トイ・ストーリー3(Toy Story 3)のネタバレ解説・考察まとめ

ピクサーによる生きたおもちゃの物語3作目です。おもちゃで遊ばなくなったアンディと、遊んでほしいおもちゃたち。大学に同行するカウボーイ人形のウッディ以外は、捨てられたと思い込んで保育園に寄付される道を選びます。そこが、おもちゃの楽園に見せかけた地獄だとも知らずに。容赦ない展開と冒険に手に汗握る、それでいて爽快にして感動の物語です。ジョン・ラセター製作総指揮、リー・アンクリッチ監督。

『トイ・ストーリー3』の概要

2010年に公開。リー・アンクリッチ氏が監督を務め、二作目までの監督、ジョンラセター氏は製作総指揮を担当しています。
日本では一月遅れで公開が実現し、主に3Dで上映されていました。今作では「子供はいつか大人となり、おもちゃと遊ばなくなる」という、2作目で示された、おもちゃにとっての運命の時が訪れます。子供よりも大人を意識した作りとなっており、「昔使ってたおもちゃを思い出した」との意見も多いです。
2010年8月には、アニメ部門世界最高興行収入を打ち立て、2014年の『アナと雪の女王』公開まで記録を保持するほど、人気も評価も高い作品。アカデミー賞長編アニメーション賞、主題歌賞を受賞。おもちゃと子供の関係を描いたストーリーとしては完結しており、三部作のラストとなりますが、2018年に『トイ・ストーリー4』が公開されるとのこと。

『トイ・ストーリー3』のあらすじ・ストーリー

「人間の前では動いてはいけない」というルールを持った、生きたおもちゃたち。カウボーイ人形のウッディや、宇宙飛行士人形バスらが、アンディと言う少年の友達だった頃から10年。17歳になったアンディは大学入学を控え、おもちゃで遊ぶことはとうの昔に卒業していました。何とかまた遊んでほしいおもちゃたちはあの手この手を使いますが、失敗してしまいます。
そんな中、母に言われて大学の寮への引っ越し準備を始めるアンディ。お気に入りだったウッディだけを大学に連れて行くことにし、残りはゴミ袋に入れて屋根裏にしまう予定でしたが、ママが間違ってゴミに出してしまいます。おもちゃたちは捨てられたと勘違い。ゴミ袋から脱出した後はママの言っていた保育園への寄付に望みをかけ、寄付用の箱に入ります。

サニーサイド保育園に寄付されたウッディたちと保育園のおもちゃたち

保育園にはおもちゃが沢山いて、彼らを取りまとめるクマのぬいぐるみ、ロッツォ・ハグベアも含め、皆を歓迎してくれました。
ロッツォの説明では、保育園には子供たちが大勢いる上、土日以外は毎日遊んでもらえます。その子たちが大きくなっても別の子が次々入って来るので捨てられることはなく、電池などの必要な物もすべて揃った、おもちゃにとって天国のような所でした。
しかしバズたちが割り当てられた、いもむし組は物心も付いてないような年少組の部屋であり、おもちゃたちは遊んでもらうどころか舐められたり投げられたりと散々な目に遭います。実は、新入りのおもちゃはいもむし組の遊び相手を務める、一種の生け贄でした。耐えきれず逃げ出そうとしたおもちゃもいましたが、職員が帰った後はロッツォたちが厳重な見張りをしていて誰一人脱走出来た者はいないという、まさに監獄。
保育園の真実を知る前に抜け出したウッディは自分を持ち帰った少女ボニーの家でそのことを知り、仲間の救出に向かいます。保育園ではロッツォにとって使えると判断されたバズが初期化、記憶をリセットされてしまい、今までの仲間を敵、虜囚と思い込まされていました。

