カードキャプターさくら(クリアカード編)のネタバレ解説・考察まとめ
『カードキャプターさくら』とはCLAMPの魔法少女漫画作品。ひょんな出来事から魔法少女となったさくらが身の回りに起こる不思議な出来事に立ち向かいながら成長していく物語。前編では主人公のさくらが魔法のカードを集めを完了し、すべて自分のカードにしたところで物語は完結している。本編ではその続きとして、自分のものとしたはずのカードが透明になって魔力を失い、また同時に不思議な出来事を解決する度に新たな透明の魔法のカードが現れ始めるという新たな現象を主軸に物語が描かれる。
『カードキャプターさくら(クリアカード編)』の概要
『カードキャプターさくら(クリアカード編)』とは、CLAMPの魔法少女漫画作品。講談社から発刊されている少女漫画雑誌『なかよし』に1996年から2000年に連載されていた『カードキャプターさくら(クロウカード編・さくらカード編)』の続編である。本作の連載開始20周年記念プロジェクトの一環として、2016年7月より新たにクリアカード編の連載が開始。『CCさくら』や『CCS』といった表記に略されることもある。単行本も発売された。
2018年にはクリアカード編についてテレビアニメ化され全22話がNHKにて放送されている。監督やアニメーション制作会社などの制作陣については、前編と同じく「マッドハウス」が起用されている。声優も同じ人物が担当した。
世に災いをもたらす「クロウカード」を集め終え、魔法の力で「さくらカード」に創り変えたさくらは、桜満開の4月に中学一年生に進級した。そこで香港に帰国していた小狼と再会し、一緒に学校へ通えることを喜びあう。
その夜、久しぶりにさくらは夢を見る。透明なカードが辺りに浮いている中、フードを深く被った謎の人物と対峙していた夢だった。目が覚めると封印の鍵や集めたカードに異変が起こる。さらに友枝町では不思議な出来事が次々起こり、さくらは夢で出会った「鍵」に導かれ、再びカードを集め始める。
前編で登場していたメインキャラクター達に加え、転校生の詩之本秋穂、秋穂の世話係であるユナ・D・海渡、封印の獣のモモといった新たなキャラクターも登場し、さくらが魔法少女としてさらなる成長をしていく姿が描かれる。
『カードキャプターさくら』のあらすじ・ストーリー
小狼との再会と不思議な夢
木之本桜(きのもとさくら)、通称さくらは中学校に入学したばかりの女の子。小学四年生の時にひょんな出来事から魔法少女となり、魔法のカードであるクロウカードを集めていた。全て集めた後は、月の力を宿しているクロウカードをさくらカードに変え、カードの主としてやるべきことを終える。同じくクロウカードを集めるために来日していた李小狼(リ・シャオラン)は、香港に帰国することになる。小狼の帰国前、さくらと小狼はお互いの好きな気持ちを確かめ合った後それぞれで作ったテディベアを交換し、さくらが住む友枝町で再会することを約束する。
ある朝、さくらが中学校に向かっているとテディベアを持った小狼が立っている。小狼は「香港での用事を終えたのでこれからはずっと友枝町に居られる」と告げ、さくらは喜びで満面の笑みを見せる。しかし、そんなさくらを小狼は悲しそうな表情で見つめていた。
小狼と再会した日の晩、さくらは穏やかな気持ちで眠りにつく。すると暗闇の中で透明なカードが何枚も浮いている夢を見る。不思議そうにカードを見つめていると、ローブで全身を覆っている人物が現れる。顔はフードで隠されていて確認できない。その謎の人物に向かって手を伸ばそうとすると、カードが突然砕け散りさくらは嫌な胸騒ぎと共に目を覚ます。急いでさくらカードを封印している本を開くと、魔力を持った精霊が描かれているはずのカードがただの透明のカードとなっていた。
翌日、カードの守護者であるケルベロスと共に、もう一人の守護者である月(ユエ)のもとへ透明になったカードについて相談をしに行く。三人で話し合い、そのカードからは魔力は感じないが、さくらの魔力が無くなってしまったわけではないという結論に至る。しかし、原因については分からずじまいであった。後日さくらは小狼と親友の知世、イギリスに住んでいる同級生の柊沢エリオルにカードのことを相談するも、ヒントを得ることすらできない。いつもは良きアドバイザーであるエリオルに至っては、返事すら来ない状況となる。
