ドラえもん のび太のワンニャン時空伝(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』とは、2004年3月6日から公開された、漫画・アニメ『ドラえもん』映画化作品である。
ドラえもんやのび太達は、川で拾ってきた子犬のイチや捨てられていた多くの犬や猫をどうにかできないか考えた末、生物が存在する以前の3億年前の世界へ連れて行こうとする。
劇場版第25作であると同時に、長年ドラえもん等のキャラクターを務めた、大山のぶ代ら声優陣が演じた最終作でもある。
イチら犬や猫達を連れて3億年前の世界へ連れて行ったのび太は、ドラえもんのスペアポケットを勝手に拝借していた。そのうえで進化退化放射線源や無料フード製造機等の道具を使い、イチ達が彼等だけでも生活できる様にして、のび太やしずかちゃん達は現代へ帰る。ドラえもんは勝手にスペアポケットを持ち出した事を怒っていたが、のび太達はそれを気にせず再びイチのもとへ行こうと告げる。ドラえもんは「どうして僕はこう甘いんだ」と口にしつつ、結局のび太達と同行する事にした。いつも頼ってばかりののび太をきちんと怒れないドラえもんが口にした一言である一方、ドラえもんののび太への優しさが感じられる。
ドラえもん「ネコジャラ、僕は本気で怒ったぞ!」
出典: stat.ameba.jp
ネコジャラのもとへ捕まったドラえもんは、彼の悪行の為に進化退化光線銃を直す様に言われる。それを拒否するドラえもんだが、ネコジャラがシャミーを人質に取っていた為に、恋するシャミーを思い仕方なく要求を受け入れる事にする。しかし進化退化光線銃を直した直後、ネコジャラはシャミーが仲間である事を話し、用済みのドラえもんをその場で気を失わせる。間もなくのび太達がやって来た事により、ネコジャラや手下達と対決する。その一方で、ネコジャラはタイムマシン「時の方舟」の発射レバーを押す事をシャミーに促すが、シャミーはそれを拒む。ネコジャラは電動剣を取り出し、シャミーに斬りつけ、彼女はその場で倒れ込み気を失う。それを見たドラえもんが激怒し、「ネコジャラ、僕は本気で怒ったぞ!」と叫ぶ。そして「名刀電光丸」を使い、ネコジャラの頭上へ容赦なく攻撃した。「まいったか、ネコジャラ!」というドラえもんの言葉に対し、ネコジャラは「まいりました」と答えその場で倒れ込んだ。そのネコジャラの姿を見ながらドラえもんは、進化退化光線銃を足で踏み壊した。
恋する者が目の前で傷つけられた時の激しい怒りが、一気に爆発した瞬間がドラえもんの言葉により伝わってくる。
『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
物語展開に対する特別な思い
出典: biletdoma.com
本作品は、声優の大山のぶ代らが演じたテレビ朝日版第一期『ドラえもん』の劇場最終作品である。実際、制作時に本作品が(声優陣が降板を望んだ事もあり)劇場版の最後になるかもしれないという話が持ち上がっていた。そこで、劇場版第1作である『ドラえもん のび太の恐竜』のリメイクが企画されたが、本作品を手掛けた芝山努監督はその役目は荷が重いと答えた為、企画が進行しなかった。その後、作りたい物を手掛けて欲しいという依頼を受けた芝山努監督は、勧善懲悪ものに決めて本作品の制作に至った。劇場公開の翌年、朝日版第一期の最後のレギュラー放送となった2005年3月25日、本作品が特番として放送された。この特番のなかで、それぞれのキャラクターを長年務めた声優陣によるお別れのコメントも述べられた。
最初で最後の新しい演出
出典: inukoroblog.com
本作品ではこれまでの劇場版ドラえもんではお馴染みだった、オープニングテーマが流れる前にのび太が「ドラえも〜ん」と叫ぶ演出から少しアレンジされ、のび太のセリフの後にドラえもんが「のび太く〜ん」と告げる手法が取り入れられた。そして、この後流れるオープニングテーマ『ドラえもんのうた』の使用は本作品で最後となった。
過去とは一味違うデザイン
本作品では、わんにゃんごっこつけ耳を着けたドラえもん達が活躍する展開である。1990年の劇場版『ドラえもん のび太とアニマル惑星』でもそれに似た動物ごっこ帽子が登場するが、デザインが異なる。また、ドラえもんはつけ耳を着ける度にのび太達からタヌキとツッコまれたりしていた。しかし、本作品で登場したキャラクターであるシャミーから一目でネコと見てもらえてドラえもんが喜ぶ場面があった。そして、本作品ではのび太の自宅窓に雨戸が取り付けられている等、テレビシリーズや過去の作品ではなかった場面が描かれた。
『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』の主題歌・挿入歌
劇場版オープニングテーマ:山野さと子『ドラえもんのうた』
劇場版オープニングテーマを、山野さと子が歌唱するテレビアニメ版の主題歌が使われた。本作品をもって、このオープニングテーマ曲の使用が最後となった。
劇場版エンディングテーマ:島谷ひとみ『YUME日和』
劇場版エンディングテーマを、本作品でチーコ役を演じた歌手の島谷ひとみが歌唱した。
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目次 - Contents
- 『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』の概要
- 『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』のあらすじ・ストーリー
- 突然の出会いと別れ
- 都市繫栄の光と影
- 地球滅亡の危機
- 地球脱出に向けた試練
- エピローグ
- 『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』の登場人物・キャラクター
- メインキャラクター
- ドラえもん
- 野比のび太
- しずかちゃん
- ジャイアン
- スネ夫
- メインキャラクターの家族
- のび太のママ
- のび太のおばあちゃん
- ジャイアンの母ちゃん
- ゲストキャラクター
- イチ
- ハチ
- チーコ
- ダク
- ブルタロー
- シャミー
- ネコジャラ
- ズブ
- ニャーゴ
- 大統領
- ハチの母
- 『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』の用語
- ワンニャン国
- ねじれゾーン
- ネコジャーランド
- けん玉
- 闇の黙示録
- 『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- のび太「約束する、明日必ず来るよ」
- ドラえもん「どうして僕はこう甘いんだ」
- ドラえもん「ネコジャラ、僕は本気で怒ったぞ!」
- 『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 物語展開に対する特別な思い
- 最初で最後の新しい演出
- 過去とは一味違うデザイン
- 『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』の主題歌・挿入歌
- 劇場版オープニングテーマ:山野さと子『ドラえもんのうた』
- 劇場版エンディングテーマ:島谷ひとみ『YUME日和』