魔法騎士レイアース(第一章)のネタバレ解説・考察まとめ

魔法騎士レイアース(マジックナイト・レイアース、Magic Knight Rayearth)とは、1993年に連載が開始された漫画家集団CLAMPによる漫画およびそれを原作としたアニメ作品。舞台は主人公、光・海・風が召喚された異世界「セフィーロ」。そこで世界の柱であるエメロード姫を捕らえた神官ザガートを倒すため数々の試練をくぐり抜けていく物語である。今回は漫画版1(アニメ第一章)について紹介する。

『魔法騎士レイアース』の概要

『魔法騎士レイアース』(マジックナイト・レイアース、Magic Knight Rayearth)とは、1993年11月から1996年4月まで少女漫画月刊誌「なかよし」に連載された少女漫画である。
それまでは十代後半から20代をメインターゲットにした雑誌に掲載していたCLAMPが、10代前半をターゲットとした少女漫画月刊誌に初めて掲載した作品である。

CLAMPとは4人で構成された、漫画家では珍しい全工程を全て自分たちでこなす漫画家集団である。
特徴はアシスタントを使わないこと。そして全ての作業を各人が分担して作業をすることである。
構成員は、原作を大川長瀬、メイン作画をもこな(旧名:もこな あぱぱ)または猫井 椿(ねこい つばき)(旧名:猫井みっく)、アシスタントに該当する工程をいがらし寒月(さつき)(旧名:五十嵐さつき)とメイン作画担当にならなかった片方が担当する。
作品によってメイン作画担当者が変わるのも特徴の一つである。アシスタントを使わないことと原作担当が決まっているため、物語の構成も作画の一定性も定評のある漫画家集団である。
2004年に商業デビュー15周年を期に4人とも改名したが、2008年に大川七瀬だけ旧名に戻した。

当作品「魔法騎士レイアース」は、異世界に召喚された主人公3人が魔法を覚えながら、異世界セフィーロを支える柱と呼ばれるエメロード姫を救うため、エメロード姫を捕らえた神官ザガートが放つ敵たちを倒しながら力をつけ、神官ザガートを倒す物語である。
なお、作中で登場するキャラクター名などの固有名詞の多くは自動車関連の名称が使われている。作中で巨大ロボットが出てくるなど、当時の少女漫画では異色の作品でもある。

今回は第一章について紹介する。
第二章については、以下を参照。

renote.net

『魔法騎士レイアース 第一章』のあらすじ・ストーリー

中学2年生の少女・獅堂光(しどうひかる)、龍咲海(りゅうざきうみ)、鳳凰寺風(ほうおうじふう)は東京タワーでの社会見学中に偶然出会った。3人が集まったとき、窓の外が眩しい光を放ち、そこに浮かび上がった謎の少女エメロード姫により異世界「セフィーロ」に召喚される。

異世界の上空に放り出された3人は導師クレフの召喚獣に助けられる。そしてクレフから、柱であるエメロード姫が神官ザガートにより捕らえられてから、今まで平和であったセフィーロに魔物が現れるようになったと聞かされる。
柱とは、意思と信じる心が力となるこのセフィーロを、祈りで平和と秩序を支える存在であるとのことだった。

導師クレフにより光たちは柱を助けるためのマジックナイトになるため、エメロード姫に召喚されたと聞かされる。しかし、実はマジックナイトとは柱を倒すための存在である。クレフはそれを知っているが光たち3人には隠していた。
元の世界に戻るためにはマジックナイトとなり、セフィーロを救わないといけない。そう聞かされた光たちは、マジックナイトとなることを決意する。
マジックナイトとなるためには魔神を蘇らせなければならないと聞かされた3人は、敵と戦うために魔法と成長する防具を授けられる。魔神とは、マジックナイトに力を貸してくれる巨大ロボットである。自らの意思をもち、マジックナイトの意思の強さを認めればともに戦ってくれる存在だという。しかし、その正体は柱を殺すことを目的に創造された物で、普段は動物の姿で各地にある神殿に眠っている。
しかし、導師クレフに魔法と防具を授けられたすぐ後、敵であるアルシオーネの襲撃を受ける。クレフは光たちを逃がし、沈黙の森にいるプレセアから武器と謎の生物モコナを貰うよう指示する。
プレセアの元にたどり着いた光たちは、プレセアによりマジックナイトの専用武器である成長する武器を作るため、素材のエスクードを取りにエテルナに向かえと言われる。
モコナを伴ってエテルナへ向かうため迷いの森を通るおり、フェリオに出会うことになる。フェリオを護衛として迷いの森を抜けるが、そこではアルシオーネが待っており戦いとなる。海・風はそこでモコナを通してクレフの声を聞き魔法の使い方を学び、3人で力を合わせアルシオーネを倒すことができた。フェリオとはそこで別れることになるが、風はそこでフェリオに手にキスをされほのかな恋心を抱くことになる。

