ジョジョ第4部(ダイヤモンドは砕けない)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジョジョの奇妙な冒険 Part4(第4部) ダイヤモンドは砕けない』とは、荒木飛呂彦による『ジョジョの奇妙な冒険』の単行本29〜47巻に収録されている漫画、およびそれを元にしたアニメや実写映画などのメディア展開作品である。1999年の日本M県S市の杜王町(もりおうちょう)にて、主人公の東方仗助が、町に潜む連続凶悪殺人鬼と、次々と登場するスタンド使いに挑む、サスペンスホラー風の漫画となっている。

『ジョジョの奇妙な冒険 Part4(第4部) ダイヤモンドは砕けない』の概要

『ジョジョの奇妙な冒険 Part4(第4部) ダイヤモンドは砕けない』とは、荒木飛呂彦による『ジョジョの奇妙な冒険』の単行本29〜47巻に収録されている漫画、およびそれを元にしたアニメや実写映画などのメディア展開作品である。1999年の日本M県S市の杜王町(もりおうちょう)にて、主人公の東方仗助が、町に潜む連続凶悪殺人鬼と、次々と登場するスタンド使いに挑む。

サブタイトルの『ダイヤモンドは砕けない』は後年につけられたサブタイトルで、連載当時のサブタイトルは『第4部 東方仗助』だった。
第4部は「人の心の弱さ」がテーマとなっており、その大きな特徴として、世界を旅するのではなく、日本のある町に限定して物語が繰り広げられていることが挙げられる。
前作までと同じようにスタンドでの戦いは起こるものの、「町に潜む殺人鬼」や「幽霊や死者、魂」などが登場する、サスペンスホラーに分類される作品となっている。

連載当初、荒木のもとには、読者や編集部から「第4部になって敵が弱くなった」という意見が多く届いていた。それに対して荒木は、「第4部は人の心の弱さがテーマ」であり、「心に弱さをもった人が、その弱さを攻撃に向けることが真の怖さである」という主旨を伝えている。

本作は3rd Season『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』というタイトルでテレビアニメ化されており2016年4月から12月まで3クールに渡って放送された。なお、独立局放送の深夜アニメで連続3クール以上放送されたのは、30分アニメの中では本作が初となっている。

『ジョジョの奇妙な冒険 Part4(第4部) ダイヤモンドは砕けない』のあらすじ・ストーリー

ジョセフの隠し子・東方仗助

空条承太郎(左)は東方仗助(右)を見つけたものの一触即発の空気になってしまう

空条承太郎(くうじょう じょうたろう)たちが吸血鬼のDIOを撃破してから、10年以上の月日が流れた。
1999年の日本のM県S市の杜王町。海洋冒険家となった承太郎は、祖父ジョセフ・ジョースターの遺産分配について調べる中で、彼の隠し子が杜王町にいることを知る。承太郎は自分にとって年下の叔父である東方仗助(ひがしかた じょうすけ)に会いに、杜王町へやってくる。
承太郎は杜王町で出会った高校生・広瀬康一(ひろせ こういち)とともに仗助を発見。不良に絡まれていた彼は、自分の髪型をけなされたことに怒り、スタンドを使用して不良を退けていた。
承太郎は仗助にジョセフのことや、この街に凶悪犯罪者のスタンド使いが潜んでいることを伝えた。凶悪犯罪者はかつて自分を逮捕した警官を殺害。その警官は仗助の母方の祖父だった。仗助は祖父の意思を継ぎ、町を守るために自らが戦うことを決意する。
仗助は承太郎とともに凶悪犯罪者を撃破するが、何者かが「弓と矢」と呼ばれる道具を使用し、スタンド能力を無差別に覚醒させていることが判明。そしてその「弓と矢」には、あのDIOも関係していることを知るのだった。

「弓と矢」を巡る戦い

何者かが「弓と矢」を使って杜王町で意図的にスタンド使いを増やしていたため、仗助と承太郎は多数のスタンド使い達と戦うことになる。
あるとき、学校帰りの仗助と康一は、最近街に引っ越してきたという虹村形兆(にじむら けいちょう)、虹村億泰(にじむら おくやす)の虹村兄弟に因縁をつけられる。さらに康一が「弓と矢」で射抜かれてしまう。杜王町でスタンド使いを増やしていたのは虹村兄弟だったのだ。その理由は、自分たちの父を楽に死なせることができるスタンド使いを探していたからだという。
仗助のクレイジーダイヤモンドで康一のけがを治癒し、兄弟を説得しようとする。
兄弟の父親は、DIOの「肉の芽」の暴走によって醜い不死身の姿となっていた。億泰は改心するものの、形兆は正体不明のスタンドによって死亡。「弓と矢」も奪われてしまった。
仗助は、スタンド能力に目覚めた康一や億泰とともに、形兆を殺害したスタンドを追う。そしてその本体である音石明(おといし あきら)を撃破するのだった。

