ブローノ・ブチャラティ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ブローノ・ブチャラティとは荒木飛呂彦原作『ジョジョの奇妙な冒険』第5部「黄金の風」に登場する人物で、イタリアのギャング「パッショーネ」に身を置くスタンド(作中における超能力)使い。チームリーダーを務めた後、幹部に昇進する。葛藤を抱きながらも忠実な働きぶりを見せていたが、組織を根底から変える夢を持つ少年「ジョルノ・ジョバァーナ」に共感、共に組織の頂点を目指すようになる。
スタンドは対象にジッパーを取り付けて開閉する能力を持つ「スティッキィ・フィンガーズ」。人望が厚く、多くの者から慕われている。
ブローノ・ブチャラティのプロフィール・人物像
1980年9月27日生まれ、血液型A、身長178cm(第5部の時点で20歳)。
略歴 あまり豊かではない漁村に生まれ、麻薬事件に巻き込まれた父親の命を守るため殺人を冒し、この世界(ギャング組織)に入った。
性格 ブチャラティの基本的な性格は父親から受け継いだ「やさしさ」である。父親の一途な家族愛が、彼の性格の基本を作った。
ギャングの世界に入っても人はブチャラティの性格を慕い、頼って来る。しかし運命においては、その「やさしさ」が彼の弱点となった。
好きな音楽:マイルス・デイビス「アガルタ」、「ビッチェズ・ブリュー」
好きな映画 :『イル・ポスティーノ』
好きな食べ物:カラスミソースのスパゲティー、ボルチーニ茸・ホタテ貝のオーブン焼
嫌いな食べ物:マメ類、リンゴ
スタンド 「スティッキィ・フィンガーズ」
CV:中村悠一
ブローノ・ブチャラティとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の登場人物。イタリア人。20歳。
殴ったものや触れたものにジッパーを取り付けるスタンド「スティッキィ・フィンガーズ」の使い手。決め台詞は「アリーヴェデルチ(さよならだ)」。冷静沈着かつ温厚な性格で、仲間や上司からの信頼も厚い。
街を歩けば老若男女問わず、気軽に声をかけられている。
チームの一員になる前から、目の病気を患っていた仲間の「ナランチャ」のことも病院に連れて行ってやるなどして面倒を見ていた。
イタリアのギャング組織「パッショーネ」のチームリーダーのひとり。幹部ポルポの部下であったが、ポルポの死後、彼の隠し財産を手に入れ組織に上納する事で幹部に昇格する。
幼少時、離婚した漁師の父親が偶然にも麻薬取引の現場を目撃してしまい、密売人たちに襲われ重傷を負ってしまう。入院中の父親を殺害しに来た密売人たちを、ブチャラティは待ち伏せて逆に皆殺しにする。
若干12歳にして殺人に手を染めたブチャラティは、自分と父親の身の安全を守るためギャング組織「パッショーネ」に入団する事になる。
初登場はギャング「涙目のルカ」を再起不能にしたジョルノを追及するための刺客という立ち位置であり、ジョルノと一戦交える事になる。が、ブチャラティもジョルノと同じくギャング組織を乗っ取り街を平和にする、という野望を抱いていた事から二人は共鳴し、互いに協力関係となる。
「パッショーネ」への入団を果たしたジョルノを部下として引き入れたブチャラティは、チームメンバーであるアバッキオ、ミスタ、ナランチャ、フーゴと共に、様々な任務を遂行する事になる。
ポルポ死亡後、幹部となったブチャラティは組織を裏切った暗殺チームからボスの娘トリッシュをヴェネツィアまで護衛する任務を遂行するが、ボスの目的はトリッシュを自らの手で抹殺する事にあった。
これを知ったブチャラティは「ゆるさねえッ! あんたは今再びッ! オレの心を『裏切った』ッ!」と憤慨。ボスの正体を探るだけでなく暗殺しようとするが、ボスのスタンド「キング・クリムゾン」の能力に翻弄され、瀕死の重傷を負う。この時ジョルノは只ならぬ事態を察知し救援に駆けつけスタンド「ゴールド・エクスペリエンス」の能力で治療を行うが、この時ブチャラティの肉体はすでに死体となっており、「ゴールド・エクスペリエンス」の生命を吹き込む能力で魂がこの世に留まっている状態であった。
ボスを裏切った後、フーゴを除くメンバーは全員ブチャラティについていく事を選択。ボスの差し向ける親衛隊との戦いを経て、同じくボスを倒そうとする協力者(ジャン・ピエール・ポルナレフ)の待つローマのコロッセオに向かう。
時間が経つにつれブチャラティの肉体は五感を失っていく。ポルナレフと会うも、一歩先んじでボス・ディアボロが現れポルナレフを殺害する。ポルナレフは死の間際、自身のスタンド「シルバーチャリオッツ」にスタンド能力を覚醒させる「矢」を突き刺し、新たな能力「チャリオッツ・レクイエム」を手に入れる。「チャリオッツ・レクイエム」により近くにいた生物は魂が入れ替わる。この能力でブチャラティはディアボロと肉体が入れ替わっていた。
ディアボロは「矢」によって新たな能力を得るため、「チャリオッツ・レクイエム」を利用して「矢」を手に入れようとするが、ブチャラティの機転により「チャリオッツ・レクイエム」は消滅、ディアボロの目論見を阻止する。しかし「チャリオッツ・レクイエム」が消滅するという事は、精神の入れ替わりも解除されるという事であり、このためブチャラティの魂はすでに死体となった自分の肉体には戻れず、昇天するのだった。
