蝮のお銀(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
蝮のお銀(まむしのおぎん)とは、野田サトル原作の『ゴールデンカムイ』に登場する女賊。本名はお銀で彼女の通り名や犯行手段は、実在した殺人犯たちがモデルとなっている。千枚通しを用いて背後から頭部を刺し、脳みそをかき回して相手の命を奪う。刺青の囚人・坂本慶一郎の妻で、夫婦で強盗殺人を繰り返す。刺青人皮の情報を聞きつけて小樽の賭場を襲撃するが、そこで待ち受けていた第七師団と激しい戦いを繰り広げた末、命を落とした。
蝮のお銀の概要
蝮のお銀(まむしのおぎん)とは、野田サトル原作の『ゴールデンカムイ』に登場する女賊。本名はお銀で、右肩から腹部にかけて蝮の刺青を施していることが通り名の由来である。男を誘い、千枚通しを用いて背後から頭部を刺し、脳みそをかき回して命を奪う。その後は死体から金品を強奪していた。
刺青の囚人・坂本慶一郎(さかもとけいいちろう)の妻。樺戸集治監から脱獄した坂本と出会い、夫婦になる。その後坂本は捕まり、網走監獄に収監されたが、アイヌの埋蔵金の在りかを知るのっぺら坊に隠し場所を印した刺青を施されたあと脱獄した。再会を果たした夫婦は、また強盗殺人を繰り返す。
刺青人皮の情報を聞きつけ、同じく刺青人皮を狙う土方歳三(ひじかたとしろう)の部下である奥山夏太郎(おくやまかんたろう)らと手を組み、小樽の賭場を襲撃。しかしそこで待ち受けていたのは、同じく金塊を狙う鶴見篤四郎(つるみとくしろう)率いる第七師団だった。彼らと激しい戦いを繰り広げた末、銃弾を浴びて絶命した夫の仇を取ろうと鶴見に襲いかかるが、彼の忠実な部下である鯉登音之進(こいとおとのしん)によって首を斬り落とされて死亡した。
蝮のお銀のプロフィール・人物像
殺人・強盗を繰り返す女賊。ボリュームのある前髪が特徴的な庇髪で、初登場時は着物と下駄を身につけていた。その後は袴にブーツという姿になった。刺青の囚人である坂本慶一郎(さかもとけいいちろう)の妻で、坂本と出会った頃は化粧っ気がなかったが、夫と共に犯行に及ぶようになってからは、濃いめの化粧をするようになる。
犯行手段は男の背後に周り、千枚通しで頭部を刺して脳みそをかき回し、命を奪う。この手法で旅人を幾人も殺害してきた。坂元と悪事を行う際は千枚通しだけでなく、銃を使うこともある。
細かいことは気にしない、男まさりな性格をしている。また坂本のことを深く愛しており、彼が脱獄するのを待ち続ける一途な一面も持つ。小樽の賭場に刺青人皮があるという情報を手にし、同じく刺青人皮を狙う土方歳三(ひじかたとしぞう)の部下、奥山夏太郎(おくやまかんたろう)らと手を組む。金塊を狙う鶴見篤四郎(つるみとくしろう)率いる第七師団の罠だったが、歴戦の猛者たちを前にしても一切怯むことなく、彼らと渡り合った。
死を恐れず、坂本を信じて別行動を取る。しかし、坂本は鶴見の忠実な部下である鯉登音之進(こいとおとのしん)の執拗な追跡を受け、機関銃を携えた鶴見に銃撃されて絶命。夏太郎と馬に乗って逃走していたお銀だが、目の前で夫を殺されたことで、自分の命よりも坂本と共に死ぬことを選ぶ。
一矢報いるべく、鶴見の隙を突いて背後に回るが、鯉登によって斬首された。しかし頭のみになっても鶴見の脚に噛み付く執念を見せた。
彼女が肌身離さず持っていた荷物の中身は二人の子供であり、鶴見の計らいによって養育費と共に金塊争奪戦の鍵を握るアイヌの少女・アシリパのフチ(祖母)に預けられている。
蝮のお銀の装備・能力
武器
千枚通し
お銀が犯行の際に用いていた凶器。標的の背後に回って後頭部に千枚通しを刺し、脳みそをかき回して命を奪っていた。
銃
お銀が坂本と犯行を行うようになってから、銀行強盗などの際に使うようになった武器。お銀は馬上からの銃撃を担っていた。
装備
蝮の刺青
お銀の右肩から腹部にかけて施している刺青。お銀の通り名はこの刺青からきている。
荷物
お銀が肌身離さず持っていた袋。賭場襲撃の際も大切に持っていたことから、中には坂本と二人で集めた刺青人皮が入っていると思われていたが、実は坂本との子供だった。
蝮のお銀の来歴・活躍
凶悪犯同士の出会い
川べりで具合の悪い振りをしていたお銀。「川を渡る手伝いをしよう」と声をかけた旅人に背負われると、隠し持っていた千枚通しでその男の後頭部を突き刺し、脳みそをかき回して命を奪った。旅人の金品を奪い、死体を川に流した彼女は、樺戸集治監から脱獄してきた坂本と出会う。凶悪犯同士はたちまち惹かれ合い、二人で悪事を働くようになる。坂本のことを「慶さん」と呼び、銀行や郵便局を襲ううち、お銀たちは反権力の象徴となっていく。しかし坂本は捕まり、網走監獄へ収監されてしまう。アイヌの埋蔵金の隠し場所を知るのっぺら坊の策略により、24人の囚人が脱獄。その囚人の1人だった坂本はお銀と再会を果たす。離れていた月日を取り戻すかのように、2人はお互いを求め合うのだった。