杜王町にはすでに多数のスタンド使いが存在していた。天才漫画家の岸辺露伴(きしべ ろはん)や、中学生の矢安宮重清(やんぐう しげきよ)、エステティシャンの辻彩(つじ あや)、康一に異常な愛を注ぐ山岸由花子(やまぎし ゆかこ)、そして不調を治す料理を作る料理人、トニオ・トラサルディー。
仗助たちは、このようなさまざまなスタンド使いと知り合うことになる。そして仗助は、杜王町を訪れた父・ジョセフとも対面し、親子の絆を深めていくのだった。

少女の幽霊に会える小道

あるとき、康一と漫画家の露伴は、杜王町の名所である「少女の幽霊に会える小道」で少女の幽霊に出会う。少女の幽霊は、15年前に起きた事件で死亡した杉本鈴美(すぎもと れいみ)だった。彼女は「美しい手の女性を狙う殺人鬼」に殺され、今も殺人鬼が町にいることを恐れていた。そして露伴は、かつて鈴美が幼少期の自分を殺人鬼から救ってくれたのだという事実を知るのだった。

その後、偶然その連続殺人鬼・吉良吉影(きら よしかげ)と出会ってしまった重清(しげちー)が口封じとして殺害されてしまう。このことで、連続殺人鬼がスタンド使いであるということが判明。
仗助たちは調査を続け、ついに連続殺人犯である吉良吉影を追いつめる。しかし吉良は人の顔を自由自在に変えることができる辻彩を脅迫し、自分の顔を自分と背格好の近い川尻浩作(かわじり こうさく)という男に変化させる。そして彩を殺害し、浩作に成り代わり、行方をくらませてしまうのだった。

吉良吉影との死闘

川尻浩作に成りすまして生活を送っていた吉良だったが、浩作の息子である小学生の川尻早人(かわじり はやと)は父親の変化を不審に思い、ひそかに調査していた。そして父に成り済ました吉良が殺人を行う瞬間を目撃してしまう。同時に、早人はこの父親が偽物であり、本物はすでに殺されていることを悟る。
早人によって正体を暴かれた吉良は仗助たちと激闘を繰り広げることになるが、次第に追い詰められていく。そして最後は、逃げ場を失ったところを救助に来た救急車に轢かれ、死亡したのだった。
吉良の魂は生死の境界で待ち構えていた鈴美の策にはまり、現世から追放される。

役目を全うした鈴美は、仗助たちに見送られながら現世を去った。DIOが関係していた「弓と矢」の脅威も去ったため、ジョセフと承太郎も杜王町を去ることになる。
ジョセフは別れ際、杜王町の若者たちには決して悪に屈さない「黄金の精神」が宿っていると告げる。そしてその魂は、連綿と引き継がれていくであろうということを確信する。
そして康一は最後に、この1999年の夏は、ほとんどの人々にとってはいつもと同じようにすぎていった、と語るのだった。

『ジョジョの奇妙な冒険 Part4(第4部) ダイヤモンドは砕けない』の登場人物・キャラクター

東方仗助(ひがしかたじょうすけ)

第4部の主人公で、杜王町に住む高校生。
幼少時、自分を救ってくれた見知らぬ少年を真似て、髪型をリーゼントにしている。髪型をけなされると、恩人をけなされたのと同じとみなし、異常なまでに激昂する。しかし普段は明るく温厚な性格をしている。
不良の先輩に絡まれたときに「仗」(じょう)と「助」(じょ)を音読みされたことから、「ジョジョ」とあだ名をつけられる。
仗助のスタンド「クレイジー・ダイヤモンド」は近距離パワー型で、承太郎と同じくラッシュ攻撃を得意としている。

仗助は子供のころからスタンド能力を持っており、手で触れることで壊れたものや変化したものを元に戻すことができた。
例えば壊れた瓶のかけらを持っただけで、残りの部分は自動的に引き寄せられ、修復することが可能。
料理から食材に逆行させることもできる。人体の傷も治せるが、対象がまだ死んでいないことが条件。また、仗助本人の治療はできない。
承太郎はこのスタンドを、「破壊して生きる事しか出来ない人類の中で、この世のどんなことよりもやさしい能力」と称した。

空条承太郎(くうじょうじょうたろう)

今作の主人公である仗助の年上の甥にあたる人物。第3部の主人公。
第4部では28歳になっており、若い頃より幾分か言動が落ち着いた。白い服と帽子が特徴的で、海洋学者として働いている。
老いたジョセフのために生前の遺産整理をしていたところ、隠し子である仗助がいたことが判明。遺産分配の手続きのため、そしてジョセフの念写で見た殺人鬼を見つけるために杜王町へ訪れた。

スタンド「スター・プラチナ」の能力と強さは健在。
作中でも仗助に「無敵のスタープラチナでなんとかしてくださいよ〜」と懇願されている。

広瀬康一(ひろせこういち)

仗助の高校の友人。仗助とは同級生で、身長は低め。物語の語り部の役割を担っており、第4部の物語は康一の語りによって始まり、康一の語りによって終わる。
初期は頼りない性格だったが、虹村形兆に矢で射られスタンド使いになる。正義感が強くまじめな少年である。
スタンド使いとしてさまざまな困難を乗り越えていくうちに人として成長し、自身のスタンドも進化していった。