プレセアの元に戻り専用武器の制作を依頼するが、その時にアスコットの襲撃を受けることになる。攻撃が通じずアスコットの召喚獣を止めることができずに屋敷への侵入を許すことになるが、プレセアにより作られた専用武器を使うことにより召喚獣を倒すことができた。しかし、屋敷が壊れたことによりがれきの下敷きになったプレセアは死亡してしまう。(原作ではプレセアはすでにエテルナに来ており、そこで武器を作る。死なない。)

その後モコナの導きにより、魔神を呼び起こし力を借りるため、一体目の魔神が眠る海底にある神殿へ来た光たちは神官ザガートから命令を受けたアスコットの襲撃を受けることになる。しかし、海は神殿に入った時点で意識が朦朧としていた。魔神と対話していたのである。そこで魔神は、「伝説のマジックナイトとなるにふさわしい『心』の強さを示せ」と告げる。意識を取り戻した海はアスコットの攻撃により傷だらけで倒れる光と風を見つける。海は怒りアスコットを圧倒する。アスコットは召喚した魔獣たちを友達だと言うが海は友達に攻撃をさせることは酷いことだと諭し、アスコットもその言葉を聞いて改心し戦うことをやめる。アスコットは魔獣が友達であることで人里で暮らせないでいたが、魔獣と一緒に住める場所を提供してもらった恩義からザガート一派に加わっていたのであった。そして海は友を思う心の強さを魔神に認められ、魔神・セレスの力を借りられるようになる。

次に3人はモコナに空中に浮かぶ島の神殿へ導かれる。風は海と同じように意識が朦朧となり、二人を置いて先に神殿へと向かう。残された二人は後を追うが途中でザガートの刺客であるカルディナと出会う。意識を取り戻した風が後から来た光、海に声を掛けるが、踊り子兼幻惑師(ラル)であるカルディナに操られた二人に突然攻撃を受ける。風は海と同じように魔神に心の強さを示せと言われる。風は二人を助けたいという心を強く持つことで、カルディナの力を破る。そして魔神に認められた風は海と同様、魔神・ウィンダムの力を借りられるようになる。そして、お金で雇われたというカルディナは、賃金分は働いたと言いもう敵にはならないと去って行く。

次に3人は、最後の魔神が眠っている火山にある神殿へ向かう。今度は光が魔神により今までと同様、心の強さを示せと言われる。神殿の外に出た光は、海と風が剣闘師(ダル)であるラファーガにより重症を負わされているところを発見する。ラファーガは元はエメロード姫の護衛だったが、ザガートの魔法により操られ、マジックナイトを抹殺せよとの命令を受けていた。光は二人を守りたいという心の強さで圧倒的な強さを誇るラファーガと対等に戦う。ラファーガの剣を弾き飛ばした光だが、光も反撃を受け剣を弾き飛ばされてしまう。ラファーガは近くに落ちていた光の剣を使おうとするが、光の剣を持ったとたん剣は炎を発してラファーガを包む。光たちの剣はそれぞれ専用の剣であり、光たち持ち主以外には使えない剣であったのだ。その炎に包まれたラファーガは魔法が解け、本来の意識を取り戻した。光も魔神・レイアースに認められる。そして、3人はそれぞれの魔神に乗り、いよいよザガートを倒しに城へ向かうことになる。

ザガートは自らの心の強さで創った魔神に乗り、3人を待ち構えていた。3人は苦戦を強いられるが、新しい合体技を使いザガートを倒すことができた。ザガートはエメロード姫の自由を願って死んでいった。
しかし、それを知ったエメロード姫はザガートを失った悲しみにより3人への憎しみに心を奪われる。大人の姿となったエメロード姫は魔神を作り、3人に敵対する。実は、ザガートとエメロード姫は愛し合っており、本来ならセフィーロの平和を一番に考えなければならない柱でありながらザガートを一番に考えてしまったため、エメロード姫はセフィーロの崩壊を招いたのである。
3人は戸惑いながら戦うが、途中で幼い姿のエメロード姫が現れ、自分を殺して欲しいと頼む。そして、3人を召喚したのは柱は自ら死ぬことができず、セフィーロの人間も柱を殺すことができないため、異世界の人間であるマジックナイトに自分を殺してもらうためであると告げる。3人はその願いを叶えるため涙を流しながらエメロード姫を倒した。

3人はその真実に涙を流しながら、無事東京に戻ってきたのであった。

『魔法騎士レイアース』の登場人物・キャラクター

獅堂 光(しどう ひかる)

CV:椎名へきる

女子中学校に通う14歳の中学2年生、8月8日生まれ、身長145cm、血液型はO型。
両親と3人の兄の6人家族で、愛犬は閃光(ひかり)。実家が剣道道場で剣の腕は一流。その為、セフィーロでの武器も剣になった。
兄たちにたいへん可愛がられており、二期では光が落ち込んでいる姿を見た下の兄二人に恋愛と勘違いされ、「付き合うなら文通から」とまで言われるほど溺愛されている。
イメージカラーは赤。魔法の属性は炎。一人称は「わたし」。
ややボーイッシュなキャラクターであり、学年を問わず誰からも妹のように愛される。小柄なこともあり、年齢より幼く見られる。最初は海、風からも小学生かと思ったと言われた。
性格は率直で強くまっすぐな性格。自分の素直な思いを敵味方問わずにぶつけることができ、敵であろうと仲良くなろうとする。