ウッディが保育園に戻り、皆に脱出計画を説明。手始めにバズを戻すべくで説明書を入手しますが、何故かバズはスペイン語で話すようになりました。カウガール人形のジェシーに一目惚れをして一応は味方となったバズ共々ゴミ捨て場から外に出ようとします。
しかし、先廻りしていたロッツォらにより、脱出計画は失敗に思われました。どうせいつかは捨てられる、おもちゃの末路は暗いと言うロッツォの性格が歪んだのは、デイジーという持ち主に捨てられたという思い込みが原因でした。
ウッディはその過去をロッツォと一緒にボニーの家に住んでいたチャックルズから聞いていました。デイジーとは一番の仲良しだったこと、ドライブの際誤って置き去りにされてやっと帰り着いたものの、既に新しいロッツォ人形がいたこと。一緒にいたビッグ・ベビー、チャックルズに「皆捨てられた」と言い含めたのは、自分だけ帰れないことを恐れてのことでした。
それをウッディが指摘します。真実を知ったビッグ・ベビーがロッツォをゴミ箱に投げ捨て、ウッディはゴミ箱の蓋に挟まった仲間を救おうとしてロッツォに捕まり、中に入ってしまいました。ウッディを救おうとした全員がゴミ箱を経て、収集車によってゴミ処理場へと向かう羽目になるのでした。
その中で、ジェシーを守るためテレビの下敷きになったショックで、バズは皆の仲間に戻るものの、ゴミ処理場では粉砕機、焼却炉と言った絶望的な難所が待ち受けていました。

それらを切り抜けアンディの家に戻ることに成功。バズ達は進んで屋根裏行きの箱に入り、ウッディに別れを告げます。しかし、ウッディとしては皆を暗い屋根裏に押し込めることは心苦しい物でした。
アンディが「離れるだけでお別れじゃない」と母に語りかけているのを見たウッディは、箱にボニーの住所を書いたメモを張り付け、自身も箱の中に潜り込みました。アンディの言葉を聞いて、彼と離れることになっても、仲間たちと一緒に、ボニーの友達になることを選んだのです。
ボニーの住所のメモがついた箱を開けたアンディはバズ達を発見し、おもちゃを屋根裏にしまうのか、ボニーに渡すか悩みますが、ボニーに渡すことを決心します。
アンディはボニーの家へ向かい「君がおもちゃを大事にする子だって聞いた」とバズたちをボニーに託します。しかし、大学行きの箱に入れたはずのウッディが箱の底に入っていたことを不思議に思い、渡すことにためらいを見せました。
それでも、ウッディに対する思い入れを話し、他のおもちゃと共に託すことに決めます。
皆も含めアンディ、ボニーと遊んでもらったウッディは、立ち去るアンディに「あばよ、相棒」と呟くのでした。

『トイ・ストーリー3』の登場人物・キャラクター

アンディのおもちゃ

アンディの少年時代は友達として一緒に映画を見たり、ポップコーンを分けて貰ったりしていましたが、今ではおもちゃ箱の肥やし状態。前作まで登場していたボー・ピープを始め、誰かに譲られたり失くしたりして登場しないおもちゃもいます。

ウッディ(CV:トム・ハンクス/唐沢寿明)

一作目から主役を務めるカウボーイ人形。アンディが幼い頃から一番のお気に入りとして、二作目からはバズとダブル主演で、人形劇のような遊びで主役のヒーローを務めています。
アンディとの絆を今でも信じていて、アンディがみんなを捨てるはずがないと力説しますが、一人だけ大学行きの箱に入れられます。屋根裏にしまおうとしている所を見たため、皆が捨てられたと思い込んでいるのを勘違いだと説得。しかしみんなを説得することができずに一人保育園を抜け出し、木に引っかかっていたところを保育園の少女、ボニーに拾われて彼女の家へ連れていかれました。
ポニーの家で久々の人形遊びに満足しますが、保育園の実態を聞いて皆を迎えに行きます。チャッターフォンから聞いた脱走の心得を駆使して抜け出しますが、ロッツォたちの妨害によりゴミ処理場へ向かう羽目になりました。敵であったロッツォをも助け、励まし合いながら粉砕機などの窮地を脱しようとします。
土壇場で助けたロッツォからの裏切りにあいながらも救出されてアンディの出発に間に合いました。一度は皆から大学生活を楽しむように、と別れを告げられますが、自らアンディの手を離れることを決意。屋根裏行きの箱にメモを貼って入り、ボニーに寄付させるよう仕向けます。最後には車を運転するアンディに「あばよ相棒」と声をかけるのでした。

