草摩紅野(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩紅野(そうま くれの)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、十二支の酉(鳥)の物の怪に取り憑かれた人物である。実はとうの昔に「十二支と神の絆」という呪いから解放されているが、当主にして神の草摩慊人を見捨てられず取り憑かれたフリをしている。慊人が望まなくなるまで傍にいると決めていたが、コンビニ店員の魚谷ありさに心惹かれる。他の物の怪憑きに訪れる変化を後押しし、慊人にも変わる現実を受け入れさせようとした。

草摩紅野の概要

草摩紅野(そうま くれの)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、十二支の酉(鳥)の物の怪に取り憑かれた人物である。
とうの昔に「神と十二支の絆」という呪いからは解放されているが、十二支の神に当たる草摩慊人(そうま あきと)を見捨てることができず、彼女の傍にいると誓った。呪いが解けたことは紅野自身と慊人以外は知らないが、一部の物の怪憑きは紅野に対し違和感を持っている。
慊人を安心させるため彼女と肉体関係を持つが、そのことで戌(犬)憑きの草摩紫呉(そうま しぐれ)に妬まれる。
深夜のコンビニで出会った店員の魚谷ありさ(うおたに ありさ)に惹かれるも、慊人から離れるわけにはいかないと自分の気持ちを抑えていた。ところが、ありさの友人で本田透(ほんだ とおる)からありさが会いたがっていると知らされる。1度は慊人の元を離れるわけにはいかないと言うが、ありさに会いたいとの本音を透に漏らす。
ありさや透との出会いが元で、慊人との関係を改めることを決意。ところが、慊人からすればいきなり突き放されたも同然であり、次々と物の怪憑きの呪いが解けていく事態に絶望した彼女に刺されてしまう。紅野は入院するが、それでも慊人を許した。最終的には遠方に就職し、ありさと一緒になった。

草摩紅野のプロフィール・人物像

CV:梅原雄一郎(新アニメ版)、南真由(新アニメ版幼少期)

登場時26歳。茶色の髪が特徴の青年。主人公の本田透(ほんだ とおる)は「クールな人」と感じたが、彼女の友人の魚谷ありさ(うおたに ありさ)は「ボーッとした感じ」と異なる印象を抱いた。
10年以上前突如呪いが解け、自分だけの自我を獲得する。そのことを察知し錯乱する慊人を、神ではなく「泣いて縋る哀れな女の子」と認識。優しさ故に慊人を見捨てることができずに、結果として彼女の人格を歪ませることとなってしまった。
慊人や家に言われた通りの仕事をしていると本人は語っており、世間知らずでどこか浮世離れしている。それでも、ありさや透との出会いで慊人との関係を改める決意をし、彼女の行動を窘めることも増えた。

草摩紅野の能力

酉憑き

鳥になった紅野。

紅野は、生まれつき十二支の酉(鳥)の物の怪に取り憑かれていた。異性と抱き合う、体力が落ちるなどすると鳥の姿に変身する他、何もしなくても鳥が寄ってくる。呪いの始まりにおいて酉は鶏だったが、紅野はスズメのような小鳥に変身し、空を飛ぶこともできた。ところが、紅野が中学生くらいの頃突如呪いが解け、鳥になって飛ぶことはできなくなった。
変身後の紅野の姿は、コミックス14巻の裏表紙にて確認できる。

草摩紅野の来歴・活躍

神との出会い

神を宿す慊人(中央)。

幼い頃、草摩紅野(そうま くれの)は両親の会話を耳にした。数百年続く名家である草摩家の当主・草摩晶(そうま あきら)についてだった。晶は短命だと医者に宣告されており、立場上早くに妻を得て跡継ぎを儲けなくてはいけなかった。しかし、古参の使用人たちは見合いの相手に難癖をつけ、中々晶を結婚させない。それは、使用人たちが幼い頃から溺愛していた晶を嫁などに取られたくないからだと紅野の両親は語っていた。「あの財産を"外"の奴らに相続されるのも癪だしな」と、紅野の父は言う。
草摩家には、並外れた資産と表沙汰にできない秘密があった。何百年も前から、草摩家は十二支と猫の物の怪に取り憑かれた「物の怪憑き」と呼ばれる子が生まれる家系だった。紅野もまた酉(鳥)の物の怪に取り憑かれており、異性に抱き着かれる、抱き着く他、極端に体力が落ちると鳥に変身してしまう体質を持っていた。

