花島恵(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ
花島恵(はなじま めぐみ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の登場人物である。主人公本田透の友人・花島咲の弟で、姉と同じで表情に乏しく、トーンダウンした声で話す。特殊な能力を持つために苦しむ咲を見守り、彼女を想ってくれる人が現れることを願っていた。姉の能力解明の研究の中、人を呪う術を身に着ける。その他の点では普通の少年。本人が言うには世渡り上手で、いじめにはあっていない。咲に付き合ってき始めた黒を基調とした服を、「落ち着くから」と着続けている。
花島恵の概要
花島恵(はなじま めぐみ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の登場人物で、主人公本田透(ほんだ とおる)の友人花島咲(はなじま さき)の弟である。
表情に乏しく、テンションの低い声で話す。咲は「似ていない」と言うが、他者からはそっくりだと思われている。姉の咲同様、短い言葉で的確な皮肉を言うことがある。咲と同じく黒い服を着ている。初めは咲に合わせてのことだったが、いつからか「落ち着くから」と黒い服で過ごすのが当たり前になった。
電波という思念波を感じる力のせいで苦しむ姉を救う為に黒魔術を勉強し、他者を呪う術を身に着ける。遊び半分で人を呪うことはしないが、咲や透らのボディガードとして一緒に出掛けることもある。
その他の点では普通の少年。また、本人が言うには「世渡り上手」で、いじめにはあっていない。
花島恵のプロフィール・人物像
CV:南央美(旧アニメ版)、藤井幸代(新アニメ版)
姉の咲と同じで表情に乏しく、トーンダウンした話し方をする。姉想いで、咲の幸福を願っていた。本人曰く「世渡り上手」で、学校でいじめられているわけではない。根暗というわけでもなく、咲の友人・魚谷ありさ(うおたに ありさ)の想い人を知るため、彼女のバイト先であるコンビニを張ろうとする行動力もある。
本名を知るだけで対象を呪うことができるが、その他の点では普通の少年。「年上の女性に囲まれて、ちょっとドキドキ」など、中年男性めいた発言も多々ある。姉のことは「咲」と名前で呼ぶ。
身近で姉の苦悩を見てきたせいか、中学生ながら達観した物言いをする。短い言葉で的確な皮肉を言うなど、姉との共通点が多い。
花島恵の能力
呪詛
本人が言うには、「俺にできるのは、人を呪うことだけ」で、本名が分かれば誰でも呪える。呪いを返す呪詛返しも得意で、「ちょっと自慢」とのこと。具体的な呪いについては描かれなかったものの脅しとしての効果は十分で、咲の弱点を知ろうとしていた皆川素子(みながわ もとこ)らは怯えて逃げていった。元々は咲をいじめた者への仕返しで習い始めた模様。
花島恵の来歴・活躍
特殊な能力を持った姉
花島家の長男である花島恵(はなじま めぐみ)には、花島咲(はなじま さき)という姉がいた。姉は他者の心を読み取ってしまう変わった力があり、人ごみに出ると思念の渦に酔い気分が悪くなってしまう。恵は姉の変調を知るや祖母や両親に知らせるようになった。祖母、両親は咲の力を受け入れており、何かの役に立てる方法があるかもしれないと前向きに検討していた。しかし、余り表情が変わらず、雰囲気が暗い咲は学校で「魔女」といわれいじめられるようになった。祖母は咲の為に魔術関連の本を買い、研究を始める。恵もまた姉の助けになればと祖母と同じ本を読むようになった。咲をいじめる者への報復として、恵は相手を呪う力を身に着ける。そうしてでも姉を守ろうとしたのだ。
ある日、咲のクラスメイトが倒れ昏睡状態で搬送されたとの報せが入る。咲は自分がその男子児童に敵意を向けたこと、その直後に倒れたことを話す。自分がクラスメイトを殺しかけたと思い込んだ咲は、贖罪として黒い服を着るようになる。それはいじめを助長させる結果になったが、咲は何も言わなかった。
恵は何故咲が何も言わないのかと尋ねる。咲の返事は、まるで他者が自分に罰を与える存在と捉えているようだった。咲が一生そうやってひとりで生きていく覚悟を背負っていると知った恵は、咲を大切に思ってくれる人が現れるよう祈った。
時が過ぎ、中学校に進学した咲は、学校でクラスメイトに腕を焼かれ火傷を負った。痛みに集中した為か、誰も傷つけずに済んだ。両親は咲を説得し、彼女を守るため花島家はその地を離れることとなった。
本田透・魚谷ありさとの出会い
転校先で、咲に友人ができた。本田透(ほんだ とおる)、魚谷ありさ(うおたに ありさ)という女子生徒2人で、透はやや天然ボケ、ありさはヤンキー上がりといった印象だった。2人とも咲の過去や力を知った上で、それでも彼女を受け入れ家にも来るようになった。ある時、咲は他者の心をシャットダウンする術を身に着けた。「パッとしてシュッとした感じ」と咲はその感覚を語る。友人ができたことで心の余裕ができたようだった。以降、咲はその力を「電波」と呼び、操れるようになった。
咲はその後も黒い服を着続けており、恵もそれにならう。やがて咲は高校に、恵は中学に進学した。
咲の弱点を知ろうとする女生徒たち
