ジェイソン・ボーン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ジェイソン・ボーン』とは『ボーンシリーズ』の5作目で、2016年公開のサスペンス・アクション映画。記憶を失くした元CIAトップ工作員ジェイソン・ボーンが、CIAの極秘計画を暴いてから9年後。地下格闘技で生計を立てていたボーンの元に、彼の過去に関する新たな事実や極秘作戦を探り当てたかつての協力者ニッキーが現れる。情報の暴露を恐れたCIAに襲われる2人。一方CIAの女性捜査官ヘザーは愛国心のあるボーンを復帰させようとする。スリリングな展開、ラスベガスでのシリーズ屈指の激しいカーチェイスは必見。
ボーンの父親の仇であるデューイの死
ボーンがデューイの部屋に着くと、デューイは椅子に座りボーンを待っていた。そこでデューイはボーンに職務復帰の話を持ちかけるが、ボーンは断った。
その時、デューイの部下が部屋に到着しボーンを撃った。倒れこんだボーンをデューイが撃とうとした瞬間、部屋に入ってきたリーがデューイを撃ち、デューイは死亡した。
会場の混乱に乗じて外に出たアセットは、警察の装甲トラックを奪い逃走する。それを目撃したボーンは、近くにあった車に乗りアセットを追う。
彼らを追う警察のパトカーやヘリ。ラスベガスの街で激しいカーチェイスを繰り広げ、アセットは装甲トラックで邪魔になる車を破壊しながら逃げる。
そんな装甲トラックに、ボーンは車で突っ込み止めた。
トラックを降り逃げようとするアセットをボーンが掴み、殴り合いの死闘が始まる。死闘の末、アセットは首の骨が折れ倒れた。ボーンは体中から血を流しながら、その場を去った。
砕かれたリーの野望
後日、リーは情報長官のラッセルと会い、ラスベガスの件について謝罪した。そしてラッセルにボーンを呼び戻すと言う。ラッセルが失敗した場合のことを尋ねると、リーは「その時は彼を消します」と答えた。
ラッセルと会った後、リーが公園を歩いていると後ろからボーンがやってきた。リーはボーンに「戻ってきて。一緒に仕事をしましょう」と誘った。ボーンは「考えてみる」と告げ去っていった。
リーは自分の車に戻ると、助手席に小型のビデオカメラが置いてあることに気づいた。そこにはラッセルとの会話が録音されており、ボーンを呼び戻せなければ彼を消すという企みを知られていたことに気づいたのだった。
『ジェイソン・ボーン』の登場人物・キャラクター
主人公
ジェイソン・ボーン(演:マット・デイモン)
日本語吹替:平田広明。
CIAから離脱し、人目を避けて生活しているCIAの極秘作戦「トレッドストーン」の元トップ工作員。本名はデビッド・ウェッブ。アメリカ合衆国ミズーリ州ニクサ生まれ。CIAの資料に記載されている生年月日は1970年9月13日。ジェイソン・ボーンはコードネーム。1998年4月にデルタフォースに入隊し、6月にトレッドストーンの作戦員候補となった。監視担当官はマルコム・スミス。父親は当時ベイルート支局長のリチャード・ウェッブ。
相手に合わせて英語、フランス語、ドイツ語など数カ国語を話すことができ、格闘の技術にも長けている。警察や暗殺者に追われるようなどんな差し迫った状況でも周囲を冷静に観察し、即座にどう行動すればいいか判断し行動できる。運転テクニックも優秀で警察やCIA、暗殺者に追われても必ず逃げ切っている。また常に監視カメラを意識し避けて動いている。
暗殺任務に失敗し、銃で撃たれ、マルセイユの南100キロの地中海に落ちたまま意識を失い漂っていたところを、漁船に救助されたが全ての記憶を失っていた。臀部に埋め込まれていたマイクロカプセルを手掛かりに自分が何者なのかを探るなかで、断片的に過去の場面を思い出していく。途中で出会った女性マリーと逃げるなかで、お互いに惹かれ合い2年間共に暮らすが、追手の暗殺者にマリーを殺されてしまう。イギリスで「トレッドストーン」のバージョンアップ版の「ブラックブライアー」についてCIAマドリッド支局のニール・ダニエルズから証言を得て記事を書こうとしていたイギリスのガーディアン紙の記者サイモン・ロスに接触。ダニエルズを追うなかで、マドリッド支局に異動していた顔見知りのニッキーと出会う。協力したニッキーも暗殺者に追われるがボーンが倒し、ニッキーと別れた。自分が暗殺者となった始まりの特殊研究所で「トレッドストーン」の訓練発案者のハーシュ博士と話すうちに、自ら志願してジェイソン・ボーンとなった経緯をとうとう思い出した。追いかけて来た暗殺者やCIAから逃げるため、10階建てのビル屋上から川に飛び込み逃走後、各地を転々とし、現在はギリシャの地下格闘技の世界で生計を立てている。9年ぶりにニッキーから連絡をもらい、父親が「トレッドストーン」の発案者で、自分を暗殺者にしないために作戦を世間に暴露しようとして暗殺されたことを知る。黒幕が現在のCIA長官のデューイで、父親を殺した暗殺者がアセットと知って彼らを追う。過去と決着をつけた後、自分を追いながら途中で協力するようになったリーからCIA復帰を促されるが断わった。
CIA関係
ヘザー・リー(演:アリシア・ヴィキャンデル)
日本語吹替:竹内絢子。