紅野より少し年長に辰(龍)憑きの草摩はとり(そうま はとり)、巳(蛇)憑きの草摩綾女(そうま あやめ)、戌(犬)憑きの草摩紫呉(そうま しぐれ)がいた。十二支は、かつて神に招かれ共に宴を開いたと広く昔話で語られる。草摩家の物の怪憑きたちも、神の宴に招かれた存在として尊ばれる立場にあった。後に、晶は世話役の1人を妻に選ぶ。使用人たちは反対したが、晶の鶴の一声で結婚は決まった。
ある朝、紅野の夢に十二支を招いた神が現れ、「もうすぐ会える」と言った。それまでにない痺れるような甘く切ない激情と共に、紅野は泣きながら目を覚ます。衝動のまま、はとり、綾女、紫呉と紅野は晶の妻となった草摩楝(そうま れん)の元へ向かった。神は、晶の子として生まれてくるのだった。
神もまた草摩家に生まれてくる存在だったが、長らくその誕生はなかった。紅野たちは、もう1つの自我である物の怪の「待ってた」との声をはっきりと感じ取る。十二支たちが何より求めているのは、神であった。

楝は、生まれつき複数の異性に愛される運命の我が子に嫉妬。「男にしないと産まない」と言い張った。生まれてきた草摩慊人(そうま あきと)は女児だったが、男として育てられることが決定する。紫呉は子供ながらに楝の心情を分析するが、幼い紅野にはよく分からなかった。

呪いから解放された紅野

断ち切れた絆。

慊人は、晶による偏愛と母との確執により「自分は神だから価値がある」と思うようになった。歴史上、物の怪憑きたちは極端に年が離れていることが多いが、紅野たちの代では次々と十二支が生まれていった。特に尊ばれる子(鼠)憑きの草摩由希(そうま ゆき)と、仲間外れの猫憑きである草摩夾(そうま きょう)も誕生。遂には十二支全てが誕生した。
紅野が中学生になったある日、突如彼の呪いが解けた。生まれた時から自分を見張っていた酉の物の怪が去り、紅野は自分だけの自我を得る。もう鳥になって空を飛ぶことはできないが、それでも嬉しいと感じた。

神である慊人には、紅野の呪いが解けたことが分かった。絶対的な絆が突然断ち切れたことに慊人は錯乱し、「僕から離れないで!僕を見捨てないで!」と紅野に泣いて縋った。初めて慊人を神ではなく小さな子供と感じた紅野は、慊人の傍にずっといると誓う。以降、紅野は酉の物の怪憑きのフリを続け、慊人の傍にいることが増えた。
慊人がある程度成長した時、紅野は彼女の不安を和らげるために肉体関係を結ぶ。このことが、慊人を自分のものにすると企む紫呉の嫉妬心を煽ることとなる。慊人もまた年少の物の怪憑きたちに虐待を始め、ひどい時には命さえ奪いかねない所業にも出た。全ては十二支と神の絆を否定する母の楝、そして自分自身に絶対の絆を証明する為だった。慊人の不安を知る紅野には、彼女を止めることができなかった。
ある時、草摩家とは何のかかわりもない本田透(ほんだ とおる)という少女が十二支の秘密を知る事態となった。本来ならあってはならないことだが、慊人は透の記憶を消さず、由希や夾と共に紫呉の家に住むことを許した。