さくらが不安を抱きつつ眠りにつくと、再び謎の人物が現れる夢を見る。前回の夢で砕け散った透明のかけらが、突然さくらの方に勢いよく飛んでくる。そしてさくらの前で光輝く一つの塊となり、手元に降りてくる。その光の中にあったのは八角形の結晶がついた鍵であった。さくらは勢いよく目覚め、不安な心持ちで固く握られた自分の手を開く。するとそこには夢にでてきた鍵があった。驚いていると、窓の外から一直線の光が差してくる。さくらがカーテンをあけると、空中に浮く巨大な龍を目撃する。龍の頭上には夢に出てきた謎の人物がおり、強力な魔力でさくらごと鍵を自身のもとへ引っ張り寄せる。さくらは直感からこの鍵を渡してはいけないと思い、そっちにいってはだめだと大声を出すとまた目を覚ます。鍵を奪われそうになったのも夢だったのだ。恐る恐る自分の手元を見ると、その手にはやはり夢の鍵が握られていた。
新たなカードと転校生
数々の不思議な出来事にさくらが表情を曇らせながら登校していると、突然地面を割くほどに強くて鋭い風が吹いてさくらを襲う。さくらカードが透明になり魔力を失ってしまっているため、さくらは応戦できず必死に逃げる。木の根に躓き追い込まれた瞬間、さくらの首に掛けられていた夢の鍵が光だし、さくらを守った。まさかと思ってさくらが鍵に手を伸ばすと、鍵は杖に姿を変える。そしてこの杖に使う呪文を考えて唱えると、鋭い風は疾風を起こすことができる魔法のカードに姿を変える。それは透明なカードに魔法の精霊が描かれたものであった。
その後も身に起きた不思議な出来事を解決する度に、さくらは新たな透明なカードを手に入れることになる。
ある日、詩之本秋穂(しのもとあきほ)という名の転校生がやってきた。さくらは自分の名前と何となく似ていると秋穂に声を掛け、秋穂も嬉しそうに賛同する。こうして二人は友情を深めていくことになる。
一方、小狼はさくらとの連絡を絶ったままであるエリオルに電話を掛けていた。新しい転校生が来たことを報告すると、エリオルは占いをしながら、秋穂からは魔力は感じないしさくらと秋穂はいい友人になれそうだと話す。さらに小狼はさくらが透明なカードを集めていることを報告する。エリオルと小狼はさくらに起きている不思議な出来事の状況や原因についても気が付いている様子であるが、さくらにはまだ打ち明けないのであった。
時計
木之本家でさくらと兄の木之本桃也(きのもととうや)、桃也の友人で月の仮の姿である月城雪兎(つきしろゆきと)が三人で夕食を取っていると、さくらは突然白昼夢を見る。食卓に座っていたはずのさくらの周りはあの不思議な夢の空間となり、さくらが急いで振り向くと大きな歯車の上に謎の人物が立っていた。さらに謎の人物の後ろに大きな時計が二つ現れる。その人物に一体誰なのか尋ねたところで、雪兎の呼びかけでさくらの意識が戻るのだった。
後日、さくらはエリオルが在日にしていた頃に住んでいた屋敷に秋穂が住んでいることを知る。さくらと知世はケルベロスを連れて秋穂の家に遊びに行くことになった。屋敷に入ると世話係であるユナ・D・海渡に出迎えられる。海渡はさくらたちを居間に通すと、懐中時計で時間を計りながら美味しいお茶とお手製のケーキを振舞ってくれた。「これが仕事ですから」と微笑む海渡の言葉に、秋穂はどこか悲しそうな表情を浮かべていた。
さくらたちは大きな書庫に案内される。秋穂は本が好きでどうしても欲しい本があって日本に来たのだと言う。ふと書庫内に異変を感じたさくらは、状況を確認するために、お気に入りの本を見せて欲しいと言い秋穂を自室に向かわせる。知世を連れて魔力を感じる方へ歩いていくと、シリーズ物の本の一部が入っていない棚を見つける。その空いた空間にさくらが手を伸ばすと何もないはずの場所に本の手触りを感じる。夢の杖を出して呪文を唱えると何もなかった場所に本が現れ、新たな透明のカードが出現する。対象物を透明にして見えなくする魔法が本に掛かっていたのであった。