第七師団との熾烈な戦い
再び夫婦での悪行を再開したお銀たち。次に目をつけたのは小樽だった。東松屋商店という油問屋が賭場になっており、博打に負けた男が刺青人皮を置いていったという噂を耳にする。同じく噂を聞きつけた土方の部下・夏太郎と亀蔵(かめぞう)に出会い、共に強盗する話をつけた。闇世に紛れて賭場に侵入しようと考えていた夏太郎たちだったが、坂本はいきなり銃を撃ち、客の頭を吹っ飛ばした。すかさずお銀は店主を脅し、隠し引き出しの中に保管されていた刺青人皮を手に入れる。「あったよ慶さん」と振り返ったお銀が目にしたのは、自分に銃口を向ける夏太郎の姿だった。
一方、お銀を待つ坂本だったが、賭場にいる客が変装した第七師団の兵士たちであることに気付く。罠にかかった強盗たちの前に、部下を引き連れた鶴見が姿を現した。鶴見は坂本へ刺青を所持しているならば隠し場所を明らかにするよう交渉するが、稲妻はこれを断り、側にいた亀蔵を盾に第七師団の銃撃を躱すと、驚異的な脚力で建物の梁へと飛び移った。亀蔵は盾にされたことにより銃弾を浴び、命を落とした。坂本が第七師団と渡り合っている間に、お銀はたまたま見つけた食用油を階段にまくよう夏太郎に指示し、鯉登たちの足止めをする。やがて油問屋の上階で合流したお銀たち。しかし強盗たちを炙り出そうと、鶴見の指示で兵士たちは一階でヨモギを燻す。死を覚悟して正面突破を試みようとするお銀たちだが、夏太郎が配膳用の昇降機を発見。「小樽運河で落ち合おう」と約束すると、お銀が逃げやすくなるように坂本は囮になり、彼を追って第七師団は油問屋をあとにした。
夏太郎に逃走用の馬の手綱を握らせ、お銀は小樽運河を目指すが、途中で追手に見つかり銃撃を受ける。その際、お銀は左腰を撃たれてしまうのだった。
囮となって逃げ続けた坂本だったが、鯉登が拳銃を発砲しながら追跡していたために、機関銃を携えた鶴見たちに居場所が知られてしまう。時同じくして、お銀も坂本の姿を見つける。感動の再会になるかと思いきや、坂本は無惨にもお銀の前で射殺された。夏太郎の制止を振り切り愛する夫の元へ向かったお銀は、優しく口づけをし最後の愛の言葉を交わした。坂本が息を引き取ると、鶴見がお銀の頭に銃口を向け、死を宣告する。お銀は報復として鶴見を襲うが、鯉登によって背後から首を落とされた。しかし首だけになっても鶴見の脚に噛みつき、タダでは死なないところを見せた。
この後、刺青人皮が隠されている可能性があるとして鯉登がお銀の荷物を確認しようとしたところ、中からは赤子の泣き声が聞こえる。お銀が肌身離さず持っていた荷物の中には、坂本との間に授かった息子がいたのだ。彼らの子どもは鶴見に保護され「どこか信頼のできる人間に託す」とアシリパの祖母のもとへ、金百円とともに預けられた。
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菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。
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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。
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目次 - Contents
- 蝮のお銀の概要
- 蝮のお銀のプロフィール・人物像
- 蝮のお銀の装備・能力
- 武器
- 千枚通し
- 銃
- 装備
- 蝮の刺青
- 荷物
- 蝮のお銀の来歴・活躍
- 凶悪犯同士の出会い
- 第七師団との熾烈な戦い
- 蝮のお銀の関連人物・キャラクター
- 坂本慶一郎(さかもとけいいちろう)
- 赤ちゃん
- 奥山夏太郎(おくやまかんたろう)
- 亀蔵(かめぞう)
- 鶴見徳四郎(つるみとくしろう)
- 鯉登音之進(こいとおとのしん)
- 蝮のお銀の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 坂本にだけ見せる乙女の顔
- 「幸せなまま終わりにしたいの」
- 蝮のお銀の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- お銀のモデルは実在した殺人鬼たち
- アイヌ民話になぞらえた強盗夫婦の生き様
- 赤ちゃんのその後