魚谷ありさとの出会い

ある深夜、慊人が突然お菓子が食べたいと言った。紅野は26年間1度も行ったことのないコンビニに行き、山ほどお菓子を取る。女性店員にレジの場所を聞くと、「荷物が多いからかごに入れた方がいい」と言われた。紅野は教えてくれた女性店員に礼を言うが、頭を下げた時に山積みになったお菓子を全て落としてしまう。その時に思わず笑ってしまった楽しげな店員の笑顔が、紅野には眩しく映った。
後日、紅野は珍しく休みをもらった。いつも言われた仕事をこなしている紅野は何をしたらいいか分からず、適当に街を歩いていた。そんな紅野を、例の女性店員が呼び止めた。話の流れで、紅野は彼女に食事を奢ることになる。
女性店員は名を魚谷ありさ(うおたに ありさ)といった。高校2年生で、夏休み期間中深夜はコンビニ、昼は喫茶店でアルバイトをしているという。ありさとの会話の中、紅野はあの日コンビニに行ったのは本当に特別なことで、普段は無駄なことはしないと言った。ありさは紅野の言葉を「無駄な時間」ととり、「私は無駄だとは思わない」と言って店を飛び出してしまう。
慌てて追いかけた紅野はありさに謝る。既にありさに惹かれ始めている紅野だったが、そのまま彼女と別れ、2度と会えないことも覚悟した。

本田透との出会い

夏が来た。紫呉たちは、例の本田透と共に草摩家の別荘がある避暑地に行くという。慊人も別荘に行くと言い出し、紅野も随行する。慊人は紫呉の家を出た由希と接触し、彼の心を乱すようなことを言った。十二支たちが相変わらず自分に怯えていること、それが覆せない絆の力の証明になることに喜ぶ慊人。透の記憶を消さずに同居を許したのは、他人ごときに十二支は奪えないと信じてのことだった。
夾を除く物の怪憑きたちが挨拶に訪れた。透への優越感から、慊人は紅野を彼女に紹介すると言う。紅野は、透は今夾と一緒にいるから寂しくはないはずだと言ったが、慊人は化け物と一緒にいて楽しいのかと尋ねる。
ある晩、本家から楝が暴れ出したとの連絡が入った。紅野は、慊人を呼び、彼女が本家に戻った方がいいと言う。

車を用意した紅野だが、一向に慊人が来ない。呼びに行くと、見知らぬ少女と一緒にいた。その少女が本田透であり、紅野は慊人に紹介され彼女に挨拶をした。慊人は透に、これ以上でしゃばるなと釘を刺した。

透からの贈り物

季節が変わったある日。いつものように自宅で仕事をしていた紅野は、誰かに呼ばれた気がした。様子を見ると、透が本家の庭で誰にも見つからないようにしていた。楝が透の気配に気づいたが、紅野は自分が来たのだと言って誤魔化す。
透を人に見つからない場所へと引っ張っていき、何故こんなことをしたのかと尋ねる。透は、自分の大切な人があなたに会いたがっていると言ってその人物の連絡先とDVDを渡した。見れば、卯(兎)憑きの草摩紅葉(そうま もみじ)が心配そうに透を見ている。紅野は、「君のような子がこれ以上ここにいてはいけない」と言い、透を紅葉に託した。
紅野は自宅に戻り、DVDを再生する。それは、透のクラスが文化祭で行った演劇の様子だった。ありさが出演しており、「会いに来い、コラァ!」と叫んだ。透の言う大切な人とはありさであり、彼女が自分に好意を持ち、会いたがっていることを紅野は知る。

透への告白

紅野は透と公園で出くわした。紅野は透を抱きしめ、自分が既に十二支の一員ではないと打ち明ける。また、慊人が女性であること、母である楝と憎み合っており、神ではない自分に価値を見出せずに他者を傷つけてしまうことを伝える。
慊人を放っておけないから、ありさとは2度と会わない。透と会ったのはそれを伝える為だった。ありさに会いたい気持ちはあり、その気になれば紅野は慊人を捨ててありさと愛し合うこともできる。しかし、自分だけが自由の身となったからこそ慊人を突き放せなかった。
透と会う前に紫呉に自身の秘密を打ち明けた際、紅野は彼から「同情したのか」と言われた。哀れみから慊人の傍にいるのも間違いではないが、呪いに縋らなくては生きていけない彼女を見捨てて自分だけ幸せになるわけにはいかないとの気持ちもあったのだ。
慊人の傍にいることは自分で決めたことだと紅野は透に言い、自分たちの為に心を砕いてくれる彼女に礼を言って去る。

