「シャイニング」
キングの長編の中でも、上位の人気を誇る傑作です。
人生を立て直すために冬場のホテルの管理人になった男と
その妻子。5歳の息子は不思議な能力を持っています。
親子3人の閉ざされた暮らしの中、ホテルに潜む“悪意”が
彼らに襲いかかります。
「呪われた町」
現代アメリカの田舎町を吸血鬼が支配したらどうなるか?
そんな発想から生まれた本格ホラーです。息詰まるような
恐怖の中、ノンストップで読んでしまいます。
幼い頃を過ごした町に舞い戻った作家ベン。
町を見下ろす丘の上に建つ廃墟同然の館は昔と同様、
不気味な影を投げかけていた。少年の失踪事件、
続発する不可解な死、遺体の紛失事件。
田舎の平穏な町に何が起きているのか?
ベンたちは謎の解明に果敢に挑むのだが…。
「霧」
短編集「神々のワード・プロセッサ」の中に収録されている
中編「霧」は、キングの短編の中でも傑作と称されます
ある日突然町を霧が覆い、中から怪物が現れ人々を襲います。
単純な骨子なのに、肉付けされた内容には震えが走ります。
極限まで追い詰められ、パニックに陥る人々。地獄の中でも
確かに存在する家族への愛…。
キング原作の映画は概してあまり評判がよくありませんが、
「ミスト」のタイトルで公開された映画のほうも
傑作だといわれて話題を呼びました。
「スタンド・バイ・ミー」
二度と戻れない少年時代、あの一度限りの夏の記憶。
子供時代の夏休みに郷愁を感じるかたには、ぜひおススメです。
森の奥に子供の死体がある──噂を聞いた4人は死体探しの旅に出た。
もう子供ではない、でもまだ大人にも成りきれない少年たちの
冒険が終ったとき、彼らの無邪気な時代も終ったのだった……。
誰もが経験する少年期特有の純粋な友情と涙を描く表題作は、
作家になった仲間の一人が書くという形をとった著者の
半自伝的作品である。
「スタンド・バイ・ミー」もキング映画の中では
おススメ作品です。子役全員の演技が素晴らしいのですが、
中でも若くして夭折した、故リヴァー・フェニックスの
存在感が際立っています。
「グリーン・マイル」
ホラーよりも感動色が強い内容の小説ですが、死刑執行の
シーンなどは真に迫っていて残酷なので、気の弱い人には
辛いかもしれません。
大恐慌の嵐が吹き荒れる1932年のアメリカ南部、
コールド・マウンテン刑務所の死刑囚舎房。
刑務所内の電気椅子へと続く通路は、床に緑のリノリウムが
張られていることから通称〈グリーン・マイル〉と呼ばれている。
ここに、双子の少女を強姦殺害した罪で死刑が確定した黒人男性
ジョン・コーフィが送られてくる。看守主任のポールは、
横暴な新入り看守や、問題ばかり起こす兇悪な死刑囚への
対応に日々追われる一方で、巨体ながら穏やかでいつも
さめざめと泣いているコーフィに一抹の違和感を抱いていた。
そんなある日、ポールはコーフィの起こしたある奇跡を
目の当たりにしてしまう