秋穂がお気に入りの本を抱えて戻ってくる。その本にはタイトルがなく、表紙には大きな時計といくつかの歯車が描かれていた。秋穂は『時計の国のアリス』という本だと説明をする。さくらはその表紙を見て、時計の絵に見覚えがあると感じていた。その本の内容を秋穂に尋ねると、書庫にある黒電話が鳴り出し会話が遮られる。電話の相手は海渡で、さくらたちに飲み物を勧めてきた。さくらたちは本の話題を中断し居間に向かうのだった。
海渡とDの称号
さくらと小狼が一緒に下校していると偶然海渡に会う。小狼と海渡は初対面であったが、にこやかな海渡とは逆に小狼はどこか警戒した様子で海渡を見ている。帰宅した小狼はエリオルに海渡の名前を伝え、彼から魔力を感じたことを報告する。エリオルは海渡のことは知らないものの、名前に入っている「D」が自分の知っている「D」の称号のことであれば、それはイギリスのとある魔法協会で最高の魔術師に与えられる「名」であると答える。エリオルによると、その協会は強い魔術師が多く所属しているが良い噂ばかりではないという。エリオルは海渡が強力な魔力の持ち主なのかもしれないと予測する。そして、エリオルは自分が日本で住んでいた屋敷は力のあるものを保管するのに適していたので、海渡が意図的にあの家を選んで秋穂を住まわせているのかもしれないと推察を続けた。エリオルと小狼はそれぞれ調査を進めることとして電話を切った。
秋穂はモモというウサギの人形をいつも持ち歩いていた。秋穂が学校に行っている間に海渡がモモに声を掛けると、モモは動きだして海渡と会話を始める。海渡はモモに「カードは順調に集まっています」と意味ありげに話す。
秋穂が帰宅しその日の出来事を海渡に話し始めると、いつになく海渡が楽しそうに笑う。その様子を見て安心した秋穂は、またそんな風に笑ってほしいと伝える。秋穂が部屋から出ていった後、人形のふりをしていたモモが動きだし「貴方のそのDの魔力をもってしても、あの本の時間は止められないわ」と海渡に言う。すると海渡は、だからこそ新しいカードが必要なのだと答えた。
さくらの前に現れる撫子
ある日、さくらは小狼と一緒に曽祖父である雨宮真喜に会いに行くことになる。三人は屋敷の庭で昼食を取り、さくらがお茶のお替りをもらうために屋敷の中に入っていくと、母である木之本撫子が使っていた部屋を見つける。さくらは魔法で過去の記憶をその部屋に映し出すと、幼少期の撫子が生活している光景が目の前に広がる。ベッドで寝ている小さい撫子の頭を撫でようとすると、それを制止するかのように撫子の霊が目の前に現れる。自分の魔法で映し出している母ではないとさくらが驚いていると、撫子は「これ以上は戻れなくなる」とさくらに忠告をする。
その瞬間、さくらは再び夢に出てくる空間に包まれる。目の前にいる大きな龍の頭上に謎の人物が立っている。さくらは謎の人物を見て「わたし、あなたを知ってる。」と言う。すると、自分の名前を呼ぶ声がして意識が戻り、倒れていたさくらを小狼と真喜が心配そうに覗き込んでいることに気が付く。
さくらが少し休んだ後、真喜は小さな箱をさくらに差し出す。そこには羽根飾りがついた小さな時計が入っていた。さくらの曾祖母がイギリスから持ち帰った物で、撫子がずっと大切にしていたものだと真喜は説明するのだった。
さくらが真喜の屋敷で夢の空間に包まれた瞬間、自宅にいた秋穂もさくらと同じ光景を見ていた。意識を取り戻した秋穂は、時計と歯車の音がする空間にローブを来た子が立っているのを見たと海渡に話す。そしてそのローブは自分のものであったと続ける。海渡は秋穂にもう少し休むよう言い聞かせて、秋穂を眠りにつかせる。秋穂の様子を見ていたモモは「共鳴しはじめたわね」と呟いた。
遮断されるエリオルとの連絡手段
同じ頃、ケルベロスはエリオルと彼の封印の獣であるスピネルと連絡が取れないことを月に伝える。エリオルからは彼の魔法陣の画像だけが送られて来ていた。すると、携帯の画面に映し出されていたその魔法陣の上に、エリオルの姿が浮かび上がる。ケルベロスと月はエリオルに今さくらに何が起きているのかと尋ねた。
