都丹庵士(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
都丹庵士(とに あんじ)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のひとりで、超人的な聴力で敵を撃つ盲目のガンマン。網走監獄を脱獄した後は同じ盲目の仲間たちと屈斜路湖周辺で強盗をはたらいていた。舌を鳴らした音の反響で周囲の状況を把握し、暗闇の中で敵を翻弄する。刺青の囚人を探していた杉元一行を襲撃するが返り討ちにあい、以降は土方陣営として金塊争奪戦に参加する。最後は五稜郭の戦いで土方を守って命を落とした。
都丹庵士のプロフィール・人物像
都丹庵士(とに あんじ)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のひとりで、超人的な聴力で敵を撃つ盲目のガンマン。網走監獄を脱獄した後は同じ盲目の仲間たちと屈斜路湖周辺で強盗をはたらいていた。舌を鳴らした音の反響で周囲の状況を把握し、暗闇の中で敵を翻弄する。
網走監獄にいた頃、典獄の犬童四郎助(いぬどう しろすけ)に硫黄山で強制労働させられ、亜硫酸ガスで目を侵されて視力を失ってしまった。同じ場所で働かされていた囚人の中には視力を失った途端に殺されてしまった者もいたという。そのため犬童に対して深い恨みを抱いている。
刺青の囚人を探していた杉元一行を襲撃するが返り討ちにあい、殺されそうになったところを土方に命を救われる。以降は土方陣営として金塊争奪戦に参加する。たびたび土方に命を救われており、深い恩義を感じている。最後は五稜郭の戦いで土方を守って命を落とした。
都丹庵士の装備・能力:超人的な聴力
都丹は全盲だが、周囲の音を聴くことで見えている者よりも正確に状況を把握することができる。静かな山中であっても舌を鳴らして音をたて、その反射を聴くことで素早い移動と正確な射撃が可能だ。
音を聴きやすくするための耳当てを常につけている。
都丹庵士の来歴・活躍
屈斜路湖の盗賊
屈斜路湖周辺に刺青の囚人が潜伏しているとあたりをつけた杉元一行。屈斜路湖の温泉宿で体を休めるが、都丹は仲間の強盗たちと組んで、夜の露天風呂に入っていた杉元たちを襲撃する。杉元たちは夜の山中で全裸のまま逃げ惑うはめになった。ちなみにこのエピソードの男性陣は始終全裸のままだ。
攻防は夜明けまでつづき、杉元たちは都丹が潜伏している明かりのない家屋に浸入する。杉元と都丹の一騎打ちとなるが、そこに土方歳三がやってきて都丹の身を引き受けることを提案する。杉元は都丹の刺青を写すことを条件に土方の提案をのんだ。
復讐
都丹は網走監獄の典獄、犬童四郎助(いぬどう しろすけ)に硫黄山で違法な強制労働をさせられ、亜硫酸ガスで目を侵されて視力を失っていた。犬童は大勢の囚人を硫黄山で働かせ、視力を失ったものの多くは山で殺された。都丹の仲間の強盗は硫黄山から逃げてきた者たちだ。都丹は犬童をふかく恨んでおり、硫黄山の権利を持っている会社の重役を襲っては殺し、金品を奪っていた。しかし関係のないコタン(アイヌの村)までも襲っており、本人曰く「無関係の者は殺していない」ようだが、杉元は「そのうちみさかいが無くなる」と断言している。
土方に命を救われた都丹は土方の部下となり、金塊争奪戦に参加する。
網走監獄と第七師団との全面戦争が起こる中、都丹は土方と共にのっぺらぼうが隔離されている場所を探しに、犬童が日常的に出入りする修練場へ向かう。都丹が修練場の奥の扉を開けた途端、中に潜んでいた犬童の鉄球が都丹の脳天を直撃した。反射的に銃を撃つ都丹だったが当たらず、そのまま気絶してしまう。犬童は土方が一騎打ちで倒したが、その間に事態は進み、のっぺらぼうと杉元はキロランケの指示で狙撃されてのっぺらぼうは死亡、杉元も重傷を負った。アシリパは「杉元が死んだ」と聞かされ、キロランケに連れられて樺太へ旅立ってしまう。鶴見中尉のもとで治療を受けた杉元は、鶴見中尉に協力するという名目でアシリパを探しに樺太へ旅立った。
回復した都丹は第七師団の療養地がある登別温泉に按摩として潜入し、鶴見陣営の動きを監視することになった。
有古力松/イポプテ
第七師団で鶴見に近づきたい菊田特務曹長と有古一等卒は、登別温泉で療養しながら刺青の囚人について探っていた。都丹は盗賊仲間と共に登別温泉に按摩として潜入しており、仲間から「菊田と有古がこちらに気が付く前に消しておくべきだ」という意見が出る。都丹は新月を待った方がいいと言ったが仲間は受け入れず、次の晩に菊田と有古を襲うことになる。しかし菊田は一枚上手で、日中眼帯をつけて過ごすことで暗闇に目を慣らし、都丹たちの対策をしてきた。仲間は殺され、都丹はひとりで古い坑道へ逃げ込む。そこには氷筍(ひょうじゅん)という、地面から生えるつららのようなものが発生していた。少しでも動けば氷筍が折れ、その音を頼りに都丹が撃ってくるため、菊田たちは身動きが取れなくなる。
