本田透(フルーツバスケット)とは【徹底解説・考察まとめ】

本田透(ほんだ とおる)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の主人公である。両親を失いながらも、前向きに生きる少女。他人を思いやり、相手をあるがままに受け入れる慈悲深さを持つ。天然ボケの気があり、ずれた言動も多いが本人が言う所の頑固さも持ち合わせている。十二支の呪いに苛まれる草摩(そうま)家と関わりを持つ中、十二支と猫の物の怪に取り憑かれた「物の怪憑き」を救いたいと願うようになる。

本田透の概要

本田透とは、高屋奈月の漫画、及びそれを原作とするメディアミックス作品『フルーツバスケット』の主人公である。
幼い頃に父を、高校に入学してから母を失い、父方の祖父の家に引き取られた。高校の学費と生活費を自分で稼ぐため、アルバイトをしている。祖父の家の改築の間、友人に心配や迷惑をかけるわけにはいかないとテントを購入し屋外での生活を開始。テントが土砂に埋まってしまった為、土地の所有者である草摩(そうま)家の一員である紫呉(しぐれ)の家に住むこととなった。
母が仕事をしていたため家事は得意で、草摩家の食事や洗濯などの世話を行う。
父がそうであったように、少し変わった敬語で話す。

本田透のプロフィール・人物像

CV:小西寛子(ドラマCD版)、堀江由衣(アニメ第1作)、石見舞菜香(アニメ第2作)

前向きで優しい性格。自分よりも他人を優先する傾向にある。無自覚ながら慈母のような包容力があり、紫呉やクラスメイトの由希(ゆき)、彼らの親類である夾(きょう)が猫と十二支の物の怪に取り憑かれた「物の怪憑き」と呼ばれる存在であることを知ってもそれを受け入れた。物の怪憑きのみならず自身の親友である魚谷ありさ(うおたに ありさ)、花島咲(はなじま さき)といった心に傷を負った人々を癒す。ただ、こうした性格の裏には「置いてかれる」ことへの恐怖もあった。父の勝也の葬儀で親類から「勝也に似ていない」と言われ、母が父を追って行ってしまうと感じる。父を真似て敬語で話すようになったのはこの頃で、父をある種「悪者」にし、母を一番大切な存在と思い込むことで精神の均衡を保とうとしていた。
天然ボケの気がありズレた言動もあるが、異形化した夾に怯えながらも彼を家に連れ戻そうとする芯の強さや、本人が言う所の頑固さも持ち合わせている。

本田透の能力

家事

透(左)が来るまで、紫呉の家は「腐った台所」と称されるほど散らかっていた。

母子家庭で育った透は、食事の支度や掃除、洗濯といった家事を自分で担っていた。その為家事能力は高く、どこに何があるか分からないほど散らかっていた紫呉の家を片付けた。料理の味も良く、由希は「こんなおいしい食事久しぶりだよ」と言った。掃除の能力は清掃の仕事でも役に立っているようで、同じ職場で働く女性たちから「あの子(透)が来てから仕事が楽」と言われている。

本田透の来歴・活躍

「猫年」ファンの少女

十二支の昔話を聞き、猫に同情した幼い透(右)は、「猫年」になることを決意した。

本田透(ほんだ とおる)は、勝也(かつや)と今日子(きょうこ)の第一子として生まれた。未だ透の物心つかない頃に父の勝也が出張先で風邪をこじらせ死亡。元よりヤンキーで親と離縁した今日子を良く思っていなかった父方の親類たちは、透が勝也に似ていない、慰めにもならないと口にした。今日子もまた夫の死で憔悴してしまう。
透は、幼い頭で母を笑顔にさせたいと考える。わずかな記憶にある父の口調を真似て、少し変わった敬語で話すようになった。その後、今日子は透を放置していたことに気付き、元気を取り戻す。ある朝、透は迷子になってしまう。気が付くと帽子を被った少年が目の前におり、透を誘導するように走り出した。少年の後を追っていくうちに自宅に着いた。少年は透の頭に帽子をかぶせ、去って行った。
ある晩、今日子は透に「十二支の始まり」の昔話をした。神様が宴を開き、十二の動物が集まった。猫は鼠に嘘の日付を教えられて参加できなかったという内容で、透は騙された猫に同情。「犬さんをやめて猫さんになる(戌年生まれだが、猫年になりたいとの意味)」と誓う「猫年ファン」となった。

