メン・イン・ブラック3(MIB3)のネタバレ解説・考察まとめ

SFアクションコメディーの大ヒット作「メン・イン・ブラック」シリーズの3作目。「魔法にかけられて」「アダムス・ファミリー」を手がけるバリー・ソネンフェルド監督、「E.T.」「宇宙戦争」などSFの名作を生み出したスティーヴン・スピルバーグ製作総指揮。秘密組織MIBのエージェントJは、相棒であるKや、地球の未来を救うため、タイムスリップし過去の歴史改変を行う敵と戦う。

『メン・イン・ブラック3』のあらすじ・ストーリー

Kに恨みを抱く男

Kに恨みを抱くボリス。

地球の衛星、月。その月面には、秘密組織メン・イン・ブラック(以下:MIB)によって作られた重犯罪エイリアンを収容するルナマックス銀河系刑務所がある。
ルナマックス銀河系刑務所に厳重警備の中収容されている、かつて地球侵略を企てたボグロダイト星人の生き残りである、凶悪犯のボリスの元に一人の美しい女性、リリーが面会にやって来た。彼女はボリスのファンであり、脱獄を手助けをするために来たのであった。その昔、逮捕される前に切り落とされたボリスの片腕から武器であり相棒でもあるクモのような生き物を発見し、ケーキに忍び込ませ持ってきた。
武器を手にしたボリスは、油断した看守の隙を突き脱獄した。用済みになったリリーを宇宙空間に放り出し、片腕を失い逮捕され監獄送りとなった原因であるKに復讐、殺害するため地球の、"あるもの"を持っている電気店経営の男の元に向かう。

名コンビのKとJ

地球に住むエイリアンを監視し、世間から彼らの正体を隠す最高機密機関MIBでエージェントとして仕事に励むKとJ。
MIBニューヨーク本部のトップであったZが亡くなり、その追悼式後のある日、中華料理店にエイリアンが現れたという通報を受け駆けつけたKとJ。
その中華料理店はエイリアンが経営しており、店の厨房は宇宙条約で禁止された違法食材で溢れていた。
その中でボリスの好物である宇宙エビを発見したKは店主に問いただすと、ボリスが脱獄したことを知る。そして、突然店内で客や従業員を装ったエイリアンに襲撃される。
Jは店内で暴れるエイリアンと戦い、Kは店主を探すが、一歩遅くボリスによって殺されていた。屋上でボリスと対面したKは不意打ちで狙われるも駆けつけたJによって阻止された。ボリスは最後に、「お前は過去で死ぬ」という言葉を残しその場から消えた。
その後、ボリスに会ってからのKの態度や、そのボリス逮捕の事件が気になったJは本部に戻り、データベースで調べ、「1969年7月16日、フロリダ州ケープ・カナベラルにてエージェントKがボリスを逮捕」「対ボグロダイトのアークネット(地球を保護するバリア)の設置に成功」という情報を得た。しかしそれ以上の情報は探ることができずJはモヤモヤした気持ちで朝を迎えた。

異変に気付くJ

翌日、Kを迎えに行ったJはKの自宅に見知らぬ女性が住んでいることに驚く。
そればかりか出勤したJは、知らないエージェントがいつの間にか相棒になっていて、完全にKの存在がないことに気づく。他界したZの後任としてトップとなったエージェントOにKの事について聞くと、彼は40年前死んだことになっていた。更に、Kが取り付けた筈であったアークネットもなく、地球は今にもボグロダイト星人に侵略されかかっていた。
Oは初めJの言うことを信じていなかったが、Kと昔から付き合いのある人物しか知り得ない情報を言うJに驚き、彼が時間の歪みに巻き込まれているのに気づく。
過去がボリスによって改変され、Kが40年前に殺されたことがわかったJは、ボリスを手助けした電気店を訪ねた。とぼける店主に宇宙ガン(スペースガン)を突きつけ地球の危機であることを伝え、ボリスを過去にタイムトラベルさせたものと同じ”タイムジャンプ”装置を手に入れた。

Jは過去を改変したボリスを倒すためにKが殺されたとされる前日の1969年7月15日にタイムスリップした。
データベースで調べたボリスの犯罪情報を辿って第一の犯行現場であるコニーアイランドの遊園地にたどり着くと、一足遅く被害者がボリスに殺されてボリスは現場から逃げていた。同時にボリスを追っていた若かりし頃のエージェントKと居合わせ、Jは未来からやってきたと告げるが当然のごとく警戒されてしまい、一時は怪しい人物として捕らえられMIB本部に連行され記憶を消されそうになるも、Jの必死の説得でKと共に事件を捜査することになった。