ある日、花島家に来客があった。咲と共に来たが、透やありさではない。また、咲とは親しくもないようだった。咲が茶を入れている間、3人は室内を物色し始める。メンバーの1人皆川素子(みながわ もとこ)が恵と咲の部屋の仕切りを開け、恵は彼女らと会うことになった。素子の他は咲のクラスメイトの木之下南(きのした みなみ)、1学年下の美緒(みお)がいた。咲は彼女達を、別に友人ではなく、たまたま同じ学校に通っているだけの赤の他人だと恵に紹介する。素子は恵も電波を操れるのかと聞いてきた。相手の名前さえ分かれば、誰でも呪えると恵は話す。
3人は咲と透のクラスメイトである草摩由希(そうま ゆき)という少年のファンで、「プリ・ユキ」こと「プリンス・ユキ」というファンクラブを作っていた。咲、ありさといた限られた人物しか知らないが、透は由希の親類である草摩紫呉(そうま しぐれ)の家で、由希や別の親戚の草摩夾(そうま きょう)と共に暮らしていた。聞けば、最近透と由希の仲が良く、他の草摩家の面々とも親しいという。プリ・ユキのメンバーはそれが気に入らない。透を由希から引き離すのには、電波を操れる咲が邪魔だった。花島家に来た目的は、咲の弱点を知ることであった。
3人は「自分たちは嫉妬などしていない」というが、恵には嫉妬にしか思えなかった。好きなら何をしても許されると思ってはいけない。相手を思いやらなくてははいけないと恵は言い、3人の名を口にする。呪われると感じた3人は逃げるように花島家を後にした。
咲は、自身も少しだけ由希やその親類に嫉妬していたと話す。透を彼らに奪われると感じていたのだ。だからといって我が儘を言うのはいけない、と花島姉弟は3人を反面教師にした。そこに、3人を見かけたらしい透、ありさが現れる。
4人で出かけた際、恵が自分に会わせて黒い服を着なくてもいいと言った。恵は初めこそ付き合い出来始めたが、もう黒い服が落ち着くからと返す。続いて、咲は祖母や両親、そして恵に感謝していると告げる。
ありさの想い人
夏休みが来た。恵は咲、透のボディガードとしてありさのバイト先である喫茶店を訪れる。稼ぎ時だからと、ありさは喫茶店だけではなく、夜にはコンビニでのアルバイトもしていた。少し前、コンビニの方に気になる男性客が現れたとありさは言った。恵は咲と共にコンビニを張ろうかと提案したが、ありさに却下された。
その後特に進展もなく季節がうつろい、冬が訪れる。ある晩、咲が泣きはらした顔の透を連れ帰った。咲はありさを呼び、恵に応対を頼む。
透はありさの想い人である草摩紅野(そうま くれの)と接触していた。紅野もありさに惹かれていたが、傍にいなくてはならない存在がおり、ありさと会うつもりはないという。紅野は自分よりも他者を優先する優しい人で、だから何も言えなかったと透は語る。咲に言わせれば、他者を優先するのは透も同じだった。そんな人物は、相手の気持ちを背負い、いつか潰れてしまうのではないか。咲はそれを心配していた。
透が潰されてしまったら、世界の終わりだとありさが現れる。恵、ありさは部屋の外で会話を全て聞いていた。ありさは失恋したことになる。恵は、「時間をかけて得られるものもある。だから無駄じゃない」とありさに言った。ありさはそれが自分の信条だと返す。
その晩は花島家でパジャマパーティーをすることになった。
「シンデレラっぽいもの」と咲の大切な人
咲が学芸会「シンデレラっぽいもの」で主演を務めることになった。恵はビデオカメラ片手に海原高校に向かう。内容はシンデレラをベースにした無茶苦茶な内容だったが、一応はハッピーエンドを迎えた。咲は夾の養父である草摩藉真(そうま かずま)に想いを寄せていたらしい。しかし、藉真との縁はなかったようで、学芸会の後で話しこそしたが進展はなかった。
花島家の未来
「いつか、咲を迎えに来る人が現れますように」との恵の願いは、彼らが成人してから叶った。咲は外国人男性と恋に落ち、結婚に至った。2人の間にはリオ・モスカという息子が生まれる。恵は咲の母校の海原高校に教師として赴任することになった。
花島恵の関連人物・キャラクター
家族
祖母
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目次 - Contents
- 花島恵の概要
- 花島恵のプロフィール・人物像
- 花島恵の能力
- 呪詛
- 花島恵の来歴・活躍
- 特殊な能力を持った姉
- 本田透・魚谷ありさとの出会い
- 咲の弱点を知ろうとする女生徒たち
- ありさの想い人
- 「シンデレラっぽいもの」と咲の大切な人
- 花島家の未来
- 花島恵の関連人物・キャラクター
- 家族
- 祖母
- 父
- 母
- 花島咲(はなじま さき)
- 咲の夫
- リオ・モスカ
- 友人
- 本田透(ほんだ とおる)
- 魚谷ありさ(うおたに ありさ)
- その他
- 皆川素子(みながわ もとこ)
- 木之下南(きのした みなみ)
- 山岸美緒(やまぎし みお)
- 草摩燈路(そうま ひろ)
- 花島恵の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「おれはいのるよ。咲が一生そうやって独りぼっちでいていいはずがないから」
- 「ちょっと自慢」
- 「一方的に高まった愛情をぶつけると、相手の重荷になったり傷つけてしまう時もあるのだということを忘れてはいけない」
- 「コンビニ張る?」
- 花島恵の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 恵の好物は団子
- 続編で教師になった恵
- アニメ版で描かれた恵と咲による呪い