モダン・ホラーの巨匠、スティーブン・キング

ホラー小説の巨匠、スティーブン・キングの名前は、小説を読んだことのない人でも一度は聞いたことがあるでしょう。ホラーの帝王と呼ばれていますが、怖い話から感動的な話まで様々なジャンルの小説を書いています。キングの小説の中からファンの評価が高い“ベスト”といえる作品を集めてみました。まだキングの小説を読んだことのない人の、入門編としてどうぞ!

長編ホラー小説

「シャイニング」
キングの長編の中でも、上位の人気を誇る傑作です。
人生を立て直すために冬場のホテルの管理人になった男と
その妻子。5歳の息子は不思議な能力を持っています。
親子3人の閉ざされた暮らしの中、ホテルに潜む“悪意”が
彼らに襲いかかります。

「呪われた町」
現代アメリカの田舎町を吸血鬼が支配したらどうなるか?
そんな発想から生まれた本格ホラーです。息詰まるような
恐怖の中、ノンストップで読んでしまいます。

幼い頃を過ごした町に舞い戻った作家ベン。
町を見下ろす丘の上に建つ廃墟同然の館は昔と同様、
不気味な影を投げかけていた。少年の失踪事件、
続発する不可解な死、遺体の紛失事件。
田舎の平穏な町に何が起きているのか?
ベンたちは謎の解明に果敢に挑むのだが…。

短編ホラー小説

「霧」
短編集「神々のワード・プロセッサ」の中に収録されている
中編「霧」は、キングの短編の中でも傑作と称されます
ある日突然町を霧が覆い、中から怪物が現れ人々を襲います。
単純な骨子なのに、肉付けされた内容には震えが走ります。
極限まで追い詰められ、パニックに陥る人々。地獄の中でも
確かに存在する家族への愛…。

キング原作の映画は概してあまり評判がよくありませんが、
「ミスト」のタイトルで公開された映画のほうも
傑作だといわれて話題を呼びました。

感動ヒューマンドラマ

「スタンド・バイ・ミー」
二度と戻れない少年時代、あの一度限りの夏の記憶。
子供時代の夏休みに郷愁を感じるかたには、ぜひおススメです。

森の奥に子供の死体がある──噂を聞いた4人は死体探しの旅に出た。
もう子供ではない、でもまだ大人にも成りきれない少年たちの
冒険が終ったとき、彼らの無邪気な時代も終ったのだった……。
誰もが経験する少年期特有の純粋な友情と涙を描く表題作は、
作家になった仲間の一人が書くという形をとった著者の
半自伝的作品である。

「スタンド・バイ・ミー」もキング映画の中では
おススメ作品です。子役全員の演技が素晴らしいのですが、
中でも若くして夭折した、故リヴァー・フェニックスの
存在感が際立っています。

「グリーン・マイル」
ホラーよりも感動色が強い内容の小説ですが、死刑執行の
シーンなどは真に迫っていて残酷なので、気の弱い人には
辛いかもしれません。

大恐慌の嵐が吹き荒れる1932年のアメリカ南部、
コールド・マウンテン刑務所の死刑囚舎房。
刑務所内の電気椅子へと続く通路は、床に緑のリノリウムが
張られていることから通称〈グリーン・マイル〉と呼ばれている。
ここに、双子の少女を強姦殺害した罪で死刑が確定した黒人男性
ジョン・コーフィが送られてくる。看守主任のポールは、
横暴な新入り看守や、問題ばかり起こす兇悪な死刑囚への
対応に日々追われる一方で、巨体ながら穏やかでいつも
さめざめと泣いているコーフィに一抹の違和感を抱いていた。
そんなある日、ポールはコーフィの起こしたある奇跡を
目の当たりにしてしまう

キングの小説は、読んでいると「怖い」というよりも
むしろ「辛い」という皮膚感覚のほうが強くなります。
ギリギリまで追い詰められた登場人物たちー
そんな彼らにも愛する家族がいてそれぞれの人生が
あることがこと細かに描写されているので、思わず
彼らの心理に同調してしまうせいかもしれません。
この夏、ぜひキングの世界に浸ってみてください。

とんとん
とんとん
@tonton

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