愛の渦（映画）のネタバレ解説・考察まとめ
『愛の渦』（映画）とは劇団「ポツドール」の主宰者であり劇作家として活躍中の三浦大輔が監督を務めた、セックスが題材の成人向け映画作品である。戯曲『愛の渦』は岸田國士戯曲賞受賞。待望の映画化に注目が集まった。舞台はとあるアパートの一室。そこはセックスを目的に集まった男女が乱交パーティーを行う裏風俗だ。集まったのはニートや女子大生、保育士にサラリーマンと見ず知らずの男女10名。肉欲に溺れる男女と交錯する人間模様を浮き上がらせた、セックスがテーマの映画となっている。
スワッピングとは、夫婦など性的関係にある男女のカップル2組以上が、パートナーを交換して行うセックスのこと。
『愛の渦』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
店長「ここはセックスをしたくてしたくてしょうがない人たちが集まるところなんです」
自ら乱交パーティーに申し込むもいまいち煮え切らない女子大生に言った言葉。自分を認めようとしない女子大生に対して、ここに来た現実を突きつけた。
常連「ここはスケベな人しか来ちゃいけないんだよ」
一回目のセックスを終えてもなお紳士的な態度で取り繕うサラリーマンに対して言った一言。この言葉をきっかけに男女の距離が近くなる。
ニート「あそこにいたのが本当の自分だと思っています」
女子大生と再会したニート。女子大生の名前を携帯に登録しようとしたが、番号を消してほしいと頼まれる。セックスをしていた自分は、自分ではないと言いその場を去っていく女子大生に向けて言った言葉。肉欲に溺れる自分を認められない女と全てを受け入れる男の、性に対する男女のプライドを映し出している。
近くにきたニートをソファに押し倒す女子大生
ニートに初めて声をかけられ、2人が接近する場面。参加者が次々とセックスを始める中焦りを感じていた女子大生の、内に秘めた欲望が垣間見える瞬間だ。この後ニートがベッドへ誘うのだが、立ち上がったニートの腕を強くつかむシーンは最初の女子大生の姿からは想像できない行動である。
ニートと女子大生が心を通わせる瞬間
ニートと目が合った女子大生が微笑む場面。ニートと一回目のセックスを終えた後。周囲が下ネタで盛り上がる中会話に入ろうとしない女子大生に保育士が「大丈夫？」と声をかける。それに対して楽しんでいることを話すと、ニートにも自分と同じ気持ちではないかと尋ねる。それに対してニートが同じ気持ちであると答える姿を見て、微笑んだのだった。
産まれたばかりの子供の写真を見つめる店員
ラストスパートで結婚していることが分かった店員。添付されていた誕生したばかりの自分の子供の写真を見る場面。無意味なセックスによって死んだ精子の種が散らばる一室で、セックスによって誕生した命に男が立ちすくむシーンはなんとも印象的だ。
『愛の渦』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
独特なカメラワークを使ったセックスシーン
セックスをしている男女が渦を巻くようにぐるぐると画面上で回るシーンがある。これは独特なカメラワークで撮影されたもので、セックスをしているベッドの天井からカメラが回転しながら撮影しているそうだ。喘ぎ声を上げて体を激しく揺らす男女が、何度もめぐって画面上に現れるシーンに思わず釘付けになる。これを主演の池松壮亮と門脇麦は“愛の渦カット”と呼んでいたようだ。
着衣時間はわずか18分
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目次 - Contents
- 『愛の渦』の概要
- 『愛の渦』のあらすじ・ストーリー
- 乱交パーティーの舞台、「秘密クラブ・ガンダーラ」
- パーティーの幕開け
- オープンになっていくサラリーマンと保育士
- 動き出すニート
- 下ネタで距離が近づく男女
- 修羅場の幕開け
- カップルの加入
- 愛を確かめ合うカップル
- 日常に戻る男と女
- 現実を突きつけられる男たち
- ニートと女子大生の再会
- 意味のあるセックスから生まれた命
- 『愛の渦』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ニート（演：池松壮亮)
- ヒロイン
- 女子大生（演：門脇麦）
- 乱交パーティーの参加者
- サラリーマン（演：滝藤賢一）
- フリーター（演：新井浩文）
- 工員（演：駒木根隆介）
- 保育士（演：中村映里子）
- OL（演：三津谷葉子）
- 常連（演：赤澤ムック）
- カップルの男（演：柄本時生）
- カップルの女（演：信江勇）
- 「秘密クラブ・ガンダーラ」の従業員
- 店長（演：田中哲司）
- 店員（演：窪塚洋介）
- 『愛の渦』の用語
- 裏風俗
- スワッピング
- 『愛の渦』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- 店長「ここはセックスをしたくてしたくてしょうがない人たちが集まるところなんです」
- 常連「ここはスケベな人しか来ちゃいけないんだよ」
- ニート「あそこにいたのが本当の自分だと思っています」
- 近くにきたニートをソファに押し倒す女子大生
- ニートと女子大生が心を通わせる瞬間
- 産まれたばかりの子供の写真を見つめる店員
- 『愛の渦』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 独特なカメラワークを使ったセックスシーン
- 着衣時間はわずか18分
- 戯曲作品『愛の渦』は、海外公演も果たしている
- 舞台と映画では方針が大きく違っている
- 『愛の渦』の主題歌・挿入歌
- 主題歌：水野亜歴『Wirbel der Liebe』