ninja
ninja
@ninja

Related Articles関連記事

フルーツバスケット(フルバ)のネタバレ解説・考察まとめ

フルーツバスケット(フルバ)のネタバレ解説・考察まとめ

『フルーツバスケット』とは高屋奈月による漫画作品。白泉社の『花とゆめ』で、1998年16号から2006年24号まで連載。2001年にアニメ化され、2019年には全編が再アニメ化された。同級生の草摩由希が住む草摩家の分家宅へ居候することになった、主人公の本田透。そこから物の怪憑きの体質を持つ草摩家の人々と関わっていくことになる。略称は『フルバ』・『フルバス』。2009年には劇団スタジオライフにより舞台化された。

Read Article

フルーツバスケット(フルバ)の草摩家・草摩一族まとめ

フルーツバスケット(フルバ)の草摩家・草摩一族まとめ

『フルーツバスケット』とは、高屋奈月による漫画、及びそれを原作とするアニメ作品である。母と家を失いテント暮らしをしていた女子高生の本田透は、十二支の呪いに取り憑かれた一族・草摩家と関わりを持つようになる。学校で王子と慕われる由希、幼い頃から由希をライバル視する夾を始め、十二支と猫の物の怪に取り憑かれた者たちやその関係者、彼らが関わる人々の心の傷や救済を描く。本項では、草摩家とその一族についてまとめる。

Read Article

フルーツバスケットの恋愛関係・カップル・カップリング・夫婦・恋人まとめ

フルーツバスケットの恋愛関係・カップル・カップリング・夫婦・恋人まとめ

『フルーツバスケット』とは、恋愛要素が強いロー・ファンタジー漫画。作者は高屋奈月である。公式略称は「フルバ」、「フルバス」など。1998年に白泉社の『花とゆめ』にて連載がスタート。2006年に完結した。2001年にTVアニメ化され、2019年にキャストなどを一新して再びTVアニメ化された。主人公に女子高生・本田透(ほんだ とおる)を始めとする魅力溢れるキャラクターが多数登場。キャラクター同士の時に甘く、時に苦い恋愛模様が描かれている。

Read Article

フルーツバスケット(フルバ)のあらすじ・ストーリーまとめ

フルーツバスケット(フルバ)のあらすじ・ストーリーまとめ

『フルーツバスケット』は日本の漫画家・高屋奈月による少女漫画。通称は「フルバ」。1998年に白泉社の『花とゆめ』で連載を開始し、2006年に完結した。単行本は全23巻。 主人公の本田透は高校に入学して間もなく母親を交通事故で亡くしてしまった。ひょんなことから透は同じ高校に通う草摩由希が暮らしている家に厄介になる。草摩家は代々続く名家。そんな名家には十二支にまつわる重大な秘密があった。透は草摩家の人間と関わるようになっていき、その母性あふれる優しさで心の傷を癒やしていくのだった。

Read Article

草摩夾(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩夾(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩夾(そうま きょう)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、十二支の仲間になれなかった猫の物の怪憑きの少年である。仲間外れの存在として、幼い頃より一族中から疎外されてきた。神と同じく尊ばれる子憑きの草摩由希に勝つことを望み、彼との仲は良くないが本心では互いを羨んでいる。ぶっきらぼうで喧嘩っ早いが、根は優しく由希以外の人物に意味なく喧嘩を売ることはしない。ヒロイン本田透を気遣い、彼女と惹かれ合うようになる。

Read Article

本田透(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

本田透(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

本田透(ほんだ とおる)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の主人公である。両親を失いながらも、前向きに生きる少女。他人を思いやり、相手をあるがままに受け入れる慈悲深さを持つ。天然ボケの気があり、ずれた言動も多いが本人が言う所の頑固さも持ち合わせている。十二支の呪いに苛まれる草摩(そうま)家と関わりを持つ中、十二支と猫の物の怪に取り憑かれた「物の怪憑き」を救いたいと願うようになる。