ありさと咲

中学校に進学した透は、学校でヤンキーの魚谷(うおたに)ありさと出会った。ありさはかつて「赤い蝶」の異名で知られた伝説的なヤンキーの今日子に憧れていた。透は赤い蝶が母の現役時代の名前であることをあっさりと明かし、ありさを家に案内する。本田親子はありさの苗字から彼女を「うおちゃん」と呼び始める。夕食を一緒に取ろうと言う本田親子だが、ありさは今日子が所帯じみた子煩悩の母親になり下がったことにがっかりしたと言い捨てて帰って行った。透はありさの忘れ物を届けに行くが、拒絶される。
透がありさと再会したのは数日後。夕食の買い出しの帰りだった。誰かに追われているらしいありさの手を引き、透は彼女を家まで連れ帰る。ありさは小学生時代に母が出て行ってから父と二人暮らしだった。片親育ちという点では透と同じだが、何の会話もない自分たちと違い、愛情にあふれる温かい家庭を羨ましいと感じていた。
ありさは透と今日子の温かみを受け入れる。不良グループを抜ける際の制裁に遭うなどしたありさだが、透は今日子共々彼女の心を癒し、親友となった。

中学2年生に進級したある日、花島咲(はなじま さき)という女子生徒が転校してきた。給食当番の透は、咲にこの学校の給食は美味しいと伝えた。一人で給食を食べようとする咲をありさが呼び止め、一緒に食べようと誘う。咲は「自分と関わってもいいことなどない」と言うが、透もありさも、どこか陰のある咲から「変わっている」と言われながらも彼女と昼食を共にした。ありさは、「今日子さん風に言えば、アンタ(咲)は“花ちゃん”だな」と咲に愛称をつけ、透もその名で呼ぶようになる。
咲には他者の心を読み取る力があった。その力が元で小学生時代にクラスメイトを殺しかけた(と思い込んだ)ことで、咲は誰ともかかわらないようにしていた。それでも透たちや家族の支えと独自の訓練により、咲はテレパシーのようなその力をコントロールできるようになる。咲はその力を「電波」と呼び、何かを感じ取ったり、お灸として妙な思念波を送ったりするようになった。
透はありさ、咲と海原高校に入学する。
ある朝、今日子は仕事に出かけて交通事故に遭い、帰らぬ人となった。

草摩家の秘密

夾(一番左)、紫呉)左から3番目)、由希(紫呉の頭上)は透(中央)に抱き着かれると動物になってしまった。

今日子の死後、透は祖父の家に引き取られた。年金暮らしの祖父の負担にならぬよう、生活費と学費は自身で稼ぐことにした透はアルバイトを始める。そんな折、祖父が娘夫婦と暮らすため、家を改築することになったと言う。改築の間どこか友人の家に泊まってほしいと言われた透だが、ありさと咲に迷惑をかけたくないとの思いから一人暮らしを決意。金がなかったためテントを買って生活を始めた。
ある朝、透はテントの近くには一軒家を見つけた。縁側に日干しされている十二支の置物に目を止めていると、家人が話しかけてきた。彼の名は草摩紫呉(そうま しぐれ)といい、透のクラスメイトである由希(ゆき)のいとこだった。紫呉と一緒に暮らしているらしい由希は、せっかくだから一緒に行こうと透と共に登校。由希自身は女顔ながらかなりの美形で、文武に優れた能力を持つため高校の女子生徒たちから絶大な人気を誇っていた。
そんな由希と二人で登校してきたため、透は由希のファンクラブである「プリンス・ユキ(通称プリ・ユキ)」のメンバーから因縁を付けられるが、ありさと咲に救われた。ありさ、咲は共に由希に恋愛感情も興味も持っていないが、ありさは彼に「謎な感じがある」と言い、咲も「妙な電波を感じる」と評した。