ブチャラティの決断と犠牲によって、最終的に「矢」を手に入れたのはジョルノであり、彼のスタンドは「ゴールドエクスペリエンス・レクイエム」に進化する。「ゴールドエクスペリエンス・レクイエム」はあらゆる行動を元の状態に戻す能力を持ち、ディアボロの「キング・クリムゾン」といえど無力化し、圧倒して勝利。ディアボロは「死んだ事」すらも元の状態に戻り「死に続ける」のであった。
スタンド「スティッキィ・フィンガーズ」の元ネタはイギリスのロックバンド「ローリング・ストーンズ」のアルバム「スティッキー・フィンガーズ」より。アルバムのジャケットにはズボンのジッパーが描かれており、発売当初のレコードではジッパーが開閉するギミックが存在した。
汗で真実がわかる
ブチャラティは人の汗を見ることによって、相手が本当のことを言っているか見分けられる。
また、初登場時ジョルノに対し「汗を舐めれば、そいつが嘘をついているかどうか味で分かる」と言っており、実際その特技によってジョルノの嘘を見破った。
ブチャラティのスタンド「スティッキィ・フィンガーズ」
スタンドとは
「スタンド」とは、その人を守ってくれる守護霊のようなものである。スタンドはひとりの人間につき一能力。スタンドを自由自在に意志で操れる人間を「スタンド使い」と呼ぶ。
スタンドを傷つけられると、スタンド使いも傷つく。またスタンドはスタンドでしか倒せない。スタンドという名称は「そばに立つ(スタンド・バイ・ミー)」という意味から来ている。
第7部では「立ち向かう者」である「Stand up to」から取られている。
スタンドは基本的に普通の人間には見る事ができず、スタンド使いから離れれば離れるほどスタンドのパワーは弱くなる(『ジョジョの奇妙な冒険』15巻124ページより抜粋)。
スタンドは、一人につき一体である。
一人のスタンド使いが能力の異なるスタンドを持つことはない。
一人で複数のビジョンを持つスタンドは、それら複数個をまとめて一体とする。
スタンドは、スタンド能力を持つ者同士しか見ることは出来ない。
スタンド能力を持たない者にはスタンドを見ることは不可能である。
スタンドを傷つけられると、本体である自分の体もダメージを受ける。
スタンドは本体である人物の精神を表しているため、それを攻撃されれば自分も傷つくことになる。
ステータス
ブチャラティのスタンドは「スティッキィ・フィンガーズ」である。
本体であるブチャラティのスーツのようにジッパーがついている人型のスタンド。
射程距離は2mとやや短いものの、パワーとスピードには優れており、近距離での戦いでは絶大な威力を発揮する。
破壊力 - A / スピード - A / 射程距離 - E(2m)(アニメ版ではC) / 持続力 - D / 精密動作性 - C / 成長性 - D
(A-超スゴイ B-スゴイ C-人間並 D-ニガテ E-超ニガテ)
いたる所に巨大なジッパーをつけた人型のスタンド。殴ったものや触れたものにジッパーを作り出す能力を持ち、さまざまな場面で応用が利く。
射程距離は2メートルと短く、ジッパーも射程範囲外に出ると消えてしまう。
戦闘向きのスタンドだけあって、パンチの連打「アリアリ」に見られるように、スピードと破壊力は高い。殴り終わった後の決め台詞は「アリーヴェデルチ!(さよならだ)」。能力的な部分は成熟している。
組織の入団試験の際、ポルポの矢に貫かれ、能力が発現したらしい(『JOJO A-GO! GO!』DISC.2 STANDS 88ページより)
スタンド名の元ネタはイギリスのロックバンド「ローリング・ストーンズ」のアルバム『スティッキー・フィンガーズ』より。
能力
殴ったもの、触れたものにジッパーをつける
殴った物体にジッパーを取り付けると、自由に開閉することが出来る。左右の拳で殴ってジッパーを作り、開けることにより壁などを自由に通り抜けできるようになる。地面に取りつけて地中を進むことも造作ない。
ブチャラティ自身や、他の人間の体にジッパーを取り付けることも可能である。
ジッパーを取り付けることで、どんな物にでも空間を作ることが出来る。例えば、床下にジッパーを作れば、その場で下階の部屋に移動することも可能になる。
取り付けたジッパーを閉じて、違うもの同士を接続することも可能。
ジッパーによるリーチの延長
ブチャラティ自身の腕にジッパーを取り付けて開閉を行えば、腕を伸ばし離れた所にいる相手にも攻撃することが出来る。
ジッパーによる物体の収納
ジッパーを開けてその中に空間を作り出せる。対象にジッパーを取り付ければ、ブチャラティはその中に身を隠すことが出来る。
また、ブチャラティ自身の体にジッパーをつけ、中に物を収容し持ち運ぶことが可能である。
しかも、ジッパーを閉じた後は痕跡が残らない為、そこに物を残していくことも可能だ。それを利用して物を空間の中に隠したり、人間の体内に空間を作り、着ぐるみのように入ったりもできる。
ジッパーで物体を分解
物をジッパーの部分で切断することも可能で、肉体を解体して殺害もできる。