Read Article

本田今日子(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

本田今日子(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

本田今日子(ほんだ きょうこ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、主人公・本田透の母である。旧姓は勝沼。「赤い蝶」の異名を持つ伝説的なヤンキーだったが、結婚してからは落ち着き、子煩悩な母親になった。今日子自身は物語開始時点で故人だが、それでも度々透やその友人・魚谷ありさの話題に上るほどに慕われている。透が幼い頃、十二支の始まりの昔話をし、彼女に「十二支になれなかった猫」への愛着を持たせるきっかけになった。

Read Article

草摩紫呉(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩紫呉(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩紫呉(そうま しぐれ)とは、高屋奈月による漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、戌(犬)の物の怪に取り憑かれた人物である。一見すると爽やかな美形で性格も飄々としている。その一方で自身を「最低」と評するように、十二支の神である草摩慊人を自分のものにするという己の野望の為に他者を利用する。といっても完全な悪人ではなく、物の怪憑きを受け入れる本田透を巻き込むことへの罪悪感も口にした。職業は小説家で、時たま迷い、悩む若者たちに道を示すこともある。

Read Article

草摩潑春(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩潑春(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩潑春(そうま はつはる)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、十二支の丑(牛)の物の怪に取り憑かれた人物である。普段はつかみどころのない印象ながら優しく、他者を気遣うことが多い。しかし、キレると好戦的な「ブラック春」と呼ばれる状態になる。特徴的な白髪は地毛。幼い頃、自分のコンプレックスを拭ってくれた子(鼠)憑きの草摩由希を特別視し、彼を心配している。午(馬)の物の怪憑きである草摩依鈴とは相思相愛だが、互いを想い合うが故の障壁もある。

Read Article

草摩依鈴(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩依鈴(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩依鈴(そうま いすず)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、午(馬)の物の怪に取り憑かれた人物である。他者に手厳しい態度を取るが、その実は恋人の草摩潑春を呪いから解放し、主人公本田透を傷つけまいとする優しい性格。1人ですべてをしょい込む傾向にある。その一方、軽率で詰めの甘い一面もある。当初はロングヘアだったが、十二支の神に当たる草摩慊人に髪を切られてからはショートヘアになった。

Read Article

草摩はとり(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩はとり(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩はとり(そうま はとり)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する十二支の辰(龍)の物の怪に取り憑かれた人物で、草摩家の主治医である。当主の草摩慊人や父の命令に従い、十二支の呪いを知った人物に「記憶の隠蔽」と呼ばれる催眠術を施してきた。クールな見た目と物言いが特徴的だが性格は優しい。主人公の本田透が草摩家に深入りすることで元恋人の草摩佳菜のように傷つかぬよう、これ以上関わるなと忠告した。数百年続く神と十二支の絆を「呪い」と表現した、作中最初の人物。

Read Article

草摩紅葉(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩紅葉(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩紅葉(そうま もみじ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、十二支の卯(兎)の物の怪に取り憑かれた人物である。ドイツ人とのハーフで、金髪と愛らしい外見が特徴。明るい性格も相まって人に好かれやすい。「神と十二支の絆」という呪いが元で母から拒絶され、その記憶からも消えてしまう。それでも、両親の心中を思いやる優しい心を持つ。主人公の本田透に想いを寄せるが、猫憑きの草摩夾と両想いなので告白はしなかった。作中において呪いが解け、改めて自分の人生を進む。

Read Article

花島咲(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

花島咲(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

花島咲(はなじま さき)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』の登場人物。主人公・本田透の友人である。表情に乏しく無口だが、友達想いで透を大事に思っている。「電波」と呼ばれる特殊な波長を読み取り、操る能力を持つ。透やもう1人の友人の魚谷ありさには寛容だが、その他の人物に対しては容赦ない毒舌を浴びせる他、お仕置きと称する「毒電波」を浴びせることもある。電波の力を操り切れなかった小学生時代、クラスメイトを殺しかけたと思い込み、贖罪として黒い服を着るようになった。

