ドラえもん のび太のワンニャン時空伝（映画）のネタバレ解説・考察まとめ

CV：島谷ひとみ
ワンニャン国に住む犬である。ダクがドラえもんからシャミーに贈ろうとしていた鈴を盗み、それを受け取る。鈴を持ち逃げ去ろうとするが、ドラえもんが念力目薬を使った事により、その場から動けなくなる。結局その鈴はワンニャン国のエネルギー源・ノラジウムでなかった事もあり、のび太達のもとへ返された。また、親達がいなくなってしまいダク達と共に街の片隅で暮らしている事を打ち明ける。これはワンニャン国の大富豪ネコジャラが経営している娯楽施設ネコジャーランドが関係していると考える。そしてダクらと共にネコジャーランド内の地下を堀り、真相を確かめようとする。その際に隕石が落ちて来て施設全体が崩壊。地上にいたドラえもんやのび太達が落下し彼等と遭遇する。ドラえもん達と地下にある研究施設まで進むと、そこで働かされていた親達を見つける。親の姿を見て思わず駆け出した事で警備員に見つかり捕まってしまう。しかし、唯一収監を逃れたハチが知恵を用いて檻から脱出する事ができた。その後、ドラえもんやのび太達の活躍によりネコジャラの悪事が止められるなか、地球には隕石が次々と落ちて来て、ワンニャン国の大統領や国民共に地球脱出への準備を行う。出発前、しずかちゃんと握手を交わし涙し、別れを惜しむ。そしてワンニャン国国民全員と共に宇宙船に搭乗し、新しい星を目指して旅立って行った。

チーコを演じた島谷ひとみは、1999年に歌手デビューし、2002年に発表の『亜麻色の髪の乙女』が大ヒットする。その後もシングルを30曲以上出す一方で、女優としてもドラマや映画、舞台とマルチに活躍。

ダク

CV：関智一
ワンニャン国に住む犬であり、猫のシャミーが歌を披露していたレストランに現れる。ドラえもんがシャミーにプレゼントしようとしていた鈴を盗み立ち去る。逃亡途中でジャイアンやスネ夫らに止められるが、近くにいたブルタローやチーコらに鈴をパスする等の行為を行う。その後、鈴はワンニャン国のエネルギー源・ノラジウムでなかった事で、のび太達のもとへ返される。またチーコら含む親達が、以前からいなくなった事を打ち明け、ワンニャン国の大富豪ネコジャラが経営する娯楽施設ネコジャーランドが関係していると考える。ブルタローらと共にネコジャーランド内の地下を堀り、真相を確かめようとする。その時、隕石が落ちて来て施設全体が崩壊し、地上にいたドラえもん達が落下し、彼等と遭遇する。ドラえもん達と地下にある研究施設まで進むと、そこで働かされていた親達を発見する。親の姿を見たチーコが思わず駆け出した事で警備員に見つかり捕まってしまう。唯一収監を逃れたハチが知恵を用いて檻から脱出する事ができた。ドラえもんやのび太達の活躍によりネコジャラの悪事が止められるが、地球には隕石が次々と落ちて来て、ワンニャン国の大統領や国民共に地球脱出に向けて準備を行う。出発前にスネ夫と握手を交わしつつ、互いに涙して別れを惜しんだ。そしてワンニャン国国民全員と共に宇宙船に乗り込み、移住先である新しい星を目指して旅立って行った。

ダクを演じた関智一は、テレビアニメ『機動武闘伝Gガンダム』（1994～1995年）のドモン・カッシュ役や『ふたりはプリキュア』シリーズのメップル役といった、人気キャラクターを多く演じる。また『ドラえもん』（テレビ朝日版第2期）では、2代目・骨川スネ夫役を2005年から務める。

