誌「なかよし」で連載された。小学4年生のさくらがカードキャプターとして、身の回りに起こる不思議な出来事を解決していく話だ。20年経った今でも根強い人気を誇る。連載から2016年には、続編であるクリアカード編の連載がスタート。クリアカード編を機に、漫画を買った者も多い。アニメしか見たことしかない者には、漫画を読むと異なる点が多くある。カードキャプターさくらの原作漫画とアニメでの違いを解説していく。

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カードキャプターさくら(CCさくら)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

カードキャプターさくら(CCさくら)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『カードキャプターさくら』とは、CLAMPによる日本の漫画作品である。1996年6月号から2000年8月号まで、少女漫画雑誌『なかよし』にて掲載され、単行本は全12巻まで発売された。アニメやゲーム化もされている大人気作品である。 主人公・さくらが父親の書庫で不思議な本を発見する。本を開くと封印が解かれ、中からケルベロスという封印の獣が現れ物語がスタートする。本に封印されたカードを取り戻すため、さくらは「カードキャプター」として奮闘する。

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アニメ最終回のその後に注目!原作漫画「ツバサ クロニクル」衝撃展開・ネタバレまとめ

アニメ最終回のその後に注目!原作漫画「ツバサ クロニクル」衝撃展開・ネタバレまとめ

アニメを見ていると、尺の関係や原作の進み具合が影響して伏線が未回収のままに終わってしまう事がよくあります。「結局あのシーンは何だったの?」「どういう意味だったの?」と、モヤモヤしているそこのあなたへ!『ツバサ・クロニクル』アニメ終了後の衝撃エピソードについて、簡単な解説付きでご紹介していきます。

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【着物好き必見!】和服イラスト・キャラが魅力的な漫画について

【着物好き必見!】和服イラスト・キャラが魅力的な漫画について

豪華な装飾が施された洋風ドレスなんかもうっとりするほど素敵ですが、見ていて心が落ち着くのはやはり昔ながらの日本を感じさせるイラストです。今回は主に着物を羽織っているキャラクターのイラストをまとめてみました。尚、筆者の好みによる偏りがあるのでそのへんはご了承ください。

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