Read Article

草摩慊人(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩慊人(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩慊人(そうま あきと)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する十二支の神に当たる人物で、草摩家の当主である。十二支の物の怪に取り憑かれた「物の怪憑き」たちを絆という呪いで縛り付け、その心身を徹底的に痛めつける。登場時より不穏な言動が多かったが、本当は誰よりも絆に縛られ苦しんでいた。母の草摩楝の命令で男性として育てられたが、実は女性。主人公本田透との出会いが元で加速する環境の変化に怯えるも、最終的にすべてを受け入れる。

Read Article

草摩綾女(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩綾女(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩綾女(そうま あやめ)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』に登場する巳(蛇)の物の怪憑きで、主要人物の1人の草摩由希の兄である。女性と見まがうロングヘアと美貌、詩的かつ大仰な口調と振る舞いが特徴。学生時代、己の自由と引き換えに由希を無視していたことを後悔しており、関係改善に努める。同級生の草摩紫呉と草摩はとりとは「真のマブダチトリオ」を自称する。洋裁店を営んでおり、店員の倉前美音とは恋仲でもある。

Read Article

草摩由希(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩由希(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩由希(そうま ゆき)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、十二支の子(鼠)の物の怪に取り憑かれた人物である。容姿端麗で文武に優れ、学校では「王子様」と称されファンクラブまで存在する。しかし、神である草摩慊人の虐待や、兄を始めとする他の物の怪憑きの拒絶もあって本人の自己肯定感は低い。それでも、ヒロイン本田透との生活の中で徐々に変わろうと努力する。猫憑きの草摩夾との仲は険悪だが、一方で誰とでも仲良くなれる夾に憧れを抱いていた。

Read Article

草摩杞紗(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩杞紗(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩杞紗(そうま きさ)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』に登場する、十二支の寅(虎)の物の怪に取り憑かれた人物である。登場時は特徴的な髪や目の色が原因で中学でいじめに遭い、失語症を患い不登校状態にあった。主人公の本田透によって心を救われ、再び学校に通い出す。その後は透を「お姉ちゃん」と呼び慕う。未(羊)憑きの草摩燈路と仲が良かったために当主の草摩慊人に暴行を受け、燈路との仲が気まずくなっていたが、後に和解し、恋仲となった。

Read Article

草摩利津(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩利津(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩利津(そうま りつ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、申(猿)の物の怪に取り憑かれた人物である。男性だが、精神的な負荷が軽くなるとの理由で女装をしている。自責思考が強く、事あるごとに「ごめんなさい」と取り乱す。自分に自信がないが、猿の特性で身体能力は高い。また女装姿に全く違和感がなく、主人公の本田透からは女性だと思われていた。後に、親類で作家の草摩紫呉の担当編集である満と交際を始める。

Read Article

草摩藉真(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩藉真(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩藉真(そうま かずま)とは、高屋奈月の漫画作品『フルーツバスケット』の主要人物の1人・草摩夾の養父であり、武術の師匠である。幼い頃、十二支に入れなかった猫の物の怪に取り憑かれた祖父を残酷な言葉で拒絶。祖父の死後、新たに生まれた猫憑きの草摩夾を見て、その環境の理不尽さを思い知る。母を失い、父からも拒絶された夾を引き取ったのは贖罪の為だったが、次第に父性が芽生えていった。祖父のように幽閉される未来から夾を救おうとした。

Read Article

本田勝也(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

本田勝也(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

本田勝也(ほんだ かつや)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の主人公・本田透の父である。教育実習生時代、不良だった勝沼今日子と出会い、彼女の寂しさに寄り添う。今日子と惹かれ合い、彼女の中学校卒業と同時に結婚。普段は敬語で話すが、本気で今日子と向き合う時などは強い口調となる。透が幼い頃、風邪をこじらせ病死。透が父のように少し変わった敬語を使うのは、「似ていない」と言われた父に少しでも近づこうとしたためで、彼女の記憶にないながらもその人格形成に影響を与えた。

Read Article

草摩燈路(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩燈路(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩燈路(そうま ひろ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、未(羊)の物の怪に取り憑かれた人物である。物の怪憑きとしては最年少。次々と嫌味を繰り出す毒舌家で、年齢も相まって生意気な印象を与える。その一方、幼さ故の浅慮や無力さから、大好きな草摩杞紗を守れない自分へのいら立ちも感じている。杞紗と仲が良い主人公の本田透に嫉妬するが、透からの励ましもあり毒舌攻撃はしなくなる。失敗と成長を繰り返す中、妹の日向が誕生し、杞紗との仲も前以上に良くなっていった。

