ジェイソン・ボーン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジェイソン・ボーン』とは『ボーンシリーズ』の5作目で、2016年公開のサスペンス・アクション映画。記憶を失くした元CIAトップ工作員ジェイソン・ボーンが、CIAの極秘計画を暴いてから9年後。地下格闘技で生計を立てていたボーンの元に、彼の過去に関する新たな事実や極秘作戦を探り当てたかつての協力者ニッキーが現れる。情報の暴露を恐れたCIAに襲われる2人。一方CIAの女性捜査官ヘザーは愛国心のあるボーンを復帰させようとする。スリリングな展開、ラスベガスでのシリーズ屈指の激しいカーチェイスは必見。

英語でCentral Intelligence Agencyの略称。アメリカ合衆国の安全保障政策の決定に必要な諜報を行う情報機関で、主に外国での諜報を行う。CIA本部がバージニア州ラングレーにあることから、「ラングレー」と呼ばれることもある。アメリカ合衆国の国家安全保障と外交政策に関する最高意志決定機関の一つである国家安全保障会議(NSC)の直轄で、諜報活動のために膨大な予算を与えられている

国家情報長官

英語でDirector of National Intelligenceで略称をDNIという。アメリカ合衆国連邦政府において情報機関を統括する閣僚級の高官。大統領と国家安全保障会議の情報顧問であり、インテリジェンス・コミュニティーと国家テロ対策センターを統括する。連邦政府の16の情報機関の人事と予算を統括する権限があるが、各情報機関への指揮権は不明。毎朝、諜報機関が収集した情報をまとめた大統領日報を大統領に報告する。この大統領日報は、機密文書であり、大統領と大統領が承認した人物のみ閲覧可能となっている。

工作員

政府や組織に雇われて、諜報活動を行う者でスパイとも言われる。秘密裏に敵や競争相手の情報収集を行ったり、情報の分析、工作活動、暗殺、暴行、脅迫なども行うことがある。

トレッドストーン(踏み石作戦)

CIAの考案した工作員育成計画のこと。計画の発案者はボーンの父親リチャード・ウェッブで訓練の発案者はアルバート・ハーシュ博士。訓練を行った研究所の所在はニューヨーク東71丁目415番地。拷問などを利用して洗脳したり、人格改造を行うことで暗殺要員を育成するプロジェクトで総費用は3000万ドル。ボーンはこの作戦の第一号要員となった。

ブラックブライアー(黒バラ作戦)

CIAの考案した工作員育成計画「トレッドストーン」のアップデート版のプロジェクト。「ブラックブライアー」は本来は監視作戦だったが、徐々にその性質が変わり、全機密作戦を包括し、潜入工作、犯罪者引き渡し、実験尋問、暗殺工作などを行っていた。政府の許可をとるなど面倒な手続きが不要の異例の作戦だったが、9年前ボーンにより公に暴露された。

アイアンハンド

デューイの新しい作戦で全世界を対象にした完璧な監視システムであり、世界中のネット情報を掌握し、情報操作を世界規模で行うことができる。ディープドリーム社のカルーアに資金提供をして協力させている。ディープドリーム社が提供している監視の目が一切ないと謳っているインターネットのプラットホームは既に15億人のユーザーがいるが、実は「アイアンハンド」のためのプラットホームであった。このプラットホームをデータ収集や情報操作に利用するためカルーアに協力させようとしている。

ディープドリーム社

アーロン・カルーアが創設者で会長のIT企業。新しいインターネットのプラットホームを提供。ユーザー数が既に15億人で、監視の目を持たないプラットホームは大人気となっている。

『ジェイソン・ボーン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

聡明で優秀なリーによるボーンとニッキーの捜索

出典: www.webcg.net

ニッキーとボーン捜索の指揮を執るリー(画像中央)

ギリシャのアテネにあるシンタグマ広場でニッキーが誰かと会うと考えたリー。CIA本部にいる彼女はアテネの全情報、さらにSNS情報を集めるよう部下に指示する。リーや部下はSNSにアップされた無数の写真や動画からニッキーを捜す。リーはぼんやりした映像の中に一瞬映った金髪の女性を見つけ、その映像を解析しニッキーだと特定した。現地局員に彼女を追うよう指示したリーは、ニッキーと会ったボーンを見つけ、2人を追う。
リーはデモ隊を制圧しようとしているアテネ市警察の作戦データと衛生映像を見ながら、ボーンの逃走経路を予測し、アセットに方向を指示する。ボーンの白バイは階段を上がり、アセットは一旦見失うものの、リーの指示でボーンの白バイを狙える射撃場所に向かう。55秒で広場の西大通りに現れるという指示を受け、ビルの屋上で狙いを定めるアセットの前に、時間通りに2人の乗った白バイが現れ、ニッキーがアセットに撃たれる。リーの的確な情報収集の指示や、状況を見極め正確に逃走経路や経過時間を計算する優れた分析力が伝わる名シーン。

極秘作戦「トレッドストーン」を発案した父親の死の真相を知るボーン

出典: bamfstyle.com

ボーンに銃で脅されるスミス

ニッキーがCIAからハッキングした情報で、自分の父親が「トレッドストーン」を発案した人物だとわかったボーン。自分が「トレッドストーン」に勧誘されていたのに、父親が発案について黙っていた理由を当時の自分の監視員であるスミスに問う。ボーンは父親が自分を人殺しにしないために、作戦を世間に暴くと言ったせいで、テロに見せかけて殺されたことを知る。スミスの耳にあったイヤホンを取り上げ、そこから聞こえた声とその時自分たちを殺しに来たアセットを見て、デューイの指示でアセットが父親を殺したという真相に気づいた名シーン。

ラスベガスの街中での激しいカーチェイス

ボーンの乗った車を押し上げて進む装甲トラック

ラスベガスのホテルでアセットによるカルーア暗殺未遂が発生。会場の混乱に乗じて外に出たアセットはラスベガス警察のSWATの装甲トラックを奪い逃走する。逃走途中にその場面を目撃したボーンはそこにあった車に乗りすぐにアセットを追う。ラスベガスの街中で激しいカーチェイスを繰り広げ、アセットは装甲トラックで邪魔になる車を破壊しながら逃げる。ボーンも卓越したドライビングテクニックで車や障害物を避けながら追うが、装甲トラックは追突の衝撃をものともせず進む。ボーンが急激に車線を乗り越え、装甲トラックに突っ込むと、装甲トラックはホテルリヴィエラに突っ込み、中のカジノフロアを壊しながら止まった。シリーズ屈指の激しいカーチェイスの名シーン。

リー「私が必要なければご自由にどうぞ。私の情報は他の機関で役立ちます」

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