スタンド「エコーズ」は、最初期は卵のような状態で発現した。
ACT1は、物体に文字の形をした擬音を貼り付け、繰り返し音を出す能力を持つ。人間に康一の声を文字にして貼り付けると精神に強く訴えかけることができる。電話の回線を再現したり、踏切の音を鳴らせて敵の足止めといった応用もできる。
ACT2は1から進化したスタンドで、尻尾を切って擬音を作る能力を持つ。貼り付けた擬音に触れると、その擬音に応じた効果が出る。
ACT3になると、相手を重くする能力に変化。また、スタンド自身が自我を持っているのが特徴となっている。

虹村億泰(にじむらおくやす)

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支倉未起隆/ヌ・ミキタカゾ・ンシ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

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支倉未起隆(はぜくら みきたか)/ヌ・ミキタカゾ・ンシとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場する、宇宙人を自称する少年だ。彼いわく「支倉未起隆」は地球での偽名で、本名は「ヌ・ミキタカゾ・ンシ」というらしい。 自身の体や身に着けているものを別のものに変身させる力を持っている。これがスタンド能力なのか、別の超能力なのかは不明。作中では吉良吉影の父親が持っていたスタンド使いを生み出す矢が「刺さらない」という異例の事態が起きている。

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片桐安十郎/アンジェロ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

片桐安十郎/アンジェロ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

片桐安十郎(かたぎり あんじゅうろう)/アンジェロとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場する最初の敵スタンド使い。「日本犯罪史上最低の殺人鬼」と言われる連続殺人樹で、「アンジェロ」はマスコミからつけられたあだ名だ。主人公の東方仗助の祖父・良平はかつて少年だったアンジェロを逮捕したことがあり、アンジェロは良平を深く恨んでいる。 スタンド能力は水と一体化し、水を自在に操る「アクア・ネックレス」。

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小林玉美(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

小林玉美(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

小林玉美(こばやし たまみ)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するチンピラのスタンド使い。定職につかず、スタンド能力をつかってゆすりたかりをしている。広瀬康一を罠に嵌めてお金を巻き上げようとするが、東方仗助に妨害されて失敗し、その日のうちに康一の家に押しかけて詐欺を働こうとする。母と姉を守るべく、闘争心を呼び覚ました康一の子スタンド能力によって撃退されて改心し、康一の子分として振舞うようになった。

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虫喰い/虫喰いでない(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

虫喰い/虫喰いでない(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

虫喰い/虫喰いでないとは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使いのネズミたち。音石明がスタンド使いを生み出す矢で遊び半分でネズミを射たところ、凶悪なスタンドを身に着けてしまった。空条承太郎と東方仗助が駆除に乗り出し、農場を舞台に死闘を繰り広げることになる。 スタンドは一発命中すれば人間でもスタンドでもドロドロに溶かすことができる毒針を発射する「ラット」で、2匹とも同じ能力を身に着けている。

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東方良平(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

東方良平(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

東方良平(ひがしかた りょうへい)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』の主人公・仗助の祖父。杜王町の警察署に勤める警察官で、階級は巡査だ。出世とは無縁だったが、35年間真摯に町を守り続けてきた正義漢だった。父親のいない子どもを産んだ娘・朋子と孫の仗助を心から愛している。 物語の冒頭、町に現れた連続殺人鬼・アンジェロに目をつけられ、殺されてしまった。仗助は祖父の代わりに自分が町と母親を守ると決意する。

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大柳賢(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

大柳賢(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ

大柳賢(おおやなぎ けん)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使いで、通称「ジャンケン小僧」。吉良の父親がスタンド使いにした少年で、人気漫画化の岸辺露伴に勝負を挑む。露伴とのジャンケン勝負はファンからの評価が高い名勝負で、NHKのドラマ『岸辺露伴は動かない』で実写化された。 スタンドはジャンケン勝負に勝つことで相手のスタンド能力を奪う「ボーイ・II・マン」。

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【デッドマンズQ】ジョジョ第4部から続く吉良吉影の奇妙な人生【ジョジョリオン】

【デッドマンズQ】ジョジョ第4部から続く吉良吉影の奇妙な人生【ジョジョリオン】

『ジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けない』に登場するスタンド使い・吉良吉影。杜王町に潜み、長年にわたって人の「手」を求めて殺人を繰り返していた。シリアルキラーでありながらも、人として「平穏」な人生を好む。『デッドマンズQ』や『ジョジョリオン』でも引き続き描かれ続ける吉良吉影の奇妙な人生について解説する。

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【ジョジョの奇妙な冒険】ディオ・ブランドーのカリスマ的魅力と彼の人生を徹底解説【DIO】

【ジョジョの奇妙な冒険】ディオ・ブランドーのカリスマ的魅力と彼の人生を徹底解説【DIO】

「ジョジョの奇妙な冒険」に登場し、初代・ジョジョとの死闘を繰り広げ、血の因縁を作り上げた巨悪、ディオ・ブランドー。底なしの野心のため、人間を辞めて怪物へと変貌した彼の奇妙な人生と「悪のカリスマ」として多くの人々を突き動かした、彼が持つ独特の魅力について、解説する。

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