Read Article

真鍋翔(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

真鍋翔(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

真鍋翔(まなべ かける)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の主要人物・草摩由希の友人である。海原高校の副生徒会長を務める。役職に似合わず軽い性格の持ち主で、度々由希を困惑させる。ふざけた言動が多いが、異母妹の倉伎真知を気遣ってもいる。誰かのために動こうとすることもあるものの、空回りしてしまうことも多い。とはいえ、由希が翔の明るさや前向きさに救われている点があるのも事実で、由希とは親友となる。

Read Article

魚谷ありさ(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

魚谷ありさ(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

魚谷ありさ(うおたに ありさ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の主人公・本田透(ほんだ とおる)の友人である。透からは「魚ちゃん」と呼ばれる。昔ながらのヤンキーといった風体だが、不良行為はとうに卒業した。友達想いの情に厚い性格で、もう1人の友人・花島咲(はなじま さき)と共に透を見守る。透の母・本田今日子(ほんだ きょうこ)に憧れと恩義を感じ、彼女の死後も慕っている。バイト先で草摩紅野(そうま くれの)という人物に出会い互いに惹かれるが、事情があって会えずにいた。

Read Article

草摩楽羅(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩楽羅(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

草摩楽羅(そうま かぐら)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』に登場する、亥(猪)の物の怪に取り憑かれた人物である。猫憑きである草摩夾の妻になると公言し、可憐な美少女ながら、猪さながらの猛アプローチを繰り返す。夾を追いかけ始めた本当の理由は、彼の「真の姿」に怯えて逃げた過去をなかったことにする為だった。辻褄合わせで始まった恋だが、いつしか本当に夾を愛するようになっていた。夾の気持ちが主人公の本田透に向いていることもあり、最終的に身を引く。

Read Article

花島恵(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

花島恵(フルーツバスケット)の徹底解説・考察まとめ

花島恵(はなじま めぐみ)とは、高屋奈月の漫画『フルーツバスケット』の登場人物である。主人公本田透の友人・花島咲の弟で、姉と同じで表情に乏しく、トーンダウンした声で話す。特殊な能力を持つために苦しむ咲を見守り、彼女を想ってくれる人が現れることを願っていた。姉の能力解明の研究の中、人を呪う術を身に着ける。その他の点では普通の少年。本人が言うには世渡り上手で、いじめにはあっていない。咲に付き合ってき始めた黒を基調とした服を、「落ち着くから」と着続けている。

Read Article

愛おしくて涙溢れる物語『フルーツバスケット』十二支、神まとめ

愛おしくて涙溢れる物語『フルーツバスケット』十二支、神まとめ

『フルーツバスケット』とは高屋奈月による漫画及びそれを原作とするアニメ作品です。母を失くして一人テント暮らしをする女子高生、本田透。透はひょんなことから十二支の物の怪に取り憑かれた一族、草摩家と関わることになります。可愛い絵柄とタイトルに惹かれて買ってみたら結構ドロドロ?しかし救済もあれば爽やかな部分もある。色々と人生について考えさせてくれる名作です。この作品のキモである「神」と「十二支」についてまとめました。

Read Article

【フルーツバスケット】まだ終わってなかった!続編がある面白い少女漫画まとめ【ママレード・ボーイ】

【フルーツバスケット】まだ終わってなかった!続編がある面白い少女漫画まとめ【ママレード・ボーイ】

『フルーツバスケット』や『ママレード・ボーイ』など、世の中の女性たちがみんな夢中になった少女漫画の数々。連載が終わってしまった時には、なんだか自分の半身が失われてしまったほどの寂しさを感じた方も多いのではないでしょうか。そんなあなたに朗報!なんと、かつての人気少女漫画に続編が登場しているのです。あの頃子どもだった主人公たちも立派に成長して、なんだか感慨深いですね。

Read Article

目次 - Contents