ブッダ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『ブッダ』とは、漫画家・手塚治虫が手がけた、仏教を生み出した釈迦こと「ブッダ」の物語についての漫画作品である。少年漫画雑誌『希望の友』(潮出版社)にて、1972年〜1982年まで連載された。後のブッダである主人公「ゴータマ・シッダルタ」が苦悩しつつ仏教をどのように悟ったのかを描き出している。実在の人物と手塚治虫自身の創作の人物が入り混じっているも、2000万部を超える売り上げを記録し、非常に評価されている作品である。
一度熱病により今際の際においやられて神の声を聞いてから、未来のことがわかるようになった少年。
自分の死ぬ日も知っていたが、一切怖がらず、その様子をブッダに不思議がられた。
最後まで死を恐れることなく、オオカミの子供に身を捧げた。
死後もブッダの心に残り続け、ブッダが「未来を予見できる者が欲しい」と言ってアナンダを旅に出させた時にはアナンダを守る精霊となった。
スジャータ
苦行林で修行をしていたブッダに恋をした少女。
苦行林のそばにある街の権力者の娘である。
幼い頃からブッダのことを特に気に入っており、ブッダが断食の苦行の末に死にかけた時には乳粥を飲ませた。
成長してからブッダに恋をし、ブッダとともに生活することを夢見ていたが、ブッダはそれを断った。
そのショックで家出をし、毒蛇に噛まれて死んでしまう。
しかし、ブッダがその霊媒能力を駆使してスジャータの魂を取り返し、スジャータは息を吹き返した。
このことがブッダの悟りのきっかけになった。
アヒンサー
別名「アングリマーラ(指の首飾り人)」。
バラモンを狙いにしている殺人鬼。
クシャトリア出身であるが、クシャトリア時代にバラモンに「100人殺してその指を集めるように」という催眠術をかけられ、大量の殺人を行ってしまった罪の意識に苛まれ、その原因となったバラモンのことを憎んでいる。
最も偉いバラモンを殺すことが人生の1番の願いであり、ブッダを何度も殺そうとした。
しかし、アナンダに止められ、アナンダともみ合いになった際に地割れの間に落下した。
酸欠で死にそうになっている間にブッダに説教をしてもらい、最後にはブッダの弟子になりたいと申し出た。
ブッダに「生まれ変わってから弟子になりにきなさい」と告げられて、安らかに息を引き取った。
ユーデリカ
アジャセが恋した奴隷女。
西方の国から奴隷としてマガダ国に連れてこられた経緯がある。
アジャセ王子に気に入られ、それに報いようとしていたが、アジャセがユーデリカとの駆け落ちを計画したことでユーデリカは「アジャセの脱獄」を計画したとして処刑された。
このことからアジャセはビンビサーラに憎悪の念を抱くようになった。
マーラ(悪魔)
アナンダに取り憑き、アナンダを利用してブッダを倒そうとしていた。
昔、神との戦いにて悲惨な目に遭わされたため、その神に選ばれたブッダのことを憎んでいた。
アナンダがブッダの弟子になってからは自力でブッダを堕落へと突き落とそうとしたが、ブッダは屈しなかった。
ヴィサーカー
ブッダとデーパ、アッサジが訪れた町の長者の娘。
麻薬を大量に所持し、その麻薬を摂取することで辛い現実から逃れようとしていた。
その町はタッタにより焼き払われてしまったが、ヴィサーカーは生きながらえていた。
ブッダが長い月日を経て再びその町に訪れた時、ヴィサーカーは薬物中毒により狂人に成り果てていた。
しかしブッダはヴィサーカーを見捨てず、旅に連れて行き、ヴィサーカーが復活するまで寄り添った。
その結果、ヴィサーカーは麻薬の力に打ち勝ち、自分のことをしっかりと認識することができるようになった。
『ブッダ』の用語
カースト制
当時のインドでの身分制度。
上からバラモン、クシャトリア、バイシャ、スードラ、さらにその下に人間扱いされないバリアがいる。
下の身分の者が上の身分の者に口答えをすることは許されず、運が悪ければ殺される。
また、身分の違う者たちが深い繋がりを持つことは許されず、時には下の身分の者が処刑される。
サモン
どのカーストにも属さない、出家した修行僧。
基本的に贅沢はせず、托鉢で食事を得ている。
誰かの弟子になるか、あるいは苦行などを行なって修行を行なっている。
苦行
自らを痛めつけることで欲望を消すという修行。
当時のインドでも多くの修行者が苦行を行なっており、ブッダも苦行を試した。
あまりの過激な痛めつけ方により、死亡する修行者が後を絶たなかった。
カピラヴァストウ
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目次 - Contents
- 『ブッダ』の概要
- 『ブッダ』のあらすじ・ストーリー
- タッタとシッダルタ
- 死への関心と魔法使い
- シッダルタの出家
- デーパとの出会い
- ナラダッタとダイバダッタ
- アッサジを救うシッダルタ
- ビンビサーラ王との交流
- 悟りへの道
- シッダルタの終わりとブッダの始まり
- アナンダの旅
- ルリ王子の変化
- ブッダの旅立ち
- 『ブッダ』の登場人物・キャラクター
- 教団
- ブッダ
- タッタ
- デーパ
- 五比丘(ごびく)
- アナンダ
- ダイバダッタ
- ウルヴェーラ・カッサパ
- ヤタラ
- リータ
- サーリプッタ
- モッガラーナ
- マガダ国
- ビンビサーラ
- アジャセ
- イダイケ
- ハラゲーイ
- ジーワカ
- アララ仙人
- ウッダカ仙人
- コーサラ国
- パセーナディ
- ビドーダバ
- ジェータ
- スダッタ
- チャプラ
- ブダイ
- マリッカ
- カピラヴァストウ
- スッドーダナ
- マーヤ
- パジャーパティ
- ヤショダラ
- ラーフラ
- バンダカ
- ベーランダ
- その他
- ブラフマン
- アシタ
- ナラダッタ
- ミゲーラ
- アッサジ
- スジャータ
- アヒンサー
- ユーデリカ
- マーラ(悪魔)
- ヴィサーカー
- 『ブッダ』の用語
- カースト制
- サモン
- 苦行
- カピラヴァストウ
- マガダ国
- コーサラ国
- 鹿野苑(ろくやおん)
- 沙羅双樹(さらそうじゅ)
- 竹林精舎
- 祇園精舎
- 『ブッダ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- シッダルタ「死をおそれない秘訣ってあるのかい?」アッサジ「なーんにも考えないことだニャ」
- ブッダ「百人殺すのはよくない。だがな、ひとり生きながらえさせるのはとうとい百万人になるからな」
- ビドーダバ「ごみためから白いゾウなど生まれるものかッ!!」ブッダ「しかしその白いゾウはあなたを生んだ!!」
- アナンダ「このアナンダはあなたの教えによって生まれ変わったのです!私という極悪人の人殺しが救われたんですよ!」
- ブッダ「あの微笑みは…まるで……神のようだった」
- 『ブッダ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 多くの架空の人物が存在する
- 手塚治虫のスター・システムが使われている
- 漫画版と映画版との違い
- 『ブッダ』の主題歌・挿入歌
- 映画『手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ!美しく-』
- 主題歌:X JAPAN『Scarlet Love Song』
- 映画『BUDDHA2 手塚治虫のブッダ -終わりなき旅-』
- 主題歌:浜崎あゆみ『Pray』
- イメージソング:yu-yu『名もなき花のように』