エリオルは海渡が一年前に魔法協会から破門された魔術師であることを話す。破門されたのは門外不出の魔法具を持ち逃げしたことが原因であった。その行為は許されたものではないが、Dの称号を持つ魔術師の力とその魔法具を使われることを恐れて魔法協会も手が出せないのだという。さらにさくらについては、彼女が自分の魔力を制御できていないため、魔力を具現化したカードを意図せず生み出してしまっていることを伝える。つまり、不思議な出来事も新たに創り出されるカードもさくらの強い魔力が原因だったのだ。この状況をさくらに伝えても責任を感じさせてしまうだけなので、エリオルはわざと連絡を絶っていたのだと説明する。すると突然、エリオルの魔法陣の上に海渡の魔法陣が現れる。エリオルは危険を察し、自分もできる限りのことをするのでさくらと小狼を助けてやって欲しいと言い残し急いで魔法を解く。その後、エリオルとは連絡ができないように海渡に制限されてしまうのだった。
エリオルに逃げられた海渡は、一瞬の交戦で壊れた自分の懐中時計を眺める。そして、協会から手に入れた術具で魔法を発動させる為にも新しいカードを手に入れると呟く。
後日、秋穂は自分のクローゼットに掛かっているローブを見て、夢で見たローブと同じものであることを確かめる。そしてそれを着てみると意識が遠のいていく。同じ頃、さくらは窓の外に謎の人物が立っているのを見つける。謎の人物はまたもや魔力で鍵を引き寄せはじめる。さくらが謎の人物の顔を見ようとすると、フードの中かから現れたのは小狼の顔だった。気が付くとさくらは床に倒れており、ケルベロスに起こされる。夢と現実の線引きが曖昧な状況と、謎の人物が小狼かもしれないという疑念にさくらは不安を抱くのだった。
秋穂の過去と海渡の魔法
秋穂は昔の自分の夢を見る。それは魔術師の一族に産まれたにも関わらず、全く魔力を持っていなかったために誰にも構ってもらえなかった孤独な幼少時代の記憶であった。涙を流しながら起きる秋穂であったが、今の自分には海渡やモモ、また友枝町で出会えた人たちがいると自分に言い聞かせる。そしてその朝、さくらも秋穂と同じ夢を見て涙を流しながら目を覚ましていた。
さくらは秋穂を自宅に招待する。一緒に食事をした後、書庫に秋穂を案内する。嬉しそうに本を見ていた秋穂はふと寂しそうな表情を浮かべて、ずっと本だけが自分の友達だったと話す。その様子を見たさくらは自分にとって秋穂は大事な友達であると優しく抱きしめる。二人が互いの友情を確かめ合っていると、二人の周りがまた夢に出てきた空間で覆われる。
真っ暗な空間の中、意識がはっきりしなくなった秋穂を抱えてさくらは声に向かって誰なのかと問う。わかっているだろうと答えるその声にさくらが驚いていると、秋穂が朦朧としたまま「やはり強い魔力だ」などと独り言を言い始め、さくらに向かって手を伸ばす。身の危険を感じたさくらは魔力で自分たちを覆っている空間を壊し、様子のおかしい秋穂を連れて外へ逃げ出す。さくらに異変を感じて駆け付けた小狼らと合流すると、その瞬間さくらたちの時間が止まる。
電柱の上には海渡とモモがおり二人の時間は止まっていない。秋穂の「中」が開きかけたので対処するために駆け付け、海渡が時間を止めたのであった。海渡とモモは、時を止めた世界でさくらの左手の人差し指だけ必死に動こうとしていることに気が付く。さくらの魔力の強さに感心した海渡は、さくらが今日体験したことを忘れさせるためにも秋穂がさくらの家に向かう前まで時間を戻そうとする。そんな海渡にモモは時を戻す魔法は術者の命を削るものなので、せめて秋穂が書庫に入る前までにするように強く忠告する。海渡は渋々それに応じる。時を戻したことにより、さくらは書庫で体験した記憶はなくなるが、左手の人差し指の異常な疲れに違和を感じるのだった。
小狼の秘密
