そして父になる(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『そして父になる』とは、”赤ちゃん取り違え事件”を扱った、2013年制作の日本映画。TVドキュメンタリー出身の是枝裕和が監督・脚本・編集を担当し、主演の福山雅治が初の父親役を演じた。第66回カンヌ国際映画祭では見事に審査委員賞を受賞し大きな話題となった。ある日、突然6年間育てた息子が病院で取り違えられた他人の子どもだったと知らされた対照的な2組の夫婦が、過酷な決断を迫られ、それぞれに葛藤を繰り返す中で本当に大切なものを学んでいく姿を描く。
良輔の後妻。
良輔とは30年連れ添っているが、未だに良多は「母さん」と呼ばない。
気さくな性格で、「血なんてつながってなくたって、大丈夫よ。一緒に暮らしてたら情は湧くし、似てくるし…夫婦でもそういうところあるじゃない?親子ならなおさらそうなんじゃない?」「私はそういうつもりで、あなたたちを育てたんだけどな~」と苦悩する良多を励ました。
野々宮大輔(ののみやだいすけ/演:高橋和也)
良輔の長男で良多の実兄。
埼玉にある不動産屋に勤務し、2人の子供がいる。
父親の良輔の家に呼ばれ、両親と良多とも二年ぶりに再会する。良輔やのぶ子にやたらと気を使って喋りまくり、慎重な良多とは正反対の性格である。
石関里子(いしぜきさとこ/演:樹木希林)
野々宮みどりの実母。
数年前に夫を亡くし、現在は群馬県前橋市の実家にに1人で住み、編み物教室を開いている。
さばさばした性格で率直な物言いをする性格。ただ一人の孫である慶多を溺愛しており、慶多と琉晴の交換には反対している。
斎木家の人々
斎木雄大(さいきゆうだい/演:リリー・フランキー)
野々宮夫妻と子供を取り違えられたもう一方の父親。
群馬で「TSUTAYA」という小さな電気店を経営し、妻・ゆかりと3人の子供、ゆかりの父親と共に暮らしている。
店の経営状態は決して良くはないが、良多とは対照的に、家族や子どもとの時間を大切にする父親である。
関西訛りで喋り、待ち合わせに遅れると妻のせいにしたり、病院とのやり取りではすぐに賠償金の話をしたりとヘラヘラしたような態度を取るが、良多が「慶多と琉晴の二人とも引き取る」という身勝手な発言をした際には、ゆかりの前で父親らしく良多の頭を小突き一喝した。
斎木ゆかり(さいきゆかり/演:真木よう子)
雄大の妻。
夫と3人の子供たちを育てながら、昼間は弁当屋にも働きに出ている。
野々宮夫妻のような亭主関白タイプとは対照的に、子育てや家事をバリバリこなすしっかり者の肝っ玉母さんタイプで、夫を子供扱いするようなところもある。
みどりとは、子供を取り違えられた母親同士でお互い通じるところがあり、大人しいみどりに対し積極的にやさしい言葉を掛け、情報交換として電話でも気軽に話す仲になった。
斎木琉晴(さいきりゅうせい/演:黄升炫)
斎木家の長男。
雄大とゆかりの間で6年間、伸び伸びと育てられ、幼い弟や妹の面倒もよく見る活発な少年。慶多との初対面でも、積極的に遊びに誘っていた。
野々宮家に交換されてからは、生活する上での決まりごとが多い事に嫌気が差し、ほとんど口を利かず一人で斎木家に戻ってしまった。
斎木美結(さいきみゆ/演:滝沢美結) / 斎木大和(さいきやまと/演:押場大和)
美結は斎木家の長女、大和は次男。
2人ともまだ幼いので長男の琉晴が面倒を見て一緒に遊んでいる。
慶多が来てからもすぐに仲良くなり、本当の兄弟のように過ごしていた。
その他の人々
鈴本悟(すずもとさとる/演:田中哲司)
良多の大学在学時の友人で弁護士。
事件発覚後、良多から訴訟の依頼を受け、斎木夫妻の委任も取って前橋中央総合病院病に対し損害賠償(慰謝料)を求める裁判を起こす。
良多から「何とか子どもを2人とも引き取る方法はないか?」と相談されると「相変わらず強引な奴だな」と呆れ、「まずお互いが協力し合って戦って欲しい」と弁護士の立場から彼に忠告する。
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目次 - Contents
- 『そして父になる』の概要
- 『そして父になる』のあらすじ・ストーリー
- 『そして父になる』の主な登場人物・キャラクター
- 野々宮家の人々
- 野々宮良多(ののみやりょうた/演:福山雅治)
- 野々宮みどり(ののみやみどり/演:尾野真千子)
- 野々宮慶多(ののみやけいた/演:二宮慶多)
- 野々宮良輔(ののみやりょうすけ/演:夏八木勲)
- 野々宮のぶ子(ののみやのぶこ/演:風吹ジュン)
- 野々宮大輔(ののみやだいすけ/演:高橋和也)
- 石関里子(いしぜきさとこ/演:樹木希林)
- 斎木家の人々
- 斎木雄大(さいきゆうだい/演:リリー・フランキー)
- 斎木ゆかり(さいきゆかり/演:真木よう子)
- 斎木琉晴(さいきりゅうせい/演:黄升炫)
- 斎木美結(さいきみゆ/演:滝沢美結) / 斎木大和(さいきやまと/演:押場大和)
- その他の人々
- 鈴本悟(すずもとさとる/演:田中哲司)
- 宮崎祥子(みやざきしょうこ/演:中村ゆり)
- 織間忠治(おりまちゅうじ/演:大河内浩)
- 上山一至(うえやまかずし/演:國村隼)
- 病院の職員(演:小倉一郎)
- 宮崎祥子の夫(演:ピエール瀧)
- 山辺真一(やまべしんいち/演:井浦新)
- 良多と同僚の女性社員(演:吉田羊)
- 『そして父になる』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「取り違えって…そんなの僕達が生まれた頃の話ですよね…」
- 「やっぱりそういう事か…」
- 「負けたことない奴ってのは本当に人の気持ちが分からないんだな」
- 「もうミッションなんか終わりだ」
- 子供と別れる前日の記念写真
- 『そして父になる』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- タッグを組む是枝裕和監督と福山雅治との出会い
- 子役の演技はすべてアドリブだった
- アメリカでリメイクが決定
- 『そして父になる』の受賞歴
- 『そして父になる』の主題歌・挿入歌
- ED(エンディング):グレン・グールド『ゴルトベルク変奏曲〜アリア』
- 『そして父になる』の関連映像
- 予告編映像
- 是枝裕和監督インタビュー映像