ひとりで坑道を抜け、山中を逃げる都丹を有古が追跡した。有古はアイヌの出身で、八甲田山雪中行軍遭難事件の後に遺体の捜索に向かった部隊の一員だ。さらに登別周辺の出身であり、登別の山は有古の庭だった。都丹は有古の追跡から上手く逃れていたと思いきや、雪崩の起きやすい場所に誘い込まれていた。都丹が有古と撃ちあっているうちに雪崩が起き、都丹は雪崩にのまれて敗北する。
しかしまたしても土方が都丹を救った。都丹を掘り起こしている有古に土方が接触し、スパイを持ち掛けたのだ。有古力松、本名イポプテの父はかつてアイヌの金塊に関わっており、のっぺらぼうに殺されたと言われているうちのひとりだった。有古はアイヌの古い習慣や生活に興味が薄く、父から子へ伝えられるマキリ(木彫りで装飾した刃物。ひとりひとり違う模様を持っており、親から子へ伝える)の彫り方も覚えないうちに父が死んでしまっていた。有古は土方の指示に従って都丹のものではない刺青人皮を持って鶴見のもとへ行き、他の刺青人皮を盗み出して土方陣営に合流する。
恩返し
すべての囚人が皮を剥がされるか刺青を写され、暗号が揃った。暗号が示していたのは函館の五稜郭だった。五稜郭にはかつてのアイヌが金塊を使って買い取った北海道の土地の権利書と、残りの金塊が隠されていた。暗号を解いたのは鶴見陣営と土方陣営ほぼ同時で、五稜郭を舞台に最後の戦いが始まる。鶴見中尉が手配した戦艦が海から砲撃し、陸からは馬と歩兵が攻め込んでくる。
銃弾と手投げ弾が飛び交う戦場の中、都丹は土方と共に走っていた。すると都丹の耳に、恨めし気に土方を呼ぶ声が届いた。土方に片足を斬り捨てられた二階堂だった。都丹はとっさに土方を突き飛ばし、二階堂の放った銃弾は都丹の腹に命中した。駆け寄ってきた土方に、都丹は「土方さんがいなけりゃ俺は死んでいた、少しでもあんたの寿命の足しになれば…」と言って笑った。都丹は土方を送り出し、その場に残って戦う。砲撃音と銃声の雨は耳のいい都丹には辛いものだった。しかしとつぜん、周囲の音がぱったりと消えて静かになった。都丹は塹壕のふちに腰かけたまま、静かに息を引き取った。
都丹庵士の関連人物・キャラクター
土方歳三(ひじかた としぞう)
のっぺらぼうが金塊の暗号を示した刺青の囚人のひとりで、刺青の囚人を率いて脱獄を主導した。金塊争奪戦で鶴見陣営に対抗する勢力のリーダー。アイヌの金塊を使って北海道を多民族独立国家にしようとしていた。
杉元に殺されようとしていた都丹を助けてから、幾度となく都丹の命を救っている。五稜郭での最後の戦いの中で、都丹は土方を守って命を落とすことになる。
土方歳三(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
土方歳三(ひじかたとしぞう)とは、漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、刺青の囚人の頭目にして「新撰組鬼の副長」と恐れられた男。函館戦争で死亡したと思われていたが、極秘で監獄に収監されていた。蝦夷共和国樹立を叶えるため、アイヌの隠し金塊を狙う。同じく金塊を狙う大日本帝国陸軍第七師団を最大の障害と見なし、主人公・杉元佐一や彼の仲間たちとも一時共闘する。普段は穏やかな老人だが、戦闘時には鬼のような気迫を見せて敵と戦う。利害が一致すればどんな人物とも手を組むが、敵と見なす者には一切容赦しない。
都丹庵士の名言・名セリフ/名シーン・名場面
「静かだ…」
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津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。
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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。
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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。
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