さくらは新しいカードの出現について、自分の意志が関係しているのではないかと疑念を持ち始める。その話を小狼にすると、小狼は真剣な顔になる。そして新しいカードはさくらの制御できていない魔力の影響であることをさくらに話し始めた。何かあった時にさくらの強くなった魔力を打ち消せるのはさくら自身の魔法だけであることから、小狼は自分の魔力を精一杯使ってさくらカードの所有権を自分に移していたのだという。その行為はさくらを守るためのものと判断したカードの精霊たちは、さくらに黙って小狼のもとで身を潜めていたのだ。さくらは小狼に苦労を掛けていた自分に対して、また自身の負担を顧みない小狼に対して泣きながら怒りを見せる。そんなさくらを小狼は抱きしめて謝罪をする。小狼は続けて海渡が魔術師であることをさくらに伝えようとするが、海渡の魔法で彼について喋れないようにされてしまう。
時を同じくして月のもとに、エリオルの作り出した守護者の一人でありイギリスにいるはずの秋月奈久留とスピネルが現れる。二人は小狼が無茶をしてカードの所有権を自分に変えている今、月とケルベロスの魔力は小狼から供給されていることになるが、小狼の魔力だけでは無理があることを説明する。海渡に牽制されて身動きが取れないエリオルは、奈久留とスピネルを来日させて二人を経由して魔力の手助けをするというのであった。
魔法具にされた秋穂
学校にいるさくらたちを、海渡が木に隠れて見ている。海渡は自分が意図的に不思議な出来事を起こすことで、新たなカードをさくらに無理やり創り出させようとしているのであった。さくらと小狼以外の時を止め、海渡は攻撃を仕掛ける。さくらが身を守るために魔法を発動させると、止まっていたはずの秋穂が再び朦朧とした様子で独り言を呟き始める。すると秋穂の足元に巨大な本が現れ、さくらを捕まえて本の中に取り込んでしまうのだった。
さくらが意識を取り戻すと真っ暗な空間で椅子に座っている。そしてさくらは秋穂の悲しい過去を追体験することになる。その過去とは全く魔力を持たなかった秋穂が、目にした魔術書を全てその身に刻むことができる魔法具にされるという内容であった。いくつもの魔術を書き込めば秋穂の身体が持たないのではと危惧する魔術師もいたが、その時はその子の魂が壊れるだけだと他の魔術師が答える。人間的な扱いを受けてこなかった秋穂の過去が明らかになる。
予期せぬタイミングで魔法具として秋穂が覚醒してしまったため、海渡は秋穂に掛けられた魔術を抑え込むために秋穂の時間を止める。秋穂の様子が元に戻ると、海渡はさくらに記憶を残させないために再び時を戻す。さくらは秋穂の過去について記憶を失うが、秋穂が過去に抱いていた寂しいという気持ちが心に残っており涙ぐみながら秋穂を抱きしめるのだった。
海渡と対峙する撫子と小狼
ある日、中学校で授業参観が行われていた。授業参観後、中庭でさくらが父たちと会話をしているところを海渡は木の上から見ている。またしても魔法で不思議な出来事を起こそうとしている海渡の前に、撫子の霊が現れる。海渡がはじめましてと笑顔で挨拶すると、撫子は海渡の頬に自分の手を添える。すると海渡の頭に幼少期に出会ったある女性との記憶が浮かぶ。海渡が現実に意識を戻すと、撫子はその女性と友達だったと言う。
すると海渡の存在に気が付いた小狼が海渡に襲い掛かる。海渡は小狼以外の時間を止め応戦するが、さくらにはその魔法が効いておらず戦っている二人の姿を目撃してしまう。小狼がどうしてこんなことをするのか海渡に問うと、海渡は禁忌の魔法を発動させるために、さくらが自分の欲しいカードを創り出すときを待っていると言う。そして二人が魔法を使おうとした瞬間、さくらは自分と小狼の場所を入れ替える魔法を使って海渡の前に姿を現す。驚いた表情を見せた海渡は、さくらたちの記憶を無くさせるために時を戻すのだった。何事もなかった時間にまで戻るさくらであったが、小狼と場所を入れ替わる魔法を使った際に創り出されたカードを訳も分からないまま手に入れ不思議に思う。さくらと小狼には何かを忘れさせられているような感覚が残るようになる。
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合法ドラッグ/ドラッグ&ドロップ(CLAMP)のネタバレ解説・考察まとめ