ブルタロー

CV：江川央生
ワンニャン国に住む大柄な犬であり、街中でのび太達と遭遇する。ドラえもんがシャミーにプレゼントしようとした鈴を、ダクらと盗む。その際にジャイアンと腕比べを行うが、勝負が付かなかった。結局、ジャイアンとは意気投合し、のび太達もダクらと和解する。ブルタローは親が修理工場で働き、ダク達の両親らも科学者や数学者であるが、その親達がいなくなってしまった事をのび太達に打ち明ける。その真相が大富豪ネコジャラが経営する娯楽施設ネコジャーランドにあるのではと考える。ハチらと共に施設内の地下を堀り、真相を確かめようとする。その時、隕石が落ちて来て施設全体が崩壊する。この影響により、地上にいたドラえもんやのび太達が落下し彼等と遭遇する。ドラえもん達と共に地下にある研究施設まで進むと、そこで働かされていた親達を見つける。同時に警備員に見つかり、捕まってしまう。唯一収監を逃れたハチが知恵を用いて檻から脱出する事ができた。
その後、ドラえもんやのび太達の活躍によりネコジャラの悪事が止められる。一方で、地球には隕石が次々と落ち始めて、ワンニャン国の大統領や国民と共に、地球脱出へ向ける。宇宙船に乗る前、のび太達に別れを告げる。特に気が合ったジャイアンとは、互いに涙し抱き合い、別れを惜しんだ。そしてのび太達が見送るなかで宇宙船に乗り、新しい星を目指して旅立って行った。

ブルタローを演じた江川央生は、テレビアニメ『剣勇伝説YAIBA』（1993～1994年）のカゲトラ役や、『真拳伝説タイトロード』のジェラール・ジェライン等を演じた。

シャミー

CV：かないみか、島谷ひとみ
ワンニャン国の人気歌手であり、街のレストラン内で行われたショーに出演した際に、ドラえもん達と遭遇する。その美貌にドラえもんは一目惚れし、花束や金の鈴等を取り出し、プレゼントしていた。また、ワンニャン国の娯楽施設ネコジャーランド内で行なわれた歌のショーに出演した際も、ドラえもんは観客を押しのける様に目の前にやって来た。その時に突如、隕石が落ちて来て施設全体が崩壊、ドラえもんは必死でシャミーを守ろうとする。しかし、地盤が崩れてドラえもんはのび太達と落下、落下後にはシャミーの姿は無かった。
ドラえもん達は地下でネコジャーランドの秘密を探っていたハチ達と遭遇し、地下の奥へ進み研究施設まで辿り着くも、警備員に捕まる。のび太達が警備員に取り押さえられるなか、ドラえもんはネコジャラのもとへ拘束される。ネコジャラは、祖先であるズブが書いた書物・闇の黙示録をもとに、犬や猫達を捨てた人間に復讐を企てていた。タイムマシン・時の方舟で未来へ向かい、現代社会の人間を退化させようとしていたが、必要な道具である進化退化光線銃が壊れており、ドラえもんに直す様に要求する。それを拒否するドラえもんだが、シャミーを人質に取りネコジャーランドのジェットコースターに縛り、彼女を轢くと脅す。ドラえもんは仕方なく要求を受け入れ、タイムふろしきで進化退化光線銃を直す。その直後にジェットコースターは止まるが、ネコジャラのもとへやって来て、グルである事を告げる。その事にショックを受けるドラえもんに対し、更にネコジャラは電動剣で頭部を叩きつけ失神させる。またネコジャラは隕石が落下が迫るなかで、ワンニャン国国民が乗ろうとしていた地球脱出用の宇宙船に使用する為のエネルギー源・ノラジウムを盗み、時の方舟に用いようという事も考えていた。そのネコジャラの行動に戸惑いを覚え始める。
その頃、警備員による収監から逃れたのび太とハチが時の方舟を止めるべく、ネコジャーランドのジェットコースターを利用し突っ込む。これによりドラえもんは意識を取り戻し、名刀電光丸を取り出しネコジャラや手下達と戦う。そのなかでネコジャラは、時の方舟の発射レバーを押す様に指示して来るも、それを拒否する。激情したネコジャラにより電動剣で斬りつけられ、その場で倒れる。その様子を見たドラえもんが激怒し、名刀電光丸でネコジャラに容赦なく攻撃する。ネコジャラが倒れ込む姿を見つつ、進化退化光線銃を足で踏み壊す。
ネコジャラの悪事が止められ、ワンニャン国の大統領や国民と共に地球脱出用の宇宙船搭乗への準備が整う。出発前にドラえもんへ別れの言葉を伝えると、ドラえもんはその場で号泣する。のび太達が見送るなか宇宙船に乗り、次なる新しい星を目指して旅立って行った。

