オデッセイ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『オデッセイ』は、2015年にリドリー・スコットが監督を務めたアメリカ映画。原作は2011年に出版されたアンデイ・ウィアーのヒット小説『火星の人』。
過酷な状況に置かれながらも人間性を失わず、生存の危機に立ち向かう宇宙飛行士。そして、彼を助けようと奮闘する人々を描いた。NASAが全面的に協力し、惑星科学部門の責任者、ジェームズ・グリーンが科学技術面のアドバイザーとして雇用されている。

『オデッセイ』の概要

『オデッセイ』とは、リドリー・スコットが監督を務めたアメリカ映画。
アンディ・ウィアーの人気小説『火星の人』が原作である。15歳からサンディア国立研究所でプログラマーとして働き始めたウィアーは、幼い頃からのSFファンだった。『火星の人』は彼自身のウェブサイトで発表していた作品だが、読者の要望によってKindleストアで販売を開始。その後、3ヶ月で35,000ダウンロードを記録するほどのベストセラーになった。
監督を務めるリドリー・スコットの代表作には『グラディエーター』、『エイリアン』、そして、映像化は困難と言われたフィリップ・K ・ディック原作の『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』を見事な映像美で描き出した『ブレードランナー』がある。
主人公の宇宙飛行士、マーク・トワニーを演じるのはマット・ディモン。大ヒットアクション映画『ジェイソン・ボーン』シリーズで、主人公のジェイソン・ボーンを演じている。『グッドウィルハンティング/ 旅立ち』では脚本・主演を務め、ゴールデングローブ賞とアカデミー賞を受賞した。
リドリー・スコットとマット・デイモンが初めてタッグを組んだこの作品は、数々の映画賞に輝いた。
シリアスなストーリーだが、主人公が飛ばすジョークとユーモアな映像に合わせて流れる音楽によって、前向きで爽快感があり、ゴールデングローブ賞のコメディ/ミュージカル部門で作品賞・男優賞を受賞した。

『オデッセイ』のあらすじ・ストーリー

火星での有人探索計画、アレス3に参加していた6人のクルー達は任務中に嵐に巻き込まれてしまう。激しい嵐の中、主人公のマーク・ワトニーに折れたアンテナが直撃。ワトニーは、クルー達から遠く離れた場所へ吹き飛ばされてしまった。
クルー達は彼を懸命に捜索するものの発見することができず、彼は死んでしまったものと判断を下す。彼らは地球に帰還するためのロケットに乗り込んでしまい、NASAもワトニーの死を全世界に向けて発表してしまった。
だが、ワトニーは生きていた。アンテナが突き刺さった腹部を自身で手術し、一命はとりとめたが、彼の置かれた状況は絶望的なものだった。
ハブと呼ばれる居住空間にはわずかな物資しか残されていない。水も食料も酸素も1年持たないほどの量しかない。次のミッションであるアレス4が火星へ来るまでは4年の月日がかかる。生存の確率は極めて低いことを理解した上で、ワトニーはアレス4を待とうと決心した。
船長の残していったディスコ・ミュージックに悪態をつきながら、彼は限られた設備で酸素や水を作り出す方法を考え出した。さらに食料確保のために、火星の土とクルー達が残していった排泄物を使って土壌を耕し、火星産のジャガイモの栽培に成功した。植物学者でメカニカルエンジニアとしての知識と経験、そして悲壮感を開き直りに変えるタフでユーモアなメンタルを武器にして、彼は山積みの問題を一つ一つクリアにしていった。
10年以上前に活動を停止した火星探査機・マーズ・パスファインダーを見つけたワトニーは、その通信機器を修理して地球との通信を回復させた。地球との交信によって彼の生存に世界が気づいた。だが、厳しい環境の中、状況は刻一刻と悪化していく。
ワトニーを残して火星を去ってしまったクルー達、NASAの科学者達、それを包括する国家も彼を救おうと奮闘するが、救出計画はスムーズに進まない。地球への帰還を命じられていたアレス3のクルー達は、地球の軌道上でワトニー救出の準備を進めていた。彼らは、命令無視と知りながらも火星へ戻ることを決意していた。
彼らはワトニーの待つ火星にたどり着き、世界中の人々が見守る中で救出作戦は開始される。命がけの救出作戦は成功し、彼らは地球へと帰還していった。

『オデッセイ』の登場人物・キャラクター

マーク・ワトニー(演:マット・デイモン/CV:神奈延年)

〈アレス3ミッション〉のエンジニア兼植物学者。ジョークが好きなアレス3のムードメーカー。乗組員になる前は、発展途上国で農業支援に従事していた。火星での探査中、大砂嵐に見舞われる。帰還途中にアンテナが直撃してし、死んだと判断されたワトニーは火星に置き去りにされてしまう。ワトニーが生きている事を管制は気付いていたが、通信が取れず、食料が持たないと判断され、地球へ帰還するクルーには秘密にされてしまう。
その後、全ミッションで残された資材と、クルーの排泄物を使ってジャガイモを栽培するなどして生き延び、地球への帰還を目指す。

メリッサ・ルイス(演:ジェシカ・チャステイン/CV:林真里花)

〈アレス3ミッション〉リーダー兼地質学者。海軍兵学校を首席で卒業、元潜水艦乗員。地球に夫を残している。ディスコミュージックが好きで頭脳明晰。リーダーとして6人の乗組員を指揮するが、ワトニーを火星に置き去りにした罪の意識にさいなまれる。

アレックス・フォーゲル(演:アクセル・ヘニー/CV:志賀麻登佳)

〈アレス3ミッション〉の科学者兼天体物理学者。地球に妻子がいる。ワトニー救出時には、化学者の知識を活かして即席の爆弾を製造した。

クリス・ベック(演:セバスチャン・スタン/CV:浜田賢二)

〈アレス3ミッション〉のドクター。生物学者でもあり、宇宙飛行士に必要とされる知識を身につけている。ヨハンセンのことが好きで、のちに両思いと判明する。

ベス・ヨハンセン(演:ケイト・マーラ/CV:白川万紗子)

〈アレス3ミッション〉のシステムオペレーター兼原子炉技術者。サイバーセキュリティの専門家だが、コンピュータオタクでもある。流行に興味がない。

リック・マルティネス(演:マイケル・ペーニャ/CV:石上裕一)

〈アレス3ミッション〉のベテラン操縦士。空軍士官学校を首席で卒業。マークの親友。地球に妻子がいる。自信家で、シリアスな状況でもジョークを飛ばして空気を和ませる。

『オデッセイ』の原作

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@spica3173u1

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