『合法ドラッグ』『ドラッグ&ドロップ』とは、主人公らが謎の依頼を解決していくCLAMPのサイキックサスペンス漫画。物語は栩堂風疾が家出をしてきて雪降る夜に街中で倒れていたところを火群陸王に助けられるところから始まる。風疾は陸王の下宿先であるみどり薬局に連れてこられたことで店主・花蛍と斎峨に出会い、住み込みで陸王と共同生活をしながらみどり薬局での仕事と摩訶不思議な依頼に対応するもう一つのバイトをし始める。謎の依頼をこなしていくとともに、風疾、陸王の抱える不吉な過去とその運命が描かれる。
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CLAMP学園探偵団(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『CLAMP学園探偵団』とはCLAMPの漫画及びアニメ。小学生3人が織りなす探偵コメディ漫画である。漫画は『月刊Asuka』、『ミステリーDX』で1992年1月から1993年10月まで連載。全3巻。気球で視察をしていたCLAMP学園初等部学生会会長・妹之山残(いものやまのこる)は、東京タワーの窓に涙を流している老婦人を発見。フェミニストである彼は彼女の涙の理由を解決すべく、書記・鷹村蘇芳(たかむらすおう)、会計・伊集院玲(いじゅういんあきら)を加えたメンバーで探偵団を結成する。
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新・春香伝(CLAMP)のネタバレ解説・考察まとめ
『新・春香伝』(しん・しゅんかでん)とは、CLAMPが雑誌『セリエミステリーSPECIAL』に1992年10月20日号から1994年2月20日号にかけて連載したファンタジー作品、およびドラマCD作品である。朝鮮に伝わる『春香伝』(しゅんこうでん / チュニャンヂョン)を下敷きに、武術が得意な少女春香(チュニャン)と旅人の青年夢龍(ムロン)の出会い、悪政を行う両班達に対し共に立ち向かう姿が描かれる。
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不思議の国の美幸ちゃん(CLAMP)のネタバレ解説・考察まとめ
『不思議の国の美幸ちゃん』とはCLAMP作品の漫画及びOVAアニメ。奇妙な世界に迷い込みやすい性質を持った主人公の美幸が、さまざまな異世界に迷い込み、不可思議な女性キャラクター達にひたすら服を脱がされそうになったりするなど、お色気要素や百合展開のあるファンタジー艶笑コメディ。初期の2エピソードはルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリスが』元ネタとなっており、美少女・美女化したキャラクターが次々と登場するパロディのほか、同一作者による別作品が題材になっているものもある。
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すき。だからすき(CLAMP)のネタバレ解説・考察まとめ
『すき。だからすき』とは、女子高生・旭ひなたと臨時教師・麻生史郎の恋愛を描いたCLAMPの漫画。とある事情から一人暮らしをしている主人子のひなたは、隣に引っ越してきて更に彼女の高校の臨時教師となった麻生に好意を抱き始める。純粋無垢なひなたは想いが募ってくいくにつれてはっきりと自分の気持ちを麻生に伝えていく。しかし麻生は過去のトラウマが理由でひなたとの関係に一線を引いているのであった。最終的にクールでそっけないがどこか優しい麻生の心を開くことに成功し、ひなたの恋が実るのかが見どころとなっている。
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白姫抄(CLAMP)のネタバレ解説・考察まとめ
『白姫抄(しらひめしょう)』とは、CLAMPが光文社から1992年に出版した全編描き下ろしのファンタジー作品である。雪を司る美しい女神「白姫(しらひめ)」の伝承をもとに、プロローグとエピローグを挟み、雪の季節を舞台にした三編のオムニバスの物語が収録されている。 雪の降る中、一人の男が白い着物姿の女性と出会うところから始まる。「雪が降る日は白姫が泣いている」という白姫の伝承と共に雪の季節を舞台に人間と獣の間で起こった物語、恋人達の悲恋の物語が綴られる。