シャミーを演じたかないみかは、テレビアニメ『機動新世紀ガンダムX』（1996年）のティファ・アディール役や『それいけ！アンパンマン』のメロンパンナ役を務める。
シャミーの歌唱部分においては、島谷ひとみが歌唱する本作品のエンディングテーマ『YUME日和』が使われている。

ネコジャラ

CV：泉谷しげる
本名：ネコジャラ・スサエモンノジョウオウ・カゲトラ
ワンニャン国の大富豪であり、娯楽施設ネコジャーランドを経営する等、街の繁栄に多大な貢献をしている。しかしその裏では、祖先である猫のズブが記した闇の黙示録に基づいて着々と計画を進めていた。それは、タイムマシン・時の方舟で現代社会へ向かい、ズブを含む犬や猫を捨てた人間達に復讐する事だった。そして、人間達に進化退化光線銃を浴びせ退化させて制裁を加えようと考えていた。しかし、進化退化光線銃は時が経過して壊れていた。そこで、ドラえもんを捕まえて、自分の屋敷にて進化退化光線銃を直させようとする。更には、ドラえもんが好意を寄せていた歌手のシャミーを人質に取っていた。ドラえもんは仕方なく要求に従い、タイムふろしきで進化退化光線銃を修理する。その途端に、シャミーは仲間である事を打ち明け、用済みとなったドラえもんを電動剣で気絶させる。地球に生物滅亡の危機を脅かす程の隕石落下が迫るなかで、ワンニャン国国民が搭乗しようとしていた地球脱出用の宇宙船に使用するエネルギー源・ノラジウムを側近であるニャーゴに盗ませ、時の方舟に用いようと行動する。
時の方舟を起動させて現代へ向かおうとした矢先、悪事を止めようとしたのび太とハチが、ネコジャーランドのジェットコースターごと屋敷へ飛び込んで来る。その弾みで気を失っていたドラえもんが意識を取り戻して、名刀電光丸を取り出し抵抗し出す。その状況のなかでも、近くにいたシャミーへ時の方舟の発射レバーを押す様に促す。シャミーがそれを拒否すると、電動剣で彼女を斬りつける。その場で倒れ込んだシャミーを見て激怒したドラえもんにより、名刀電光丸で何度も叩かれてその場で倒れる。ドラえもんは近くにあった進化退化光線銃も踏み壊す。
ワンニャン国の神殿にあったノラジウムでできた像を、脱出用の宇宙船がある空港まで運んで行こうとしたのび太やハチ達のもとへ、飛行可能な巨大ロボットに乗り込み襲撃して来る。ノラジウムを運ぶ大型車で必死に逃走を続けるなか、のび太とハチが持っていたけん玉を振り回して来て、ドラえもんがビッグライトでけん玉を大きくする。大きくなったけん玉が直撃し、その場で悶絶し搭乗していたロボットは爆破する。爆破の際に、持っていた闇の黙示録も燃えて消失した。その後は、地球脱出用の宇宙船内の収容所に手下達と共に収監され、囚人として働かされる事となる。

ネコジャラを演じた泉谷しげるは、1971年にフォークシンガーとしてデビューし、『春夏秋冬』（1972年）等のヒット曲を世に出す。現在に至るまで、ライブ活動や音楽プロデュース等を行っている。また俳優としても、映画やテレビドラマに多く出演、そのアクの強いキャラクターで強烈なインパクトを残す。

ズブ

CV：水谷優子
のび太が子犬のイチを拾った後、家の屋根で見つけた猫で、目付きが鋭く気性も荒っぽい。のび太に拾われる前に他の子猫数匹と共に空き地に捨てられた後、魚屋の魚を盗み荒す等の行為を行う。のび太から差し出されたミルクを飲むなか、雨でずぶ濡れだった事からズブとのび太が名付けた。また、捨てられていた子猫も引き取ったのび太達だったが、母・玉子の目もあり、家で飼う事に限界があった。どこでもドアで山奥へ向かうが、そこにもペットとして捨てられた犬や猫が多くいた。のび太達は生物が存在しない3億年前へ連れて行き、無料フード製造機や進化退化放射線源で生活ができる様にする。のび太達はまた来ると告げ、現代へ帰って行く。イチがののび太との別れに対し、寂しそうにしているなか、その様子を相変わらず鋭い目付きで見ていた。のび太は進化退化放射線源をイチ達がいる世界へ置いていっており、その影響で犬や猫達は知能が発達し、後にワンニャン国という発展都市が建てられるまでとなる。ズブも同じだったが、自らを捨てた人間達への恨みは残り、その経歴や思いを闇の黙示録という書物に書き記した。この内容は、子孫であるネコジャラへと受け継がれる事となった。