数日後の夜。アルバイトから帰ってきた透は、テントに住んでいることを紫呉と由希に知られる。透がテントを建てていたのは、有名な資産家の草摩家の土地だった。突如土砂崩れが起き、テントは土に埋まってしまう。中にある今日子の写真を取り出そうとした透だが、「君が倒れたらお母さんはもっと悲しむ」と紫呉に止められた。またしても家を失ってしまったと落ち込む透は、発熱もあってそのまま紫呉の家で寝込んでしまった。
翌朝、透は由希たちから草摩家での同居を勧められる。迷惑をかけるわけにはいかないと透は言うが、行く当てもない為世話になることを決める。

突如、透と同い年くらいの少年夾(きょう)が屋根を突き破って現れ、希に戦いを挑む。由希の口ぶりからすると夾は彼に勝てたためしがないようだが、透は慌てて夾を止めようとした。
足が滑り、思わず透は夾に抱き着く形となる。夾は、猫になっていた。たて続けに抱き着く形になった紫呉は犬に、由希は鼠になる。彼らは透の前で変身してしまったことでしばし口論していたが、紫呉が「いっそ隠すよりは」と事情を説明した。

草摩家には、何百年も前から十二支と猫の物の怪に取り憑かれた者が生まれるという。各々憑いている物の怪と同じ動物が寄ってくる、その動物と意思が通じることくらいで特に特殊能力はない。異性に抱き着く、もしくは抱かれる、体力が落ちるなどするとその動物に変身し、時間が経てば人間に戻るのが「物の怪憑き」と呼ばれる彼らの特性だった。
猫年ファンであることを紫呉に話していた透は、猫に相当する夾に会えたことを喜ぶが、夾は「この家に何故女がいるんだ」と怒鳴り、テーブルを殴りつける。割れたテーブルが透の額に当たるが、透は由希と夾が戦い始めたこと、由希が武術を習っているという夾をあっという間に負かすほど強いことに驚いた。

その後、草摩家の当主である慊人(あきと)により透の記憶を消さずに紫呉の家に置くことが許され、夾も一緒に住むよう命令が出た。共に暮らす中で、透は夾が不器用なだけで本当は優しいこと、由希は夾といがみ合いながらも彼の誰と絵も打ち解けられる性質を羨んでいることを知る。
祖父の家の改築が終わり、透は一度草摩家を出る。今日子の過去から透のことを更新所で調べた叔母の家族は、透が男性ばかりの草摩家にいたことを指摘。草摩家の面々を貶めるような物言いをした。祖父は透が草摩家に戻りたがっていることを見抜いて「我慢してここにいることはない」と言う。由希たちが迎えに来たこともあって、透は草摩家での暮らしを再開した。
草摩家に世話になっていることはありさ、咲にだけ話す。今日子に代わり透を見守ると決めていたありさたちは1度草摩家に赴き、改めて彼らに透を託すことに決める。

十二支の呪い

透はその後も、亥(猪)憑きの楽羅(かぐら)、卯(兎)憑きの紅葉(もみじ)、辰(龍)憑きのはとり、丑(牛)憑きの潑春(はつはる)、寅(虎)憑きの杞紗(きさ)、巳(蛇)憑きの綾女(あやめ)、未(羊)憑きの燈路(ひろ)、午(馬)憑きの依鈴(いすず)、申(猿)憑きの利津(りつ)といった物の怪憑きたちと出会う。
物の怪憑きたちは草摩家の中では尊い存在として崇められていたが、一方で呪われた存在でもあった。海原高校の文化祭に現れたはとりは透を自宅に呼び、紫呉の家を出て二度と草摩家と関わらないように言う。それは、かつて自分と関わったために心に傷を負い、記憶を消される羽目になったはとりの恋人佳奈(かな)のようになってほしくないとの気持ちからで、そのことは同じくその場にいた紅葉の口から語られた。物の怪憑きたちは、その出自故に心に何らかの傷を負っていた。透は、物の怪憑きたちの心中を思いやり、無自覚ながら彼らの心を癒していく。

