きりひと讃歌(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『きりひと讃歌』とは、手塚治虫原作の医療・社会派漫画。『ビッグコミック』誌上にて、1970年から1971年まで連載された。手塚初の本格的長編医療ドラマとして知られており、後の代表作『ブラック・ジャック』や『陽だまりの樹』のプロトタイプ的作品でもある。また、手塚治虫を医療漫画のパイオニアへと押し上げた作品として高評価された。同作品は、モンモウ病という奇病に罹患して外見が犬のように変化した主人公の医師が、様々な差別や社会的圧力に見舞われながらも病気の真相を究明していく医療長編漫画である。

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フランクフルト大学の医学博士。クオネ・クオラレ病を研究していて、竜ヶ浦のモンモウ病伝染病説に真っ向から異を唱えた。その後も順調に研究を続け、クオネ・クオラレ病が風土病であることを裏付ける研究結果を発表し、世界中にセンセーションと竜ヶ浦に衝撃を与えた。

マクラッケン

南アフリカ連邦のとある修道院の院長。徹底した人種差別主義者であり、同国内で黒人だけの病だと信じられてきたモンモウ病にヘレンが罹患したことで平静を保てなくなり、彼女と占部を銃で撃って重傷を負わせた。

山形教授(やまがたきょうじゅ)

奥羽大学医学部教授。日本医師会の中で反竜ヶ浦派として知られ、彼のもとを離れた占部とヘレンを受け入れた。ヘレンの顔を整形手術で元に戻そうとするも、竜ヶ浦からの連絡でクオネ・クオラレ病が進行中であることを知って手術を断念した。また、占部の精神病とそのことに伴う死についても間近で知ることとなる。

『きりひと讃歌』の用語

モンモウ病(モンモウびょう)

モンモウ病に罹患した患者

モンモウ病とは、『きりひと讃歌』に登場する架空の病気である。四国の山間にある架空の村犬神沢に蔓延する奇病で、これに罹患すると突然激しい頭痛に襲われる。そして、一心不乱に生肉を食べるという奇妙な行動を経て、やがて身体中が麻痺して骨の形が変わり、犬のような風貌になる。また、体毛が濃くなる様子も見受けられた。モンモウ病に罹患した者は、例外なく1ヶ月以内に呼吸不全と麻痺を起こして死に至る。獣のような顔になってしまうため、人々はこの病を恐れている。竜ヶ浦はモンモウ病を伝染病によるものという自説を展開し、桐人は犬神沢の湧き水に含まれる希土類の影響で発症する風土病という自説を持っていた。桐人の自説が正しいことは、彼が犬のような容貌のままでもモンモウ病の進行を抑え生き延びたことで証明されている。

犬神沢

犬神沢を訪れた小山内桐人

犬神沢とは、『きりひと讃歌』に登場する架空の村である。四国の山間にあることが判っており、雪深い様子が描かれている。村人たちは非常に閉鎖的であり、獣のような姿になるモンモウ病をひどく恐れていた。そのため、よそ者を見る目が非常に厳しく、モンモウ病の研究でこの地を訪れた桐人のことを疎んじている。桐人がモンモウ病の患者が生肉を食らう開かずの間の存在を知った際には、村人総出で彼を殺そうとしたが、たづが彼と肉体関係を結んだことでようやく彼を受け入れた。さらに、桐人がモンモウ病に罹患すると、多くの村人が彼を見舞った。犬神沢では、湧き水を利用した頭痛薬「知恵水」を全国へ販売しているが、これが原因で万大人と竜ヶ浦がモンモウ病に罹患した。

クオネ・クオラレ病(クオネ・クオラレびょう)

小山内桐人(右)とヘレン・フリーズ(左)

クオネ・クオラレ病とは、『きりひと讃歌』に登場する架空の病気である。モンモウ病と極めて似た症状が見受けられ、罹患した人はモンモウ病と同じく獣のような容貌になった上で死に至る。クオネ・クオラレ病が頻発する場所は南ローデシアで、当初は黒人のみが罹患する奇病だと思われていた。しかしながら、アパルトヘイトが横行する南アフリカ連邦の白人修道女ヘレン・フリーズが罹患したことで、修道院長はこの事実を隠蔽するために彼女と占部を殺害しようとした。ヘレンはモンモウ病伝染病説の筆頭者である竜ヶ浦の研究対象となるが、その後マンハイム博士の研究によって放射線障害による風土病説が確立されている。

『きりひと讃歌』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

小山内桐人「これでも医者だってのかおれは」

赤ん坊を助けることができず絶叫する小山内桐人

『きりひと讃歌』の主人公である小山内桐人は、万大人に売り飛ばされたことで強制的に日本を出国させられた。その後、麗花によって万大人のもとを脱出し、2人で日本へ行こうとするも中東でパレスチナゲリラの争いに巻き込まれて砂漠を放浪することとなった。何度も自身の犬のような顔のせいで辛酸を舐め尽くした桐人は、砂漠で偶然見つけた赤ん坊を殺そうとする。しかし、麗花に制止され、医者であることを自覚した彼は何とか赤ん坊を助けようとするも、結局助けることができなかった。絶望の中で桐人は泣きながら、「これでも医者だってのかおれは」と絶叫する。しかし、この悲しくも辛い経験が桐人を医者として奮い立たせる遠因となり、このセリフは名言として高評価されている。

麗花が命懸けで披露する人間天ぷら

人間天ぷらを演じる麗花とそれを見物する客たち

「人間天ぷら」とは、『きりひと讃歌』に登場する女芸人の麗花が披露する芸である。音楽に合わせて麗花が裸で踊り、自らの身体に天ぷらの衣を纏わせる。そして、巨大な匙の上に乗って巨大な天ぷら鍋の中に数秒入り、すぐに引き上げてもらう。すると、揚がった衣の中から無傷の麗花が現れるという、まさに命懸けの芸だった。「人間天ぷら」は鍋から引き上げるタイミングが重要とされており、素早く引き上げることとその影響で衣の中がまだ高温でないため麗花が無事なのだと万大人が解説していた。桐人は、異常な性倒錯者の麗花が「人間天ぷら」を行うことで自らのアイデンティティを求めているのだと分析しており、催眠療法とともにこの芸を封印するよう彼女に言っている。しかし、中東の砂漠を放浪しているうちに金が底をついてしまい、麗花は「人間天ぷら」で金を稼ごうとした。ところが、中東では全く初めての芸だったことで準備は稚拙極まりなく、用意された巨大な匙が折れてしまい、麗花はそのまま天ぷらとして揚げられるという残酷な最期を遂げた。このシーンは『きりひと讃歌』屈指のトラウマ場面として有名で、多くの読者に衝撃を与えた。

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