龍咲 海(りゅうざき うみ)

CV:吉田古奈美

有名なお嬢様学校に通う中学2年生、3月3日生まれ、身長158cm、血液型はA型。
一人っ子で両親との3人家族。フェンシング部に所属しており、セフィーロでの武器もレイピアに近い細身の剣。
イメージカラーは青。魔法の属性は水。一人称は「私」。主人公3人の中では一番高身長である。
性格は興奮しやすく怒りっぽい。お嬢様にありがちな高飛車な性格に見えるが、根は仲間思いで優しく非常に繊細である。
アニメ版では導師クレフにほのかな恋心を抱く。

鳳凰寺 風(ほうおうじ ふう)

CV:笠原弘子

成績の良い学生が通うと有名な名門女子高に通っている中学2年生、12月12日生まれ、身長156cm、血液型はA型。
両親と姉の4人家族で、二期で姉のみ登場する。
イメージカラーは緑。魔法の属性は風。一人称は「私(わたくし)」。他人への呼称は基本的に「さん」付けである。
弓道部に所属しており、武器の材料を取りに行くエテルナまでの仮の武器は弓を使っている。なお、後にプレセアに作ってもらった武器は剣である。
いつもおっとりとした笑顔を浮かべており、お嬢様口調である。しかし、洞察力に優れ頭の回転が早く、沈黙の森ではそこで出会ったフェリオに道案内をする代わりに護衛として付いてきてほしいと交渉するなど、策略家な一面も見せる。
また、フェリオとは恋仲となっている。

モコナ

CV:白鳥由里

当作品のマスコット的なキャラクター。
元はエメロード姫からクレフに渡され、その後クレフからプレセアに預けられた。プレセアの元では書類をばら蒔くなど、いたずら行動を起こしている。
光たちがマジックナイト専用の成長する武器を作るための伝説の鉱石「エスクード」を取りにエテルナに向かう時から、光たちと行動を共にするようになる。
額にある丸い石からものを取り出したり、エテルナへの道を光で示したりなど、不思議な力がある。
漫画版では、地球やセフィーロ、宇宙全てを創った創造主という設定である。(アニメ版ではこの設定はない)。

エメロード姫

CV:緒方恵美

セフィーロの柱。セフィーロの世界を維持する役目をになっている存在。そして、光たち3人を召喚した者である。
柱はセフィーロのすべての者の幸せを祈らないといけないが、臣下であるザガートを一人の女性と愛してしまったがために、セフィーロの崩壊を引き起こした。
水の牢屋に閉じこもり、自らを殺してもらうために光たちを召喚したが、ザガートが倒されると復讐の念にかられ、大人の姿に変化しラスボスと化す。
最終的に、最後の良心の意識で光たちに自分を殺すように頼み、倒される。

導師クレフ

CV:佐々木望

セフィーロで一番最初に光たち3人を助けた者。セフィーロ最高の導師(魔法使い)である。
幼い姿をしているが歳は745歳。とても背が低いので、海・風に迫られると最初から身長で威圧するなと吠えた。
ザガート、ランティス(第二部に登場)、アルシオーネの師匠でもある。

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テレビでは放送されなかったツバサ・クロニクルの物語

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かつてNHK教育放送で夕方の時間に放送されていたCLAMP原作の「ツバサ・クロニクル」。 しかし、結局多くの謎が解決されないまま、テレビアニメの放送が終了した。 原作漫画は28巻もあり、テレビで放送された部分はその半分にも満たない。 テレビで放送されなかった部分は、DVD化、あるいはネット配信となっている。 そんなツバサ・クロニクルの後半部分についての解説。

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マガジンの歴代ヒロインまとめ

マガジンの歴代ヒロインまとめ

『少年マガジン』は、日本でもっとも長く続いている週刊の少年漫画誌の1つである。その長い歴史の中で幾多の傑作を生み出し、日本の漫画文化を支えていった。「少年漫画」という縛りがあるため主人公の多くは少年だが、その活躍を支えるヒロインたちもまた物語に欠かせない存在として魅力たっぷりに描かれている。 幼馴染に学生、人外や異世界人と設定も様々なら、その関係性も恋人から友人、ライバルまで多種使用である。ここでは、マガジン作品を彩ったヒロインたちを紹介する。

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カードキャプターさくら(CCさくら)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

カードキャプターさくら(CCさくら)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『カードキャプターさくら』とは、CLAMPによる日本の漫画作品である。1996年6月号から2000年8月号まで、少女漫画雑誌『なかよし』にて掲載され、単行本は全12巻まで発売された。アニメやゲーム化もされている大人気作品である。 主人公・さくらが父親の書庫で不思議な本を発見する。本を開くと封印が解かれ、中からケルベロスという封印の獣が現れ物語がスタートする。本に封印されたカードを取り戻すため、さくらは「カードキャプター」として奮闘する。

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