バズ・ライトイヤー(CV:ティム・アレン/スペイン語部分:ハビエル・フェルナンデス・ペナ/所ジョージ)

遊びでもプライベートでもウッディの親友兼相棒の、宇宙飛行士人形です。
一時はウッディを差し置いて一番のお気に入りになりますが、大学へ連れてってもらえず、ゴミ袋に入れられたことにショックを受けたような描写がありました。
保育園で手痛い仕打ちを受け、ロッツォに友達も込みでちょうちょ組に入れてほしいと直談判しに行きますが、そこで保育園の闇を知ることになります。
彼個人はロッツォにとって有益であると見なされて、説明書の記述に従った操作で記憶をリセット。自分をスペースレンジャー(バズ人形の設定)、仲間たちを敵だと思い込まされて、冷徹な看守役となりました。
リセットボタンの長押しにより再び記憶がリセット。今度はスペイン人モードとなります。スペイン語を話しつつジェシーに一目惚れをしたり、彼女を守ろうとする情熱家に変貌。
ゴミ処理場へ向かう車の中では捨て身でジェシーを守ろうとして、テレビの下敷きになります。そのショックが元で皆の仲間であるバズに戻りますが、リセットされてからの記憶はなかったようです。
一旦はウッディとの別れを受け入れますが、共にボニーのおもちゃになりました。スペイン人モードの名残りとして、ラテン系の曲を聞くと体が動いてしまうという癖が残ります。

ジェシー(CV:ジョーン・キューザック/日下由美)

二作目から登場したカウガール人形。一度持ち主に捨てられた経験がある為、アンディに捨てられたと思い込んだ時は「あの時と同じ」と叫んでいました。
保育園では捨てられることはないと知って「大当たり!」と喜びますが、実態を知って抜け出すと宣言するなど、威勢のいい性格。
リセットボタンの影響で性格がころころ変わるバズに戸惑いつつ、ゴミ捨て場で助けられてからは一緒にラテン系のダンスを踊るなど、友達以上恋人未満の感情が芽生えたような描写が見受けられます。

ブルズアイ(CV:フランク・ウェルカー/日本語版ナシ)

二作目から登場の、馬の人形。ウッディに懐いており、保育園では彼との別れを惜しみ、保育園の真相を知って閉じ込められてからも会いたがっていました。
ジェシー共々、元は『ラウンドアップ』という白黒人形劇のキャラクターです。

スリンキー(CV:ブレーク・クラーク/永井一郎)

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『グリーンマイル』とはホラー小説家スティーヴン・キングのファンタジー小説が原作で、1999年にアメリカで公開されたフランク・ダラボン監督の映画。トム・ハンクスなどの豪華キャストで製作された感動傑作で、2000年度のアカデミー賞で4部門にノミネートされている。物語は1935年のある刑務所の死刑囚棟が舞台で、主人公は看守主任のポール。そこに死刑囚として送られてきた不思議な力を持つ大男の黒人ジョンと、他の看守や死刑囚、ネズミのMr.ジングルスたちとの交流を描いたファンタジーヒューマンドラマである。

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ズートピア(ディズニー映画)のネタバレ解説・考察まとめ

ズートピア(ディズニー映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ズートピア』とは、2016年にウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオより公開されたアニメーション映画。第89回アカデミー賞長編アニメ映画賞受賞作品。肉食動物と草食動物が共に暮らす大都会ズートピアを舞台に、新米警察官のウサギのジュディ・ホップスと、キツネの詐欺師ニック・ワイルドの2人が、連続行方不明事件を解決するために奮闘するメディ・アドベンチャー。作品のテーマとして人種差別などの社会問題が描かれている。

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