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連載を開始から30年という年月を経ても根強いファンをもち、ゲーム、アニメなど様々なメディア展開を行い続けている、名作漫画。絵柄、言い回し、擬音など、強烈な作風の中でも、時代を経て人々に愛される、シンプルな「人間讃歌」というテーマ、そこに描かれる唯一無二の世界観と、世代を超えて受け継がれていくキャラクター達の生きざまについて解説する。
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ジョジョの奇妙な冒険シリーズの都市伝説・豆知識・裏設定まとめ
場所と時代を変えながら活躍する、“ジョジョ”と呼ばれる勇者たちを描いた『ジョジョの奇妙な冒険』には、様々な都市伝説や豆知識、裏設定が存在する。 ディオの母親の存在。ゾンビ騎士ブラフォードとタルカスの真実。ツェペリの設定の変遷。カーズの行方。シュトロハイム最後の戦い。設定のみ存在するアヌビス神のスタンド使い。作者がその強さを保証する意外な強豪キャラクター。物語中盤でフェードアウトしたフーゴの本当の役割。ここでは、『ジョジョの奇妙な冒険』の有名な都市伝説や豆知識、裏設定を紹介する。
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ジョジョの奇妙な冒険の歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ
『ジョジョの奇妙な冒険』とは荒木飛呂彦によるアクション・アドベンチャー漫画及びそれを原作としたアニメ・小説・ドラマ・映画などのメディアミックス作品。この記事では『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメに使われた歴代のオープニング・エンディング主題歌・挿入歌と、その他の劇場アニメ、OVAなどの主題歌を紹介していく。
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目次 - Contents
- ブローノ・ブチャラティのプロフィール・人物像
- 汗で真実がわかる
- ブチャラティのスタンド「スティッキィ・フィンガーズ」
- スタンドとは
- ステータス
- 能力
- 殴ったもの、触れたものにジッパーをつける
- ジッパーによるリーチの延長
- ジッパーによる物体の収納
- ジッパーで物体を分解
- ジッパーによる止血
- ブローノ・ブチャラティの来歴・活躍
- ブローノ・ブチャラティの過去
- 眠れる奴隷
- ジョルノとの出会い
- 幹部への昇進
- フィレンツェ行き特急列車の中での戦い
- 組織との決別
- コロッセオを目指して
- 協力者ポルナレフとの接触
- 受け継がれる黄金の意志
- ブローノ・ブチャラティの関連人物・キャラクター
- ジョルノ・ジョバァーナ
- レオーネ・アバッキオ
- グイード・ミスタ
- パンナコッタ・フーゴ
- ナランチャ・ギルガ
- プロシュート
- ディアボロ
- トリッシュ・ウナ
- ジャン=ピエール・ポルナレフ
- ブローノ・ブチャラティの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「この味は!………ウソをついてる『味』だぜ……」
- 「おまえの気高き『覚悟』と……黄金のような『夢』に賭けよう。ジョルノ・ジョバァーナ」
- 「『任務は遂行する』『部下も守る』両方やらなくっちゃあならないってのが、幹部のつらいところだな。覚悟はいいか? オレはできてる」
- 「こいつのこの『面がまえ』…さっき運転室で見た時、こんな『目』をしている男ではなかった……まるで『10年』も修羅場をくぐり抜けて来たような……スゴ味と……冷静さを感じる目だ………たったの数分で、こんなにも変わるものか……」 上へ 下へ 編集 削除
- 「さっき、おまえの目の中にダイヤモンドのように固い決意をもつ『気高さ』を見た…だが…堕ちたな……ただのゲス野郎の心に………!!」
- 「アリーヴェデルチ!(さよならだ)」
- 「吐き気をもよおす『邪悪』とはッ!! 何も知らぬ無知なる者を利用する事だ……!! 自分の利益だけのために利用する事だ…父親が何も知らぬ『娘』を!! てめーだけの都合でッ! ゆるさねえッ! あんたは今、再びッ! オレの心を『裏切った』ッ!」
- 「きさまにオレの心は永遠に分かるまいッ!」
- 「ヴェネツィアでおまえがオレの負傷を治してくれた時、おまえがくれた『生命エネルギー』は、もう少しだけ『動く事』を許してくれたようだ」
- 「運命とは『眠れる奴隷』だ……オレたちはそれを解き放つことができた……それが勝利なんだ………」
- ブローノ・ブチャラティの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 男性ファッション誌『UOMO』の表紙に描かれたことがある
- スタンド名の元ネタはイギリスのロックバンド「ローリング・ストーンズ」のアルバム『スティッキー・フィンガーズ』