ディオ・ブランドー/DIO(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

ディオ・ブランドー/DIOとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の登場人物であり、吸血鬼にして時間を数秒間止めるスタンド「ザ・ワールド」の使い手。
歴代主人公であるジョースター一族の血統と、一世紀以上にも渡り因縁の宿敵となる、シリーズ最大の敵役にして悪のカリスマ。
第1部で吸血鬼となり、主人公ジョナサンと敵対する。第3部ではスタンド能力を身につけるが、主人公である空条承太郎に敗死する。死亡後も何らかの形で間接的にストーリーに関わってくる、最重要キャラクターである。

ジョセフがシンガポールにて、DIOの考えを読もうとスタンド「ハーミット・パープル」の念写能力を応用し、テレビを使い「念聴」を行ったときのシーン。突如DIOがテレビに映り「ジョセフ・ジョースター! きさま! 見ているなッ!」と叫ぶ。DIOの特徴的なポーズとセリフの汎用性の高さから、パロディにも使われる事が多い場面である。

「人間は誰でも不安や恐怖を克服して安心を得るために生きる」

DIOの館にて、ヴァニラ・アイスを打倒したポルナレフはジョースター一行の中で一番最初にDIOと遭遇した。そのときDIOはポルナレフを再び部下にしてやろうと誘い、説得するために「人間は誰でも不安や恐怖を克服して安心を得るために生きる」と言う。DIOと戦う事は恐怖であり、DIOの配下となる事は安心であると定義する事で、己の圧倒的な力を暗に示そうとしたシーン。この後ポルナレフはDIOのスタンド能力の片鱗を味わい「ありのまま、今起こった事を話すぜ!」という名セリフに繋がる。

「『世界(ザ・ワールド)』ッ! 時よ止まれ!」

DIOがスタンド「ザ・ワールド」の時間停止能力を発動する際、しばしば使う決めセリフ。「『世界(ザ・ワールド)』ッ! 時よ止まれ!」は、ゲーテの戯曲『ファウスト』に登場する名言「時よ止まれ。(世界よ)お前は美しい」が元ネタである。
後発のエンタメ作品にて「時間を止める能力」を持つキャラクターは数多く生まれたが、その代名詞とも呼べるのがDIOとそのスタンド「ザ・ワールド」である。

「最高に『ハイ!』ってやつだアアアアアアハハハハハハハハハハーッ」

承太郎に頭を砕かれ、絶体絶命に追い詰められたDIOだったが、ジョセフの血を吸うための「逃走経路」にワザと吹っ飛ばされていた。結果DIOはジョナサンの肉体に「実によくなじむ」孫のジョセフの血を得て、劇的なパワーアップを遂げる。DIOは有頂天になり、自分のこめかみを指で突き刺しながら「最高に『ハイ!』ってやつだアアアアアアハハハハハハハハハハーッ」と叫んだ。
このセリフのため、ファンの間ではパワーアップ前のDIOを「通常DIO」、パワーアップ後のDIOを「ハイDIO」と呼んで区別する事が多い。

「便所のネズミのクソにも匹敵するそのくだらない物の考え方が命とりよ!」

承太郎にロードローラーでとどめを刺したと思いきや、逆に時を止め返されて反撃され、両脚を負傷し追い詰められた直後のシーン。承太郎は「その脚が治ってから『スタープラチナ』を叩き込む」と宣言する。それに対しDIOは「こけにしやがって」と憤りつつも、正々堂々の勝負にこだわる承太郎に対し「便所のネズミのクソにも匹敵するそのくだらない物の考え方が命とりよ!」と独白し、心の中で嘲笑う。直後に「血の目潰し」という卑怯な手に頼ってまで勝利しようとしたDIOだったが、逆に承太郎に返り討ちに遭い完全敗北。そして承太郎の「てめーは俺を怒らせた」の名セリフに繋がる。

「『天国へ行く方法』があるかもしれない」

第6部の、プッチ神父の回想シーンに登場するDIOのセリフ。プッチがDIOと出会い、しばらく交流してから、DIOから唐突に「『天国へ行く方法』があるかもしれない」と言われる。第3部の頃からDIOが「天国」を目指しており、どんな犠牲を払ってでもそこへ行くという動機が語られる。第6部のメインテーマにして、プッチ神父の最大の目的である「天国」について最初に語られる重要なシーン。

「どんな者だろうと人にはそれぞれ、その個性にあった適材適所がある。王には王の……料理人には料理人の……スタンドも同様。『強い』『弱い』の概念はない」

これも第6部のプッチ神父の回想シーンにおけるDIOのセリフ。プッチ神父から「最も弱いスタンドは何か」と質問され、DIOは「どんな者だろうと人にはそれぞれ、その個性にあった適材適所がある。王には王の……料理人には料理人の……スタンドも同様。『強い』『弱い』の概念はない」と返答する。余談になるが、第3部でDIOが「ザ・ワールドは最強のスタンドだ」と承太郎に勝ち誇るシーンも存在する。

ディオ・ブランドー/DIOの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ディオの名前の元ネタはイタリア語「DIO」とヘヴィメタルバンド「Dio」

ディオの名前の元ネタはイタリア語「DIO」(神という意味)と、アメリカのロニー・ジェイムス・ディオが組んだヘヴィメタルバンド「Dio」が由来。この事はバンダイナムコゲームス(現バンダイナムコエンターテインメント)が発売した「PlayStation 2」専用ソフト『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』の、予約特典の作者インタビューの中で語られている。

ディオは『魔少年ビーティー』の発展形

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