ボリスの行方を追ってアンディ・ウォーホルのスタジオ『The Factory』で行われているパーティーを訪れた。偉大な芸術家のアンディ・ウォーホル、彼の正体はMIBのエージェントであったと知りJは驚く。
そこでアークネットを開発した予知能力をもつグリフィンという宇宙人と出会う。グリフィンの住んでいた星はボグロダイトによって滅ぼされてしまい、地球が同じ運命を辿らないよう警告をされる。故郷の星の二の舞にならないようシェイ・スタジアムでグリフィンから、6時間後に発射されるアポロ11号にアークネットを取り付け宇宙空間に出し、地球にバリアを張るよう託された。

ボリスとの対決

KとJ、グリフィンは、アークネットをアポロ11号の先端に取り付けるため、アポロ発射台のあるケープ・カナベラルに到着したが、不審な侵入者として軍隊に拘束されてしまう。
そこでグリフィンが軍隊の大佐に予知能力で、このままKとJをを拘束したままの未来を見せ、地球の危機を伝えた。正義感の強い大佐は急いでKとJの2人を発射台に連れて行く。

発射台に着くと、そこには未来から過去を改変しにやって来たボリスと、1969年時代のボリスが待っていた。
Jは未来からきたボリスと戦い、その隙にKがアークネットを取り付けるためロケットの先端に行くが、そこで1969年のボリスと対峙する。
Kを死角から狙う未来のボリスに気づいたJはボリスを挑発し、わざと攻撃を受ける。そして攻撃を受ける直前にタイムジャンプし、ボリスの攻撃をかわすことに成功。
一方のKも、1969年のボリスと戦い片腕を打ち落としアークネットを取り返す。発射直前にアークネットをロケットに取り付け、急いで安全な場所まで戻った。

アポロ11号は無事に宇宙空間にでて、アークネット設置がされた。
未来から来たボリスはロケットを発射する際、ロケットブースターに巻き込まれ死ぬが、片腕を失った1969年のボリスはしぶとく生き残っていた。
ボリスは邪魔をしたKを殺すべく不意打ちで攻撃するが、大佐がそれを身を挺して防ぎ、ボリスの針が当たり死んでしまう。
未来からJがやってきたことでKの心は変わり、ボリスを宇宙ガンで射殺した。こうして事件は解決し、Jも胸を撫で下ろすが、現場にはなんと大佐の息子がいた。

Kは少年に話しかける。少年の名はジェームズ。その少年がKに見せた懐中時計はJが大切に持っていた時計で、紛れもない少年時代のJであった。
Kは少年時代のJにニューラライザーを見せ、幼きJの記憶を消す。そして彼に、「父親は英雄だ」と強く言い、浜辺を散歩をした。
Jはそれを遠くで見届け、元の時代に戻ると、ニューヨークの街はすっかり元に戻って、いつもの食堂で気分よく歌うKを見たJは安堵した。

二人が席を立ち店を出ると、別席に居たグリフィンが先ほどまでKが座っていた席を眺め、「Kがチップを払わないと地球に小惑星が接近する。」と警告。ハラハラした表情で迫りくる小惑星のことを考えているグリフィン。しかし、Kは「いかんいかん忘れていた。」と言い、戻ってきてチップを置いていく。そして、地球に向かっていた小惑星は間一髪のところで軌道周回中の人工衛星に衝突し、無事地球は救われた。

『メン・イン・ブラック3』の登場人物・キャラクター

K(演:トミー・リー・ジョーンズ)

若い頃のK(演:ジョシュ・ブローリン)

MIB至上伝説のエージェント。
一度は引退しているものの、再び戻りJとコンビを組み捜査員として日々の仕事をこなす。
ボリスが脱獄したと聞き、必ず自身を殺しにやって来るとわかり後のことをJに託し、ボリスによって過去が改変されると消えてしまう。
若い頃から性格は変わっておらず、寡黙でスマートに任務にあたる。
無口で無愛想だが、1作目から女性関係の話題が何かと多い。

J(演:ウィル・スミス)

初めは陽気でフレンドリー、少し無茶しがちなJだったが、今や落ち着きも出てきてMIBのエースとして活躍している。
今回の事件で、Kがいなくなる直前まで彼と電話で話していたことからJだけKの記憶が消されることなく残っていた。
過去にタイムスリップし、得意の機転の良さによって敵であるボリスを倒すことに成功した。

O(演:エマ・トンプソン)

若い頃のO(演:アリス・イヴ)

Zの後任に選ばれた女性エージェント。ZやKと同じようにMIB創設時からいるメンバー。
その昔、Kとは恋愛関係にあったと思わせる描写があるが、今は良き同僚で仲間である。

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@naoto1217n9

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