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わたしのすきなひと(CLAMP)のネタバレ解説・考察まとめ
『わたしのすきなひと』とは、『ヤングロゼ』(角川書店)にて休載を挟みながら連載されたアンソロジーコミック。作者は『カードキャプターさくら』などで有名な4人組の日本の女性漫画家グループ・CLAMP。1995年に同社からヤングロゼコミックスDXのレーベルで単行本が発売された。毎話異なる主人公が経験する恋愛エピソードを、短編漫画と作者のエッセイで綴った恋愛オムニバス作品となっている。コミック原作とエッセイは大川七瀬が、コミック作画は猫井椿が担当している。
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魔法騎士レイアースの魔法・呪文・必殺技まとめ
『魔法騎士レイアース』とは、異世界に召還された少女達の戦いを描いたCLAMPによるファンタジー冒険漫画、およびそれを原作としたアニメなどのメディアミックス作品。 日本の女子中学生・獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風の3人は東京タワーから異世界セフィーロに召還され、魔法戦士としてセフィーロを救うために戦いを始める。 セフィーロには魔法が存在しており、召還された魔法戦士やその世界に住む人々が戦いの中で使う。それぞれの属性に適した魔法があり、作中では様々な魔法の呪文や必殺技が登場する。
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テレビでは放送されなかったツバサ・クロニクルの物語
かつてNHK教育放送で夕方の時間に放送されていたCLAMP原作の「ツバサ・クロニクル」。 しかし、結局多くの謎が解決されないまま、テレビアニメの放送が終了した。 原作漫画は28巻もあり、テレビで放送された部分はその半分にも満たない。 テレビで放送されなかった部分は、DVD化、あるいはネット配信となっている。 そんなツバサ・クロニクルの後半部分についての解説。
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マガジンの歴代ヒロインまとめ
『少年マガジン』は、日本でもっとも長く続いている週刊の少年漫画誌の1つである。その長い歴史の中で幾多の傑作を生み出し、日本の漫画文化を支えていった。「少年漫画」という縛りがあるため主人公の多くは少年だが、その活躍を支えるヒロインたちもまた物語に欠かせない存在として魅力たっぷりに描かれている。 幼馴染に学生、人外や異世界人と設定も様々なら、その関係性も恋人から友人、ライバルまで多種使用である。ここでは、マガジン作品を彩ったヒロインたちを紹介する。
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改めて見るとカオスな「カードキャプターさくら」恋愛事情まとめ!
この世に生み出されて20年が経った今でも性別問わず幅広い年代のファンを魅了する「カードキャプターさくら」。最終的には主人公の木之本桜とその同級生である李小狼がめでたく結ばれハッピーエンドになったことでも知られる作品ですが、そんな周囲では”当たり前”にとらわれない自由な恋愛が繰り広げられていたのをご存知でしょうか?
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カードキャプターさくら「単行本・新装版・記念版」の違いを徹底比較してみた!
漫画の購入を検討なさっている方の中には「どれを買おうか迷っている」方も多いのではないでしょうか?『単行本・新装版・記念版。この3つって何が違うの?』そんな気になる疑問を一気に解決すべく、今回は今までに発売されてきた「カードキャプターさくら」の漫画の値段や巻数、特徴についてまとめてみました!