ズブを演じた水谷優子は、テレビアニメ『ちびまる子ちゃん』のお姉ちゃん役や『ブラック・ジャック』（2004年）のピノコ役を務める。 2016年5月に死去。

ニャーゴ

CV：古川登志夫
ワンニャン国の大富豪ネコジャラの側近であり、ネコジャラが進める「時の方舟」計画に従順に従う。
ネコジャーランドに隕石が落下し施設が崩壊し、ドラえもんやハチ達が地盤落下した地下で右往左往しているなか、彼等と共にいたシャミーをネコジャラのもとへ連れて行こうとする。ネコジャーランドの秘密を探ろうと、地下内にあった研究所までたどり着いたのび太達だったが警備員に見つかり取り押えられる。ドラえもんは一人でシャミーを探しに向かっていた。シャミーをネコジャラの屋敷へ連行する際にドラえもんと遭遇するが、電動剣でドラえもんの頭部を攻撃し気絶させる。ドラえもんをネコジャラのもとで拘束させ、ネコジャラは計画の為に進化退化光線銃を直す様にドラえもんに指示する。またシャミーを人質に取った状態であり、ドラえもんは仕方なく承諾し、タイムふろしきで進化退化光線銃を修理する。その直後に、ネコジャラはシャミーが仲間である事を打ち明ける。ショックを受けつつ問い詰めようとするドラえもんを抑えたところをネコジャラが電動剣を取り出し気絶させる。
その頃地球には隕石が次々と落下してきており、ワンニャン国の大統領は地球には生物滅亡の危機が来ており、脱出用の宇宙船が既に用意していると国民に向けて演説で話す。それをその場のスクリーンで見ていたのび太や時の方舟の開発に携わっていたハチの親や研究員達を檻で閉じ込める。時の方舟が完成しネコジャラが用済みと考えて、地球で処分する様にと命じていた。また、ネコジャラからの指示でエネルギー省の貯蔵庫を襲撃し、地球脱出用の宇宙船に使用するエネルギー源・ノラジウムを盗み出す。ネコジャラは、このノラジウムを時の方舟を動かす為に使おうとしていた。その後、どうにか檻から脱出したのび太やハチ達は、時の方舟を止めるべくネコジャーランドのジェットコースターを利用し突っ込む。これにより意識を取り戻したドラえもんが名刀電光丸でネコジャラや下達と戦う。一方でニャーゴは、時の方舟のエンジンルームで操作をしていたが、そこへのび太とハチがやって来る。二人に対して電動剣を取り出し抵抗しようとするが、のび太達によりあっさりと撃退されその場で気を失う。その後は、ドラえもんやのび太達の活躍で「時の方舟」計画は止められ、ネコジャラと共に地球脱出用の宇宙船内にある収容所に収監され、囚人として働かされる事となる。

ニャーゴ役を演じた古川登志夫は、テレビアニメ『うる星やつら』（1981～1986年）の諸星あたる役や『北斗の拳』（1984～1987年）のシン役、『ドラゴンボール』シリーズのピッコロ役等、数多くの人気キャラクターを演じている。

大統領

CV：大平透
ワンニャン国の大統領である。地球に隕石が落下した後、更に多くの隕石が落ちてあらゆる生命体の滅亡危機が訪れる事を国民に告げる。そして全国民の為に、地球から脱出する為の宇宙船を用意する。この地球脱出プロジェクトを立ち上げる際に、大富豪のネコジャラへ協力を求めていた。その後は物語後半に登場し、ハチやワンニャン国の国民と共に次なる新しい星を目指して旅立って行った。ネコジャラや手下達はドラえもん達の活躍により悪事を止められ、宇宙船内の収容所で働く事となった。

大統領を演じた大平透は、1960年代より活動を始め、テレビアニメ『ハクション大魔王』（1969～1970年）や『笑ゥせぇるすまん』（1989～1992年）等で声を担当する。一方で、『スーパー戦隊』シリーズといった東映ヒーローアクション作品のナレーションも手掛け、多くの視聴者に親しまれる。2016年4月に死去。

ハチの母