CIAサイバー部の新部長。カルーアとはスタンフォード大学の同期。野心家で自らボーン捜索の指揮を志願する。優秀でコンピューターに長けており、CIAのデータベースがハッキングされた時は、すぐにハッカーがニッキーだと割り出し、ハッキングされたファイルに追尾ファイルを仕掛けた。ギリシャでは地図を見ながら警察の包囲網やデモ隊の動きを把握し、ニッキーと共に逃げたボーンの動きを先読みして追い詰めた。また、ハーシュ博士の資料を読みこみ、ボーンの性格や過去を理解した上で、デューイを葬りボーンを取り込む目的のもと、父親の死の真相を追求するボーンに協力する。ボーンを暗殺しようと躍起になっているデューイを不審に思い、また自らを新人扱いする彼を疎ましく思っていた。カルーアと共に登壇したシンポジウム会場のホテルでは、ボーンを撃とうとしたデューイを銃で撃ち殺した。ボーンをCIAに復帰させることを条件に国家情報長官のラッセルに自らをCIA新長官とするよう迫り、CIA復帰を説得できなければボーンを始末すると約束する。ボーンを説得後、自分の車に戻ると、ラッセルとの会話を録音したビデオカメラが車に置かれており、自分の企みがボーンに知られていたことを知る。
ロバート・デューイ(演:トミー・リー・ジョーンズ)
日本語吹替:土師孝也。
CIA長官。目的遂行のためには手段を選ばない冷酷非情さがあり、CIAの極秘情報をハッキングしたニッキーと合流したボーン2人に抹殺指令を出す。自ら主導する極秘作戦「アイアンハンド」は全世界を対象にした完璧な監視システムで、ディープドリーム社のカルーアに協力させている。カルーアが協力を固辞すると司法に手を回して脅したり、暗殺しようとする。過去に「トレッドストーン」を暴露しようとしたボーンの父親の抹殺をアセットに命令したことから、ボーンの復讐を恐れ、先にボーンを抹殺しようとする。最期はリーに撃たれ死亡。
アセット(演:ヴァンサン・カッセル)
日本語吹替:向井修。
デューイの指揮下にあるCIAの作戦員。9年前、機密作戦「ブラックブライアー」の要員としてシリアに潜入していたが、ボーンが作戦を公に暴露し作戦の遂行を妨害したため、捕らえられ酷い拷問を受けた。その後救出されるまで2年かかった。このことからボーンを激しく憎んでいる。
クレイグ・ジェファーズ(演:アトー・エッサンドー)
日本語吹替:高橋英則。
CIA局員。デューイの部下。デューイの指示で作戦を実行している。カルーア抹殺作戦も指揮している。
マルコム・スミス(演:ビル・キャンプ)
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目次 - Contents
- 『ジェイソン・ボーン』の概要
- 『ジェイソン・ボーン』のあらすじ・ストーリー
- 前作までのあらすじ
- CIAの前から姿を消して9年後のボーンとニッキー
- ハッキング犯を突き止め追跡するリー
- CIAによるニッキーの射殺
- ボーンの居所を突き止めたリー
- 上官にボーン復帰の提案をするリー
- ボーン射殺指令
- 父親の死の真相を知るボーン
- ラスベガスでデューイを追うボーン
- カルーア暗殺を阻止したボーン
- ボーンの父親の仇であるデューイの死
- 砕かれたリーの野望
- 『ジェイソン・ボーン』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ジェイソン・ボーン(演:マット・デイモン)
- CIA関係
- ヘザー・リー(演:アリシア・ヴィキャンデル)
- ロバート・デューイ(演:トミー・リー・ジョーンズ)
- アセット(演:ヴァンサン・カッセル)
- クレイグ・ジェファーズ(演:アトー・エッサンドー)
- マルコム・スミス(演:ビル・キャンプ)
- リチャード・ウェッブ(演:グレッグ・ヘンリー)
- ハッカー
- ニッキー・パーソンズ(演:ジュリア・スタイルズ)
- クリスチャン・ディソルト(演:ヴィツェンツ・キーファー)
- ディープドリーム社
- アーロン・カルーア(演:リズ・アーメッド)
- バウメン(演:スティーヴン・クンケン)
- その他
- エドウィン・ラッセル(演:スコット・シェパード)
- 『ジェイソン・ボーン』の用語
- CIA(中央情報局)
- 国家情報長官
- 工作員
- トレッドストーン(踏み石作戦)
- ブラックブライアー(黒バラ作戦)
- アイアンハンド
- ディープドリーム社
- 『ジェイソン・ボーン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 聡明で優秀なリーによるボーンとニッキーの捜索
- 極秘作戦「トレッドストーン」を発案した父親の死の真相を知るボーン
- ラスベガスの街中での激しいカーチェイス
- リー「私が必要なければご自由にどうぞ。私の情報は他の機関で役立ちます」
- ボーンに自分の企みを全て知られていたリー
- 『ジェイソン・ボーン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 続編まで9年かかって見つけた語るべきテーマ
- 『ボーンシリーズ』をきっかけにマット・デイモンが始めたボクシング
- 自動車170台を衝突させたシリーズ屈指のカーアクション
- バイクスタントでのCG合成技術の向上
- 『ジェイソン・ボーン』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:モービー『エクストリーム・ウェイズ』