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ポップでキュート♡「カードキャプターさくら」のOST・作業用BGMまとめ
可愛らしさの中にも神秘的な雰囲気漂うカードキャプターさくらBGMを収録したTVアニメ版・劇場版のオリジナルサウンドトラック(全6枚)情報を網羅。各OSTからはおすすめのBGMをピックアップしていきます。聴くだけで当時の映像が脳内再生される驚異の威力にも注目です!
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カードキャプターさくらの"はにゃ~ん”となる画像集
20代以上なら誰もが知ってる元祖萌えアニメ、『カードキャプターさくら』♡ 観るだけで癒される画像集です♡
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目次 - Contents
- 『カードキャプターさくら(クリアカード編)』の概要
- 『カードキャプターさくら』のあらすじ・ストーリー
- 小狼との再会と不思議な夢
- 新たなカードと転校生
- 時計
- 海渡とDの称号
- さくらの前に現れる撫子
- 遮断されるエリオルとの連絡手段
- 秋穂の過去と海渡の魔法
- 小狼の秘密
- 魔法具にされた秋穂
- 海渡と対峙する撫子と小狼
- 『カードキャプターさくら』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 木之本桜(きのもと さくら)
- ケルベロス
- 大道寺知世(だいどうじ ともよ)
- 李小狼(リ・シャオラン)
- 詩之本秋穂(しのもと あきほ)
- ユナ・D・海渡(ユナ・ディー・かいと)
- モモ
- クロウカード関係者
- クロウ・リード
- 月城雪兎 / 月(つきしろ ゆきと / ゆえ)
- 柊沢エリオル(ひいらぎざわ エリオル)
- スピネル・サン
- ルビー・ムーン / 秋月奈久留(あきづき なくる)
- 観月歌帆(みづき かほ)
- 木之本家
- 木之本桃矢(きのもと とうや)
- 木之本藤隆(きのもと ふじたか)
- 木之本撫子(きのもと なでしこ)
- 同級生
- 柳沢奈緒子(やなぎさわ なおこ)
- 三原千春(みはら ちはる)
- 山崎貴史(やまざき たかし)
- その他
- 大道寺園美(だいどうじ そのみ)
- 天宮真喜(あまみや まさき)
- 李 苺鈴(り めいりん)
- 偉望(ウェイ・ワン)
- 佐々木 利佳(ささき りか)
- 『カードキャプターさくら』の用語
- 友枝町
- 友枝中学校
- 友枝中央公園
- 月峰神社
- カードキャプター
- 封印解除(レリーズ)
- クロウカード
- さくらカード
- 封印の獣(ケルベロス)
- クロウカードの本
- 最後の審判
- 封印の杖
- 星の杖
- 星の鍵
- 夢の杖
- 夢の鍵
- クリアカード
- 『カードキャプターさくら』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- さくらと小狼の再会
- デート回
- 小狼「大丈夫、俺がいる」
- 月「あの主が大切にしているものの中におまえもいる事を忘れるな」
- 海渡「します、必ず」
- さくら「もし小狼君が辛い目にあったら、わたし泣くよ、すごく泣く、小狼君が困っても泣く、ずっと泣くもん」
- さくら 「絶対大丈夫だよ」
- 『カードキャプターさくら』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- クリアカード編ではさくらのほんわかしたイメージを抑えている
- 小狼の笑顔に戸惑う担当声優
- サブタイトルの方式やミニコーナーが前作から引き継ぎ
- 『カードキャプターさくら』の主題歌
- OP(オープニング):坂本真綾『CLEAR』(第1話 - 第12話)
- OP(オープニング):安野希世乃『ロケットビート』(第13話 - 第22話)
- ED(エンディング):早見沙織『Jewelry』(第1話 - 第12話)
- ED(エンディング):鈴木みのり『リワインド』(第13話 - 第22話)
- 挿入歌:大道寺知世「空は見ているよ」(第5話)
- 挿入歌:大道寺知世/詩之本秋穂「朧月夜」(第6話)
- 挿入歌:大道寺知世「ここに来て」(第15話)