猫憑きの試練

ある時、夾の育ての親だという草摩藉真(そうま かずま)が紫呉の家を訪れた。草摩家に来たばかりの頃、透は夾が幼い自分を引き取り育ててくれた藉真のことや、彼との修行を楽しそうに話す様を見ていたが、思ったほど師匠との再会を喜んでいるようには見えなかった。夾に会いに来ていた楽羅は、彼が由希の前で喜んでいる姿を見せたくないのだと言う。
その日は藉真、楽羅共に紫呉の家に泊まることになった。夜、透は藉真に呼び出されて庭に出る。そこで見たのは、醜い異形へと変貌していく夾だった。夾はその場から逃げ去り、立ち尽くす透に藉真が声をかける。
猫憑きには、猫の姿の他にもう1つ「真の姿」と呼ばれるものがあった。特殊な数珠をしていないと、先ほどの夾のように腐敗臭を放つ異形化してしまう。それ故に、猫憑きは一族中から疎外されてきた。透は腐敗臭に嘔吐し、怯えながらも夾を追った。
ようやく見つけた夾は、化け物のような姿のまま透を拒絶する。一度はその場を去るかに思われた透だが、異形化したままの夾に抱き着いた。今の夾の姿は透には恐ろしいものだった。それでも、これからは夾のことをちゃんと分っていきたい、一緒に暮らしたいと透は言った。
元の姿に戻った夾は、「すべてを愛してくれなくても良かったんだ」と呟く。夾の母は、猫憑きの息子を受け入れられずに自殺した。「愛している」との言葉だけを夾にかけ続けてきた母、真の姿を怖いと言いながらも一緒に暮らしたいと言った透の言葉から、夾は本当に欲していたのが一緒に乗り越えてくれる存在であると悟る。
この時、夾は初めて透の名を呼び、彼女を抱きしめた。夾の本音を知り、彼が紫呉の家を出ることはないと知った透は猫になった夾を抱きしめて家に戻る。
藉真と夾は、互いを実の父、息子のように大事に思っていたが僅かなすれ違いが元でその気持ちを表に出せなかった。自分に何も言わずに去ろうとする藉真に、夾は胸を張れる息子になるように頑張ると言う。夾と藉真の実の親子のようなやり取り、藉真の強さを自慢げに語る夾を見て、透は嬉しくなった。

避暑地での決意

高校2年の夏休み。透は、草摩家の面々と避暑地へ向かう。楽しいひと時を過ごした面々だが、突如慊人がやってきたとの知らせが入る。物の怪憑きたちは慊人の泊まる離れに挨拶に向かうが、猫憑きの夾だけは後日改めていくことになった。透は、夾だけがいつも仲間外れになってしまう状況を憂えて明るく接し、砂浜に出て一緒に砂の城を作る、昼食にパンケーキを作るなどした。
夾が呼ばれたのは翌日のことで、透は夾が仲間外れではないことを喜ぶ。その日の夕方戻ってきた夾は頬に殴られたような跡があった。慊人と喧嘩をし、もう来なくていいと言われたと夾は言う。透は驚きつつ、帰ってきた夾に「お帰りなさい」と挨拶をする。
明後日には帰る為、最後の夜になる翌日には皆で花火をすることになった。眠れない透が夜風に当たりに行くと、慊人が紅葉を殴っていた。思わず止めに入った透を、慊人は「イヤな人」、「下衆」と呼んだ。慊人は十二支の魂を統べる者で、動物たちを招いて宴を開いた神に当たる存在だった。
神と十二支は永遠不変の絆で結ばれており、ずっと宴を続ける。今は透に懐いている物の怪憑きも自分の元に戻ってくる、夾は高校を卒業したら幽閉されると慊人は言った。
慊人を追って1人の男性が現れる。彼の名は「紅野(くれの)」といい、酉(鳥)の物の怪憑きだと慊人が紹介し、透に「でしゃばるな」と釘を刺して去った。透は、物の怪憑きたちが慊人に逆らえない理由を知った。正体の分からない呪いという鎖が物の怪憑きを、そして慊人をも縛り付けていると透は思い至る。慊人により顔に傷をつけられた透だが、その場にいた紅葉が紫呉とはとりを呼びに行ったこともあり手当てを受けることになった。
殴られていた紅葉だが、怪我はない。透を守れなかった無力感に落涙する紅葉。紅葉の涙を美しいと感じた透は、彼を抱きしめる。
帰宅を明日に控えた翌日の夜、透は皆と花火を楽しみながら彼らの歩く道を守りたいと誓う。その誓いは、皆を呪いから解放したいとの決意になった。

えどまち
えどまち
@edono78

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